JPS6312459A

JPS6312459A - 樹脂製キヤツプ及びその製法

Info

Publication number: JPS6312459A
Application number: JP61142659A
Authority: JP
Inventors: 伊坪　純一
Original assignee: Japan Crown Cork Co Ltd
Current assignee: Nippon Closures Co Ltd
Priority date: 1986-06-20
Filing date: 1986-06-20
Publication date: 1988-01-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、樹脂製キャップ及びその製造法に関するもの
で、より詳細には、キャップ上面に色別された文字、図
形等のパターンを現出させた樹脂製キャップ及びその製
造法に関する。

（従来の技術）樹脂製キャップは、びん等の容器に装着した場合、厚み
感乃至重量感を与えることから包装容器の分野に広く使
用されている。この樹脂製キャップの頂板部に、文字、
図形等のパターンを設ける方法としては、平滑な表面或
いはエンボス処理された表面にタンポ印刷を行う方法が
知られている。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、キャップの製造に最も広く使用されてい
るポリプロピレンは、印刷インキとの密着力に乏しく、
鮮明で耐久性のある印刷像を形成させることが必らずし
も容易ではなく、特に摩耗により容易に剥離するという
欠点がある。特に、炭酸飲料等の内圧を有する包装容器
の密封に用いた場合には、キャップ頂板部がドーミング
を生ずることから、摩耗による印刷像の損失が容易に生
じるようになる。更に、従来の方法では、成形後のキャ
ップ１個毎に印刷処理を施こさねばならないことから生
産速度が低く、非能率的であるという欠点もある。

従って、本発明は、従来の印刷樹脂製キャップにおける
上記欠点を解消し、摩耗に耐え、しかも深みと鮮明さと
を有する色別パターンを頂板部表面に備え且つ密封性能
及び機械的強度にも優れた樹脂製キャップを提供するこ
とを課題とするものであり、更に、この色別パターンを
有する樹脂製キャップをキャップの成形工程中で一挙に
製造し得る方法を提供することをも課題とするものであ
る。

（問題点を解決するための手段）本発明者は、頂板部と頂板部の外周から垂下したスカー
ト部と、該スカート部の内周面に設けられた締結機構と
を備えた樹脂製キャップにおいて、この頂板部を互いに色相を異にする樹脂上層部と樹脂下
層部とから形成し、樹脂上層部にパターン状の欠落部を
形成し、この欠落部に下層部の樹脂を充填せしめること
により、キャップ上面に色別パターンを現出させ得るこ
とを見出した。

本発明者はまた、頂板部と、頂板部の外周から垂下した
スカート部と、該スカート部の内周面に設けられた締結
機構とを備え且つ頂板部にパターン状の欠落部を有する
キャップ殻体を、樹脂の射出成形で製造し、このキャッ
プ殻体と色相の異なる第二の樹脂溶融物を、キャップ殻
体の頂板部内面側に供給して、この殻体内で圧縮成形し
て、欠落部への第二の樹脂の充填と複数層の頂板部の形
成とを行うことにより、色別パターンを頂板部に有する
樹脂キャップが成形工程中で一挙に得られることを見出
した。

（作用）本発明の樹脂キャップの要部を拡大して示す第１図にお
いて、頂板部１は、樹脂上層部２と樹脂下層部３とから
成っており、この上層部２と下層部３とが互いに色相の
異なる樹脂で形成されていることが第一の条件である。

上層部２にはパターン状の欠落部４が形成され、この欠
落部４には下層部３を構成する樹脂が充填されて充填部
５となっていることが第二の条件である。

このキャップの頂板部ｌを上方から見ると第２図に示す
通り、樹脂上層部２から成るバックグラウンド中に、こ
れとは色相の異なる樹脂の充填部５から成る画像が観察
されることなる。しかも、この画像は、印刷インキ層等
とは異なり、厚みのある色別樹脂充填物５で形成されて
いることから摩耗に対して強固であると共に、深みがあ
り、しかも鮮明な画像形成が可能となる。

また、色別充填部５と樹脂下層部３とが同一の樹脂で一
体化されているため、機械的に強固な構造となると共に
、上層樹脂欠落部４と下層樹脂充填部５との間に、たと
えピンホールのような接合欠点が生じたとしても、その
下に連続した樹脂下層部３が存在するため、漏洩通路の
形成を有効に防止し得る。

