JPS6314880B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は筐体に並列して挿着された金属芯プリ
ント板の冷却構造に関する。

(b) 技術の背景と問題点 近年、一枚のプリント板に部品を多量に実装す
る要求に伴い、プリント板は大形化が要求され、
このために強度上およびコスト上から金属芯プリ
ント板が使用されている。これらの金属芯プリン
ト板を筐体に並列する場合には、コネクタが並列
したバツクボードも強度上の理由で金属芯プリン
ト板が使用されている。金属芯プリント板が多数
並列された筐体をシールドする場合には、筐体を
密閉構造とするために強制冷却をすることが出来
ず、搭載部品の発熱はバツクボード以外の筐体の
金属板よりなる側板から放熱されるだけである。
このために放熱面積を大きくするために側板に放
熱片を取付ける方法があるが、筐体の外形が大形
化するという問題点がある。

(c) 発明の目的 本発明の目的は上記問題点に鑑み、バツクボー
ドからも放熱出来る如くにして、小形の筐体で放
熱性の良い金属芯プリント板の冷却構造を提供す
ることにある。

(d) 発明の構成 この目的を達成するために本発明は、バツクボ
ードに並設されたコネクタには、接触子に並行し
て導熱ばねが設けられ、それぞれの該コネクタに
挿着されるコネクタが実装された金属芯プリント
板は、該導熱ばねに対向して延伸部が設けられ、
該延伸部は金属芯が裸出して該導熱ばねに接触
し、該金属芯プリント板の熱が該導体ばねを介し
てバツクボードの外側面に張着された金属箔より
放熱するようにしたものである。

(e) 発明の実施例 以下図示実施例を参照して本発明について詳細
に説明する。

第１図は本発明の一実施例の平面図であり、第
２図は第１図の点線枠Ｍ部分の詳細図である。

第１図および第２図において、１は箱形の金属
板よりなる筐体で対向する側板１ａの上、下に
は、ガイド溝（図示せず）が内側に対向して設け
られた上側板１ｃ、および下側板１ｃが設けら
れ、金属芯プリント板よりなるバツクボード２に
はジヤツク側コネクタ８が並設されている。金属
芯プリント板４がそれぞれのジヤツク側コネクタ
８に挿着されたのちに、筐体１の開口面は金属板
よりなる正面板１ｂにて密閉されている。

ジヤツク側コネクタ８のハウジングには金属芯
プリント板４に対向する端面に開口して、プラグ
側コネクタ６が挿入する凹室９ａと、金属芯プリ
ント板４の突出した延伸部５が挿入する凹室９ｂ
とが設けられている。凹室９ａにはハウジングの
底面に垂直に多数の接触子１０が配列して突出
し、それぞれの接触子１０のハウジングの底面よ
りも突出した端子部は、バツクボード２の金属芯
２ａとは絶縁された孔に挿着されて貫通し、バツ
クボード２の背面に突出し、リード線１３がラツ
ピングされている。凹室９ｂには幅が並列された
接触子１０の配列長にほぼ等しい、例えば燐青板
よりなる導熱ばね１１の舌状に湾曲して弾性を有
した接触部１１ａが、接触子１０に並行に突出し
ている。導熱ばね１１はハウジングにインサート
成形されて固着され、その端子部分１１ｂはハウ
ジングの底面より垂直に突出して、バツクボード
２のスリツトを貫通している。

バツクボード２の金属芯２ａは、例えばエポキ
シ樹脂よりなる絶縁被膜２ｂにて被覆され、筐体
１の外側の絶縁被膜２ｂには全面に例えば銅箔よ
りなる金属箔３が接着剤にて接着されている。な
おこの金属箔３は接触子１０の端子部が突出する
部分は、ばか孔により大きく逃げて、接触子１０
の端子部とは接触しないようになつている。バツ
クボード２のスリツトを貫通した導熱ばね１１の
端子部分１１ｂは半田１２にて金属箔３に半田付
されて接続されている。なお、バツクボード２の
内側の絶縁被膜２ｂの表面には、ジヤツク側コネ
クタ８の端子を接続するパターンが形成されてい
る。

金属芯プリント板４は金属芯４ａが絶縁被膜４
ｂで被覆され、絶縁被膜４ｂの表面には、所望に
パターンが形成され、図示してない部品が搭載さ
れている。金属芯プリント板４のバツクボード２
に対向する側縁にはジヤツク側コネクタ８に挿着
するプラグ側コネクタ６が実装されている。金属
芯プリント板４のプラグ側コネクタ６が実装され
た側縁の一部は導熱ばね11に対向して、導熱ばね
１１の幅にほぼ等しい幅で突出して、凹室９に挿
入可能の如くに延伸部５が設けられ、延伸部５は
絶縁被膜４ｂが剥離されて金属芯４ａが裸出して
いる。

上述のように構成された金属芯プリント板４を
筐体１のガイド溝に挿入し、プラグ側コネクタ６
をジヤツク側コネクタ８に挿着すると、プラグ側
コネクタ６の接触子７とジヤツク側コネクタ８の
接触子１０とは接触し接続される。それと同時に
延伸部５の側面と導熱ばね１１の接触部１１ａは
接触する。接触部１１ａはばね性を有してている
ので延伸部５に圧接される。

したがつて搭載部品から発生した熱は、搭載部
品のリード端子―スルーホール部分の絶縁層―金
属芯４ａ―導熱ばね１１―金属箔３に熱伝達され
て広い放熱面積を有する金属箔３より筐体１の外
部へ放熱される。この放熱経路中スルホール部分
の絶縁層以外はすべて、熱伝達率の高い金属であ
るので、放熱性は良好である。したがつて、熱伝
達率の低い空気を介して他の側板１ａ，１ｃおよ
び正面板１ｂだけより放熱せしめるよりも、放熱
効果がいちじるしく向上する。

(f) 発明の効果 以上設明したように本発明は、筐体が小形で、
放熱効果の高いなどといつた実用上ですぐれた金
属芯プリント板の冷却構造である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の平面図、第２図は
第１図の点線枠Ｍ部分の詳細図である。 図中１は筐体、２はバツクボード、３は金属
箔、４は金属芯プリント板、２ａ，４ａは金属
芯、２ｂ，４ｂは絶縁被膜、５は延伸部、６，８
はコネクタ、７，１０は接触子、１１は導熱ばね
を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プリント板よりなり、外側の絶縁皮膜面に展
   着した金属箔、及び内側面に並列したジヤツク側
   コネクタを有し、箱形の筐体の背面に取着される
   バツクボードと、 接触子に並行して該ジヤツク側コネクタに装着
   され、該バツクボードを貫通した外側縁部分が、
   該金属箔に半田付け接続された導熱ばねと、 該筐体内に並列に装着すべく、前縁に該ジヤツ
   ク側コネクタに挿着するプラグ側コネクタを搭載
   した金属芯プリント板と、 該金属芯プリント板の前縁であつて、裸出した
   金属芯よりなる延伸部とを具備し、 該金属芯プリント板を該筐体に挿着した状態
   で、該導熱ばねと該延伸部とが弾接するように構
   成したことを特徴とする金属芯プリント板の冷却
   構造。