JPS6314917Y2 - - Google Patents

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JPS6314917Y2
JPS6314917Y2 JP1983041866U JP4186683U JPS6314917Y2 JP S6314917 Y2 JPS6314917 Y2 JP S6314917Y2 JP 1983041866 U JP1983041866 U JP 1983041866U JP 4186683 U JP4186683 U JP 4186683U JP S6314917 Y2 JPS6314917 Y2 JP S6314917Y2
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edge
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discharge
discharge edge
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、液体塗料静電塗装機において使用さ
れる液体塗料静電霧化装置に関するものであり、
更に詳述すると、円環状放出端縁を有する回転体
から成つていて、回転駆動装置の回転軸の前端部
に装着固定されて高速度回転せしめられ、回転体
の中央部分に供給された液体塗料が回転体の高速
度回転に基いて回転体の一表面に沿つてその厚さ
が漸次に減少する薄いフイルム状の流れとして円
環状放出端縁の全周に向けて導かれ、回転体と被
塗装物との間に印加された直流高電圧の作用によ
り円環状放出端縁から静電的に霧化、放出される
形式の液体塗料静電塗装用の回転霧化装置の改良
に関するものである。
液体塗料を微細な塗料粒子に霧化させて被塗装
物に噴霧塗着させて塗装を行なう場合に、形成さ
れる塗膜の品質は霧化塗料粒子の最大粒径と平均
粒径とによつて大きく左右されるものであり、特
に霧化塗料粒子の最大粒径が大きいときは、形成
される塗膜の品質が著しく低下することが知られ
ている。それ故、従来から液体塗料の噴霧塗装に
おいては、塗料の霧化が機械的に行なわれるかま
たは静電的に行なわれるかに関係なく、霧化塗料
粒子の最大粒径と形成される塗膜の品質との関係
について、空中に放出されて移動中の霧化塗料粒
子の粒径を実測することは実際上下可能であるた
めに、塗料霧化中の霧化装置の前方でアルミニウ
ム箔を被覆させた約10cm×15cmの平坦な試験片を
噴霧の直径に沿つて高速度で移動させ、アルミニ
ウム箔表面に塗料粒子が塗着して形成された略橢
円形の斑点すなわち塗料スポツトから最大の塗料
スポツトを適当個数選出しその短径を測定して平
均値を求め、これをその条件の下における最大粒
径塗料粒子のスポツトサイズと定め、最大スポツ
トサイズと塗装品質とのの間に、 100〜200ミクロンの範囲は品質秀。
200〜300ミクロンの範囲は品質良。
300〜450ミクロンの範囲は品質やや不良。
450ミクロン以上は品質不良。
の関係があることが経験的にかつ定説的に認めら
れている。
従つて、液体塗料噴霧塗装によつて品質の優れ
た塗膜を形成させるためには、霧化塗料粒子の最
大粒径を小さくさせると共にその平均粒径も小さ
くすることが必要である。然し、平均粒径を減少
させるために噴霧中に粒径が極めて小さい霧化塗
料粒子を多量に含ませることは、極めて小さい粒
径の塗料粒子はそれに保持された電荷量が小さ過
ぎてそれに作用する静電力が弱いため気流と共に
塗装室外に運び出され易く、また塗料粒子が被塗
装物品に向つて移動する期間中に塗料の溶剤が揮
発して略固化した樹脂および顔料だけが被塗装物
に塗着することにより塗膜の品質を低下させる傾
向があるために余り良い方法とは考えられず、む
しろ霧化塗料粒子の最大粒径を、それによつて得
られる最大スポツトサイズが例えば上記した100
〜200ミクロンの範囲内にあるような小さい値な
らしめると共に、各霧化塗料粒子の粒径を成るべ