この樹脂製キャップは、第一の樹脂から欠落部４を備え
且つ上層部２を頂板としたキャップ殻体を射出成形又は
圧縮成形で製造し、この頂板部内面に第二の樹脂の溶融
物を供給し、圧縮成形することにより製造されることか
ら、色別パターンの形成がキャップの成形工程中で一挙
に行われるという作用も得られる。また、第二の樹脂を
頂板部内面側３が形成されるような量で供給することか
ら、上層欠落部４への樹脂の充填も不足なしに行われる
という利点がある。更に、溶融樹脂を供給して圧縮成形
を行うことから２上層部２と下層部３との間及び上部欠
落部４表面と充填部５表面との間でも溶着が生じ、両者
の結合の程度が強固なものとなる。

（実施例）本発明の樹脂製キャップの一例を示す第３図及び第４図
において、このキャップは、樹脂で一体に成形された頂
板部１及びスカート（周状側壁）部６かも成っている。

スカート部６の内面には、容器との締結機構、即ちメネ
ジ７が設けられている。また、図示していないがスカー
ト部６の外周面には、指による把持及び旋回を容易にす
るためのローレット溝（ナール）が形成されていてもよ
い。

図示する実施例において、頂板の樹脂上層部２は、白色
乃至淡色に着色された樹脂から成り、一方頂板の樹脂下
層部３及び色別充填部５は、黒色、褐色、青色、赤色等
の濃い色に着色された樹脂から成る。勿論、色の組合せ
を逆にして濃色のバックグラウンド中に白抜きの画像が
形成されるようにしてもよい。

この実施例においては、頂板の樹脂下層部３は、密封用
ライナーとしての作用をも兼ね備えており、容器口部と
係合する比較的厚肉の密封用リング８を備えている。

頂板部１の樹脂上層部２に形成されるパターン状欠落部
４は、第３図及び第４図に示す通り、上層部２の下面か
ら上面に完全に貫通した孔であってもよいし、また第５
図に示す通り、樹脂上層部２の上面側から上層部の厚み
方向の途中に悠遠するように設けられた溝９とこの溝９
に達するように樹脂上層部２の下面側から設けられた連
通孔１０との組合せから成っていてもよい。この後者の
態様によれば、Ａ、Ｂ、Ｄ等の閉じられた空白部を有す
る文字パターン等の形成も容易に行われる。

キャップを形成する樹脂としては、低密度、中密度或い
は高密度ポリエチレン、アイオノマー、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、結晶性ポリプロピレン、結晶性エチレ
ン−プロピレン共重合体、ポリブテン−１、ポリ−４−
メチルペンテン−１等のオレフィン樹脂；ニトリル−ブ
タジェン−スチレン樹脂；耐衝撃性スチレン樹脂；ポリ
オキシメチレン樹脂；ポリカーボネート；塩化ビニル樹
脂等の熱成形可能な樹脂が挙げられる。

」−滑部２を構成する樹脂と下層部３を構成する樹脂と
は、互いに熱融着可能な樹脂であることが望ましく、か
かる見地からは、両樹脂は共に同一の樹脂か、同種の樹
脂であることが望ましい。例えば、上層部を構成する樹
脂、即ちキャップ殻体を構成する樹脂がポリプロピレン
である場合には、下層部を構成する樹脂もポリプロピレ
ンであることが好ましい。また、下層部を構成する樹脂
に、ライナーに必要なりッション性を付与するためには
、エチレン−プロピレン共重合ゴム等のゴム成分を配合
することもある。

樹脂を着色するには、それ自体公知の顔料或いは染料が
単独又は２種以上の組合せで使用される。顔料の適当な
例は、下記のものであるが、本発明はこれらの例に制限
されない。

白色顔料二酸化チタン、酸化亜鉛。

黒色顔料カーボンブラック、鉄黒。

黄色顔料黄色酸化鉄、ピグメント・イエロー８３、ピグメント・
イエロー５３、タートラジンレーキ。

赤色顔料赤色酸化鉄、ピグメント・レッド１６８、ピグメント・
レッド１９、ピグメント・レッド３８゜紫色顔料ピグメント会バイオレット１５（群青）、ピグメント・
バイオレット３２゜青色顔料紺青、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブ
ルー、ピグメント・イエロー１４゜緑色顔料フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンレーキ。

体質顔料パライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイト
カーボン、タルク、アルミナホワイド。

本発明による樹脂製キャップの製造法を説−明するため
の第６図において、工程Ａに示す通り、上層部２を頂板
部とし且つ上層部２に欠落部４が形成されているキャッ
プ殻体１１をそれ自体公知の射出成形法で製造する。次
いで、■程Ｂにおいて、キャップ殻体１１を頂板部２が
下側となるように金敷（アンビル）１２の上に保持し、
キャップ殻体１１と色相の異なる樹脂組成物の溶融ペレ
ット１３を内部に供給する。最後に、工程Ｃにおいて冷
却下にあるパンチ１４を下降させ、溶融樹脂１３を欠落
部４内に流入充填せしめると共に、下層部の形成を行う
。

