JPS63170487A - コ−クス炉端フリユ−昇温方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、室炉式コークス炉でコークスを製造するに際
し、不均一乾留を改善するための窯口部の端フリュー昇
温方法に関するものである。

（技術的背景） 室炉式コークス製造法は周知の通り、原料炭を装入した
炭化室を両端の燃焼室から煉瓦壁を介して加熱してコー
クスを製造する方法であるが、この方法で製造されるコ
ークスは炭化室の炉長、炉高、炉幅の３方向で大きな品
質偏差、乾留温度偏差のあることが知られている。

近時、コークス炉の乾留効率化とコークス品質の安定化
が重要視されるに伴い上記コークス炉内の品質および乾
留温度改善が大きな課題となっている。特に、炉長方向
の品質偏差および乾留温度偏差に関し・ていえば、コー
クスを押出す押出機側およびコークスを受ける消火車側
の窯口部における偏差が極立って大きく、これら窯口部
の不均一乾留の改善をはからなければコークス炉の乾留
効率化とコークス品質の安定化はあり得ないとさえ言え
るほどである。

ところでコークス炉の窯口部は通常の操業を行う限り、
装入炭の嵩密度が低く、かつ端フリューの温度が炉長方
向のフリュ一温度の平均値より１００℃近く、あるいは
それ以上低いことに加え、炉蓋からの放熱もあるために
中央部より乾留が大幅に遅れ、コークスの乾留温度が低
く、コークス品質も大きく劣ることになる。

（従来の技術） こうした窯口部コークスの乾留遅れと品質劣化を改善す
る方法として、窯口部に装入する原料の水分を中央部に
分けて装入する原料より低減する方法が知られている（
特開昭６０−３２８８５号公ｔｉ１ｔ）、この方法は原
理的には１ｉｔ肯できても、水分の異なる原ｔ゛↓を窯
口部と中央部に分けて装入する具体的方法が確立されて
おらず実用性に欠けるものである。

また、炉蓋用の断熱材として従来よりも熱伝導率の小さ
いが材が用いられてきているが、これは炉蓋からの放熱
を抑制するための改良にすぎず、窯口部コークスの積極
的な昇温効果は得られないものであり、窯口部コークス
の昇温対策としては不十分であった。

更に近年、ガンタイプのコークス炉窯口部の昇温対策と
して、端フリエ−に燃料ガス導入用のノズルを別途増設
する方法が知られている（例えば［鉄と綱ＪＶｏｊ！７
２．５８４３．１９８６）。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、この場合の燃焼は蓄熱室を通過して導入される
空気祉の制約を受けるため、導入できる燃料ガスｍはわ
ずかであり十分な端フリエ−の温度上昇は得られなかっ
た。加えて、この方法では燃焼用ノズルにカーボンが付
着して目詰りしてくるため、燃料ガス流計が徐々に低下
し、初期の温度上昇効果が得られなくなる懸念があり端
フリューの昇温対策としては不十分である。

本発明は、従来の前記窯口部コークスの乾留遅れおよび
品質低下を改善するためになされたものであり、端フリ
エ−に別途加熱ａ構を付与することによってＸ口部コー
クスのＨ４ＪｆＩ的な乾留促進を図る方法を提供せんと
するものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、従来の前記問題点を解決するため、コークス
炉の押出機側、消火車側の各端フリューに燃料ガスおよ
び空気の導入ノズルを設けてこれら燃料ガスと空気を導
入し、燃焼量を任意に調節して所定の温度まで端フリュ
ーをｙ温させるとともに、必要に応じて空気のみを導入
してノズル先端部に付着したカーボンを燃焼除去するこ
とを要旨とするコークス炉端フリューの昇温方法である
。

さらに詳しく本発明方法について説明すると、従来の燃
料ガスのみを別途導入する方法では、空燃比の制約を受
けるために端フリューの昇温効果としてはたかだか２０
℃程度であり、炉長方向フリュ一温度の平均値よりも１
００℃近く低い端フリューに対して十分な上昇幅とは言
えず、従って窯口部コークスの乾留遅れを改善する効果
としては不十分であった。その結果、Ｘ口部コークスの
タール発生と２次収縮を完了させることがてきす、窯出
し時の黒煙発生や押し出しトラブルなどの操業上の問題
を回避できていない状況である。

これに対し、本発明方法では燃焼ガスと同時に空気も吹
込むために基本的には空燃比の制約はなく、いくらでも
燃焼量を増大させることが可能であり、また任意のカロ
リーの燃料ガスをも使用できる。

しかしながら、端フリエ−の温度上昇幅の最大値は、窯
口部レンガの熱膨張によるひずみによって制約を受ける
ことになる。すなわち、窯口と炉蓋の間に隙間ができて
乾留ガスがもれ、黒煙発生１−ラブルとなるために操業
できなくなるからである。このように本発明方法におい
ても最大の温度」−昇輻は制約されるけれども、任意に
所定の温度まで端フリエ−の昇温を調節できるため、コ
ークス炉の稼働率に応じて窯口部コークスの乾留遅れを
改善でき、乾留の均一化による火落時間の短縮、さらに
はコークス品質の窯内バラツキの低減、ひいては全炉団
平均温度が低下可能となり大幅な乾留熱量低減が達成で
きることになる。

