JPS63164159A

JPS63164159A - 高出力電池パツク

Info

Publication number: JPS63164159A
Application number: JP61310598A
Authority: JP
Inventors: Junji Nagahori; 永堀　淳司
Original assignee: Nippon Mektron KK
Current assignee: Nippon Mektron KK
Priority date: 1986-12-25
Filing date: 1986-12-25
Publication date: 1988-07-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は高出力電池パックに関し、より詳細には、温
度上昇に伴って比較的狭い温度域で電気抵抗が仏僧する
性質（ＰＴＣ特性（ｐｏｓ１ｔｉｖｅｔｃｇ＋ｐｏｒａ
ｔｕｒｏ　ｅｏｃｆＴｌｃｌｅｎｔ　）　］を有する抵
抗素子、即ち、ＰＴＣ素子を備えた高出力電池パックに
関する。

〔従来の技術〕

電池を含む回路において、回路の配線の短絡又は回路構
成素子の破壊による短絡等によって、回路に組込まれた
電池から過剰な電流が流れ、電池の急激な消耗および回
路の致命的破壊を招き、特に高出力電池である場合、大
電流が流れて電池自体が発熱して爆発するなどの危険が
ある。したがって、高出力電池などの電池には、保護素
子としてＰＴＣ素子が設けられている。このＰＴＣ素子
は、回路が短絡などしたときジュール熱に基づく自己発
熱により抵抗値が増大して過電流を所定の電流以下に制
限し他方その短絡が取除かれたとき回路が復帰するもの
である。

このＰＴＣ特性を有する物質として、種々の物質が開発
されており、例えば、Ｂ　ａ　Ｔ　１０　ａに１価また
は３価の金属酸化物を添加したセラミック系のもの、ポ
リエチレンなどの重合体に導電性物質が分散されたポリ
マー系のものなどがある。

従来、ＰＴＣ素子１は、第２図に示すように、主にＰＴ
Ｃ組成物２と、これを挟持する金属電極板３と、電極板
３に接続されたリード（端子）４とからなる。このＰＴ
Ｃ素子の製造法は、例えば、ＰＴＣ組成物をまず調製し
、このＰＴＣ組成物の成形体２をフィルムの上下にニッ
ケル箔の電極を熱圧着して積層体を形成し、この積層体
を所定の寸法に切断し、電極表面３にリード板４をスポ
ット溶接、半田付けなどで溶接することを含む。

電子機器、自動カメラなどに組込まれる高出力電池パッ
クは、従来、第３図Ａの回路図に示すように電気的直列
に接続された２個のリチウム電池１０の間にＰＴＣ素子
１が設けられ、第３図Ｂに示すようにＰＴＣ素子のリー
ド４が、各々のリチウム電池の電極１１にスポット溶接
またはレーザー溶接によって接続されている。高出力電
池パックは、第３図Ｂに示す電池１０およびＰＴＣ素子
１がプラスチック製ジャケット１２に直接に収納され、
第４図に示すように組立てられて構成されている。ジャ
ケット１２は、電池およびＰＴＣ素子をぴったりと収納
するように成形されており、第４図に示すようにジャケ
ット本体１３とジャケットの蓋１４とからなって収納後
に接着剤で接合されるか、電池などの収納後に第５図に
示すように２分割された組立て体のジャケット１２が一
体化され接着剤で接合される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、電池とＰＴＣ素子とがジャケットに密に
接触されていても、その高出力電池バックの輸送中に、
または組込まれた電子機器や電子カメラの使用中に振動
、衝撃および雰囲気の熱などにより、密に接触した間隔
が広がり、また電池とリードとの溶接部で破断やひび発
生が起こる恐れがある。このような現象は、電子機器等
の信頼性を著しく低下させる。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは上記問題点を解決すべく種々の検討した結
果、高出力電池パックのジャケットと収納された電池と
を接着すれば、この発明の目的達成に有効であることを
見出し、この発明を完成するに至った。

