JPS6314051B2 - - Google Patents

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JPS6314051B2
JPS6314051B2 JP1390784A JP1390784A JPS6314051B2 JP S6314051 B2 JPS6314051 B2 JP S6314051B2 JP 1390784 A JP1390784 A JP 1390784A JP 1390784 A JP1390784 A JP 1390784A JP S6314051 B2 JPS6314051 B2 JP S6314051B2
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JP
Japan
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steel strip
cooling
roll
temperature
thermometer
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JP1390784A
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JPS60159127A (ja
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Katsuhiko Yui
Hiroshi Ikeue
Shinichi Shimizu
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/52Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for wires; for strips ; for rods of unlimited length
    • C21D9/54Furnaces for treating strips or wire
    • C21D9/56Continuous furnaces for strip or wire
    • C21D9/573Continuous furnaces for strip or wire with cooling

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Control Of Heat Treatment Processes (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、連続焼鈍設備内に設置され、内部に
冷媒を貫流された冷却用ロールに鋼帯を巻付けて
鋼帯を冷却する冷却制御方法に関するものであ
る。
(従来技術) 連続焼鈍設備においては、700℃前後の鋼帯を
400℃前後に冷却する必要がある。この為に内部
に冷却水を貫流させた金属ロールに鋼帯を接触さ
せ、該ロールを移動させる事によつて、該ロール
と鋼帯との接触長を変え、所望の鋼帯温度を得よ
うとする冷却方法としては、特公昭57−14414号
公報及び特公昭58−47457号公報記載の方法があ
る。
即ち、前者は該冷却装置出側に鋼帯の温度を検
出する温度計を設置し、該温度計より得られる実
績温度と、目標温度との偏差を求め、該偏差に基
づいて鋼帯と冷却用ロールとの接触長を変更させ
るフイードバツク制御であり、後者は該冷却装置
入側にも鋼帯の温度を検出する温度計を設置し、
入側実績温度を得る事により、前述のフイードバ
ツクで吸収しきれない温度変化を、フイードフオ
ワード制御によつておぎなおうとするフイードバ
ツク制御とフイードフオワード制御を組み合わせ
た制御方法である。
しかしながら、従来法には、次のような欠点が
あり、充分満足のいくものではない。即ち、上記
した2つの従来法は、いづれも鋼帯の温度のみに
よつて接触長さの制御を行なつている。これは、
鋼帯の板厚やラインスピードが変更した場合、従
来法は追従性が悪い事を意味する。なぜなら連続
焼鈍設備では、通板される鋼帯は、板厚、板幅、
