JPS6315399Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、溝掘機の機体を利用する振動作業装
置に関する。

従来、掘削用無端体を装着してなるいわゆるト
レンチヤー型溝掘機は、暗渠・明渠掘りのほか、
根菜類の収穫・深耕・深層施肥などに用いられて
いる。

また、振動犂身の作用によつてモグラ暗渠掘
り・深根性根菜類の収穫・心土破砕深耕などに用
いる振動作業装置があり、これをトラクタに装着
するときには、その着脱が容易でないことから、
そのトラクタは振動作業装置を駆動させるだけの
専用機として用いるようになつている。そのため
に、そのトラクタは前述した特定の作業を行なう
ときのみ稼動することになるから、稼動率は低く
農業経営上のコストを考えると不経済である。

本考案は、これらの問題点に鑑みてこれを解決
するためになされたもので、振動作業装置をアタ
ツチメントとしてトレンチヤー型溝掘機の機体に
互換自在に装着することができるようにし、その
機体の汎用性と稼動率を高めることができる振動
作業装置を提供することを目的とする。

そして、本考案は、この目的を達成するための
手段として、掘削用無端体を張架支持するビーム
を着脱自在に嵌合する嵌合部及び前記無端体を駆
動するスプロケツトを支架した駆動軸を具備して
いる溝掘機本体と、フレームに振動犂身およびこ
れを作動させる起振体を組付けているアタツチメ
ントとからなり、該アタツチメントのフレームを
前記嵌合部に嵌合するとともに該起振体を前記駆
動軸に支架せるスプロケツトに連繋して駆動する
よう構成したことを特徴とする溝掘機の機体を利
用する振動作業装置を提起するものである。

次に、実施の一例を図面に従い詳述する。

第１図において、ＡはトラクタＴに装着された
振動作業装置で、フレーム１に振動犂身２および
これを作動させる一連の起振体３を組付てなるア
タツチメント（第４図）として構成されている。
このアタツチメントとしての振動作業装置Ａに
は、第４図に示すように、鍔１０と嵌合雄部１１
が設けられている。そして、該嵌合雄部１１は前
記トラクタＴのフレーム４の前部に設けた嵌合雌
部４１に嵌り合い、かつ、前記鍔１０が前記雌部
４１側の鍔４０と衝合して固定されるようになつ
ている（第２図）。５は起振体３の入力軸３０に
固設されたスプロケツトである。

前記トラクタＴは、第３図に示すトレンチヤー
型溝掘機本体と共通し、掘削用無端体６を張架支
持するビーム７を着脱自在に嵌合する前述のもの
と共通の嵌合雌部４１と前記無端体６を駆動する
スプロケツト８を具備する。該スプロケツト８は
駆動軸８０をスプラインとするなどして左右に移
動可能としているが、起振体３を駆動するための
スプロケツト８′をスプロケツト８と並列させて
設けておくこともある。前記ビーム７の先端には
前記無端体６を案内する遊動スプロケツト７２が
軸支され、また、該ビーム７にターンバツクル
（図示していない）等を介在して伸縮可能とし当
該無端体６を着脱自在になるアタツチメント（第
５図）として構成している。このアタツチメント
としての掘削用無端体６のビーム７には、第５図
に示すように、基端側に鍔７０と嵌合雄部７１が
設けられている。該鍔７０は前記振動作業装置Ａ
の鍔１０と略同一形状であり、かつ、該嵌合雄部
７１は前記振動作業装置Ａの嵌合雄部１１と略同
一形状である。それで、該嵌合雄部７１は前記ト
ラクタＴ即ち溝掘機本体のフレーム４前方に設け
た嵌合雌部４１に嵌り合い、かつ、前記鍔７０が
該嵌合雌部４１側の鍔４０と衝合して固定される
ようになつている。６１は、該無端体６の外周に
突設する掘削爪である。９はチエーンである（第
２図）。

而して、トレンチヤー型溝掘機の機体即ちトラ
クタＴを利用する振動作業装置Ａを組立てるとき
には、先ず、第３図に示すトレンチヤー型溝掘機
のフレーム４から掘削用無端体６を取り外す。即
ち、ビーム７の鍔７０とフレーム４の鍔４０との
固定を解除して、該ビーム７の嵌合雄部７１をフ
レーム４側の嵌合雌部４１から引き抜いて、該掘
削用無端体６をフレーム４から取り外すのであ
る。

次に、第４図に示すアタツチメントとしての振
動作業装置Ａをその嵌合雄部１１を溝掘機の機体
即ちトラクタＴのフレーム４側の嵌合雌部４１に
嵌挿しその鍔４０と前記嵌合雄部１１側の鍔１０
とを衝合させて固定する。

そして、駆動軸８０に支架してあるスプロケツ
ト８を、第２図において、右側に移動させて、該
振動作業装置Ａ側のスプロケツト５との間にチエ
ーン９を張設する。駆動軸８０に起振体駆動用の
スプロケツト８′が予め設けてある場合は、この
スプロケツト８′を用いて前記チエーン９を調節
する。

以上述べたように、本考案による溝掘機の機体
を利用する振動作業装置は、掘削用無端体を張架
支持するビームを着脱自在に嵌合する嵌合部及び
前記無端体を駆動するスプロケツトを支架した駆
動軸を具備している溝掘機本体と、フレームに振
動犂身およびこれを作動させる起振体を組付けて
いるアタツチメントとからなり、該アタツチメン
トのフレームを前記嵌合部に嵌合するとともに該
起振体を前記駆動軸に支架せるスプロケツトに連
繋して駆動するよう構成したのであるから、一台
の溝掘機の機体が、本体の掘削用無端体の装着の
他に、振動作業装置をも簡単に装着できることに
なつて、汎用的な使用ができてその稼動率を高
め、経済的で使用できるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した振動作業装置とこれ
を装着した溝掘機本体（トラクタ）の側面図、第
２図はその一部破断した平面図、第３図はトレン
チヤー型溝掘機の一部破断した平面図、第４図は
同上振動作業装置単体の平面図、第５図は同上溝
掘機の掘削用無端体単体の平面図である。 図面符号の説明、Ａ……振動作業装置、Ｔ……
トラクタ（溝掘機本体）、１……フレーム、１０
……鍔、１１……嵌合雄部、２……振動犂身、３
……起振体、３０……入力軸、４……フレーム、
４０……鍔、４１……嵌合雌部、５……スプロケ
ツト、６……掘削用無端体、６１……掘削爪、７
……ビーム、７０……鍔、７１……嵌合雄部、７
２……遊動スプロケツト、８……スプロケツト、
８′……起振体駆動用のスプロケツト、８０……
駆動軸、９……チエーン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 掘削用無端体を張架支持するビームを着脱自在
   に嵌合する嵌合部及び前記無端体を駆動するスプ
   ロケツトを支架した駆動軸を具備している溝掘機
   本体と、フレームに振動犂身およびこれを作動さ
   せる起振体を組付けているアタツチメントとから
   なり、該アタツチメントのフレームを前記嵌合部
   に嵌合するとともに該起振体を前記駆動軸に支架
   せるスプロケツトに連繋して駆動するよう構成し
   たことを特徴とする溝掘機の機体を利用する振動
   作業装置。