すなわち、この発明による高出力電池パックは、高出力
電池と、その電池と電気的に直列接続されたＰＴＣ素子
と、電池およびＰＴＣ素子を収納するジャケットとから
なる電池パックであって、ジャケット内面と電池表面と
の間隙に接着剤層を設けて収納された電池の固定支持を
確保することを特徴とするものである。

以下、この発明を、より詳細に説明する。

高出力電池この発明の高出力電池バックは、高出力電池と、ＰＴＣ
素子と、ジャケットとから主に構成されている。

この発明における電池は、化学的エネルギーを電気エネ
ルギーに変換する直流電圧源であり、−次電池もしくは
二次電池である。そのようなものとして、マンガン乾電
池、水銀電池、アルカリ・マンガン電池、銀電池、塩化
銀電池、空気温電池、リチウム電池、鉛蓄電池、アルカ
リ蓄電池などがある。この発明において好ましい態様に
おける電池は、その電池に回路を保護する素子を備える
ことから、高出力のものである。例えば、自動カメラに
内蔵するリチウム電池などの高出力電池がある。ＰＴＣ
素子を保護素子として備える電池では、この素子が、電
池端子の一方、または両方に第４図Ｂに示すように直列
に設けられる。

ＰＴＣ組成物この発明において用いられるＰＴＣ素子は、通常、２以
上の電極と、その電極と電気的に接合されたＰＴＣ組成
物とからなるものである。このＰＴＣ組成物は、例えば
、Ｂ　ａ　Ｔ　ｉＯｓに１価または３価の金属酸化物を
添加したもの、重合体と導電性粒子との混合物などがあ
る。

この発明に於いて用いることのできる重合体として、ポ
リエチレン、ポリエチレンオキシド、ｔ−４−ポリブタ
ジェン、ポリエチレンアクリレート、エチレン−エチル
アクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体
、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカプ
ロラクタム、フッ素化エチレン−プロピレン共重合体、
塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化エチレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化
ビニル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアル
キレンオキシド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホ
ン、フッ素樹脂、およびこれ等のうちから選ばれた少な
くとも２種のブレンドポリマー等がある。この発明のお
いて、重合体の種類、組成比などは、所望の性能、用途
などに応じて適宜選択することができる。

また、重合体に分散される導電性粒子としては、カーボ
ンブラック、グラファイト、炭素粉、スズ、銀、金、銅
などの導電性物質の粒子、銀や銅メッキされたセラミッ
ク粒子などを用いることができる。ＰＴＣ組成物の調製
に際して、上記の重合体、導電性粒子以外に、必要に応
じて種々の添加剤を混合することができる。そのような
添加剤として、例えば、アンチモン化合物、リン化合物
、塩素化化合物二臭素化化合物などの難燃剤、酸化防止
剤、安定剤、熱伝導性粒子などがある。

この発明においてＰＴＣ組成物は、その原材料、重合体
、導電性粒子、その他添加剤を所定の割合いで配合・混
練して調製される。

ＰＴＣ素子この発明のＰＴＣ素子は、上述のＰＴＣ組成物と、それ
と接触する２以上の電極とからなる。ここで用いること
のできる電極材料の種類としては、通常の電極として用
いることのできる金属であり、その様なものとして、例
えば、ニッケル、コバルト、アルミニウム、クロム、ス
ズ、銅、銀、鉄（ステンレス鋼などの鉄合金を含む）、
亜鉛、金、鉛、白金などがある。電極の形状、寸法など
はＰＴＣ＄子の用途などに応じて適宜選択することが望
ましい。この発明において電極材料として、圧延金属箔
の他、焼鈍処理した金属がよい。ここで焼鈍は、金属を
所定の温度に加熱後、徐冷して行われる。加熱速度、加
熱温度、加熱時間、加熱雰囲気、冷却速度、冷却雰囲気
などの焼鈍条件は、熱処理対象物である金属の材質など
によって適宜選択する。

