JPS63141580A - 植物細胞の培養方法及びその装置 - Google Patents
植物細胞の培養方法及びその装置Info
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- JPS63141580A JPS63141580A JP61286709A JP28670986A JPS63141580A JP S63141580 A JPS63141580 A JP S63141580A JP 61286709 A JP61286709 A JP 61286709A JP 28670986 A JP28670986 A JP 28670986A JP S63141580 A JPS63141580 A JP S63141580A
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Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は植物細胞を気相中で生産するための方法及び装
置に関する。
置に関する。
従来の技術
植物細胞または組織の従来の大量培養は、ジャーファー
メンタ−などのタンクを用いた発酵法に準じる液体培養
により行われている。液体培養においては攪拌羽根や空
気による液体培地の混合攪拌が不可欠であるが、攪拌は
エネルギを大量に消費するうえ植物細胞を破壊したり損
傷したりする。
メンタ−などのタンクを用いた発酵法に準じる液体培養
により行われている。液体培養においては攪拌羽根や空
気による液体培地の混合攪拌が不可欠であるが、攪拌は
エネルギを大量に消費するうえ植物細胞を破壊したり損
傷したりする。
空気攪拌の場合は大量の空気が必要になるためコンタミ
ネーション(汚染)が発生する高が高くなる。培地の交
換や生産物質の取り出しなどの際に培地と細胞との分離
が必要となるが、これが容易ではない。寒天培地を利用
した場合は培地の供給が寒天と植物細胞の接点だけなの
で細胞の増殖が遅い、などの欠点が従来技術に存在して
いた。
ネーション(汚染)が発生する高が高くなる。培地の交
換や生産物質の取り出しなどの際に培地と細胞との分離
が必要となるが、これが容易ではない。寒天培地を利用
した場合は培地の供給が寒天と植物細胞の接点だけなの
で細胞の増殖が遅い、などの欠点が従来技術に存在して
いた。
特公昭60−4713号公報には、添付図面第8図、第
9図に示すような植物組織の気相培養法とその装置が開
示されている。この気相培養法は、あらかじめ滅菌した
培養槽80の内部の気相中に配置した多孔板82に植物
組織84をシードとして接種する工程と、あらかじめ滅
菌し所定の培養温度に調整した液体培地86を多孔板上
の植物組織に所定期間供給する工程とを包含している。
9図に示すような植物組織の気相培養法とその装置が開
示されている。この気相培養法は、あらかじめ滅菌した
培養槽80の内部の気相中に配置した多孔板82に植物
組織84をシードとして接種する工程と、あらかじめ滅
菌し所定の培養温度に調整した液体培地86を多孔板上
の植物組織に所定期間供給する工程とを包含している。
第8図は多孔板を一段だけ設置した例、第9図は多孔板
を多段にわたって設置した例を表わしている。
を多段にわたって設置した例を表わしている。
しかしながらこの気相培養法では、ノズル88から落下
する液体培地86は植物組織84に付着した分だけが保
持され、残余は多孔板82の孔から液体培地収容部90
へと落下するようになっている。多孔板には液体培地が
保持されないので、液体培地が均一に供給されていない
場合には、細胞の増殖にむらができたり、供給されない
部分では細胞が死滅してしまうという欠点がある。
する液体培地86は植物組織84に付着した分だけが保
持され、残余は多孔板82の孔から液体培地収容部90
へと落下するようになっている。多孔板には液体培地が
保持されないので、液体培地が均一に供給されていない
場合には、細胞の増殖にむらができたり、供給されない
部分では細胞が死滅してしまうという欠点がある。
発明が解決しようとする問題点
本発明の目的は、植物細胞に物理的損傷を与えることな
く気相中で植物細胞を生産する方法及び装置を提供する
ことにある。
く気相中で植物細胞を生産する方法及び装置を提供する
ことにある。
本発明の他の目的は、従来技術の液体培養の利点と寒天
培養の利点とを兼ね備えた培養方法及び装置を提供する
ことにある。
培養の利点とを兼ね備えた培養方法及び装置を提供する
ことにある。
問題点を解決するための手段とその作用本発明の前述し
た目的は、その第1の態様において、あらかじめ滅菌し
た培養槽の内部の気相中に含水性のあるスポンジ体を一