ヒートサイクルなどが異なる鋼帯を溶接したもの
でありラインスピードは、加熱炉、均熱炉、過時
効炉等の冷却装置以外の設備によつて決定され、
該冷却装置の能力によりラインスピードを変更す
る事は困難であるからである。
例えば、板厚が0.8mmから1.0mmへ変化した場合
について説明する。鋼帯の温度は、800℃から400
℃にまで該冷却装置によつて下げられるものとす
る。ここで、内部に冷却水を貫流させた金属ロー
ルに鋼帯を接触させる冷却方法では、冷却速度は
100℃/sec程度であるという実験結果がある。仮
に冷却速度を100℃/secとすれば、400℃温度を
下げるのに4秒かかる事になる。従つて、溶接点
が該冷却装置を通過し、出側温度計に達するまで
には、4〜5秒程度かかると考えてよい。溶接点
が出側温度計に達するまでは、出側温度計が検出
する温度は、板厚0.8mmの鋼帯のものであり、そ
れは目標値にほぼ等しいため接触長は変更されな
い。溶接点が出側温度計を通過した後に、板厚
1.0mmの鋼帯の温度が検出されるが必要冷却量が
1.25倍になつているにもかかわらず、ロールとの
接触長が板厚0.8mmの鋼帯の接触長と等しいため、
実績温度は目標温度と大きくずれている。フイー
ドバツク制御では、この時点で制御機構が働き、
接触長を変更させる。即ち、5秒前後の遅れを生
じて制御が行なわれる事になる。ラインスピード
は200mpm前後である事から、5秒遅れる事は約
17mの鋼帯で大幅な温度はずれを生ずる事を意味
する。
さらに、フイードバツク制御を行う前述の従来
法は、目標値と実績値の偏差に基づいており、上
述のように大きな無駄時間を含む場合は、制御系
の安定性確保のため、フイードバツクゲインを小
さくとらざるを得ず、その分実績値が目標値に追
従するのがおそくなり、ここでも温度はずれとな
る鋼帯が大きく生ずる事になる。従つて、従来法
では板厚等が大きく変化した場合、数十mの長さ
の鋼帯が温度はずれとなり、良好な品質を維持で
きない。
フイードバツク制御のみで制御しようとした場
合に生ずる上述のような欠点を防ぐために、フイ
ードバツク制御とフイードフオワード制御を組み
合わせる事が考えられるが、前述の従来法は、該
冷却装置入側での鋼帯の実績温度と同目標温度と
の偏差に基づいてフイードフオワード制御を行な
つているため、前述の例のように板厚が変化した
が冷却装置入側の目標温度には変化がない場合な
どには何ら効果を発揮する事ができない。
さらに、鋼帯の形状に与える影響を考えると、
幅方向均一冷却が必要になるが、複数本の冷却用
ロールを使用した場合に、各ロールでの冷却量の
配分を幅方向均一冷却を実現すべく決定するとい
う考え方は従来なかつた。
(発明の目的) 本発明は従来法にみられる上記の欠点に鑑みて
なされたものであり、 温度はずれとなる鋼帯の長さを減少させる、 幅方向不均一冷却の発生を防止し、良好な形
状の鋼帯の安定生産を行なう、 事を目的としたものである。
(発明の構成作用) 本発明は、連続焼鈍設備内に設置され、内部に
冷媒を貫流させた1本ないし複数本の冷却用ロー
ルに鋼帯を巻付け、該巻付け角度を変更させる機
構を有する鋼帯の冷却装置を制御するに際し、 鋼帯の搬送順序、寸法、物性値を記した作業予
定表を記憶し、予め得られている関係式から巻付
角を計算し、巻付角を変更させる機構を有する鋼
帯の冷却装置を制御する制御装置を設け、冷却用
ロールの入側に鋼帯温度計、鋼帯の溶接線検出器
を設け、冷却装置内に鋼帯の張力計、冷媒温度
計、鋼帯搬送速度計を設け、溶接線通過本数と作
業予定表から認識する通過中の鋼帯の寸法、物性
値と冷却用ロール入側鋼帯温度、鋼帯張力、冷媒
温度、鋼帯搬送速度とを前記関係式に代入して、
鋼帯の冷却用ロールに対する巻付角を定期的に計
算し、その値に基づいて巻付角を変更すると共
に、鋼帯の溶接線が冷却用ロールを通過中に巻付
角を制御すること; 前記制御装置内の関係式に新たに冷却用ロール
出側の制御鋼帯目標温度を修正する式を付加し、
冷却用ロール出側に鋼帯温度計を設け、該温度計
からの入力により定期的に出側の制御目標鋼帯温
度を修正し巻付角を再計算し、鋼帯の冷却用ロー
ルに対する巻付角を修正して冷却精度を一層向上