次いで、この発明においてＰＴＣ組成物と電極とを接合
する方法の一例を説明する。得られたＰＴＣ組成物を、
例えば、フィルム状に成形し金属電極をフィルムの上下
に熱圧着して積層体を形成し、また、導電性接着剤を用
いて電極板とＰＴＣ組成物とを接合して積層体を形成し
、この積層体を所定の寸法に切断し、電極表面にリード
線をスポット溶接、半田付けなどで接続してＰＴＣ素子
を製造することができる。

ジャケットこの高出力電池パックにおけるジャケットは、通常の電
気機具の材料として用いられているポリ塩化ビニル、ポ
リオレフィン、ポリカーボネートなどのプラスチックな
どを成形して製造することができる。ジャケットの形状
、寸法、材質などは電池、ＰＴＣ素子、および電池用途
などに応じて適宜変更・選択して決めることが望ましい
。

この発明の好ましい態様として、第５図に示すようにジ
ャケットに注入口を設けることができる。

この態様においてこの注入口１５から接着剤材料を充填
することができる。更に、第５図に示すようにジャケッ
ト１２を２分割された組立て体にする態様にすることも
できる。この態様では、組立て体の接合部に接着剤を塗
布してジャケットを組立ても良いが、好ましくは、ジャ
ケット内に電池を収納する際に組立て体の接合部双方に
わたって接着剤層を設ける。このような態様によって接
着剤層の形成が容易に行なうことができる。

接着剤層この発明における特徴の一つは、ジャケット内面と電池
表面との間隙に接着剤層が設けられていることである。

この接着剤層は、電池がジャケット内部で変動および移
動することを防止し、即ち電池およびＰＴＣ素子を固定
し、外部からの衝撃を吸収する機能を果すものである。

接着剤層を設けるジャケットと電池との間隙の位置、そ
の寸法、形状などは、上記の機能を果たすように適宜選
択することが好ましい。

第１図に高出力電池バック９に接着剤層８を設けた態様
例を示す。この例では、高出力電池１０およびＰＴＣ素
子（図示せず）を内臓するジャケット１２の側部内側に
接着剤層８が設けられる。

この発明はこれらの例に限定されず、種々の変形例が可
能である。例えば、接着剤層をジャケットの底部または
上部の内面に設けて電池本体を固定することができ、ま
た、ジャケットの内金面に接着剤層を設けることができ
る。

接着剤層の材料として、例えば、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、変性エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリビニルア
ルコール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、ポリアミド、シアノアクリレト、ポリウレタン
、イソシアネート、シリコーン、ＳＢＲ，ブチルゴム、
ポリクロロプレン、ニトリルゴム、ポリイミド、ポリベ
ンズイミダゾールなどを用いることができる。好ましい
接着剤は、弾性をｑするものであり、より好ましくは絶
縁性を有するものである。

この接着剤層には、添加剤として、例えばアンチモン化
合物、リン化合物、塩素化合物および臭素化合物などの
難燃剤もしくは耐燃剤、酸化防止剤、安定剤、粘着付与
剤などを加えることができる。

次いでこの発明の電池バックの組立てる方法を説明する
。例えば、第１の態様は、ジャケットの内面もしくは電
池外周面に接着剤を塗布した後、電池をジャケットに収
納して組立てる態様であり、第２の態様は、電池をジャ
ケットに収納して注入口から接着剤を注入する態様であ
る。この発明はこれらの態様に限定されず種々の態様が
可能である。

〔作　用〕

上記に述べた技術的構成を有するこの発明では、接着剤
層が電池を固定支持し、外部からの衝撃があった場合で
もジャケット内臓の電池は変動しない。また、電池が変
動しないために電池とＰＴＣ素子との間の電気的機械的
接続が損なわれない。