段又は複数段にわたって設置する工程と、前記スポンジ
体上に植物カルス(植物細胞を組織培養してできる細胞
の集合体)を載置する工程と、前記スポンジ体の上方か
ら液体培地を落下させて前記植物カルスに供給する工程
とを包含する植物細胞の培養方法によって達成される。
た目的は、その第1の態様において、あらかじめ滅菌し
た培養槽の内部の気相中に含水性のあるスポンジ体を一
段又は複数段にわたって設置する工程と、前記スポンジ
体上に植物カルス(植物細胞を組織培養してできる細胞
の集合体)を載置する工程と、前記スポンジ体の上方か
ら液体培地を落下させて前記植物カルスに供給する工程
とを包含する植物細胞の培養方法によって達成される。
かかる手法に基づき、本発明によれば次のような作用効
果が得られる。
果が得られる。
1)含水性のあるスポンジが液体培地を保持し、従来の
寒天培地としての役目を果す。
寒天培地としての役目を果す。
2)シーズとなる大きな細胞から遊離した小さな細胞も
スポンジの孔に保持され、細胞が完全に液体培地と分離
され、いわゆる固定化(酵素や微生物についての周知の
技法)が達成される。これにより、スポンジと細胞の密
着性が良くなりスポンジからの培地の吸収高が向上する
。保持された遊離細胞からも細胞が増殖するので、増殖
が早くなり効率的に大量培養が出来る。なぜならば、植
物カルスな効率的に大量培養するには遊離細胞が非常に
重要であり、前述した公知例の多孔板では遊離細胞が液
体培地と共に下方の収容部90へと落下し、その後ポン
プやノズルによる物理的損傷を受けて破壊されるからで
ある。
スポンジの孔に保持され、細胞が完全に液体培地と分離
され、いわゆる固定化(酵素や微生物についての周知の
技法)が達成される。これにより、スポンジと細胞の密
着性が良くなりスポンジからの培地の吸収高が向上する
。保持された遊離細胞からも細胞が増殖するので、増殖
が早くなり効率的に大量培養が出来る。なぜならば、植
物カルスな効率的に大量培養するには遊離細胞が非常に
重要であり、前述した公知例の多孔板では遊離細胞が液
体培地と共に下方の収容部90へと落下し、その後ポン
プやノズルによる物理的損傷を受けて破壊されるからで
ある。
3)スポンジに含水性があるため常時培地を供給しなく
とも細胞が乾燥することはなく、適当な時間間隔で供給
するだけで細胞に適した湿分に保つことが出来る。
とも細胞が乾燥することはなく、適当な時間間隔で供給
するだけで細胞に適した湿分に保つことが出来る。
4)静置培養であるので細胞に物理的損傷を与えること
がない。
がない。
5)気相中で培養するので液体培養のように大量の空気
を必要とせず、コンタミネーションが起きる率が減少す
る。
を必要とせず、コンタミネーションが起きる率が減少す
る。
6)培養方法の一種で細胞の増殖用培地と目的物質生産
用培地などの28類以上の培地を使用する場合には、本
発明を利用すれば培地と細胞とを分離する工程が不要に
なり、培地の交換も容易になる。
用培地などの28類以上の培地を使用する場合には、本
発明を利用すれば培地と細胞とを分離する工程が不要に
なり、培地の交換も容易になる。
本発明は、その第2の態様として、あらかじめ滅菌した
培養槽の内部の気相中に一段又は複数段にわたって設置
された含水性のあるスポンジ体と、前記スポンジ体上に
載置された植物カルスと、前記スポンジ体の上方から液
体培地を落下させて前記植物カルスに供給するための供
給管と、高性能フィルタを通過した清浄な空気を前記培
養槽の上部から導入する空気取入部と、前記培養槽下部
の液体培地収容部内にその拡大開口部を上に向けて配置
されたベルマウスと、前記ベルマウスカラ培養槽内の液
体培地及び空気を吸引して前記供給管へと移送するポン
プと、前記吸引した空気を前記供給管の途中から系外へ
と排出する排気部とを備える植物細胞の培養装置を提供
する。
培養槽の内部の気相中に一段又は複数段にわたって設置
された含水性のあるスポンジ体と、前記スポンジ体上に
載置された植物カルスと、前記スポンジ体の上方から液
体培地を落下させて前記植物カルスに供給するための供
給管と、高性能フィルタを通過した清浄な空気を前記培
養槽の上部から導入する空気取入部と、前記培養槽下部
の液体培地収容部内にその拡大開口部を上に向けて配置
されたベルマウスと、前記ベルマウスカラ培養槽内の液
体培地及び空気を吸引して前記供給管へと移送するポン
プと、前記吸引した空気を前記供給管の途中から系外へ
と排出する排気部とを備える植物細胞の培養装置を提供
する。
かかる装置によれば、前述した作用効果に加え、大気に
単に開口しているものに比べ大量の空気なカルスに供給
でき、しかも液体培地循環のためのポンプを空気吸引に