させること; および冷却用ロールを複数本設置した場合にお
いて鋼帯の冷却用ロールに対する巻付角を後続す
るロールになるにしたがつて大きくなるように制
御して良好な形状の鋼帯を安定生産すること; を要旨とするものである。
(実施例) 本発明の第1の実施例について説明する。巻付
角の計算方法は次のようにして求める。
即ち、1本の冷却用ロールにおいてロールと鋼
帯との接触長さがlの場合微小弧長dl′の区間で
の熱収支を考えると単位時間に鋼帯6が放出する
熱量Δq1と鋼帯6から冷媒へと流れる熱量Δq2
等しい。ここでΔq1,Δq2各々次式で与えられる。
Δq1=Cp・ρ・w・d・v・dT/dl′・dl′ Δq2=−K(l,p)・w・(T−Tw)・dl′ 但し、 Cp:鋼帯の比熱 ρ:鋼帯の比重 w:鋼帯の幅 d:鋼帯の厚さ v:ラインスピード l:接触長さ T:微小弧長dl′における鋼帯の温度 D:ロール直径 K:熱貫流率(接触長さlとロール面圧pの関
数) p:ロール面圧(=張力/w・D/2) Tw:冷媒の温度 従つて冷却用ロール入側の鋼帯の温度をTE
出側の温度をTDとすれば TD=Tw+(TE−Tw)/exp {K(l,p)・l/Cp・ρ・d・v}
…(1) となる。
ここで冷却用ロールでは、鋼帯からロールへの
接触熱伝達、ロールシエル内の熱伝導、ロールシ
エルと冷媒との間の熱伝達の順で熱が移動する事
から、熱貫流率K(l,p)は、次式で与えられ
る。
K(l,p) ={1/k1(p)+l/π・D(δ/λ+1/k2)}
-1…(2) 但し k1(p):冷却用ロールと鋼帯との接触熱伝達率 (ロール面圧pの関数) D:ロール直径 δ:ロールシエル厚み λ:シエル熱伝達率 k2:ロールシエルと冷媒間の熱伝達率 (1),(2)式から、冷却用ロール入側の鋼帯実績温
度がTEpであり、冷却用ロール出側の目標温度が
TDpであつた場合、鋼帯と冷却用ロールとの必要
接触長が算出できる。冷却用ロールを複数本用い
て冷却する際には、あらかじめ定められた各ロー
ルの冷却量(ΔTi,ΕΔTi=TEp−TDp)により、
各冷却用ロールでの鋼帯の入側温度、出側温度を
決める事により、各ロールでの必要接触長は異な
るのが通例である。
前述した冷却制御方法の適用手順を第1図を用
いて説明する。
第1図は5本の冷却用ロールを用いて実施例で
ある。前工程から搬送されてきた鋼帯6は入側ブ
ライドルロールを通過し、内部に冷媒を貫流させ
た冷却用ロール1〜5を通過し、出側ブライドル
ロール17を通過して次工程に搬送される。冷却
用ロールの入側には鋼帯温度計7と溶接線検出器
9が設けられ制御装置12に接続されている。移
動可能ロールはNo.2冷却用ロール2とNo.4冷却用
ロール4で、制御装置12から、押込量が巻付角
から変換されて油圧シリンダー制御装置11−
1,11−2にインプツトされ、油圧シリンダー
10−1,10−2を移動させる。
なお鋼帯搬送速度は鋼帯搬送速度計13から、
鋼帯張力は鋼帯張力計14から、冷媒温度は冷媒
温度計15からそれぞれ制御装置にインプツトさ
れる。
なお本発明の冷却装置とは入側ブライドルロー
ル16から出側ブライドルロール17までをい
う。
本実施例は以上の設備構成により次の様な手順
で行われる。なお冷却装置の諸元は第2図に示す
通りである。
制御装置12は、ある定められた周期毎に、冷
却装置入側にある鋼帯温度計7から鋼帯の入側温
度TEpを、鋼帯搬送速度計13からラインスピー
ドvを、張力検出計14から鋼帯にかけられた張
力を、冷媒温度計15から冷媒の温度Twを取り
込み、さらに、溶接線検出器9を通過した溶接線
の数と作業予定表から、現在冷却装置を通過中の
鋼帯の作業No.を知り、前記作業予定表から、鋼帯
の比熱Cp、比重ρ、幅w、厚さd、冷却装置出
側目標温度TDpを取り込む。しかる後に冷却量の
配分により各ロール入側及び出側の鋼帯の温度を
決定する。各ロール入側及び出側の鋼帯温度か
ら、前述の方法を用いて、各ロールにおける鋼帯
とロールとの接触長liを算出する。liを用いて、第
2ロール、第4ロールの押込量H2,H4を各々次
式で算出する。
