JPS63126913A - 耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維およびその製造法 - Google Patents

耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維およびその製造法

Info

Publication number
JPS63126913A
JPS63126913A JP27367086A JP27367086A JPS63126913A JP S63126913 A JPS63126913 A JP S63126913A JP 27367086 A JP27367086 A JP 27367086A JP 27367086 A JP27367086 A JP 27367086A JP S63126913 A JPS63126913 A JP S63126913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
solvent
acrylic polymer
polymer
antimony pentoxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27367086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0215642B2 (ja
Inventor
Fumio Takemoto
竹本 富美男
Ryuichi Nakazono
中園 龍一
Hideki Moriishi
森石 英樹
Akira Nishimura
亮 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP27367086A priority Critical patent/JPS63126913A/ja
Publication of JPS63126913A publication Critical patent/JPS63126913A/ja
Publication of JPH0215642B2 publication Critical patent/JPH0215642B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐光性、透明性に優れかつ離燃性を向上した高
難燃化アクリル繊維およびその製造法に関する。
〔従来の技術〕
アクリル繊維は、風合や染色性が優れることから古くか
ら広範囲の用途で使用され、特に含ハロゲン共重合成分
含有の共重合体からなるアクリル繊維、所謂モダクリル
繊維は難燃化アクリル繊維として使用されている。しか
しモダクリル繊維は、特に塩素を共重合成分に含む場合
光や熱によって繊維が黄変しやす(実用上程々な制約を
うけている。かかる問題点の改良については種々の手段
が提案(特開昭46−3444号公報、特開昭51−8
2023号公報、特公昭51−29240号公報、%開
昭53−134926号公報、特公昭53−19689
号公報等)されているが、これらの手段は各々の工程に
特有なものであって、広くどれにも応用できるものでは
なく、時には紡績、染色などで悪影響をおよぼす場合も
あって、まだ確定な技術は見出されていない状況にある
耐光性向上安定剤についても対象とする重合体組成や工
程条件によってその効果が著しく異なり、含塩素系モダ
クリル繊維に若干の効果が認められているものは一部の
有機錫系化合物程度である。一方モダクリル繊維の難燃
性をさらに向上することを目的にハロゲン化合物、リン
化合物をはじめ錫化合物やアンチモン、ジルコニウム等
の金属酸化物を難燃化助剤として添加することが知られ
ている。このうち含塩素系モダクリル繊維に効果が高い
酸化アンチモンについては溶剤に不溶である為、繊維の
透明性が著しく損われ品質の低下したものしか得られな
いし、繊維製造にあたって原液工程の通過性や紡糸工程
の糸切れ発生の問題もあって高度な難燃性と光沢透明性
を同時に満足するものは得られていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、塩素を含む共重合成分含有の共重合体
からなるアクリル繊維、所謂モダクリル繊維の不満足な
耐光性の水準を一層高め、あわせて製造工程での問題点
発生が少ない透明性良好な高難燃化アクリル繊維を提供
することにある。
本発明者等は、上記目的にそって製造工程での安定生産
性も含めて、耐光耐熱安定剤の検討と難燃性向上剤の探
索をおこなった結莱、特別な五酸化アンチモンと紫外線
吸収剤の併用により耐光安定性に優れ、一方不溶性金属
酸化物を混入したにもかかわらず、透明性に優れた高度
の難燃性を有する含塩素系のアクリル繊維およびその製
造法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明の要旨とするところは、塩素を含む単量
体を塩素成分が全体の20〜37重量%となるように共
重合したアクリル系重合体、重合体当す0.5〜4重量
%の微粒化した五酸化アンチモンおよび重合体当り0.