も利用しているため特別な動力を必要としない等の利点
が得られることになる。
単に開口しているものに比べ大量の空気なカルスに供給
でき、しかも液体培地循環のためのポンプを空気吸引に
も利用しているため特別な動力を必要としない等の利点
が得られることになる。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面第1図乃至第7
図の実施例を参照した以下の記載により明らかとなろう
。
図の実施例を参照した以下の記載により明らかとなろう
。
実施例
第1図は本発明による方法を適用するための培養槽10
を表わしており、その外部に加熱滅菌および温度調節手
段11と、循環ポンプ12が配置されている。糟10の
上方部には植物カルス投入月の植込口13および通気口
重4が設けられ、下方部には液体培地収容部15が設け
られている。
を表わしており、その外部に加熱滅菌および温度調節手
段11と、循環ポンプ12が配置されている。糟10の
上方部には植物カルス投入月の植込口13および通気口
重4が設けられ、下方部には液体培地収容部15が設け
られている。
収容部15の上方気相中には、本発明に従い少なくとも
一段のスポンジ体16が配置され、ストッパ17で糟の
内面に保持されている。スポンジ体16の弾性だけでず
り落ちない時は、ストッパを省略しても良い。スポンジ
体は例えばウレタン、ブチレンなどの高分子を海綿状に
成形したものであり、その他にも含水性のあるものであ
れば、綿状のもの等を好適に用いることが出来る。
一段のスポンジ体16が配置され、ストッパ17で糟の
内面に保持されている。スポンジ体16の弾性だけでず
り落ちない時は、ストッパを省略しても良い。スポンジ
体は例えばウレタン、ブチレンなどの高分子を海綿状に
成形したものであり、その他にも含水性のあるものであ
れば、綿状のもの等を好適に用いることが出来る。
スポンジ体16上には植物カルス18が乗せられ、上方
に配置した供給管19のノズルから液体培地20が落下
して植物カルス18に供給される。
に配置した供給管19のノズルから液体培地20が落下
して植物カルス18に供給される。
スポンジ体の空隙の大きさは扱う植物カルスの種類に応
じて適宜選択する。ノズルからの培地の供給は労初だけ
連続的とし以後は断続的な供給で十分である。その供給
形態は、滴下、散布、噴霧など各種の方法を選択できる
。液体培地は植物カルス18又は含水性のあるスポンジ
体16に吸収されて保持されるが、余分な培地はスポン
ジ体の空隙を通過して下方の液体培地収容部15へと流
入し、ポンプ12で再び循環させられる。
じて適宜選択する。ノズルからの培地の供給は労初だけ
連続的とし以後は断続的な供給で十分である。その供給
形態は、滴下、散布、噴霧など各種の方法を選択できる
。液体培地は植物カルス18又は含水性のあるスポンジ
体16に吸収されて保持されるが、余分な培地はスポン
ジ体の空隙を通過して下方の液体培地収容部15へと流
入し、ポンプ12で再び循環させられる。
第2図は培養槽10内部にスポンジ体16を4段にわた
って設置する実施例を表わしており、各段のスポンジ体
16を取付けるごとにその上に植物カルス18を載置す
るようにして多段に構成している。液体培地20は最上
段のスポンジ体の上方に配置した供給管19のノズルか
ら落下させる。
って設置する実施例を表わしており、各段のスポンジ体
16を取付けるごとにその上に植物カルス18を載置す
るようにして多段に構成している。液体培地20は最上
段のスポンジ体の上方に配置した供給管19のノズルか
ら落下させる。
培地20は、スポンジ体の空隙を通過して下段のスポン
ジ体へと流れることにより、上段から下段まで全体にま
んべんなく行き渡らせることが出来る。さらに、スポン
ジ体16の下面に下の段に置いたカルスの位置と対応さ
せて複数の突起25を設けることにより、液体培地落下
の位置を決めることができ、より良好な結果が得られる
。突起はスポンジ体の一部が突き出たものでも、別個に
トゲ状のものを取付けたものでも良い。
ジ体へと流れることにより、上段から下段まで全体にま
んべんなく行き渡らせることが出来る。さらに、スポン
ジ体16の下面に下の段に置いたカルスの位置と対応さ
せて複数の突起25を設けることにより、液体培地落下
の位置を決めることができ、より良好な結果が得られる
。突起はスポンジ体の一部が突き出たものでも、別個に
トゲ状のものを取付けたものでも良い。
前述した公知例では、多孔板を用いているため、多段に
構成した場合は各段ごとにノズルを配置する必要があっ
たが、本発明では含水性のあるスポンジ体を用いたため
ノズルは最上部に設けるだけで良い。
構成した場合は各段ごとにノズルを配置する必要があっ