さらに付は加えて言えば、長期間に〕工って燃焼をつづ
けていると燃料ガスの熱分解によって生成したカーボン
が燃焼ノズルの先端部に付着しだし除々に目詰りするト
ラブルが発生ずる。

この点に対しても、本発明方法では、燃焼ノズルに空気
のみを４人することにより、必要に応じて目詰りしだし
たらカーボンを燃焼除去することも可能であり、よって
長期間に亘って安定操業することができ実用上きわめて
存効な方法である。

（実　施　例） 以下本発明方法を添付図面に基づいて説明する。

図面は本発明方法を適用する端フリユ一部の概略断面図
であり、図中１は端フリュー３に吹込む空気の吹込みノ
ズル、２は同じく燃料ガスの吹込みノズルを示す。また
、４は断熱レンガ、５はシリカレンガ、６は通常導入し
ている燃料ガスおよび空気のバーナボートである。

なお、空気および燃焼ガスの吹込みノズルとしては、添
付図面に示す２重管構造のノズルに限らず、それぞれ単
独に吹込むノズルや他のいかなる構造のノズルを用いて
もかまわない。

かかる如くした空気および燃料ガス専大設備を用いて本
発明方法を実施するのである。

次に本発明方法の有効性を実施例を用いて説明する。な
お、比較として端フリエ一部に燃料ガス導入用のノズル
のみを設置したもの（従来法■）、もしくは全く設置し
ていないもの（従来法■）も示す。

実操業のコークス炉（炭化室寸法：高さ７．１２５ｍ、
幅４６０　ｕ、長さ１６．５ｍ）において、−炉団４１
門の押出機側および消火車側の全端フリューに図面に示
す昇温設備を設置した。また比較として、図面において
燃料ガスのみを導入した場合（従来法■）と燃料ガスの
外部導入をまったく行わない場合（従来法■）も調査し
た。測定項目は目視による燃焼状態の観察、熱電対によ
る端フリュー高さ方向の温度分布、放射温度計による端
フリューのフリューボート温度等でありその結果を下記
表に示す。

なお、導入した燃料ガスのカロリーは４６００ｋｃａｌ
／Ｎｍ”でありコークス炉の稼働率は１００％である。

上記表より明らかなように従来法■では、ノズル１本当
りの燃焼ガス流ｌｌｌＮｍ３／ｈｒでやや不完全燃焼状
態となり、フリュートップのＯｚ’１Ｍ度も０％でこれ
以」二の導入は不可能であった。

その結果、従来法■に対する端フリューの炉温上界は１
５℃にとどまり、炉蓋に接するコークスの端面での温度
上昇も従来法■に比較して約３０℃とわずかであった。

また窯内金体としての火落時間も従来法■と比較して０
，３時間の短縮であり、窯口部コークスの乾留促進対策
としては不十分であった。

これに対し、本発明方法では、燃焼ガス流量を１〜３Ｎ
ｍ’／ｈｒまで増大させたＡ、Ｂ、Ｃの３ケースについ
て調査したが、空燃比を調整して空気も導入したため、
各ケースとも燃焼状態は良好であった。また、フリュー
トップのＯｔ’ｌＨ度および排ガス温度とも従来法■と
同等であり、空気および燃料ガス導入による悪影響は認
められなかった。

端フリューの昇温効果としては、ケースＡの従未決■と
同等の燃料ガス導入量（ｌＮｍ３／ｈｒ）の場合でもそ
の効果は大きく、更にケースＢ、Ｃのように燃料ガス量
を増大すればする程その昇温効果は助長され、欠落ち時
間は大幅に短縮することができた。また端フリュー上下
方向の温度勾配も小さくでき、特に乾留が遅れる上部で
の昇温効果が大きく、前記の大幅な欠落ら時間の短縮に
寄与したものと考えられる。

従って、本発明方法は窯内乾留の均一化対策として非常
に有効な方法であると判断される。

また、従来法■については９０日間の長期テストを実施
したが、その間、除々に導入燃料ガス量が低下しており
、ノズルが目詰りしているものと判断された。９０日後
に空気のみをノズルに導入した結果、燃料ガス量は初期
値ＩＮｍ”／ｈｒまで復帰し、目詰りを除去することが
できた。

すなわち、本発明方法では適時導入ガス量の低下状況を
検査しながら、必要に応じて空気のみを吹込むことによ
り、目詰りトラブルなく安定した操業が続けられる。

（発明の効果） 以Ｅ説明したように本発明方法は、コークス炉の押出機
側、消化車側の各端フリューに燃料ガスおよび空気を導
入し、燃焼量を任意に調節して所定の温度まで端フリュ
ーを昇温させるとともに必要に応じて空気のみをｍ人す
るものである為、コークス炉燃焼室端フリューの温度を
十分高温に維持でき、乾留の均一化による生産性の向上
および乾留熱量の低減が図られるばかりでなく、コーク
ス品質の安定化にも大きな効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示す概略断面図である。 １は空気吹込みノズル、２は燃料ガス吹込みノズル、３
は端フリュー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）コークス炉の押出機側、消化車側の各端フリュー
   に燃料ガスおよび空気を導入し、燃焼量を任意に調節し
   て所定の温度まで端フリューを昇温させるとともに必要
   に応じて空気のみを導入することを特徴とするコークス
   炉端フリュー昇温方法。