05〜0.5重量%の紫外線吸収剤から構成されてなる
耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維および塩
素を含む単量体を塩素成分が全体の20〜37重景%と
なるように共重合したアクリル系重合体溶剤溶液に単量
体当す0.5〜4重量%の微粒化した五酸化アンチモン
および重合体当り0.05〜0.5重量%の紫外線吸収
剤を添加し湿式紡糸することを特徴とする耐光性、透明
性に優れた高難燃化アクリル繊維の製造法にある。
本発明で用いる五酸化アンチモンとしては、大部分の粒
径が300t′rLμ以下、好ましくは100?i’l
μ以下の液体分散系であるべきであり、又紫外線吸収剤
としては、ベンゾトリアゾール系化合物を使用すべきで
ある。特にその化学構造が(1)式 で示される分子量が500以上である化合物が高分子量
物製造の安定性、耐光性向上効果の上から好ましい。
本発明のアクリル繊維は、詳細は後述するが重合体濃度
15〜30重量%の範囲の原液を、50℃以下の低温で
調製した後に20重量%以上の五酸化アンチモン分散溶
液及び2〜5重量%の紫外線吸収剤の高濃度分散体溶液
を所定比率で混合して紡糸原液となし、紡糸原液を細い
ノズルを通して原液用溶剤と水系よりなる凝固浴中に吐
出し、洗浄延伸及び緩和熱処理することによって形成さ
れる。
ここで重合体の設計について20〜37重量%の塩素を
含有させるには、塩素を構成原子とする不飽和単量体を
アクリロニトリルと共重合する方法で達成しうるが、そ
れらの単量体としては、工業的規模で安価に供給される
塩化ビニル及び塩化ビニリデンを選択することができる
特に塩化ビニリデンは、沸点がやや高いこともあって重
合工程での取扱いが容易であり、一方塩化ビニリデン井
重合体より製造された繊維の特性が難燃性能のレベルと
のバランスでみて一般のアクリル繊維に近い優れた力学
的あるいは熱的性質を保有しているため、有利に使用す
ることができる。
塩素の含有量は、難燃化繊維としての有効な難燃性を保
有させるためには20重量%以上が必要である。また、
37重量%を越えない量を含有させるならば、現在の実
用に供1されている用途で大部分の製品に利用可能であ
って、後に述べる難燃化助剤との組合わせを含めると、
この繊維はほとんどすべての用途に応用が可能である。
一方、共重合成分の量が増すと繊維の力学的、熱的特性
は低下するため、不必要に多(の第2成分を共重合する
ことはさけたい。その意味で塩素原子の含有量は37重
量%以下におさえることが好ましい。
ここで五酸化アンチモンを分散する液体は重合体原液の
調製に使用する溶剤を主成分とすることが望ましい。一
般にこの種の製品は界面活性剤を含む水分散体で市場に
提供されているがこれを原液中にそのまま添加すると部
分的な沈澱が発生したり、あるいは得られる繊維の透明
性が低下し、染色後の製品の鮮明性が劣ったものになる
。この問題を解決するためには分散液体中の水分率を1
0重量%以下、好ましくは7重量%以下に減少させ、か
わりに重合体を溶解する溶剤とおきかえる必要がある。
とくに繊維製造工程で使用する原液調製用溶剤とおきか
えることが最も合理的である。
溶剤置換の方法としては、有機溶剤の場合は所定量の溶
剤を水分散体に加えた後に加熱蒸留をしたり、あるいは
加圧してノズルから低圧部へ吹出すことにより水分を優
先的に蒸発除去することができるし、さらには吸水性物
質により選択吸着除去することも可能である。ロダン塩
や塩化亜鉛等の無機塩の水溶液を溶剤とする場合は水ゾ
ル中にこれらの塩を所定量加えることによって目的を達
成することができる。さらに繊維の製造工程における添
加方法としては、重合体と混合して溶剤を加える方法も
あるが、20〜40重量%の濃厚分散体を重合体原液に
所定量圧入する方法が最も合理的である。
酸化アンチモン、特に三酸化アンチモンは本来難燃性向
上剤として知られているが、本発明で用いる五酸化アン
チモンは酸素成分が多いにもかかわらず、三酸化アンチ
モン並みあるいはそれ以上の難燃性向上効果をしめした
。この詳細な機構は不明であるが、五酸化アンチモンが
もつ結晶水の効果や繊維中に細く均一に分散することも
寄与していることに依ると思われる。
あわせて結晶水をもつ五酸化アンチモンは、本発明で設
定した化学組成をもつ重合体と類似の屈折率を保有し、
その粒径の選定も相まって4重量%程度の高い濃度で混
入しても繊維の透明性をほとんど下げないという特別な
効果も認められる。一方一連の検討を経て難燃向上剤と
して知られていた五酸化アンチモンは、塩素を含む共重
合系アクリル繊維の耐光性を向上させる特性をもつが、
驚くべきことにそれを紫外線吸収剤と併用すると著しく
耐光性が向上し、従来知られていた錫系安定剤によるも
のに比較してもさらにすぐれた耐光性をしめす。しかし
ながら、かかる効果が五酸化アンチモンの均一分散効果
が関与するのか、またその表面特性とあいまって紫外線
