JPS6315790Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は荷重値に対応した計重信号として、ア
ナログ信号を取り扱う計重機に関する。

計重機の使用環境が振動している場合および被
計量物自身が振動している場合には、前記計重信
号が振動に追従して変化し、計重値表示が小刻み
に変化する。そのため従来では前記振動成分のみ
を取り除くために、通過遮断周波数の比較的高い
ローパスフイルタが、荷重値に対応したアナログ
信号を出力する荷重変換器出力ラインに介装され
る。また計重値の読み取りを容易にするため、従
来では計重値が一旦バランスするとその時刻の計
重値を、次いでバランスが崩れるまで保持して表
示するように構成することが必要であつて、複雑
な構成のものである。

そこで本考案は簡単な構成であるにもかかわら
ず安定した計重値表示をすることができる計重機
を提供するものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図は計重機のブロツク図を示し、１は荷
重値に対応したアナログ電圧V_Aを出力する荷重
変換器、２は入力電圧に対応したデジタル値Ｄを
出力するアナログ・デジタル変換器、３はデジタ
ル値Ｄを重み付けして重量値として表示する表示
装置、４はバランス検出回路で、例えば所定時間
ごとに最新の前記デジタル値Ｄと前回のデジタル
値Ｄとを比較し、連続して所定回数だけ一致すれ
ば平衡したとして、次いでバランスが崩れるまで
出力が論理レベル“Ｈ”に反転する。５は荷重変
換器１出力とアナログ・デジタル変換器２入力と
の間に介装されたローパスフイルタである。第２
図は該ローパスフイルタ５の具体回路例を示し、
６は演算増幅器、７，８は抵抗器、９〜１２はコ
ンデンサである。１３，１４は切換手段としての
アナログスイツチで、前記バランス検出回路４の
出力信号によつてコンデンサ９と１０およびコン
デンサ１１と１２とをそれぞれ択一的に選択し、
計重値が平衡に達するまではローパスフイルタの
通過遮断周波数が高く、計重値が平衡に達すると
それまでよりは低い通過遮断周波数に切換わるよ
うにコンデンサ１１，１２が設定されている。

従つて、計重値がバランスするまでの期間は、
ローパスフイルタ５の通過遮断周波数が高い方に
あるため、アナログ・デジタル変換器２入力に
は、環境の振動成分等の小刻みに振動する信号の
通過が阻止された状態にあり、被計量物を荷重変
換器１に負荷するとアナログ・デジタル変換器２
への入力電圧が次第に増加方向へ変化する。バラ
ンス検出回路４が平衡状態に達したことを検出す
ると自動的にローパスフイルタ５の通過遮断周波
数が平衡状態到達前よりも低くなり、ある周期以
下で変動する計重値信号の通過を阻止するため、
一旦平衡状態に達すると、計重値表示変化の応答
が遅くなり、安定した表示が可能である。

なお上記実施例ではローパスフイルタ５出力側
の計重値信号からデジタル的に処理してバランス
検出したが、第３図のようにローパスフイルタ５
前段の荷重変換器１出力信号からアナログ的に処
理して検出しても同様である。

以上説明のように本考案によると、荷重変換器
出力ラインに介装されたローパスフイルタの通過
遮断周波数を、バランス検出後は低い周波数に切
換えるように構成したため、簡単な構成であるに
もかかわらず計重速度をそこなうことなく読み取
り易い安定した計重値表示を実施することができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は計重機
構成図、第２図はローパスフイルタの具体回路
図、第３図は他の実施例の計重機構成図である。 １……荷重変換器、２……アナログ・デジタル
変換器、４……バランス検出回路、５……ローパ
スフイルタ、１３，１４……アナログスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷重値に対応したアナログ信号を出力する荷重
   変換器の出力ラインにローパスフイルタを設け、
   計重値が平衡したことを検出するバランス検出回
   路を設け、バランス検出回路が計重値の平衡を検
   出したときに前記ローパスフイルタの通過遮断周
   波数を低い周波数に切換える切換手段を設けた切
   換フイルタ付計重機。