JPS6315998Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （利用分野） 本考案はPUTのトリガ素子を用いた信号処理
回路に関する。

（従来技術の問題点） 一般にこの種信号処理回路は第３図に示す如
く、火災受信機イの火災リレーイａと電源イｂと
復旧用常閉接点イｃとの直列回路に一対の感知線
ロ，ロとを介して火災感知器ハを接続し、さらに
この火災感知器ハに火災現象に応答して検出回路
ハａがコンデンサハｂを充電しこのコンデンサハ
ｂの電位をPUTのトリガ素子ハｃのアノードに
入力しこのトリガ素子ハｃのゲートに第２の抵抗
ハｄを介して電圧を印加した第１の抵抗ハｅの電
位を入力し、このトリガ素子ハｃのゲート電位よ
りアノード電位が高くなるとこのトリガ素子ハｃ
のカソードより出力信号を出力し自己保持型スイ
ツチング素子ハｆをスイツチング動作して電源イ
ｂより火災リレーイａと感知線ロと自己保持型ス
イツチング素子ハｆと感知線ロと復旧用常閉接点
イｃとを介して電流が流れるものがあつた。

而して上記の如きものであると、自己保持型ス
イツチング素子ハｆが一度スイツチンング動作す
ると電源イｂより電流が流れ且つ復旧用常閉接点
イｃを開極するとこの電流が停止し自己保持型ス
イツチング素子ハｆは復旧するが、さらにこの復
旧用常閉接点イｃを閉極する際にコンデンサハｂ
に充電電荷が残つているとこの復旧用常閉接点イ
ｃの閉極と同時に第２の抵抗ハｄに流れる電流が
トリガ素子ハｃのゲートに大部分流れ第１の抵抗
ハｅの電位が高くならずこのトリガ素子ハｃのカ
ソードより出力信号が出力されて自己保持型スイ
ツチング素子ハｆが再びスイツチング動作してし
まう問題があつた。

さらに上記の様な点に鑑みて第２の抵抗ハｄの
代りに第４図に示す如く定電圧ダイオードハｇを
用いて復旧用常閉接点イｃを開極から閉極にした
際に第１の抵抗ハｅに一気に電位を発生させるこ
とも考えられたが、火災現象に応答して検出回路
ハａがコンデンサハｂを充電しこのコンデンサハ
ｂの電位が第１の抵抗ハｅの電位より高くなりト
リガ素子ハｃのカソードより出力信号を出力する
際に第１の抵抗ハｅの電位が常に一定であるから
トリガ素子ハｃの促成作用がないのでトリガ素子
ハｃのカソードより出力される出力信号が十分自
己保持型スイツチング素子をスイツチング動作を
させることが出来るものでなく、従つて自己保持
型スイツチング素子をスイツチング動作させるこ
とが出来ない問題があつた。

（本考案の目的） 本考案は上記の様な点に鑑み、電圧を印加した
際に第１の抵抗に一気に電位を発生させて自己保
持型スイツチング素子がスイツチング動作しない
様にしさらにトリガ素子のカソードより出力信号
を出力する際に第１の抵抗の電位を低くしてトリ
ガ素子の促成作用を作り出し自己保持型スイツチ
ング素子を十分スイツチング動作させる様にする
ことを目的としたものである。