Hi=D+(Lsin(θi/2)−D) /cos(θi/2) i=2,4 …(3) 但し、Lは冷却用ロール間距離 θiは第1ロールの巻付角(θi=2.l1/D) ラインスピードυや入側温度TEpが変化した場
合には、今回計算して得られた押込量H2,H4
を、計算が終りしだい油圧シリンダ制御装置11
に伝え、油圧シリンダ10を動かし、可動ロール
2,4の位置を調整する。又、溶接線検出器9が
溶接部を検出した際には、次の鋼帯の時の可動ロ
ール押込量H2,H4を上記と同様の手順により求
め、さらに、ラインスピードυを用いて予じめ算
出された溶接部が可動ロール2に巻きつく時点に
押込み量H2を、又、溶接部が可動ロール4に巻
きつく時点に押込量H4を各々油圧シリンダ制御
装置11に伝え、油圧シリンダ10が可動ロール
2,4を各々のタイミングで移動させるようにす
る。
以上の説明でわかるように、本実施例による方
法では、次のような利点がある。
溶接線が冷却装置に入る時刻がわかるため、
溶接線が冷却用ロールに巻付いている時に可動
ロールを動かす事ができ、従来法のような無駄
時間が発生しない。
冷却用ロール出側の鋼帯温度の目標値と実績
値との偏差に基づいて制御を行なう従来法で
は、例えば板厚が0.8mmから1.0mmへと変化した
ような場合に、1.0mmの鋼帯での必要接触長を
予め知る事ができず、可動ロール押し込み量を
徐々に変えていくため、最終的に1.0mmの鋼帯
の場合に必要な接触長を得るのに時間がかかる
が、本実施例による方法では、予め必要接触長
を算出できるため、可動ロール移動に要する時
間が短かくてすむ。
このように、本実施例による方法を用いれば、
温度はずれとなる鋼帯が従来法に比べ著しく減少
する。
次に、本発明の第2の実施例を第3図を用いて
説明する。
第3図は冷却用ロール出側に鋼帯温度計8を設
け、その他は第1図と同じである。
前述の実施例は、鋼帯の比熱や比重、鋼帯とロ
ールとの接触熱伝達率、シエルの熱伝達率等を用
いているが、これらの値は、操業状況や鋼帯など
により、微妙にばらつくものである。従つて、冷
却装置を通過した後の鋼帯の温度も、目標温度と
は微妙に異なつている。制御精度目標が厳しい場
合には、上記のような外乱による影響を取り除く
事を考えなければならない。本実施例は上記のよ
うな欠点を解決するためになされたものであり、
前記実施例の冷却制御精度を一層向上させる事を
目的とするものである。
即ち、(1),(2)式から、冷却ロール出側の鋼帯の
温度は、鋼帯とロールとの接触長により決定され
る事がわかる。又、(3)式より、接触長は可動ロー
ル押込量H2,H4が決まれば決定される。従つ
て、冷却用ロール出側の鋼帯の温度TDは第2,
第4ロールの押込量の関数としてTD=F(H2
H4)…(4)と表わされる。
鋼帯出側温度TDに鋼帯出側目標温度TDpを代入
し、ロール押し込み量を求める第1の実施例によ
れば、鋼帯の出側温度TDは目標温度TDpになるは
ずであるが、出側温度計8によつて測られた出側
実績温度TDpは前述の理由により、目標温度TDp
とは若干異なつている。そこで実績温度TDpを可
調整パラメータGを用いて、 TDp=GF(H2,H4) …(5) と表わす。(但し、F(H2,H4)は(4)式と同じ関
数) 制御時刻kにおいて実績温度TDpがTDp(k)、可
動ロール2,4の押込量はH2(k),H4(k)であつた
とすると、制御時刻kにおける可調整パラメータ
G(k)は G(k)=TDp(k)/F(H2(k),H4(k)) …(6) で求める事ができる。
上式で算出された可調整パラメータG(k)は、次
式によつて平滑化される。
G〓(k)=(1−α)G〓(k−1)+αG(k) …(7) 但し、G〓(k)は制御時刻kにおける平滑化された
可調整パラメータ αは平滑化係数 しかるのちに、目標温度TDpを修正された目標
温度TDp/G〓(k)でおきかえ、本発明の第1実施例
の方法を用いて押込量修正値H〓2(k),H〓4(k))を算
出し、可動ロール押込量を修正する。
本発明の第2の実施例の冷却制御方法は以上の
方法に基づき、次の手順で行なわれる。
制御装置12は、ある定められた周期毎に入側
温度計7から鋼帯の入側温度TEpを、出側温度計