く近似した値ならしめて粒径分布幅を小さくする
ことが望ましい。
従来使用されている前に述べた形式の液体塗料
静電塗装用回転霧化装置にあつては、その回転体
がベル(鐘)形、ミニベル形すなわち直径が比較
的小さいベル形、円皿形すなわちその口径が奥行
に比して著しく大きい扁平ベル形のいづれの場合
にも、霧化された塗料粒子の粒径が、使用される
液体塗料の塗料樹脂の種類、溶剤の種類、含有顔
料の種類、および塗装時における液体塗料の粘
度、電気抵抗値、塗料吐出量などの諸因子により
大きく変化し、また回転霧化装置を形成する回転
体の直径および回転速度すなわち回転数、回転体
と被塗装物との間に印加される直流電圧の大きさ
などの諸因子によつても大きく変化していた。こ
のため、良い霧化塗料粒子すなわち望ましい粒径
を有する霧化塗料粒子を得るためには、使用され
る液体塗料の種類、塗料吐出量等に従つて、回転
霧化装置の直径、回転数および印加電圧等を変化
させて塗料の霧化状態を制御していたが、近年公
害防止の目的で多量に使用されるようになつて水
系塗料および揮発分の含有量の低い所謂ハイソリ
ツド塗料の場合には、上記の回転霧化装置の直
径、回転数および印加電圧等の諸因子を変化させ
るだけでは所望の霧化状態制御が得られず、望ま
しい粒径の霧化塗料粒子を形成させることができ
ないし、また現在種々の工業分野に広く使用され
ている通常の各種合成樹脂塗料の場合にも、塗料
吐出量を増大させたとき、または温度変化に基き
塗料の粘度が増大したときには、霧化状態の変化
を来たして望ましい粒径の霧化塗料粒子を得るこ
とが不可能になることが認められている。
一般的に、液体塗料静電塗装用の回転霧化装置
によつて霧化された塗料粒子の粒径は、回転霧化
装置の円環状放出端縁において形成されるカスプ
(液糸)の数および太さによつて左右され、カス
プの数が少くてその太さが大きいと塗料粒子の粒
径が大きくなり、カスプの数が多くなりその太さ
が小さくなると粒径の小さい塗料粒子が形成され
ることが知られている。また一般的に、回転霧化
装置の放出端縁に形成されるカスプの太さは、放
出端縁に供給された塗料フイルムの厚さによつて
影響され、この塗料フイルムの厚さは、大体次の
式によつて表わされる。
塗料フイルムの厚さ∞吐出量×粘度/回転体直径×回
転数 従来の回転霧化装置にあつては、カスプの太さ
を小さくする目的で、塗料の吐出量、粘度および
回転体の直径、回転数を変化させることにより放
出端縁における塗料フイルムの厚さを小さくする
ことはできるが、このようにして薄い塗料フイル
ムの状態で放出端縁に塗料を供給した場合におい
ても、放出端縁において形成されるカスプの間隔
に安定性を欠いているため隣接する2本または数
本のカスプが合同し易く、カスプの数および太さ
に変動を生じ勝ちであり、また回転体の回転速度
が極めて大きいときには放出端縁においてカスプ
が形成されないで塗料フイルムが放出端縁の外方
に延びてその先端部分が空気を巻込んだ状態で分
離放出され微細な気泡を含む塗料粒子が形成され
る結果、被塗装物表面に形成される塗膜に泡を発
生することもあつた。
本考案の目的は、円環状放出端縁において多数
の細いカスプが高い安定性にて形成されて最大粒
径が小さく粒径分布幅の狭い良好な霧化塗料粒子
を放出させることができる液体塗料静電塗装用回
転霧化装置を提供することである。
本考案に従がう回転霧化装置は、上記の目的を
達成するために、回転軸の軸線に対して略直角ま
たはそれに近い角度をなす約02mmないし4mmの一
様な幅を持つた端面を有する円環状放出端縁を備
えた回転体から成り、回転駆動装置の回転軸の前
端部に装着、固定されて回転せしめられ、回転体
の中央部分に供給された液体塗料が回転体の回転
に基いて回転体の一表面に沿つてその厚さが漸次
に減少する薄いフイルム状の流れとして円環状放
出端縁の全周に向けて導かれ、上記放出端縁の周
縁部分において、放出端縁の全周に亘り上記表面
に実質的に等しい狭い相互間隔で設けられ液体塗
