JPS6315808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、人工透析装置に用いられ光の透過率
を利用してダイアライザー等から透析液中に漏洩
してくる血液を検出する漏血検出装置に関する。

このような漏血検出装置として、透析液が流れ
る流路の途中にガラス管やプラスチツクチユーブ
を設け、該ガラス管やプラスチツクチユーブの外
側所定部分に装着された発光素子から発せられた
光線を上記透析液中に透過せしめてのち、上記発
光素子と対向するように上記ガラス管やプラスチ
ツクチユーブの外側所定部分に装着された受光素
子でもつて上記光線を受け、上記光線の透過率変
化量から上記透析液中に含まれる血液を検出する
ようにした装置がある。該装置においては、上記
ガラス管やプラスチツクチユーブの内壁部分が上
記透析液の通過によつて次第に汚染されてきた場
合、該汚染によつて上記光線の透過率変化量に誤
差が生ずるのを回避するため、上記ガラス管を透
析液が流れる流路から一旦取りはずしてのち該ガ
ラス管内を掃除し、その後再び透析液が流れる流
路にとりつけたりする方法がとられていた。ま
た、上記プラスチツクチユーブの場合は、比較的
安価な材料でなるものを使用し、測定のたびごと
に新品と交換して使用済みのプラスチツクチユー
ブを捨てる、いわゆる使い捨て方式がとられてい
た。

然しながら、透析液が流れる流路から上記ガラ
ス管を取りはずすような上述の方法では、上記ガ
ラス管の着脱操作が煩わしかつたり、上記使い捨
て方式では例え比較的安価な材料からなるプラス
チツクチユーブであつても、測定頻度が多くなる
につれて極めて高い費用を要するようになるとい
う欠点があつた。

本考案は、かかる欠点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、上記欠点が全て除去されると
ともに発光素子および受光素子と夫々漏血チエツ
ク室との間に設けられた第１および第２の窓ガラ
スを所望時に容易に掃除できるような人工透析用
漏血検出装置を提供することにある。

以下、本考案について図を用いて詳細に説明す
る。第１図は、本考案実施例の平面図であり、図
中、１は装置本体、２は第２キヤツプ、３は導入
口３ａから透析液が導入されるように構成された
導入部、４は導出口４ａから装置本体１内の透析
液が導出されるように構成された導出部、５，６
は後述の発光素子および受光素子に関する電気回
路用部品が夫々収納されている第１および第２の
収納部である。また、第２図は第１図のAA′断面
図であり、図中、第１図と同一記号は同一意味を
もたせて使用しここでの重複説明は省略する。更
に、７は透析液が流れる漏血チエツク室、８は所
定の波長を有する光線を発する発光素子、９は発
光素子８から発せられ漏血チエツク室７内の透析
液等を透過してきた光線を受ける受光素子、１０
は例えば上方に開口部を有する所定形状のボデ
イ、１１ａ〜１１ｆはオーリング、１２ａ〜１２
ｃは例えばスポンジゴム等でなる遮光材、１３
ａ，１３ｂは例えばアルミでなり遮光材１２ａ，
１２ｂを覆うように装着されたカバー、１４ａ，
１４ｂは第１および第２の窓ガラス、１５ａ，１
５ｂはオーリング１１ｃ〜１１ｆを介して第１お
よび第２の窓ガラス１４ａ，１４ｂをボデイ１０
の所定部分に夫々着設するガラス押え板、１６は
ねじ部がボデイ１０の所定部分に螺合されること
によつてオーリング１１ａ，１１ｂを介してボデ
イ１０の所定部分に着設されボデイ１０の上記開
口部を塞ぐ例えばポリプロピレン樹脂でなる第１
のキヤツプ、１７は第１キヤツプ１６および遮光
材１３ａ，１３ｂの一部を覆うように設けられた
例えば黒色のポリアミド樹脂でなる前記第２キヤ
ツプ２を第１キヤツプ１６に固着させるネジであ
る。なお、３′は前記導出部４の装着位置を概略
的に示したものである。また、第１キヤツプ１６
は透析液等と接するためその材料が接液反応を起
しにくいポリプレピン樹脂等に限定されるという
制限があるので、遮光性の黒色ポリアミド樹脂等
でなる第２キヤツプ２で第１キヤツプ１６を覆う
ようにしたものである。

