JPS6313758Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この出願の考案は物品をはさんで吊下げるため
のハンガークリツプに関する。

従来よりハンガークリツプとして使用されてい
るものに、トーシヨンスプリングをクリツプの間
に収納して、このスプリンクの弾性を利用し、物
体をクリツプの先端部で挾持して吊り下げる等
種々の工夫がなされている。然し乍ら、これらの
クリツプはトーシヨンスプリングを採用している
ため、クリツプ先端部の開閉時に大きな外力を加
えねばならないので、厚さのある物体例えばズボ
ンの裾部等を挾持するのには不便である。尚又通
常クリツプ部材とこれを吊り下げるハンガー部材
とは別体を構成しているから、取扱い上又は製作
上煩雑である等の欠点があつた。

そこで本考案においては、前記の欠陥を克服す
べく工夫されたハンガークリツプを提供するもの
で、その要旨はクリツプ部材とハンガー部材とを
容易に着脱自在に一体に組合わせてなり、しかも
クリツプ部材の開閉をハンガー部との組合わせに
より大きい力を加えずして容易に実施できるもの
である。

以下添付図面を参照して本考案の実施例を説明
する。本考案の実施例は、大別してクリツプ部材
ａとハンガー部材ｂとよりなり、これら部材は合
成樹脂例えばプラスチツク等で構成されることを
最適とする。

クリツプ部材ａは連結板２により一体に構成さ
れた第１挾持板４と第２挾持板６とを有し、その
第１挾持板４の先端部５にはスリツト８が、又そ
の第２挾持板６の先端部７には前記スリツト８に
対応する位置に角状溝１０がそれぞれ設けられ
る。前記第１挾持板４と第２挾持板６の内側には
それぞれ相対するように断面ほぼ三角形の複数の
山形溝１４，１６を設ける。第１挾持板４の連結
板２をへだてて反対側に位置する先端部５のスリ
ツト８の内側両端にほぼ梯形の一対の突起１６，
１６を突設し、更にこれらの突起１６，１６と対
称的に第２挾持板６の内側に先端部７の溝１０を
はさんで一対の丘状突起１８，１８を突設する。

尚符号２０，２２は連結板２より第１挾持板の
山形溝１２、第２挾持板の山形溝１４に渉つて、
それぞれ設けられた補強用畝部を示す。

次にハンガー部材ｂは、鉤形の頭部２４とこれ
と一体に構成したほぼ卵形の胴部２６とを具え、
更に胴部２６のほぼ中央部両側面に、前記頭部２
４と直交するように帯状突出部２８，２８を設け
る。帯状突出部２８の両端をほぼ円形３０に構成
する。又ハンガー部材ｂの胴部２６の厚さＷは第
１挾持板４のスリツト溝８、第２挾持板６の角状
溝１０の巾よりも小さく形成してあるから、胴部
２６は前記スリツト又は角状溝に嵌挿自在であ
る。

次に本実施例の作用効果について説明する。先
づハンガー部材ａの鉤形頭部２４を保持して、そ
の胴部２６を、第１挾持板４のスリツト８の開口
部に挿入し、その突起２８を前記スリツト８と平
行に位置させたまゝ第３図に図示の矢印Ａの方向
へと移動せしめて、胴部２６をスリツト８に嵌挿
する。次に鉤形頭部２４を矢印Ｂ（第３図）の方
向へ移動し、約90゜以上可能な限り回転すれば、
ハンガー部材ｂは第８図に図示の位置に停止す
る。この際ハンガー部材の帯状突起２８の円形端
部３０の一方は第１挾持板４の先端部５の内側に
突設した梯形突起１６の下端に接触係合し、又円
形端部３０の他方は第２挾持板６の先端部７の内
側に突設した丘状突起１８上面に接触する。この
場合ハンガー部材の胴部２６は前記スリツト８、
角状溝１０に嵌挿されていることは勿論である。
然して、第１，第２挾持板４，６の内側に設けた
山形溝１２，１４は互に相対する方向にほぼ三角
形を形成するように近接する（第３図）。従つて
前記山形溝１２と１４との間に、予め保持すべき
物体を配設しておくと、この物体は山形溝１２，
１４により、両側面で挾持され抜け落ちないよう
に保持される。次にハンガー部材の鉤形頭部２４
を他の物体に引掛ければ、ハンガークリツプとし
て役立つ。又最も簡単な組立て方法は、挾持すべ
き物体を山形溝１２，１４の間に挿入して後、こ
れを押圧して先端部５，７の間隔をひろげ、この
間隙内にハンガー部材ｂの胴部２６を長手方向よ
り押込み、スリツト８、角状溝１０に嵌挿し、前
記押圧を解除することにより、クリツプ部材ａと
ハンガー部材ｂと係合する方法である。

更に挾持すべき物体の厚さに応じて、山形溝１
２，１４の間隙を変化させる必要がある。この場
合は、主としてクリツプ部材ａの胴部２６、帯状
突起２８の大きさを変化させることにより可能で
ある。

上述の通り本願の考案に係るハンガークリツプ
は構造簡単にして小型であり、各種類のサイズの
物体を挾持吊り下げが容易にできる等の効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案に係る実施例である。第１図
はクリツプ部材の平面図。第２図は第１図の底面
図。第３図は側面図。第４図は第３図の−の
線に沿つた断面図。第５図はハンガー部材の平面
図。第６図は側面図。第７図はハンガー部材とク
リツプ部材の係合した側面図。第８図は第７図を
矢印方向に見た平面図。 ａ……クリツプ部材、ｂ……ハンガー部材、２
……連結板、４……第１挾持板、６……第２挾持
板、８……スリツト、１０……角状溝、１２……
山形溝（第１挾持板）、１４……山形溝（第２挾
持板）、１６……梯形突起、１８……丘状突起、
２４……頭部（ハンガー部材）、２６……胴部
（ハンガー部材）、２８……帯状突起（ハンガー部
材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連結板２により一体に構成された第１挾持板４
   と第２挾持板６とを有し、その第１挾持板４の先
   端部５にはスリツト８が、又その第２挾持板６の
   先端部７には前記スリツト８に対応する位置に角
   状溝１０がそれぞれ設けられ、前記第１挾持板４
   と第２挾持板６の内側にはそれぞれ相対するよう
   に断面ほぼ三角形の複数の山形溝１４，１４を設
   け、第１挾持板４の連結板２をへだてて反対側に
   位置する先端部５のスリツト８の内側両端にほぼ
   梯形の一対の突起１６，１６を突設し、更にこれ
   らの突起１６，１６と対称的に第２挾持板６の内
   側に先端部７の角状溝１０をはさんで一対の丘状
   突起１８，１８を突設してなるクリツプ部材と、
   鉤形の頭部２４とこれと一体に構成したほぼ卵形
   の胴部２６とを具え、更に胴部２６のほぼ中央部
   両側面に、前記頭部２４と直交するように帯状突
   出部２８，２８を設け、帯状突出部２８の両端を
   ほぼ円形３０に構成し、その胴部２６の厚さＷは
   第１挾持板４のスリツト溝８、第２挾持板６の角
   状溝１０の巾よりも小さく形成し、胴部２６は前
   記スリツト又は角状溝に嵌挿自在となしたハンガ
   ー部材とを有するハンガークリツプ。