外部からの衝撃があった場合その衝撃を絶縁性弾性接着
剤が吸収し、内部の電池およびＰＴＣ素子を、またその
接続を保護する。さらに接着剤層が絶縁性を有する態様
ではジャケット内部の短絡の危険性を低減する。

〔実施例〕

この発明を例を示して具体的に説明する。

実施例第５図に示すような形状のジャケット（３０×１５Ｘ５
０ｍｍ）に第３図に示すようにＰＴＣ素子が接続された
２個のリチウム電池を挿入して組立て、ジャケットの接
合部にニトリル系接着剤（３Ｍ１０２２）を塗布し、次
いで注入口からその接着剤を電池とジャケットの間隙に
注入した。

得られた高出力電池バックを１６５ｍの高さから電池の
長手方向に１５回落下させ、ついで２０Ｈｚの震動を電
池の長手方向から２ｎｉの振幅で１時間振動させて耐振
耐衝撃試験をした。その結果、５０個の電池に対し全て
以上が無かった。

比較例実施例と同様に高出力電池バックを調製し、耐振耐衝撃
試験をした。その結果、５０個中、３個が電池電極とＰ
ＴＣ素子端子との溶接が破断し、ＰＴＣ素子の電極と端
子との溶接に不良が生じた。

〔発明の効果〕

この発明の高出力電池パックによって、次の効果を得る
ことができる。

接着剤層が電池を固定支持し、外部からの衝撃があった
場合でもジャケット内臓の電池は変動させない。従って
、電池が変動しないために電池電極とＰＴＣ素子端子と
の間、およびＰＴＣ素子電極とその端子との間の電気的
機械的接続が損なわれない。その為に高出力電池パック
の信頼性がより高めることができる。外部からの衝撃が
あった場合その衝撃を接着剤層が吸収し、内部の電池お
よびＰＴＣ素子を、またその接続を保護することができ
る。さらに接着剤層が絶縁性を存する態様ではジャケッ
ト内部の短絡の危険性を低減することができる。ジャケ
ット自体が電池などに密に接触させる必要がないために
ジャケット成形の製作費用を低くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による高出力電池パックの実施例を示
す断面図であり、第２図はＰＴＣ素子の斜視図であり、
第３図は電池にＰＴＣ素子が接続した電池と示す説明図
であり、第４図は高出力電池パックの組立てを示す斜視
図であり、第５図はジャケットの分解斜視図である。１・・・ＰＴＣ素子、２・・・ＰＴＣ組成物、３・・・
電極、４・・・端子、８・・・接着剤層、９・・・電池
パック、１０・・・電池、１１・・・電池の電極、１２
・・・ジャケット、１３・・・ジャケット本体、１４・
・・蓋、１５・・・注入口。出願人代理人　　佐　　藤　　−雄すへ第３図

Claims

【特許請求の範囲】１、高出力電池と、その電池と電気的に直列接続された
ＰＴＣ素子と、電池およびＰＴＣ素子を収納するジャケ
ットとからなる電池パックであつて、ジャケット内面と
電池表面との間隙に接着剤層を設けて収納された電池を
固定支持することを特徴とする高出力電池パック。２、電池が高出力一次電池である、特許請求の範囲第１
項記載の電池パック。３、高出力一次電池がリチウム電池である、特許請求の
範囲第１項記載の電池パック。４、ジャケット内面と電池表面との間隙に接着剤層が、
ジャケット内に電池を収納する際に注入されたものであ
る、特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記載
の電池パック。５、ジャケット内面と電池表面との間隙に接着剤層が、
ジャケットに設けられた注入口から装入されたものであ
る、特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記載
の電池パック。６、ジャケットが組立て体からなり、ジャケット内に電
池を収納する際に組立て接合部にわたって接着剤層が設
けられたものである、特許請求の範囲第１項乃至第３項
のいずれかに記載の電池パック。７、接着剤層が弾性を有するものである、特許請求の範
囲第１項乃至第６項のいずれかに記載の電池パック。