本発明の樹脂製キャップは、密封用バッキングとの組合
せで用いることができる。この実施例を示す第７図にお
いて、頂板下層部３の近傍には、バッキングリテーナ−
１５が設けられており、予じめ形成されたジスク状バッ
キング１６が嵌め込まれている。ジスク状バッキング１
６は樹脂コート紙、発泡樹脂板、コルク板、樹脂アルミ
箔積層体、紙樹脂アルミ箔積層体等から形成されている
。

本発明の樹脂製キャップは、頂板部ｌがスカート部６と
異なる色相の樹脂から形成されていてもよく、また色別
樹脂充填部５が２種以上の多色の樹脂から形成されてい
てもよい。前者の実施例を示す第８図において、スカー
ト部６と色別され且つ欠落部４を有する頂板上層部２が
多段射出成形成いは、圧縮成形で形成され、頂板上層部
２と色別された頂板下層部３及び色別充填部５が圧縮成
形により形成される。

後者の一実施例を示す第９図において、頂板上層部２は
比較的薄肉の中央部２ａと比較的厚肉の周辺部２ｂとを
備えており、中央部には欠落部４ａ、周辺部には欠落部
４ｂがそれぞれ設けられている。頂板下層部の中央下側
には、色相の異なる樹脂から成る第一の下層部３ａ及び
第一の色別充填部５ａが設けられ、さらにその下方には
第一の下層部３ａ及び上層部とも色相の異なる樹脂から
成る第二の下層部（最下層部）３ｂ及び第二の色別充填
部５ｂが設けられている。

（発明の作用効果）本発明によれば、摩耗条件下においても、画像が消失す
ることがなく、しかも深みと鮮明さとに優れた色別パタ
ーンをキャップ頂板部表面に確実に形成することができ
る。この樹脂製キャップは、多色の樹脂で形成されてい
ながら密封性能及び機械的強度に優れており、樹脂キャ
ップの成形工程で能率よく、しかも連続的に製造し得る
という利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の樹脂製キャップの要部の拡大断面図
、第２図は、本発明の樹脂製キャップの頂板部を示す平面
図、第３乃至第５図は、本発明の樹脂製キャップの例を示す
断面図、第６−Ａ乃至第６−Ｃ′図は、本発明の樹脂製キャップ
の製造工程Ａ乃至Ｃを示す断面図、第７図は、密封用バ
ッキングを組合せた本発明の樹脂製キャップの断面図、第８図は、頂板部がスカート部と異なる樹脂から形成さ
れている樹脂製キャップの断面図、第９図は、色別樹脂
充填部が２種以上の多色の樹脂から形成されている樹脂
製キャップの断面図である。１・・・頂板部、２・・・頂板の樹脂上層部、３・・・
頂板の樹脂下層部、４・・・欠落部、５・・・色別充填
部、６・・・スカート部、７・・・メネジ、８・・・密
封用リング、９・・・溝、１０・・・連通孔、１１・・
・キャップ殻体、１２・・・金敷（アンビル）、１３・
・・溶融樹脂、１４・・・パンチ、１５・・・バッキン
グリテーナ−５１６・・・ジスク状バッキング。第１図第２図第３図第４図第６図−Ｂ第６図−Ｃ第７図第８図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）頂板部と、頂板部の外周から垂下したスカート部
と、該スカート部の内周面に設けられた締結機構とを備
えた樹脂製キャップにおいて、該頂板部は互いに色相を
異にする樹脂上層部と樹脂下層部とを有し且つ樹脂上層
部はパターン状の欠落部を有すると共に、該欠落部には
下層部の樹脂が充填されていて、キャップ上面に色別パ
ターンが現出されていることを特徴とする樹脂製キャッ
プ。
（２）頂板部と、頂板部の外周から垂下したスカート部
と、該スカート部の内周面に設けられた締結機構とを備
え且つ頂板部にパターン状の欠落部を有するキャップ殻
体を、樹脂の射出成形で製造する工程と、該キャップ殻体と色相の異なる第二の樹脂溶融物を、キ
ャップ殻体の頂板部内面側に供給して、該殻体内で圧縮
成形して、該欠落部への第二の樹脂の充填と複数層の頂
板部の形成とを行う工程とから成ることを特徴とする樹
脂製キャップの製造方法。