吸収剤の作用を助長するのか、なんらかの相互作用の存
在を推考しうるが、現在までのところその機構について
は解明されていない。
五酸化アンチモンの添加量は、繊維の透明性や耐光性向
上効果及び難燃性と製造コストの因子を考慮して設定す
べきであるが、耐光性向上効果の面では少なくとも重合
体当り0.5重量%以上の量を含有させる必要がある。
高濃度側の限界については4重量%以下に設定すべきで
ある。これを越える量では難燃性の向上率が飽和するた
め、これ以上の添加はコスト的に不利であり、製造面で
も工程安定性が若干悪くなりはじめる。
併用する紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系
の安定剤がとくに有効である。
この種の紫外線吸収剤には種々なタイプが知られており
、例えば住友化学社製「スミソルプ」シリーズ、吉富製
薬社製「トミンーブ」シリーズ、日本チバガイギー社製
「チヌビン」シリーズ、さらにはアデカアーガス化学社
製の「マークLA−32,34,a6Jのシリーズをあ
げることができる。その他、ヒンダードフェノール系、
アニリド系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤がある
が、高い耐光性を発現する系はベンゾトリアゾール系の
安定剤である。しかし注意すべき点は湿式紡糸方式にお
いて、これらの紫外線吸収剤を原液工程で添加すると、
凝固工程や洗浄工程で安定剤の一部が脱落して所期の目
標に達しない場合がある。この点については、前記(1
)式にしめした化学構造式の如(、高分子量でさらにア
ルキル基(R)の分子長を長くする等の改良を加えると
、紡糸工程における凝固浴への脱落が抑制され、製造工
程の安定性向上や凝固液の回収、再調製の上で有利とな
るし、また、添加した安定剤が有効に繊維中に残るため
耐光性、耐熱性の向上のためのコストを低(おさえるこ
とができる。
紫外線吸収剤の添加量は、少なくとも0.05重量%以
上が必要であり、従来品にはない高い効果を確保するた
めには0.1重量%以上を添加することが望ましい。紫
外線吸収剤も多量に入れても繊維製造工程での脱落が増
加するわりにその添加量対比の向上効果割合が低く、コ
スト的に不利であり、添加量はおおよそ0.5重量%以
下とするのが好ましい。
本発明で使用するアクリル系重合体は、さきに述べた如
く塩素原子を定められた範囲で含むものであって、その
中でも品質と製造の容易さから塩化ビニリデンを共重合
した所謂モダクリル繊維用の重合体が好ましく使用でき
るが、塩化ビニリデン共重合アクリル重合体では、塩化
ビニリデンの共重合量を30〜50重景%とする。市場
で要求される難燃性能を確保するためには、塩化ビニリ
デン量は30重量%以上が必要であるが、一方多く共重
合すると、1つは重合時の安定性確保に多大の努力を要
すことと、他の1つはアクリル繊維のもつ風合、腰等が
劣るため多くとも50重量%を共重合量の上限とする。
この組成域では重合体の屈折率が五酸化アンチモン/結
晶水系の屈折率とほぼ同等レベルになり混合体の透明性
に良い結果をもたらす。
また、アクリロニトリルと塩化ビニリデン以外に共重合
させる他の共重合成分としてスルホン酸基含有単量体が
挙げられる。この共重合成分は、染色工程での失透発生
を抑制する効果が高く、重合体中には0.1重量%以上
、好ましくは0.5重量%以上含有させる。スルホン酸
基含有ヒニル単量体としては、例えばメタリルスルホン
酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルベ
ンジルスルホン酸類あるいはその塩類を挙げることがで
きる。
その他の共重合成分としての不飽和単量体も種々用いら
れうるが、これらは繊維の特性改良のために目的によっ
て導入できる単量体で、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、酢酸ビニル、メタクリルアミド等を挙げることがで
きる。ただし共重合量は多くとも5.5重量%以下に限
定される。これ以上の導入は繊維の耐熱性をはじめ°と
する特性を著しく低下する。
アクリル系重合体の溶剤としては、好ましくはジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシドなどの有機溶剤が挙げられる。なお、溶剤として
無機塩類、強酸塩、アセトンなどの無機溶剤も使用可能
ではあるが、適性な条件設定にあたっては各々充分検討
する必要がある。アクリル系重合体とその溶剤との混合
物には、ここに挙げたもの以外に耐熱性、防錆性、耐着
色性を改良するための品質改良剤、その他顔料、染料な
どの添加剤を混合させても何らさしつかえない。
原液調製は、重合体の濃度を工程通過性確保の理由から
15〜30重量%とじて、熱による着色をさけるため、
なるべく50℃以下の低温で溶解する。五酸化アンチモ
ン分散体と紫外線吸収剤は重合体の溶解前に溶剤に分散