たが、本発明では含水性のあるスポンジ体を用いたため
ノズルは最上部に設けるだけで良い。
第3図、第4図は、第一段(最下段)のスポンジ体21
だけを培養槽の内面に保持させて設置し、第一段のスポ
ンジ体21上に植物カルス18を裁置した後、第二段の
スポンジ体22をその外周縁を自由な状態で第一段のス
ポンジ体上の植物カルス上に積載し、以下同様にして植
物カルスの載置とスポンジ体の自由な積載とを多段にわ
たって繰返す実施例を表わしている。液体培地20は最
上段のスポンジ体の上方から供給されて、植物カルスな
伝って落下するので、植物カルスの全体から培地が吸収
される。第3図は培養を開始した状態で、各植物カルス
18は含水性のあるスポンジ体で上下方向にはさみ込ま
れている。第4図は植物カルスが成長した状態で、第二
段以後のスポンジ体が上方に移動していることが理解さ
れよう。
だけを培養槽の内面に保持させて設置し、第一段のスポ
ンジ体21上に植物カルス18を裁置した後、第二段の
スポンジ体22をその外周縁を自由な状態で第一段のス
ポンジ体上の植物カルス上に積載し、以下同様にして植
物カルスの載置とスポンジ体の自由な積載とを多段にわ
たって繰返す実施例を表わしている。液体培地20は最
上段のスポンジ体の上方から供給されて、植物カルスな
伝って落下するので、植物カルスの全体から培地が吸収
される。第3図は培養を開始した状態で、各植物カルス
18は含水性のあるスポンジ体で上下方向にはさみ込ま
れている。第4図は植物カルスが成長した状態で、第二
段以後のスポンジ体が上方に移動していることが理解さ
れよう。
第3図、第4図のような方法を用いると、液体培地が常
に植物細胞に接触している液体培養により近い状態を実
現することができ、さらに静置培養であるので細胞を損
なうことがなく、空気にも接触しているので溶存酸素(
DO)の問題を考慮する必要がない等の複合的な利点が
得られる。
に植物細胞に接触している液体培養により近い状態を実
現することができ、さらに静置培養であるので細胞を損
なうことがなく、空気にも接触しているので溶存酸素(
DO)の問題を考慮する必要がない等の複合的な利点が
得られる。
第5図は、スポンジ体16上にある植物カルス18のま
わりを細かいスポンジ片30で包囲することにより、第
3図及び第4図の実施例と同様の効果が得られるように
した例を表わしている。すなわち、スポンジ片30が液
体培地20を吸収保持することにより、液体培養に近い
状態が実現される。ただし植物カルス18の周囲には一
定量の空気を保たせる必要がある。
わりを細かいスポンジ片30で包囲することにより、第
3図及び第4図の実施例と同様の効果が得られるように
した例を表わしている。すなわち、スポンジ片30が液
体培地20を吸収保持することにより、液体培養に近い
状態が実現される。ただし植物カルス18の周囲には一
定量の空気を保たせる必要がある。
第6図は、本発明による培養装置の好適な実施例を表わ
しており、第2図に示す多段式の装置における通気口1
4を、HEPAフィルタ等の高性能フィルタ32を通過
させた清浄な空気を培養槽10の上部から導入する空気
取入部34に置き換えている。さらに液体培地収容部1
5内にベルマウス36をその拡大開口部を上に向けて配
置しかつ循環ポンプ12に接続し、循環ポンプ12から
供給管19のノズルに至る配管の途中に調整槽38を設
けてその上部の排気部40から空気を系外に排出するよ
うになっている。ベルマウス36は液体培地と共に槽内
空気を吸引するが、吸引された空気は排気部40から排
出される。従って槽内は負圧になるので空気取入部34
から清浄な空気が吸入されることになる。なお、循環ポ
ンプ12はキャビテーションを起こさないように回転数
を制御する。かくして、第6図の装置によれば、空気吸
入用の特別の動力を必要とすることなく、大量の空気を
植物カルスに供給できることになる。
しており、第2図に示す多段式の装置における通気口1
4を、HEPAフィルタ等の高性能フィルタ32を通過
させた清浄な空気を培養槽10の上部から導入する空気
取入部34に置き換えている。さらに液体培地収容部1
5内にベルマウス36をその拡大開口部を上に向けて配
置しかつ循環ポンプ12に接続し、循環ポンプ12から
供給管19のノズルに至る配管の途中に調整槽38を設
けてその上部の排気部40から空気を系外に排出するよ
うになっている。ベルマウス36は液体培地と共に槽内
空気を吸引するが、吸引された空気は排気部40から排
出される。従って槽内は負圧になるので空気取入部34
から清浄な空気が吸入されることになる。なお、循環ポ
ンプ12はキャビテーションを起こさないように回転数
を制御する。かくして、第6図の装置によれば、空気吸