料の流れの進行方向に延びて外端が放出端縁の端
面に達する多数個の浅い凹溝内に流入してカスプ
(液糸)発生用の多数の細流に分割され、回転体
と被塗装物との間に印加された直流高電圧の作用
により放出端縁から静電的に霧化、放出される形
式の液体塗料静電塗装用の回転霧化装置であつ
て、上記回転体の円環状放出端縁の周縁部表面に
設けられた多数個の浅い凹溝が、それぞれ大体V
字形または細長い台形の平面形状と、大体三角形
または台形もしくは略円弧状の横断面形状とを有
していて大体液体塗料の流れの方向に約1mmない
し15mmの長さを有し、放出端縁の端面に近づくに
従つてその幅および深さが増加して各凹溝の外端
が約0.1mmないし3mmの実質的に等しい深さ、お
よび各凹溝の中心線間の距離が約0.2mm以上、0.7
mm未満の実質的に等しい相互間隔で放出端縁の端
面に開口していることを構造上の特徴とするもの
である。
上記のような構成を有する本考案の回転霧化装
置にあつては、回転体の液体塗料が導かれる表面
の周縁部の全周に亘つて設けられた多数個の浅い
凹溝が、回転体の中央部分からその表面に沿つて
その厚さを漸次に減少する薄いフイルムの状態で
円環状放出端縁の全周に向けて導かれる液体塗料
の流れを、円周方向において上記凹溝の数に相当
する多数個の幅の狭いフイルム状分岐流に分割さ
せる作用を行ない、各フイルム状分岐流毎に安定
したカスプが形成されるようになり、従つて、円
環状放出端縁の全周に亘つて最大粒径が小さく粒
径分布幅の小さい霧化塗料粒子を安定した状態で
放出させることができる。
以下、添付図面を参照して、本考案の回転霧化
装置の実施例について説明する。
第1図は、本考案に従つて製作されたミニベル
形回転霧化装置を例示する裁断側面図であつて、
この装置は、例えば約10000回転/分乃至18000回
転/分の極めて高い速度で回転し得る空気モータ
のような回転駆動装置(図示せず)の回転軸1の
前端部に嵌合するボス部2、ボス部の前端に同軸
的に結合された円盤部3および円盤部の周縁部か
ら後方に向つて同軸的に延びる円筒部4から成り
締付ナツト5により回転軸1に装着、固定される
ハブ部材6に、円形横断面を有し前方に向つて開
口する内部空洞7とこの内部空洞の前端開口の全
周を取囲む円環状放出端縁8とを具備する比較的
直径の小さいベル形塗料霧化放出部材9を、塗料
霧化放出部材の後端部をハブ部材の円筒部の外側
に同軸的に嵌合させ例えば固定ネジ10によつて
固定させることによつて結合、固着させて成る回
転体により形成されて、適当な塗料供給源(図示
せず)から塗料供給管11を通してハブ部材6の
ボス部2と円筒部4との間の環状室12に供給さ
れた液体塗料は、回転軸1により駆動される回転
体の高速度回転に基いて、円筒部4の前縁周縁に
設けられた複数個の塗料孔13を通して塗料霧化
放出部材9の内部空洞7の後端内部に流出し、内
部空洞の周壁面14に沿つて通常約0.1mmよりも
小さい厚さの薄いフイルム状の流れとして放出端
縁8の全周に導かれ、適当な直流高電圧電源(図
示せず)によつて塗料霧化放出部材9と被塗装物
(図示せず)との間に印加された例えば80KV乃
至120KV程度の直流高電圧によつて放出端縁8
と被塗装物との間に発生される静電界の作用によ
り静電的に霧化されて放出され、被塗装物表面に
塗着せしめられるようになつている。そして、上
記塗料霧化放出部材9の円環状放出端縁8は、従
来の回転霧化装置において行なわれているように
尖鋭な刃形端縁ならしめないで、第2図に明示さ
れているように、回転軸1の軸線に対して略直角
な狭い一様な幅の端面15を有する端縁に形成さ
せてあり、また、内部空洞7の周壁面14の前端
部分の表面には周壁面に沿つて円環状放出端縁に
向つて導かれる液体塗料の流れの進行方向に大体
延びている多数個の浅い凹溝16を、各溝の中心
線間の間隔を実質的に等しからしめかつ互に近接
させまた各溝の外端をそれぞれ端面15に開口さ
せて、設けてある。
凹溝16は、内側から外端に向うに従つてその
幅が次第に増加するような平面形状、例えば第4