8から鋼帯の出側温度TDpを、鋼帯搬送速度計1
3からラインスピードυを、鋼帯張力計14から
鋼帯にかけられる張力を、冷媒温度計15から冷
媒の温度Twを取り込む。
さらに、溶接線検出器9を通過した溶接線の数
と作業予定表から、現在冷却装置を通過中の鋼帯
の作業No.を知り、前記作業予定表から鋼帯の比熱
Cp、比重ρ、幅w、厚さd、出側目標温度TDp
取り込む。しかるのちに、前述の方法に基づき可
動ロールの押込量修正値H〓2,H〓4を算出し、その
値を油圧シリンダ制御装置11に伝え、油圧シリ
ンダ10を動かし、第2,4ロールの位置を修正
する。
本実施例による制御方法を用いる事により、第
1実施例の冷却制御方法の利点を損なう事なく、
外乱による誤差を消滅させる事ができ、制御精度
の向上が図れる。
又、鋼帯とロールとの接触熱伝達率、シエルの
熱伝導率、シエルと冷媒との熱伝達率などのパラ
メータを、事前に、正確に決定するのは困難であ
り、かつ、該冷却装置の経時変化等によつてその
値が変動する事がある。このような場合、鋼帯の
入側実績温度TEp、出側実績温度TDp、可調整パ
ラメータG〓(k)、押込み量H〓2,H〓4等を用い、(1),
(2),(5)式を用いて、上記パラメータを算出し、こ
れから、カルマンフイルター、最小二乗推定、そ
の他の統計処理を用いて真値を推定し、さらに制
御精度を向上させる事ができる。
本実施例の場合と従来法の場合の制御効果を第
4図、第5図に示す。それぞれの図について縦軸
は上から鋼帯厚さ、鋼帯温度、ロール押込量を示
し、横軸は鋼帯の長手方向位置を示す。
本実施例の場合、第4図に示すように、鋼帯溶
接線を検出して冷却用ロールに巻付いている間
に、押込量を各々異なつた量で変更するために温
度はずれは、ほとんど生じないが、従来法は第5
図に示すように、出側の鋼帯目標温度と実績値と
の偏差にもとずいて巻付角を変更するために大き
な温度はずれを生ずる。
最後に本発明の第3の実施例について説明す
る。
複数本の冷却用ロールを用いて鋼帯を冷却する
際の特性として、前段ロールで生じた鋼帯温度の
幅方向不均一が後段ロールで増幅されるという特
性がある。例えば、第1図において第1ロール出
側の鋼帯の温度が中央部分で低く端部で高かつた
ような場合、それは第1ロール出側の鋼帯にかか
る張力のうち、中央部分の張力増をまねき、それ
が原因となつて第2ロールでは中央部と端部との
温度差がさらに拡大する。第6図は横軸に示され
た第n番目の冷却用ロールで生じた幅方向温度差
が最終冷却用ロール出側で何倍に増幅されるかの
実験結果である。図からわかるように、各ロール
で生じた幅方向不均一冷却は、前段ロールで生じ
たものほど最終ロール出側では大きく増幅され
る。各ロールでおこる不均一冷却の主原因は、冷
却用ロールに生ずるサーマルクラウンであり、前
段ロールで生じた幅方向不均一冷却ほど最終ロー
ル出側での幅方向鋼帯温度に大きな影響を与える
事を考えれば、前段ロールほどこのサーマルクラ
ウンを小さくおさえておく必要がある。サーマル
クラウンは冷却負荷Qcに比例する。冷却負荷Qc
は次式で与えられる。
Qc=1/2KDθw(T−Tw) 但し、 K:熱貫流率 D:ロール直径 θ:巻付角 w:板幅 T:鋼帯温度 Tw:冷媒温度 ここで、ロール直径D、板幅w、冷媒温度Tw
は各ロールで等しく、熱貫流率Kは巻付角θと正
の相関関係にあり、前段ロールほど鋼帯の温度T
が高い事を考えれば、前段ロールほど冷却負荷
Qcを小さくするためには、前段ロールほど巻付
角θを小さくしなければならない。即ち、巻付角
を後段ロールほど大きくし、均一冷却負荷ないし
は後段高負荷をおこなう事が幅方向均一冷却のた
めに必要となる。
本実施例は、ΔT1<ΔT2<ΔT3<ΔT4<ΔT5
(但し、ΔTiは第iロールでの降下温度したがつ
てθ1<θ2<θ3<θ4<θ5となる。)となるよう各冷

用ロールでの巻付角を配分する制御方法である。
本実施例による冷却制御方法を用いれば、幅方
向不均一冷却の発生を防止する事ができ、幅方向
の温度不均一が原因で発生する鋼帯の形状悪化を
回避する事ができ、形状のすぐれた鋼帯の安定生