上記構成からなる本考案実施例の動作について
以下説明する。第１図において、導入口３ａから
透析液が導入されると、該透析液は第２図の漏血
チエツク室７内を満たしながら、第１図の導出口
４ａを通つて外部へ導出される。一方、第２図に
おいて、発光素子８から発せられた光線は、第１
の窓ガラス１４ａ、漏血チエツク室７内の透析
液、および第２の窓ガラス１４ｂを透過して受光
素子９に至つて検出される。受光素子９で検出さ
れる上記光線の光量に関する信号は収納部６内で
所定の演算処理が施こされる。また、該演算結果
等から漏血チエツク室７内の透析液による光の透
過率変化が求められ、該透過率変化量から上記透
析液に血液が混入しているか否かが判別される。
また、上述の測定が繰り返されているうちに、第
１および第２の窓ガラス１４ａ，１４ｂが透析液
等によつて汚染されてくるので、次のようにして
該窓ガラス１４ａ，１４ｂの掃除が行なわれる。
すなわち、最初、血液チエツク室７への透析液供
給が停止され、該血液チエツク室７内の透析液が
ぬきとられる。次に第１キヤツプ１６と第２キヤ
ツプ２がネジ１７で結合されたまま回転される等
して該第１キヤツプ１６とボデイ１０と螺合が解
かれ、該第１および第２のキヤツプ１６，２がと
りはずされる。その後、ガーゼ等を用いて第１お
よび第２の窓ガラス１４ａ，１４ｂが掃除され、
透析液による汚染物等が解除される。該掃除が完
了すると、第１キヤツプ１６と第２キヤツプ２が
ネジ１７で結合されたままの状態で第１キヤツプ
１６がボデイ１０の所定部分に螺合され、オーリ
ング１１ａ，１１ｂを介して該第１キヤツプ１６
とボデイ１０が密着的に結合される。然る後、漏
血チエツク室７内へ再び透析液が導入され、上述
の測定が繰り返される。

以上詳しく説明したような本考案の実施例によ
れば、第１および第２キヤツプ１６，２を一体的
に取りはずすだけで容易に第１および第２窓ガラ
ス１４ａ，１４ｂの掃除ができるため、前記従来
例のガラス管を取りはずす方法に比して、掃除が
簡単且つ迅速にできるという利点を有する。前記
従来例の使い捨て方式のように部品を捨てること
がないため、測定頻度がどんなに多くなつても高
い費用を要するようなことはないという利点も有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の平面図、第２図は第１
図のAA′断面図である。 １……装置本体、２……第２キヤツプ、３……
導入部、４……導出部、３ａ，４ａ……導出・入
口、５，６……収納部、７……血液チエツク室、
８，９……発受・受光素子、１０……ボデイ、１
１ａ〜１１ｆ……オーリング、１２ａ〜１２ｃ…
…遮光材、１３ａ，１３ｂ……カバー、１４ａ，
１４ｂ……窓ガラス、１５ａ，１５ｂ……ガラス
押え板、１６……第１キヤツプ、１７……ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 人工透析装置に用いられ光の透過率を利用して
   ダイアライザ等から透析液中に漏洩してくる血液
   を検出する漏血検出装置において、装置本体を形
   成するボデイと、該ボデイの中心部に設けられる
   と共に透析液が導入口から導入され導出口から導
   出される漏血チエツク室と、該漏血チエツク室を
   挟むようにして夫々第１ガラス窓及び第２ガラス
   窓を介して装着された発光素子及び受光素子と、
   前記導入口と導出口を結ぶ線に対して垂直の位置
   となるように漏血チエツク室に設けられた開口部
   と、ねじ部がボデイに螺合され前記開口部を塞ぐ
   ように前記ボデイに着設された第１キヤツプと、
   該第１キヤツプを覆うようにしてねじで一体的に
   結合された遮光性の第２キヤツプとを具備し、前
   記第１キヤツプと第２キヤツプが一体的に結合さ
   れたままで取り外され、前記第１ガラス窓及び第
   ２ガラス窓に付着している透析液による汚染が掃
   除されるように構成されたことを特徴とする人工
   透析装置用漏血検出装置。