JPS6315308Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンパクトに折畳むことができる軽
便な携帯用帽子に関する。

従来から紙等を素材とした折畳み自在な帽子は
様々な種類のものが提案されてきた。しかしなが
ら、これらは、そのいずれをみるも構造が複雑す
ぎたり、あるいは耐用性に欠けたり、更には直射
日光から頭部を保護する遮光性の点で難点がある
などの欠点を有するものであつた。

この考案は従来品のかかる欠点の解消を図り、
構造簡単で堅牢性に富み、しかも遮光性にも優れ
た折畳み自在な携帯用帽子を提供することを目的
として案出されたものであり、その要旨とすると
ころは、所定台紙の端部につば片を形成し、この
つば片の後端部に折線を介して帽子の前部周側板
となる帯状片を形成し、谷折りする中折線を介し
て前後に中折れ自在な蓋片を帯状片の後端に折線
を介して形成し、更に帽子の後部周側板となる帯
状片を蓋片の後端に形成し、前後の帯状片長手端
部同士を連結して帽子を形成し、折り畳み時に
は、つば片の上面に、帯状片と蓋片ともう一方の
帯状片とが折線を介して順次折畳まれ、全体が一
枚の板状に重合することにある。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して詳
説する。

この考案折畳み帽子は、所定台紙の端部につば
片６を形成し、このつば片６の後端部から帯状片
３と蓋片１ともう一方の帯状片３とが折線ｃ，ｂ
を介して順次形成されるものである。

使用者の頭部を遮蔽する蓋片１は、全体を二等
分する中折線ａを介して中折れ自在に形成される
もので、その形状は図示例によれば略楕円形状の
ものとしてあるも、円形、多角形等、蓋片１とし
て機能するものであれば適宜選択することができ
る。蓋片１における中折線ａに沿つた側縁２に
は、この側縁２を折線ｂとする帯状片３をそれぞ
れ連設する。

この各帯状片３は、着帽した場合に頭周側に位
置して周側板４を構成するものであり、前記中折
線ａの延長方向をその長さ方向とした略方形状に
形成されている。帯状片３のうちいずれか一方の
ものには、折線ｂである前記側縁２に沿つた外側
縁５につば片６を突設する。

このつば片６の形状は、前記外側縁５を底辺と
する二等辺三角形、あるいは図示例のように円弧
状のものなど、ひさし片として機能するものであ
ればその具体的形状は問わない。つば片６内には
その底辺である外側縁５の基端を折線ｃとして予
め円弧状の折込線ｄを設けて区画することにより
当接片部７を形成し、つば片６を折り返した際に
周側板４である帯状片３に当接せしめることによ
り、つば片６を補強させることもできる。また、
帯状片３の他方のものにも、同様にしてつば片６
を突設しても良いし、帯状片３の端部に両面テー
プを付着する等により、予め折線ｅを介して貼着
部８を形成しておくこともできる。

前記帯状片３は、折線ｂを介して山折りし、相
対向している一方側と他方側の帯状片３端部をそ
れぞれ相互に連結することで一連となし周側板４
を形成する。この端部相互の連結手段は、図示例
によれば貼着部８を利用した貼着が開示されてい
るも、これに限らず鳩目等の金具で固着し、ある
いは端部相互をゴム体を介して連結するものであ
つて良い。周側板４は、前記中折線ａの延長線が
交差する位置にある折線ｅを介して折畳み自在と
する。

また、蓋片１等の表側面には、色彩、文字等を
適宜付すことも自由であるし、空気の流通を良く
すべく全体に多数の小孔を穿設しても良く、素材
は厚紙、合成樹脂等が好適である。

ついで、以上のようにして構成したこの考案に
係る帽子の使用方法について説明する。

不使用時の折畳まれた状態からこれを組立てて
使用する場合は、先ず周側板４がわに折り上げら
れているつば片６を折線ｃを介して折り返す。つ
ば片６が、あらかじめ折込線ｄを介して各形成さ
れた当接片部７を有している場合は、この当接片
部７を周側板４がわに残しておき、折込線ｄを介
して折り返しても良い。

しかる後、折線ｅを介して折り畳まれている周
側板４を平面からみた周側形状が円環状となるま
で拡げると共に、帯状片３に連設されて一体とな
り、かつ谷折り状に折畳まれて周側板４内側に中
折れ状になつて収納されている蓋片１もこれに応
じて平板状に拡開する。周側板４が円環状に拡げ
られ、その引張力によりつば片６と蓋片１とは定
形性を保持する。すなわち、使用者が周側板４内
側に頭部を入れ、これを被り続ける間は、帽子と
しての一定の形状を保持させて使用することがで
きる。つば片６に当接片部７が設けられている場
合は、周側板４に当接する当接片部７を補強片と
して利用すると共に、つば片６を折込線ｄを介し
て周側板４との間に形成する内角を鋭角として下
方へ傾斜させることにより、使用者の視野を拡げ
ることができ、更には、つば片６を他方側の帯状
片３にも突設してある場合は、首筋の日焼けを防
止することができ好適である。また、蓋片１、そ
の他の表周面に色彩、文字等を付してあればよく
目立ち、スポーツの応援、商品の広告宣伝等を行
なう上での１つの媒体として顕著な効果を発揮さ
せることができる。帯状片３の端部相互をゴム体
を介して連結すれば、使用者の頭の大小にもよく
適合させることができる。

使用後にこれを収納する場合は、まず蓋片１を
中折線ａを介して折込み、これと同時に周側板４
も折線ｅを介して平板状に折畳み、つば片６を周
側板４がわに折り返すことで全体を一枚の板状の
ものとする。このため、不使用時の携帯に場所を
取ることもなく、コンパクトに収納することがで
きる。

以上述べたように、この考案によれば極めて容
易に組立てることができ、直射日光からの頭部保
護に好適であるばかりでなく、媒体としての広汎
な利用可能性を有すると共に、収納して携行する
上でも便利であり、しかも構造も簡単であるから
堅牢かつ安価な帽子を提供することができる等の
優れた実用的効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は展開図、第２図は組立後の全体斜視図、第３
図は折畳んだ状態の正面図、第４図は第３図にお
けるＡ−Ａ線矢視断面図である。 １……蓋片、２……側縁、３……帯状片、４…
…周側板、５……外側縁、６……つば片、７……
当接片部、８……貼着部、ａ……中折線、ｂ……
折線、ｃ……折線、ｄ……折込線、ｅ……折線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定台紙の端部につば片を形成し、このつば片
   の後端部に折線を介して帽子の前部周側板となる
   帯状片を形成し、谷折りする中折線を介して前後
   に中折れ自在な蓋片を帯状片の後端に折線を介し
   て形成し、更に帽子の後部周側板となる帯状片を
   蓋片の後端に形成し、前後の帯状片長手端部同士
   を連結して帽子を形成し、折り畳み時には、つば
   片の上面に、帯状片と蓋片ともう一方の帯状片と
   が折線を介して順次折畳まれ、全体が一枚の板状
   に重合することを特徴とする軽便折畳み帽子。