JPS63125835A - 摩擦材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は使用開始時の摩擦性能が良好な摩擦材に関する
ものである。

〔従来の技術とその問題点〕

自動車等のブレーキ、クラッチに使われるブレーキライ
ニング、ディスクパッド、クラッチフェーシングはその
使い始めの摩擦係数（以下、初期の摩擦係数と称する）
は低いことが多く、使い込んでいくに従って摩擦係数は
上昇し、安定した値を示すようになる。即ち、使い始め
は安定状態に比較すると、摩擦力が不足している状態に
あることが多い。

これは使い始めにおいては、摩擦材とドラム。

ローターやフライホイール、プレッシャープレート等の
相手材との間のなじみ性が低く、使い込んで行くに従っ
てなじみ性が良くなり、安定した摩擦面ができる為と考
えられているが、安全上の観点から初期の摩擦係数が安
定状態時の摩擦係数と同等であることが望ましい。

そのため、従来、アルミナゾル等の高硬度剤を摩擦材表
面に塗付し、初期の摩擦係数を向上させる方法（特公昭
５０−２５９３２号、同５３−２０５３６号）が提案さ
れているが、一般に高硬度剤はノイズを発生したり、シ
ャダー等の振動を起すので好ましくない。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上述のような従来技術の問題点を解決し、使用
開始時の摩擦性能が良好な摩擦材を提供することを目的
としてなされたもので、その構成は、摩擦材の表面に、
融点が２００℃から１１００℃の範囲にある金属粉を１
〜９０体積％含む樹脂組成物を塗付して成ることを特徴
とするものである。

即ち、本発明は摩擦材の表面に適当な樹脂組成物を塗付
し、ノイズやシャダー等の振動問題を起さずに初期の摩
擦係数を向上させるものであり、従って、摩擦材の表面
に塗布する塗布組成物は、■初期の摩擦係数を向上する
こと ■初期のノズルやシャダーが許容レベル内であること を満足させるものでなければならず、そのための性質と
して、好ましくない摩擦特性を惹起しないよう、なじみ
性が良くなるに従って、摩擦面から脱落し易いことが必
要である。

本発明の発明者等は、上記のような条件に合致する塗付
組成物を得るために、各種熱可塑性樹脂。

熱硬化性樹脂を表面に塗付することにより、初期の摩擦
係数を向上させることを検討したが、摩擦面温度が上昇
するとフェード現象を起し、実用性のあるものは見出せ
なかった。しかし、耐フェード性を改善する方法として
、融点が２００℃から１１００℃の範囲にある金属粉末
を樹脂と共に用いることを検討し、鋭意研究の結果、本
発明を完成した。

即チ、ｖＡ（融点２３２℃）、ｉ＆ａ（８点４１９℃）
。

アルミニウム（融点６６０℃）、銅（融点１０８３℃）
の粉末又は箔を、フェノール樹脂、メラミン変性フェノ
ール樹脂、フェノール変性メラミン樹脂。

カシュー樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、アルキッ
ド樹脂、アクリル樹脂、ゴム硬化物等の樹脂中に１乃至
９０体積％好ましくは２０〜７５体積％含むよう配合し
た組成物を摩擦材の表面に塗付することにより、ノイズ
やシャダー等の振動問題とフェード現象を招かずに、初
期の摩擦係数を向上させることに成功したのである。

而して、上記金属粉末の量は、１体積％以下では耐フェ
ード性が不充分であり、９０体積％以上では摩擦材表面
への付着力が小さくなって、実用的でなくなる。尚、金
属として、前記金属の組合せほかに前記融点範囲の合金
類も使用できる。

本発明に用いる樹脂は加工上液状であることが好ましく
、前記金属粉末を混合後、刷毛、スプレー、ロール等を
用いて摩擦材表面に塗付し、乾燥後、使用に供される。

本発明による摩擦材は、その表面の塗付組成物が軟らか
いため、相手材表面とのなじみ性が良く、極めて初期か
ら高い摩擦係数を示す。

また、この塗付組成物は石綿摩擦材でも非石綿摩擦材で
も同様の効果を示すが、非石綿摩擦材は初期の摩擦係数
の低いことが多いので、特に効果的である。

更に、この塗付組成物中に亜硝酸ソーダ、炭酸ソーダ等
のアルカリ性無機物質を極く少量添加すれば、防錆性を
向上させることができる。

〔実施例〕

次に本発明の実施例を示す。

、　　来週例　１ 不揮発分５０重量％のメタノール溶性フェノール樹脂液
に電解銅粉（−Ｚｏｏメツシュ）を、樹脂固形分中４５
体積％となるよう加え、充分撹拌、混合する。この樹脂
組成物を比較例のクラッチフェーシング材料の表面に刷
毛で塗付、風乾後、１４０℃で３０分間硬化させた。′
この時の塗付物の重量は３ｇであった。得られたクラッ
チフェーシングを自動車（富士重工層、レオーネ）用ク
ラッチアッセンブリーに取り付け１次の条件でフルサイ
ズ試験を行い、初回の摩擦係数を測定したところ、第１
表に示す通りであった。