図a,b,cにそれぞれ示すように細長いV字形
(第2図a)、細長い台形(第2図b)または中心
線が弧状に曲つた細長いV字形(第2図c)の平
面形状を有せしめ、またその横断面形状は、第5
図a,b,c,dに示す端面図から認め得るよう
に、V字形(第5図aおよびc)、底が丸められ
たV字形(第5図b)、または台形(第5図d)
などの形状ならしめる。そして、凹溝16の深さ
は、その内端から外端に向うに従つて次第にその
深さを増加させる。
各凹溝16に上記のような形状と深さとを有せ
しめ、かつ各凹溝16の外端を円環状放出端縁8
の端面15にそれぞれ開口させたことによつて、
各凹溝16によつて分割せしめられた各フイルム
状分岐流の先端が相隣る凹溝の境界を越えて円周
方向に連結して放出端縁において円周方向に連続
した塗料フイルムが現出することを完全に防止す
ることができる。
第3図は、本考案に従つて製作された円皿形す
なわちその奥行に比して口径が著しく大きい扁平
ベル形回転霧化装置の回転体を形成する円皿形塗
料霧化放出部材17の周縁部を示す拡大裁断側面
図であつて、この装置においても円皿形塗料霧化
放出部材17の円環状放出端縁を尖鋭な刃形の端
縁ならしめないで、回転軸の軸線に対して直角な
狭い一様な幅の端面15を有する端縁に形成させ
て、内側表面18の周縁部分にはその全周に亘つ
てそれぞれ略半径方向斜前方に向つて延びてその
外端を端面15に開口する多数個の凹溝16を略
等しい相互間隔で互に近接させて設けてある。
本考案に係る回転霧化装置におけるベル形塗料
霧化放出部材9または円皿形塗料霧化放出部材1
7の円環状放出端縁の端面15の幅b、凹溝16
の外端部すなわち端面15に開口する端部の深さ
d、凹溝16の中心線間の距離すなわちピツチp
および凹溝16の長さlについて、本考案の目的
に沿つて極めて良好な結果を得ることができる具
体的数値を例示すると下記の通りである。
直径が4cm〜7.3cmのミニベル形塗料霧化放出
部材の場合には、 放出端縁の端面の幅b 0.2〜1.0mm 凹溝の外端部の深さd 0.1〜0.4mm 凹溝のピツチp 0.2〜0.7mm 凹溝の長さl 1.0〜10mm 直径が10cm〜30cmのベル形および円皿形塗料霧
化放出部材の場合は、 放出端縁の端面の幅b 0.2〜4mm 凹溝の外端部の深さd 0.1〜3mm 凹溝のピツチp 0.2〜0.7mm 凹溝の長さl 1.0〜15mm いづれの場合においても、塗料霧化放出部材の
表面に沿つて放出端縁に供給された塗料フイルム
の厚さは通常大体数10ミクロン程度であつて100
ミクロンを超えないものと推定されるので、凹溝
の外端部の深さは上記塗料フイルムの厚さに較べ
て充分大きく、またそれが開口する放出端縁の端
面の幅bよりも小さい値ならしめる要がある。ま
た凹溝の長さlは、所望によつて上記した値より
も大きくても差支えはないが、上記の値で充分に
本考案の目的を達成し得られるばかりでなく、凹
溝の長さが大きくなるとそれを形成させる工作が
困難となり回転霧化装置の製作費が増加するの
で、成るべくは上記した値を採用することが有利
である。なお、上記したような多数の浅い凹溝
は、例えばローレツト工具を使用してナーリング
加工によつて形成させることができる。
上記したような構造を有せしめた本考案の回転
霧化装置においては、塗料霧化放出部材の高速度
回転に基いて部材の中央部分から部材表面に沿つ
てその厚さが漸次に減少する薄いフイルムの状態
で円環状放出端縁の全周に導かれる塗料の流れ
は、それが放出端縁に到達する以前に塗料霧化放
出部材の周縁部分に設けられた多数の浅い凹溝に
よつて、凹溝の数に相当する多数の幅の狭いフイ
ルム状分岐流に分割され、しかも各フイルム状分
岐流は各分岐流毎にその塗料フイルムの先端に安
定した細いカスプをそれぞれ形成し、従つて円環
状放出端の全周に亘つて最大粒径が小さくて粒径
分布幅の小さい霧化塗料粒子が安定した状態で放
出されるものである。なお、本考案の回転霧化装
置においては、円環状放出端縁を、尖鋭な刃形の
