JPS6316648Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、水平循環経路にそつて回動する多数
のトレーを備えた回転ラツク装置に関するもので
ある。

従来のこの種の回転ラツク装置は、前記水平循
環経路にそつて回動可能に張設した駆動用無端チ
エンによつて各トレーを数珠繋ぎに連動連結した
ものであつて、騒音、摩耗、伸び等との関係で高
速運転に不適当なものであつた。本考案はこのよ
うな問題点を解消し得るベルト駆動の回転ラツク
装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を添付の例示図に基づ
いて説明すると、第１図及び第２図に於て、１は
長円形の水平循環経路であつて、その両端Ｕター
ン部の一方にタイミングベルト用遊転プーリー２
が軸支され、他方のＵターン部には、タイミング
ベルト用駆動プーリー３が軸支されている。４は
前記駆動プーリー３を駆動するモーターであつ
て、チエンやベルトを使用した巻掛け伝動手段５
を介して前記駆動プーリー３に連動連結されてい
る。６は前記水平循環経路１上を回動するトレー
であつて、外側支持用水平軸ホイール７、内側支
持用水平軸ホイール８、及び内側寄り底部に軸支
されたガイド用垂直軸ホイール９を備えている。
１０は前記水平循環経路１の外周にそつて架設さ
れた無端状の外側支持用レールであつて、前記各
トレー６の外側支持用水平軸ホイール７を転動可
能に支持する。１１は前記水平循環経路１の両側
直線経路部にそつて架設された内側支持用レール
であつて、前記各トレー６の内側支持用水平軸ホ
イール８を転動可能に支持する。１２は前記水平
循環経路１の両端Ｕターン部に於ける各プーリー
２，３と同心状に配設された円板状レールであつ
て、前記Ｕターン部を回動する各トレー６の内側
を、その内側支持用水平軸ホイール８を介して支
持する。１３は前記水平循環経路１の全周にそつ
て架設された無端状のガイドレールであつて、前
記各トレー６のガイド用垂直軸ホイール９が回転
可能に遊嵌する。尚、前記内側支持用レール１１
には、第２図に示すように内側支持用水平軸ホイ
ール８の浮き上がりを防止する押えレール１１ａ
が並設されている。

１４は前記遊転プーリー２と駆動プーリー３と
に掛張されたタイミングベルトであつて、各トレ
ー６の内側から突設された垂直な取付け板１５の
背面にボルトナツト１６ａ，１６ｂを介して結合
されている。第３図乃至第５図に示すように、各
トレー６とタイミングベルト１４との結合には、
２本（第３図）又は１本（第４図）のＵボルト１
６ａとナツト１６ｂとが使用され、このＵボルト
１６ａの両端ねじ軸部１７は、タイミングベルト
１４の突出歯部１４ａに形成された溝状凹部１８
内にＵボルト垂直軸部１９が遊嵌する状態で、ベ
ルト内インサート補強板２０、トレー側の取付け
板１５に溶接された補強板２１、及び取付け板１
５を貫通し、その突出端にナツト１６ｂが螺合締
結されている。尚、Ｕボルト１６ａの本数は、プ
ーリー２，３の周りでのタイミングベルト１４の
回転半径に応じて選択すれば良い。

尚、図示省略しているが、タイミングベルト１
４のテークアツプ機構は必要に応じて併用するこ
とが出来る。上記の実施例では、一つのタイミン
グベルト１４によつて数珠繋ぎに連結された状態
のトレー６群を支持する１段の水平循環経路１を
図示したが、同様のトレー６群を回動可能に支持
する水平循環経路は上下複数段積層することが出
来る。この場合、各段の駆動プーリー３を互いに
連動連結させて１つのモーター４により駆動する
ように構成することも出来るし、各段毎にモータ
ー４を配設して各段の駆動プーリー３を各別に駆
動し得るように構成することも出来る。

上記のように構成された回転ラツク装置は、従
来の回転ラツク装置と同様に使用し得るものであ
つて、モーター４によりタイミングベルト１４を
回動させることにより、このタイミングベルト１
４によつて数珠繋ぎに連結されている各トレー６
を水平循環経路１上で回動させ、入出庫作業を行
うべき特定のトレー６を水平循環経路１上に設定
した入出庫作業位置に呼び出すことが出来る。

本考案の回転ラツク装置は以上のように実施す
ることが出来るものであり、従来の無端チエンを
使用したものと比較して、トレーの回動速度を早
めても騒音、摩耗、伸び等の悪影響を伴う恐れが
ない。従つて、トレーの回動速度アツプを図つて
入出庫作業の能率を大巾に向上させることが出来
る。

更に本考案の回転ラツク装置によれば、トレー
を数珠繋ぎに連結して駆動する無端ベルトとして
タイミングベルトを使用し、当該タイミングベル
トの突出歯部と前記トレーとをＵボルトとナツト
とで結合し、前記ＵボルトのＵターン軸部（実施
例では垂直軸部１９）は前記突出歯部に形成され
た溝状凹部内に嵌合させているので、トレーと無
端ベルトとを一般的なボルトとナツトで結合する
場合と比較して、ボルト頭部又はナツトと接触す
る箇所に於いて無端ベルトが破断する恐れが少な
くなり、両者を十分な結合強度をもつて確実強固
に結合し得る。しかも無端ベルト側にボルト頭部
やナツトが突出することはなく、当該無端ベルト
を掛張するプーリーに特殊な加工を施す必要もな
いので、従来の一般的なタイミングベルト用プー
リーを使用して安価に実施し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図はトレー支持構造を示
す縦断側面図、第３図はトレーとタイミングベル
トとの結合構造を示す横断平面図、第４図は同構
造の変形例を示す平面図、第５図は第３図の縦断
側面図である。 １……水平循環経路、２……遊転プーリー、３
……駆動プーリー、４……モーター、６……トレ
ー、１４……タイミングベルト、１５……取付け
板、１６ａ……Ｕボルト、１６ｂ……ナツト、１
７……Ｕボルト両端ねじ軸部、１８……溝状凹
部、１９……Ｕボルト垂直軸部、２０……ベルト
内インサート補強板、２１……補強板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平循環経路にそつて回動可能に無端ベルトを
   張設し、前記水平循環経路上で回動可能に支持さ
   れた多数のトレーを前記無端ベルトによつて数珠
   繋ぎに連動連結し、前記無端ベルトを回動させる
   駆動手段を設けて成る回転ラツク装置であつて、
   前記無端ベルトにはタイミングベルトを使用し、
   当該タイミングベルトの突出歯部と前記トレーと
   をＵボルトとナツトとで結合し、前記Ｕボルトの
   Ｕターン軸部は前記突出歯部に形成された溝状凹
   部内に嵌合させて成る回転ラツク装置。