くフルサイズ〉 回　　　転　　数　　　　１５００　ｒ、ｐ、ｍ。

慣性モーメント　　　０．１６　Ｋｇｍｓ”係合同数　
２０回 また、自動車（富士重工層、レオーネ）に、前記処理に
より得られたフェーシングを取付け、１速発進時の車体
の前後振動について加速針で最大値を測定した。この操
作を９０回行ない、その平均値をもって耐シャダー性を
表したところ、第１表に示す通りであった。

大庭板−又 不揮発分５０重量％の水・エマルジョンアクリル樹脂液
にアルミニウム粉（−２００メツシユ）を、樹脂固形分
中４５体積％となるように加え、充分に撹拌、混合する
。この樹脂組成物と比較例のクラッチフェーシング材料
の表面に刷毛で塗付し、常温で２４時間乾燥した。この
時の塗付物の重量は２゜２ｇであった。摩擦性能を実施
例１と同じ方法で測定した。結果は第１表の通りであっ
た。

去ＪＬｆＬｕ 不揮発分５０重量％のメタノール溶性メラミン変性フェ
ノール樹脂液に、錫粉（−２００メツシユ）と実施例２
のアルミニウム粉を体積比１：９で混合した混合物を、
樹脂固形分中４５体積％となるよう加えて充分混合する
。この樹脂組成物を比較例のクラッチフェーシング材の
表面に刷毛で塗付。

風乾後、１４０℃で３０分間硬化させた。この時の塗付
物の重量は２．８ｇであった。摩擦性能を実施例１と同
じ方法で測定した。結果は第１表の通りであった・ 去１」［−先 不揮発分５０重量％の水・メタノール溶性アルキッド樹
脂液に亜鉛粉（−２００メツシユ）を、樹脂固形分中４
５体積％となるよう加え、充分混合する。

この樹脂組成物を比較例のクラッチフェーシング材の表
面に刷毛で塗付、風乾した。この時の塗付物の重量は２
．５ｇであった。摩擦性能を実施例１と同じ方法で測定
した。結果は第１表の通りであった。

実施例　５ 実施例４と同じ樹脂液と亜鉛粉を用い、樹脂固形分中１
体積％とした樹脂組成物を塗付、乾燥して得られたクラ
ッチフェーシングの摩擦性能を実施例１と同じ方法で測
定した。結果は第１表の通りであった。

実施例　６ 実施例４と同じ樹脂液と亜鉛粉を用い、樹脂固形分中９
０体積％とした樹脂組成物を塗付、乾燥して得られたク
ラッチフェーシングの摩擦性能を実施例１と同じ方法で
測定した。結果は第１表の通りであった。

第１表　実施例及び比較例の試験結果 比較例　１ 第２表 第３表 直径０．１５ｍｍの真鍮線１本を含む１２８０テツクス
のガラスヤーン（直繊維径６μ）をフェノール樹脂液に
含浸し、乾燥後、第２表に示す成分を持つガソリン溶解
ゴム組成物を塗付し、１００℃で１５分間乾燥した。こ
の時、塗付ヤーンの組成は第３表の通りであった。塗付
ヤーンをランダム予備成型により、外径×内径が２００
ｍｍ　Ｘ　１３０ｍｎ＋のドーナッツ円盤状とし、これ
を８０℃で５時間乾燥した後、１８０〜１８５℃、２０
０　ｋｇ　／　ｃｏｔで９分間加熱加圧成型し、その後
２００℃で６時間加熱後研磨して、セミモールド系クラ
ッチフェーシングを得た。このクラッチフェーシングの
摩擦性能を実施例１と同じ方法で測定した。結果は第１
表に示す通りであった。

ル絞旌−Ｉ 不揮発分５０重量Ｘのメタノール溶性フェノール樹脂液
に酸化ジルコニウム（−３５０Ｍｅ）を、樹脂固形分中
５体積％となるように加え、充分撹拌。

混合する。この樹脂組成物を比較例１のクラッチフェー
シング材の表面に刷毛で塗布し、風乾後、１４０％で３
０分間硬化させた。この時の塗布物の重量は２．８ｇで
あった。摩擦性能を実施例１と同じ方法で測定した。結
果は第１表の通りであった。

〔発明の効果〕

本発明は上述の通りであって、第１表により明らかな通
り、本発明摩擦材は従来品に比して、初期の摩擦性能が
著しく向上した。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　摩擦材の表面に、融点が２００℃から１１００℃の範
   囲にある金属粉を１〜９０体積％含む樹脂組成物を塗付
   して成ることを特徴とする摩擦材。