端縁ならしめないで、回転軸の軸線に対し略直角
な幅の狭い端面を有する端縁ならしめるものであ
るが、その理由は、放出端縁を尖鋭な刃形ならし
めると、放出端縁に端面を有せしめた場合に較べ
て霧化塗料粒子の微粒化度が低下して最大粒径が
大きくなり粒径分布の幅が広がるという不所望な
結果を生じる傾向があるからであつて、このよう
な結果を生じる原因は、放出端縁が刃形断面を有
すると塗料霧化放出端縁の周縁部分の表面に設け
られる多数の浅い凹溝の外端部の深さが殆んどな
くなるので各凹溝によつて分割せしめられた各フ
イルム状分岐流の先端は相隣る凹溝の境界を越え
て円周方向に互に連結し、そのため放出端縁には
凹溝が存在しない場合と同様にその先端が円周方
向に連続した塗料フイルムが供給されるという状
態を生じ易いためであると推定される。
大体第1図に示すような形状を有し、その直径
が約7.3cm(27/8吋)のミニベル形塗料霧化放
出部材9の円環状放出端縁8に、その幅bが0.2
〜1.0mmの端面15を有せしめ、その内部空洞7
の周壁面14の前端部分に、大体第4図aおよび
第5図aに示すような平面形状および断面形状を
有している多数の凹溝16を、凹溝の外端部の深
さdを0.1〜0.4mm、凹溝のピツチpを0.5〜0.7mm、
凹溝の長さlを1.0〜10mmならしめて設けて成る
本考案の回転霧化装置を使用して、放出端縁8と
被塗装物との間に90KVの直流高電圧を印加し、
塗料霧化放出部材9の回転数を7000回転/分から
18000回転/分までの範囲内において変化させて
実験を行なつた結果、温度20℃における粘度が15
秒/ザーンカツプ2号〜50秒/ザーンカツプ2号
である種々の液体塗料について、約50c.c./分〜
700c.c./分の塗料吐出量にて塗料の静電霧化を行
なわせた場合に、その最大粒径粒子によつて得ら
れるスポツトサイズが約200ミクロン以下で粒径
分布幅が狭く略一様な粒径を有する微細な霧化塗
料粒子が得られることが認められた。
しかし、ミニベル形塗料放出部材9の直径が約
7.3cmより小さくなつた場合、特にその直径が約
4〜5cmの極めて小径のミニベル形塗料霧化放出
部材9の場合にはその放出端縁8の円周長が小さ
いために凹溝16のピツチPを約0.7mmならしめ
ると凹溝16の個数が少くなり、従つて形成され
るカスプの数が減少してカスプ自体の太さが大き
くなるため、霧化された塗料粒子の最大粒径が増
加し、粒径分布幅も広くなり形成される塗膜の品
質が低下するという不都合があり、これを防止す
るため塗料吐出量を減少させると塗装作業時間が
著しく延長されるという不所望な結果を生じるた
めに、凹溝16のピツチPを約0.7mmよりも充分
に小さい約0.2mm程度の値とする必要がある。
第6図の曲線は、上記実験において、回転数
を16000回転/分に選定し、温度20℃における粘
度が25秒/ザーンカツプ2号の塗料について吐出
量を450c.c./分として霧化を行つた場合に得られ
る霧化塗料粒子の最大スポツトサイズの分布を示
すもので、最大スポツトサイズの平均値は約100
ミクロン、最大スポツトサイズの標準偏差は約20
ミクロンであるから、この曲線を同一直径のベ
ル形塗料霧化放出部材に刃形断面を有する円環状
放出端縁を形成させて内部空洞の周壁面には凹溝
が設けられていない従来の回転霧化装置を用いて
上記と同一条件にて塗料霧化を行なつた場合に得
られる霧化塗料粒子の最大スポツトサイズの分布
を示す曲線(最大スポツトサイズの平均値は約
150ミクロン、標準偏差は約60ミクロン)と対比
すれば、本考案の回転霧化装置によれば従来の回
転霧化装置に較べて極めて有効かつ卓越した塗料
霧化作用が得られることは容易に理解し得られる
ところである。
本考案の回転霧化装置を使用して液体塗料静電
塗装を行なえば、霧化された塗料粒子の最大粒径
が小さいので良質で均質な塗膜が形成され、しか
も粒径分布幅が小さくて各塗料粒子が略一様な粒
径を有するために得られる塗膜の艶、色調、光沢