(溶解)する方法が通常の処決であるが、その他にも2
0重量%以上の高濃度五酸化アンチモン分散体および2
〜8重量%の紫外線吸収剤の分散液を調製しておいて、
これを原液配管中に圧入する方法が合理的なプロセス組
立として利用することができる。
このように調製された原液は、溶剤と水混合系よりなる
凝固液に細いノズルから吐出され、未延伸糸に成形され
る。
得られた未延伸糸は、洗浄−延伸工程で溶剤を洗い流し
ながら延伸されるが、染色工程における失透再発を防止
するうえで熱水中の延伸比はなるべく高く設定しておく
のがよい。通常、最大延伸比の55%以上となるように
して熱水中の延伸をおこない油剤をつげて乾燥、緻密化
処理をおこなう。必要に応じて乾燥終了後、乾熱下の延
伸をおこなうことも可能である。延伸後の繊維は湿熱下
で弛緩熱処理を施され、力学的にバランスがとれた繊維
となされた後、必要な長さにカットされ紡績用原綿とな
る。
このようにして得られた繊維は、従来から難燃化繊維と
して知られている含塩素系モダクリル繊維に比較して優
れた耐光性をもち、かつ透明性も良好で高い難燃性能を
もつものである。
〔実施例〕
以下実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。
本実施例における繊維の評価法は次のとおりである。
難燃性の評価は酸素指数法(JISK720−IAI号
)によった。
耐光性の評価はフェードメーター照射を行(・JIS 
L−1044に基づき判定した。
透明性の評価は以下に示す光透過率法により行った。
一般に、難燃性)・ロゲン含有単量体を大量に共重合し
た繊維は、熱水中で煮沸または染色した場合、繊維中に
微細な空洞が生じるためと思われるが、光の散乱により
繊維の透明性が著しく18) く低下する。従って沸水処理系の光透過率を測定するこ
とにより繊維の透明性を定量化することができる。
そこで本発明では測定誤差が小さく、しかも製品に必要
な透明性を数値化するために、以下の方法で測定を行っ
た。
1時間沸水処理した繊維を長さ30mmに切断し、これ
を51採取し、たて×よこ100m1X200mm、 
厚す1間のフェルトをニードルパンチ法により作製する
。10m10m1X20のフェルト片、重量50m9を
採取し、ベンジルアルコール5TLeを入れた厚さ1朋
のガラスセルに入れ、この時の透過率を分光光度計を用
いて490.5μmの波長で測定する。
この方法によれば少量のサンプルで、しかも精度よく判
定できる。また透過率%で表示される数値の絶対値は小
さいが、沸水処理系の透過率が40%以上あれば、その
繊維の透明性は極めて良好だといえる。
白色度の判定は電子色差計(Model 1500 )
を用いてL値(白変)とb値(黄味の指数)で行った。
L値が大きい程白変が優れ、またb値が小さい程黄味が
少ないことを示している。従ってL値が大きくかつb値
が小さいもの程商品価値の高いものであることを示して
いる。
また、紡糸原液の着色度は光の透過率法によって測定し
た。透過率の値が高い程原液の着色の度合が少ないこと
を示す。
実施例1 アクリロニトリル58.5重量%、塩化ビニリデン40
重量%、メタリルスルホン酸ソーダ1゜5重量%よりな
るアクリロニトリル系重合体を、あらかじめ微粒化液体
分散系の五酸化アンチモン3重量%とベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤(アデカアーガス社製MARK LA
−31)0.1重量%を分散したジメチルアセトアミド
に濃度23.0重量%になるように40℃で溶解し紡糸
原液を調製した。次にこの原液をノズル孔径0.1鉗φ
のノズルを用いて53重量%のジメチルアセトアミド−
水系の凝固浴(温度30℃)に紡出し脱溶剤処理を施し
た後、熱水中で6倍に延伸しく DR/MDR= 0.
667 )油剤付与、乾燥、湿熱緩和処理を行ない10
デニールの繊維を得た。この繊維を先に述べた酸素指数
法(LOI)、透明法により評価した。また、この繊維
を0.2重量%のスコアロール(花王石鹸社製洗浄剤)
水溶液で排水下60分の精練処理を施し乾燥した後、フ
ェードメーターで60℃で80時間照射を行ない判定し
た。この結果を第1表に示すが、難燃性、耐光性とも無
添加系に較べて優れており透明性も良好であった。
第  1  表 実施例2 実施例1において五酸化アンチモンの添加量を0〜4重
量%に変更して実施例1と同様にして繊維を形成した。
五酸化アンチモンの添加量と難燃性、耐光性の関係を第
2表に示した。五酸化アンチモンの添加量によって難燃
性(LOI)は向上するが、五酸化アンチモンの濃度が
4重量%を越えてもそれ以上の効果は認められなかった
0 第  2  表 実施例3 五酸化アンチモンを1重量%とじてベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤の添加量を0〜5重量%に変更した以外
は実施例1と同様にして繊維を形成した。第3表に示す