入用の特別の動力を必要とすることなく、大量の空気を
植物カルスに供給できることになる。
第7図は、循環ポンプ12から培養槽10への入口部分
に小さな隔室50を設けて、隔室の底部に配置した超音
波振動子52で液体培地をミスト化することにより、微
細な培地を槽内部にまんべんなく行き渡らせるようにし
た実施例を表わしている。スポンジ体の各段の間は通風
パイプ54を設けて連通されており、ミスト化された液
体培地は下段の各植物カルスにまで行き渡る。さらに槽
内空気を攪拌するためのファン56を配置し、槽内下部
からの空気を隔室50の上部へと導入すると共に、高性
能フィルタ32を通過した清浄な空気を供給部58から
追加導入する。通風パイプ54だけではミストの重力沈
降に依存するので、ファン56で強制的に攪拌すること
により上段から最下段まで均一な培養条件が得られるよ
うになる。
に小さな隔室50を設けて、隔室の底部に配置した超音
波振動子52で液体培地をミスト化することにより、微
細な培地を槽内部にまんべんなく行き渡らせるようにし
た実施例を表わしている。スポンジ体の各段の間は通風
パイプ54を設けて連通されており、ミスト化された液
体培地は下段の各植物カルスにまで行き渡る。さらに槽
内空気を攪拌するためのファン56を配置し、槽内下部
からの空気を隔室50の上部へと導入すると共に、高性
能フィルタ32を通過した清浄な空気を供給部58から
追加導入する。通風パイプ54だけではミストの重力沈
降に依存するので、ファン56で強制的に攪拌すること
により上段から最下段まで均一な培養条件が得られるよ
うになる。
発明の効果・
以上詳細に説明した如く、本発明によれば前述したよう
な作用効果が得られ、特に液体培養の利点と寒天培養の
利点とを兼ね備えた培養方法及び装置が実現されること
になり、その技術的効果に”は極めて顕著なものがある
。
な作用効果が得られ、特に液体培養の利点と寒天培養の
利点とを兼ね備えた培養方法及び装置が実現されること
になり、その技術的効果に”は極めて顕著なものがある
。
第1図は本発明による方法を適用した単段式の培養槽を
表わす縦断面図、第2図は多段式の実施例を表わす縦断
面図、第3図は自由積載式の実施例を表わす縦断面図、
第4図は第3図の成長後の状態を表わす縦断面図、第5
図はスポンジ体の他の実施例を表わす縦断面図、第6図
は本発明による装置の多段式の実施例を表わす縦断面図
、第7図は超音波式の実施例を表わす縦断面図、第8図
は従来技術による単段式の培養装置を表わす縦断面図、
第9図は従来技術による多段式の装置を表わす縦断面図
である。 10・・・培養槽 11・・・滅菌手段12・・・ポ
ンプ 15・・・液体培地収容部16・・・スポンジ
体 18・・・植物カルス19・・・供給管 20
・・・液体培地32・・・フィルタ 34・・・空気
取入部36・・・ベルマウス 40・・・排気部第2図 第6図 第7図 第8図 第9図
表わす縦断面図、第2図は多段式の実施例を表わす縦断
面図、第3図は自由積載式の実施例を表わす縦断面図、
第4図は第3図の成長後の状態を表わす縦断面図、第5
図はスポンジ体の他の実施例を表わす縦断面図、第6図
は本発明による装置の多段式の実施例を表わす縦断面図
、第7図は超音波式の実施例を表わす縦断面図、第8図
は従来技術による単段式の培養装置を表わす縦断面図、
第9図は従来技術による多段式の装置を表わす縦断面図
である。 10・・・培養槽 11・・・滅菌手段12・・・ポ
ンプ 15・・・液体培地収容部16・・・スポンジ
体 18・・・植物カルス19・・・供給管 20
・・・液体培地32・・・フィルタ 34・・・空気
取入部36・・・ベルマウス 40・・・排気部第2図 第6図 第7図 第8図 第9図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、あらかじめ滅菌した培養槽の内部の気相中に含水性
のあるスポンジ体を一段又は複数段にわたつて設置する
工程と、 前記スポンジ体上に植物カルスを載置する工程と、 前記スポンジ体の上方から液体培地を落下させて前記植
物カルスに供給する工程と、 を包含する植物細胞の培養方法。 2、前記スポンジ体を多段に設置し、各段のスポンジ体
をその外周縁で前記培養槽の内面に保持させるように設
置する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3、前記スポンジ体の第一段をその外周縁で前記培養槽
の内面に保持させて設置し、第一段のスポンジ体上に植
物カルスを載置した後、第二段のスポンジ体をその外周
縁を自由な状態で第一段のスポンジ体上の植物カルス上
に積載し、以下同様にして植物カルスの載置とスポンジ
体の自由な積載とを多段にわたつて繰返す特許請求の範