等が向上するばかりでなく、液体塗料は円環状放
出端縁の全周に亘つて形成される多数の細いカス
プから霧化されるために霧化塗料粒子内部に小気
泡が含まれて塗膜面に泡が発生することはない。
更に、塗料の吐出量を増大させた場合にも有効な
霧化が行なわれるので、一回の塗装によつて膜厚
の大きい塗膜を形成させることができるし、また
広範囲の塗料粘度に対して良好な霧化作用を行な
い得るため塗料に使用する溶剤の選択が容易とな
り、静電塗装に使用される液体塗料の範囲が著し
く拡大されるという有用な効果が得られる。
以上、本考案の回転霧化装置を、その特殊な実
施例に限定されるものではなく、本考案の精神を
逸失することなしに種々の変更、改変を施し得る
こと勿論である。
【図面の簡単な説明】
添付図面の第1図は、本考案を実施したミニベ
ル形回転霧化装置の一実施例を略示する栽断側面
図である。第2図は、第1図に示したミニベル形
回転霧化装置の円環状放出端縁の断面形状を示す
ために、第1図の鎖線円Aで取囲まれた部分を拡
大して示す裁断側面図である。第3図は、本考案
を実施した円皿形回転霧化装置の円環状放出端縁
の断面形状を例示するためその塗料霧化放出部材
の周縁部の断面を拡大して示す裁断側面図であ
る。第4図は、本考案に従つて回転霧化装置に設
けられる浅い凹溝の平面形状の二、三の例を示す
ための、第1図の鎖線円Bで取囲まれた部分の拡
大側面図である。第5図は、本考案に従つて回転
霧化装置に設けられる浅い凹溝の横断面形状の
二、三の例を示すための、第1図の鎖線円Bで取
囲まれた部分の拡大端面図である。第6図は、本
考案の回転霧化装置によつて得られる霧化塗料粒
子の最大スポツトサイズの分布を例示するための
曲線図である。 図において、1は回転軸、2はボス部、3は円
盤部、4は円筒部、6はハブ部、7は内部空洞、
8は円環状放出端縁、9はベル形塗料霧化放出部
材、11は塗料供給管、12は環状室、13は塗
料孔、14は空洞の周壁面、15は放出端縁の端
面、16は凹溝、17は円皿形塗料霧化放出部
材、18は内側表面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 回転軸の軸線に対して略直角またはそれに近い
    角度をなす約02mmないし4mmの一様な幅を持つた
    端面を有する円環状放出端縁を備えた回転体から
    成り、回転駆動装置の回転軸の前端部に装着、固
    定されて回転せしめられ、回転体の中央部分に供
    給された液体塗料が回転体の回転に基いて回転体
    の一表面に沿つてその厚さが減少する薄いフイル
    ム状の流れとして円環状放出端の全周に向けて導
    かれ、上記放出端縁の周縁部分において、放出端
    縁の全周に亘り上記表面に実質的に等しい狭い相
    互間隔で設けられ液体塗料の流れの進行方向に延
    びて外端が放出端縁の端面に達する多数個の浅い
    凹溝内に流入してカスプ発生用の多数の細流に分
    割され、回転体と被塗装物との間に印加された直
    流高電圧の作用により放出端縁から静電的に霧
    化、放出される形式の液体塗料静電塗装用の回転
    霧化装置であつて、上記回転体の円環状放出端縁
    の周縁部表面に設けられた多数個の浅い凹溝が、
    それぞれ大体V字形または細長い台形の平面形状
    と、大体三角形または台形もしくは略円弧状の横
    断面形状とを有していて大体液体塗料の流れの方
    向に約1mmないし15mmの長さを有し、放出端縁の
    端面に近づくに従つてその幅および深さが増加し
    て各凹溝の外端が約0.1mmないし3mmの実質的に
    等しい深さ、および各凹溝の中心線間の距離が約
    0.2mm以上、0.7mm未満の実質的に等しい相互間隔
    で放出端縁の端面に開口している、ことを特徴と
    する、液体塗料静電塗装用の回転霧化装置。
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