ように耐光性において五酸化アンチモンと紫外線吸収剤
の併用の効果が認められた。
第  3  表 実施例4 実施例1においてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の
分子量が異なるものを原液に添加し実施例1と同様にし
て繊維を形成した。第4表に示すように分子量が500
未満では凝固浴中での脱落が多(なり、耐光性、紡糸安
定性が劣るものであった。
第  4  表 実施例5 実施例1におけるアクリル系重合体の溶解温度を40〜
60℃に変更した以外は実施例1と同様にして繊維を形
成した。溶解物の保持時間と光の透過率を第5表に、ま
た12時間放置後の紡糸原液を用いて得られた原糸の白
色度を第6表に示した。溶解温度40℃では紡糸原液及
び原糸の着色の変化が小さく、60℃では紡糸原液及び
原糸の着色の変化が太き(劣るものであった。
第  5  表 第  6  表 実施例6 実施例1の紡糸原液を湿式紡糸して得た未延伸糸を熱水
中で延伸する際に、熱水中での延伸比(DR/MDR)
を最大延伸倍率(MDR)045〜67%に変更し油剤
を付与した後、全延伸比が一定となるよう乾熱延伸を施
し湿熱緩和処理を行った後、実施例1と同様にして繊維
を形成した。この繊維を先に述べた光透過率法によって
評価を行った。この結果を第7表に示すが、熱水中での
延伸比(DR/MDR)が最大延伸倍率(MDR)の5
5%未満では製水処理後の失透性が劣るものであった。
第  7  表 □ 〔発明の効果〕 本発明は、従来から問題とされていた塩素含有型モダク
リル繊維の耐光性を著しく向上するとともに難燃性能を
高め、かつ透明性も優れたアクリル繊維を提供するもの
であり、これによってアクリル繊維の用途を拡大するも
のであり、社会的環境の安全向上に関連した多方面の市
場からの要請に答えることができるものである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)塩素を含む単量体を塩素成分が全体の20〜37
    重量%となるように共重合したアクリル系重合体、重合
    体当り0.5〜4重量%の微粒化した五酸化アンチモン
    および重合体当り0.05〜0.5重量%の紫外線吸収
    剤から構成されてなる耐光性、透明性に優れた高難燃化
    アクリル繊維。
  2. (2)五酸化アンチモンが粒径300ミリミクロン以下
    の微粒体である特許請求の範囲第1項記載の繊維。
  3. (3)紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系化合物であ
    る特許請求の範囲第1項記載の繊維。
  4. (4)ベンゾトリアゾール系化合物がその分子量が50
    0以上の化学構造式(1)で表わされる化合物である特
    許請求の範囲第3項記載の繊維。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(1) (但し、R:アルキル基)
  5. (5)50〜70重量%のアクリロニトリル、50〜3
    0重量%の塩化ビニリデン、0.1〜3重量%のスルホ
    ン酸基含有単量体および0〜5.5重量%の不飽和単量
    体からなるアクリル系重合体、微粒化した五酸化アンチ
    モンおよび紫外線吸収剤から構成されてなる特許請求の
    範囲第1項記載の繊維。
  6. (6)塩素を含む単量体を塩素成分が全体の20〜37
    重量%となるように共重合したアクリル系重合体溶剤溶
    液に単量体当り0.5〜4重量%の微粒化した五酸化ア
    ンチモンおよび重合体当り0.05〜0.5重量%の紫
    外線吸収剤を添加し湿式紡糸することを特徴とする耐光
    性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維の製造法。
  7. (7)アクリル系重合体の溶剤として、ジメチルホルム
    アミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキ
    シドの群から選ばれる有機溶剤を用いる特許請求の範囲
    第6項記載の方法。
  8. (8)アクリル系重合体に重合体濃度15〜30重量%
    となるよう溶剤を添加して50℃以下の低温のもとで溶
    解した後、20〜40重量%の微粒化した五酸化アンチ
    モン分散体および2〜5重量%の紫外線吸収剤の濃厚分
    散体を各成分の濃度が所定濃度となるように混合してな
    るアクリル系重合体溶剤溶液を、アクリル系重合体の溶
    剤と水との混合溶液よりなる凝固液に吐出して繊維に賦
    形する特許請求の範囲第6項記載の方法。
  9. (9)湿式紡糸して得た未延伸糸を油浴へ通す前に延伸
    比DR/MDR(DR:延伸倍率、MDR:最大延伸倍