囲第1項記載の方法。 4、あらかじめ滅菌した培養槽の内部の気相中に一段又
は複数段にわたつて設置された含水性のあるスポンジ体
と、 前記スポンジ体上に載置された植物カルスと、前記スポ
ンジ体の上方から液体培地を落下させて前記植物カルス
に供給するための供給管と、高性能フィルタを通過した
清浄な空気を前記培養槽の上部から導入する空気取入部
と、 前記培養槽下部の液体培地収容部内にその拡大開口部を
上に向けて配置されたベルマウスと、前記ベルマウスか
ら培養槽内の液体培地及び空気を吸引して前記供給管へ
と移送するポンプと、前記吸引した空気を前記供給管の
途中から系外へと排出する排気部と、 を備えることを特徴とする植物細胞の培養装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61286709A JPH088860B2 (ja) | 1986-12-03 | 1986-12-03 | 植物細胞の培養方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61286709A JPH088860B2 (ja) | 1986-12-03 | 1986-12-03 | 植物細胞の培養方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63141580A true JPS63141580A (ja) | 1988-06-14 |
JPH088860B2 JPH088860B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=17707978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61286709A Expired - Lifetime JPH088860B2 (ja) | 1986-12-03 | 1986-12-03 | 植物細胞の培養方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH088860B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018021364A1 (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-01 | 宇部興産株式会社 | 多重流路培養法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57115181A (en) * | 1980-11-06 | 1982-07-17 | Bush Boake Allen Ltd | Preparation of plant metabolite |
JPS604713A (ja) * | 1983-06-21 | 1985-01-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃焼装置 |
JPS62128799U (ja) * | 1986-02-04 | 1987-08-14 |
-
1986
- 1986-12-03 JP JP61286709A patent/JPH088860B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57115181A (en) * | 1980-11-06 | 1982-07-17 | Bush Boake Allen Ltd | Preparation of plant metabolite |
JPS604713A (ja) * | 1983-06-21 | 1985-01-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 燃焼装置 |
JPS62128799U (ja) * | 1986-02-04 | 1987-08-14 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018021364A1 (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-01 | 宇部興産株式会社 | 多重流路培養法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH088860B2 (ja) | 1996-01-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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