（実施例） 以下本考案を一実施例として掲げた図面第１図
及び第２図に基づいて説明すると、１は火災受信
機であつて検知端子１ａ，１ｂに感動すると警報
を発する火災リレー１ｃと直流電源１ｄと復旧用
常閉接点１ｅとの直列回路を接続している。２，
２は一対の感知線、３はこの一対の感知線２，２
を介して火災受信機１の検知端子１ａ，１ｂに出
力端子３ａ，３ｂを接続した火災感知器であつ
て、この出力端子３ａ，３ｂにサイリスタの自己
保持型スイツチング素子３ｃのアノードとカソー
ドとを接続し、このスイツチング素子３ｃのゲー
トとカソードとの間に抵抗３ｄを接続し、このス
イツチング素子３ｃのゲートとPUTのトリガ素
子３ｅのカソードとの間に抵抗３ｆを接続し、こ
のトリガ素子３ｅのゲートとスイツチング素子３
ｃのカソードとの間に第１の抵抗３ｇを接続し、
このトリガ素子３ｅのゲートとスイツチング素子
３ｃのアノードとの間に定電圧ダイオード３ｈと
第１の抵抗３ｇの抵抗値より小さい抵抗値の第２
の抵抗３ｉとの直列回路を接続し、このトリガ素
子３ｅのアノードとスイツチング素子３ｃのアノ
ードとの間に検出回路３ｊの出力３jaの同期信号
に応答してスイツチング動作する第１のトランジ
スタ3kと充電用抵抗３ｌとの直列回路を接続し、
このトリガ素子３ｅのアノードとスイツチング素
子３ｃのカソードとの間に検出回路３ｊの出力３
jbの検出信号に応答してスイツチング動作する第
２のトランジスタ３ｍ及び放電用抵抗３ｎの直列
回路とコンデンサ３ｏとを接続する。尚、検出回
路３ｊはスイツチング素子３ｃのアノードとカソ
ードとに印加される電圧を電源入力とし出力３ja
より一定の周期を有する同期信号を出力して第１
のトランジスタ３ｋをオン或はオフにスイツチン
グ動作させ且つ出力３jbより常時は出力３jaの同
期信号と同期のとれた検出信号を出力し第２のト
ランジスタ３ｍをオン或はオフにスイツチング動
作させると共に火災現象に応答してこの検出信号
を停止して第２のトランジスタ３ｍをオフ状態に
する。Vaは第１のトランジスタ３ｋのベースと
エミツタとに入力される検出回路３ｊの出力３ja
の同期信号の電圧、Vbは第２のトランジスタ３
ｍのベースとエミツタとに入力される検出回路３
ｊの出力３jbの検出信号の電圧、Vcはコンデン
サ３ｏの電圧、Vdは第１の抵抗３ｇの電圧、Ve
は抵抗３ｄの電圧、Iaはスイツチング素子３ｃの
アノードに流れる電流を示す。

尚、第２図は第１図の時間動作特性図であつて
Vaは検出回路３ｊの出力３jaの同期信号の電圧
Vb，Vbは検出回路３ｊの出力３jbの検出信号の
電圧Va，Vcはコンデンサ３ｏの電圧Vc，Vdは
第１の抵抗３ｇの電圧Vd，Veは抵抗３ｄの電
圧、Vfはスイツチング素子３ｃがスイツチング
動作する際のゲートとカソードとの電圧、Iaはス
イツチング素子３ｃのアノードに流れる電流La
を示す。

而してこの動作状態を第１図に基づいて説明す
ると、火災感知器３が常時の監視状態の際には検
出回路３ｊの出力３jaは一定の周期を有した同期
信号の電圧を出力して第１のトランジスタ３ｋを
オン或はオフにスイツチング動作し且つ出力３jb
は同期信号と同期のとれた検出信号の電圧Vbを
出力して第２のトランジスタ３ｍを第１のトラン
ジスタ３ｋと同時にオン或はオフにスイツチング
動作してコンデンサ３ｏの電圧Vcを充電用抵抗
３ｌと放電用抵抗３ｎとの分圧電圧にし、さらに
このコンデンサ３ｏの電圧Vcは定電圧ダイオー
ド３ｈと第２の抵抗３ｉとの直列回路を介して電
圧を印加される第１の抵抗３ｇの電圧より低く従
つてトリガ素子３ｅのカソードには電流が流れな
いので抵抗３ｄの電圧Veは発生せずスイツチン
グ素子３ｃはオフ状態であつて火災受信機１の火
災リレー１ｃは動作しない。