    率)が55%以上となるように熱水中で延伸する特許請
    求の範囲第6項記載の方法。
JP27367086A 1986-11-17 1986-11-17 耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維およびその製造法 Granted JPS63126913A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27367086A JPS63126913A (ja) 1986-11-17 1986-11-17 耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27367086A JPS63126913A (ja) 1986-11-17 1986-11-17 耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維およびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63126913A true JPS63126913A (ja) 1988-05-30
JPH0215642B2 JPH0215642B2 (ja) 1990-04-12

Family

ID=17530907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27367086A Granted JPS63126913A (ja) 1986-11-17 1986-11-17 耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63126913A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012528954A (ja) * 2009-06-02 2012-11-15 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー フラッシュ火災およびアーク防護を改善するためのアンチモン含有量を限定したモダクリル/アラミド混紡品およびアンチモン無含有のモダクリル/アラミド混紡品
KR20230046152A (ko) * 2021-09-29 2023-04-05 인하대학교 산학협력단 무기 난연제 입자와 무기염을 포함하는 난연성 모다크릴 방사용액과 난연성 모다크릴 섬유의 제조방법

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5112084A (ja) * 1974-07-17 1976-01-30 Idec Izumi Corp Puroguramusochi
JPS528126A (en) * 1975-07-04 1977-01-21 Japan Exlan Co Ltd Process for manufacturing flame- retarded acrylic fibers with improved fiber properties
JPS55142715A (en) * 1979-03-09 1980-11-07 Snia Viscosa Production of fire retardant modacryl fiber
JPS5759944A (en) * 1980-09-29 1982-04-10 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Halogen-containing polymer composition
JPS58125737A (ja) * 1982-01-20 1983-07-26 Mitsubishi Monsanto Chem Co 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
JPS6189339A (ja) * 1984-10-05 1986-05-07 鐘淵化学工業株式会社 複合難燃繊維

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5112084A (ja) * 1974-07-17 1976-01-30 Idec Izumi Corp Puroguramusochi
JPS528126A (en) * 1975-07-04 1977-01-21 Japan Exlan Co Ltd Process for manufacturing flame- retarded acrylic fibers with improved fiber properties
JPS55142715A (en) * 1979-03-09 1980-11-07 Snia Viscosa Production of fire retardant modacryl fiber