産を行なう事ができる。
(発明の効果) 連続焼鈍設備において冷却用ロールを用いて鋼
帯を冷却する際に本発明による冷却制御方法を用
いる事により、冷却装置通過後の鋼帯の温度の、
同目標温度に対する追従性及び制御精度が従来法
に比較して著しく向上し、連続焼鈍後における鋼
帯の品質向上、歩留り向上に大いに貢献する。
又、幅方向不均一冷却の発生を防ぐ事ができ、良
好な形状の鋼帯の安定生産に大いに貢献する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す冷却装置
の側面図、第2図は冷却装置の主要部寸法を示す
図、第3図は本発明の第2の実施例を示す冷却装
置の側面図、第4図は本発明の第2の実施例の効
果を示す図、第5図は従来法の冷却制御効果を示
す図、第6図は第i番目のロールで生じた幅方向
温度差の、最終冷却用ロール出側における増幅率
を示す図である。 1,2,3,4,5……内部に冷媒を貫流させ
た冷却用ロール(そのうち、2,4は可動)、6
……鋼帯、7……鋼帯の温度を計る入側温度計、
8……鋼帯の温度を計る出側温度計、9……溶接
点検出器、10……油圧シリンダ、11……油圧
シリンダ制御装置、12……制御装置、13……
鋼帯搬送速度計、14……鋼帯張力計、15……
冷媒温度計、16……入側ブライドルロール、1
7……出側ブライドルロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 連続焼鈍設備内に設置され、内部に冷媒を貫
    流させた1本ないし複数本の冷却用ロールに鋼帯
    を巻付け、該巻付け長さを変更させる機構を有す
    る鋼帯の冷却装置を制御するに際し、鋼帯の搬送
    順序、寸法、物性値を記した作業予定表を記憶
    し、予め得られる関係式から巻付角を計算し、巻
    付角を変更させる機構を制御する制御装置を設
    け、該冷却用ロールの入側に鋼帯温度計、鋼帯の
    溶接線検出器を設け、該冷却装置内に鋼帯の張力
    計、冷媒温度計、鋼帯搬送速度計を設け、溶接線
    通過本数と作業予定表から認識する通過中の鋼帯
    の寸法、物性値と冷却用ロール入側鋼帯温度、鋼
    帯張力、冷媒温度、鋼帯搬送速度とを前記関係式
    に代入して鋼帯の冷却用ロールに対する巻付角を
    定期的に計算し、その値に基づいて巻付角を変更
    するとともに、鋼帯の溶接線が冷却用ロールを通
    過中に巻付角を制御することを特徴とする連続焼
    鈍設備における鋼帯の冷却制御方法。 2 前記制御装置内の関係式に新たに該冷却用ロ
    ール出側の制御鋼帯目標温度を修正する式を付加
    し、最終冷却用ロール出側に鋼帯温度計を設け、
    該冷却用ロール出側鋼帯温度計からの入力により
    定期的に出側の制御鋼帯目標温度を修正し巻付角
    を再計算し、鋼帯の冷却用ロールに対する巻付角
    を修正することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の連続焼鈍設備における鋼帯の冷却制御方
    法。 3 冷媒を貫流させた複数本の冷却用ロールにお
    いて、鋼帯の該冷却用ロールに対する巻付角が、
    後続するロールになるにしたがつて大きくなるよ
    うに制御することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の連続焼鈍設備における鋼帯
    の冷却制御方法。
JP1390784A 1984-01-28 1984-01-28 連続焼鈍設備における鋼帯の冷却制御方法 Granted JPS60159127A (ja)

Priority Applications (1)

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JP1390784A JPS60159127A (ja) 1984-01-28 1984-01-28 連続焼鈍設備における鋼帯の冷却制御方法

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