さらに上記監視状態より火災感知器３が火災現
象に応答すると即ち検出回路３ｊが火災現象に応
答して出力３jbの検出信号を停止し電圧Vbをほ
ぼOVにすると第２のトランジスタ３ｍはオフ状
態となりコンデンサ３ｏは充電用抵抗３ｌを介し
て周期的に充電されこのコンデンサ３ｏの電圧
Vcは周期的に徐々に高くなる。さらにこのコン
デンサ３ｏの電圧Vcが第１の抵抗３ｇの電圧Vd
を越えるとトリガ素子３ｅのゲートに第２の抵抗
３ｉを介して電流が流れて第１の抵抗３ｇの電圧
Vdが低くなり且つコンデンサ３ｏの充電電荷が
トリガ素子３ｅのアノードに流れこのカソードに
コンデンサ３ｏの放電電流が流れて抵抗３ｄの電
圧Veが一気に高くなる。尚、トリガ素子３ｅの
ゲートに第２の抵抗３ｉを介して電流が流れて第
１の低抗３ｇの電圧が下がるのでトリガ素子３ｅ
の促成作用を作り出し、コンデンサ３ｏの充電電
荷を十分放電させることが出来る。さらに抵抗３
ｄの電圧Veが一気に高くなると、スイツチング
素子３ｃがスイツチング動作する際のゲートとカ
ソードとの電圧、即ち第２図の電圧Vfを越える
のでスイツチング素子３ｃがオフからオンにスイ
ツチング動作してオン状態を自己保持し直流電源
１ｄより火災リレー１ｃと感知線２とスイツチン
グ素子３ｃと感知線２と復旧用常閉接点１ｅとを
介して電流が流れてスイツチング素子３ｃのアノ
ードに電流Laが流れ、火災リレー１ｃが動作し
て警報を発する。尚、スイツチング素子３ｃのス
イツチング動作と同時に検出回路３ｊの出力３ja
の同期信号の電圧VaはVOとなり第１のトランジ
スタ３ｋはオフ状態となると共に第１の抵抗３ｇ
の電圧はOVとなる。

而も上記状態より火災現象を火災感知器３が感
知せず且つ復旧用常閉接点１ｅが開極してスイツ
チング素子３ｃのアノードに流れる電流Iaを停止
し復旧用常閉接点１ｅを閉極すると検出回路３ｊ
の出力３jaに同期信号の電圧Vaが出力され第１
のトランジスタ３ｋをオン或はオフにスイツチン
グ動作し且つこの検出回路３ｊの出力３jbに検出
信号の電圧Vbが出力され第２のトランジスタ３
ｍを第１のトランジスタ３ｋと同時にオン或はオ
フのスイツチング動作をし、さらに定電圧ダイオ
ード３ｈにより第１の抵抗３ｇと第２の抵抗３ｉ
との直列回路に一気に電圧が発生し且つ第２の抵
抗３ｉの抵抗値は第１の抵抗３ｇの抵抗値より小
さいので第１の抵抗３ｇの電圧Vdは一気に高く
なり、コンデンサ３ｏに充電電荷が残つていても
トリガ素子３ｅのゲード電位が一気にこのアノー
ド電位より高くなりトリガ素子３ｅのカソードよ
り出力信号を出力せず、スイツチング素子３ｃは
スイツチング動作をしない。

（効果） かように本考案は、第１の抵抗にこの抵抗の抵
抗値より小さい抵抗値である第２の抵抗と定電圧
ダイオードとの直列回路を介して電圧を印加した
ので、従来のものに比し、電圧を印加した際に第
１の抵抗に一気に電圧を発生させて自己保持型ス
イツチング素子がスイツチング動作を行わない様
にすることが出来、而もトリガ素子のカソードよ
り出力信号を出力する際に第１の抵抗の電圧を低
くしてトリガ素子の促成作用を作り出し自己保持
型スイツチング素子を十分スイツチング動作させ
ることが出来る効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面第１図及び第２図は本考案の信号処理回路
の一実施例を示し、第１図は回路図、第２図は第
１図の時間動作特性図、第３図及び第４図は従来
の信号処理回路の回路図である。 １……火災受信機、１ａ及び１ｂ……検知端
子、１ｃ……火災リレー、１ｄ……直流電源、１
ｅ……復旧用常閉接点、２，２……感知線、３…
…火災感知器、３ａ及び３ｂ……出力端子、３ｃ
……自己保持型スイツチング素子、３ｄ……抵
抗、３ｅ……トリガ素子、３ｆ……抵抗、３ｇ…
…第１の抵抗、３ｈ……定電圧ダイオード、３ｉ
……第２の抵抗、３ｊ……検出回路、３ｋ……ト
ランジスタ、３ｌ……充電用抵抗、３ｍ……トラ
ンジスタ、３ｎ……放電用抵抗、３ｏ……コンデ
ンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 検出回路の信号に応答して充電されるコンデン
   サと、このコンデンサの電位をアノードに入力し
   且つ第１の抵抗の電位をゲートに入力したPUT
   のトリガ素子と、このトリガ素子のカソードの出
   力信号に応答してスイツチング動作する自己保持
   型スイツチング素子とで構成した信号処理回路に
   於て、前記第１の抵抗にこの抵抗の抵抗値より小
   さい抵抗値の第２の抵抗と定電圧ダイオードとの
   直列回路を介して電圧を印加した信号処理回路。