JPS5759944A (en) * 1980-09-29 1982-04-10 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Halogen-containing polymer composition
JPS58125737A (ja) * 1982-01-20 1983-07-26 Mitsubishi Monsanto Chem Co 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
JPS6189339A (ja) * 1984-10-05 1986-05-07 鐘淵化学工業株式会社 複合難燃繊維

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012528954A (ja) * 2009-06-02 2012-11-15 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー フラッシュ火災およびアーク防護を改善するためのアンチモン含有量を限定したモダクリル/アラミド混紡品およびアンチモン無含有のモダクリル/アラミド混紡品
KR20230046152A (ko) * 2021-09-29 2023-04-05 인하대학교 산학협력단 무기 난연제 입자와 무기염을 포함하는 난연성 모다크릴 방사용액과 난연성 모다크릴 섬유의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0215642B2 (ja) 1990-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4081498A (en) Lustrous, antisoiling flame retardant acrylic fibers and process therefor
JPS63126913A (ja) 耐光性、透明性に優れた高難燃化アクリル繊維およびその製造法
US3288888A (en) Acrylonitrile vinylidene chloride polymer blend compositions
JPS6021905A (ja) 高強度,高弾性率アクリル系繊維およびその製造法
SU1128845A3 (ru) Способ получени огнестойкого волокна
US3784511A (en) Color stabilization of fibers from acrylonitrile polymers
US2571777A (en) Acrylonitrile polymer mixed with copolymer of vinyl acetate and isopropenyl acetate
JP2722254B2 (ja) 防錆性、耐光安定性、透明性に優れた難燃化アクリル繊維
US4226824A (en) Process for spinning modacrylic fiber having high retraction and reduced inflammability
US3313768A (en) Stabilized acrylonitrile polymer compositions containing dibutyltin oxide and oxalic acid
JP2646375B2 (ja) 防錆性、耐光安定性、透明性に優れた難燃性アクリル繊維
IE44270B1 (en) Gloss-stable modacrylic fibres and a process for their production
US2697088A (en) Acrylonitrile polymer mixed with formylated polyvinyl alcohol
JPH08269814A (ja) 耐候性に優れた難燃アクリル系合成繊維
US3383350A (en) Process for producing acrylonitrile polymer fiber of predetermined fiber color
TWI508982B (zh) 高阻燃改性聚丙烯腈的製造方法,及難燃纖維
JPH04352810A (ja) 白度に優れ光に対して安定な合成繊維
JPH03294515A (ja) 透明性に優れた高度難燃化アクリル繊維の製造方法
US3657408A (en) Process for shaping acrylonitrile polymers
JP2579360B2 (ja) アクリル繊維およびその製造法
JPS63303111A (ja) 難燃アクリル系繊維の製造方法
JPS636645B2 (ja)
JPH02210027A (ja) 失透防止性に優れた難燃化アクリル繊維の製造法
JPH01321914A (ja) アクリル系繊維の製造法
JPS59204916A (ja) アクリル系難燃繊維