JPS63124092A - ギタ−等のネツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明はエレキギター、クラシックギター、その他の
弦楽器に使用されるネックに関する。

〈従来の技術〉 従来、ギター等のネックとしては、第５図および第６図
に示すように、ネック本体（２ｏ）の一端に天神（２１
）を形成しているとともに、ネック本体（２０）の−側
面に、フレット（２２）を形成した指板（２３）を積層
しているものであり、ネック本体（２ｏ）の内部には、
金属製のアジャストロッド（２４）が埋設されている。

そして、上記の構成のギター等のネックにおいて、ネッ
ク本体（２ｏ）、天神（２１）および指板（２３）は、
主として、メープル、マホガニー、ローズウッド等の木
材の加工、接着品で形成されている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 上記の構成のギター等のネックは、上述したごとく主要
部を木材で形成しているので、以下に示す問題点を有し
ていた。即ち、 ■　材料としての木材の乾燥、保管のために経費と時間
がかかること、 ■　しみ、割れ、ふし、反り等の材料不良が多いこと、 ■　打痕、傷等が付き易いこと、 ■　経時変化が生じ易いこと、 ■　充分な剛性が得られないので、デッドポイント（音
の出ない共振周波数）が多く、演奏に特別の技術を要す
ること、 ■　アジャストロッドが金属製であるから、重量が重た
くなること、 ■　曲線部の加工に手間を要すること、等の問題を有し
ていた。

〈発明の目的〉 この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
製造容易にて、コストが安価であるとともに、経時変化
や打痕を生じ難く、しかも、演奏を容易に行なうことが
できる等、好適な性質を具有するギター等のネックを提
供することを目的としている。

く問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するための、この発明のギター等のネ
ックは、ネック本体および天神を、短繊維にて強化され
た繊維強化プラスチックスで形成しているとともに、上
記ネック本体の長手方向所定域に沿わせて、連続長繊維
にて強化された繊維強化プラスチックス製の補強部材を
設けている。

ただし、補強部材の素材である繊維強化プラスチックス
としては、長繊維を長手方向に配列した一方向強化プラ
スチックスであってもよく、このほか、一方向強化繊維
と編組状繊維とで強化されたものであってもよい。また
、短繊維および長繊維としては、炭素繊維が好適である
。

く作用および発明の効果〉 以上のギター等のネックであれば、天神およびネック本
体を、短繊維にて強化された繊維強化プラスチックスで
形成しているので、 ■　材料の乾燥、保管が不要で、所望時に必要なだけ製
造することができる。

■　割れ、反り等による製品不良の発生を解消すること
ができる。

■　打痕、傷等が付き難い。

■　経時変化が生じ難い。

■　プレス成形にて容易かつ迅速に、しかも均一に成形
することができる。

■　成形後の塗装等の表面処理が不要となる。

■　充分な剛性が得られ、基本周波数が高くなるので、
デッドポイントが減少する。

■　上記■と関連して、金属製のアジャストロッドが不
要となるので、軽量化を達成することができる。

特に、ネック本体の長手方向に沿って、長繊維強化プラ
スチックスからなる補強部材を設けているので、ネック
本体の素材としての短繊維強化プラスチックスだけでは
得難い、特有の強度および弾性率を発揮することができ
、上記した■と■の効果をより一層高めることができる
。この点、短繊維および長繊維として、炭素繊維を使用
することにより、さらに効果的となる。

また、形状が複雑なネック本体および天神を、短繊維強
化プラスチックスで形成し、形状が単純な補強部材は、
長繊維強化プラスチックスで形成するので、その製造を
一層容易に行なうことができる。

したがって、経時変化による修理、調整の手間を削減す
ることができるとともに、演奏を容易に行なうことがで
きる等、ギター等のネックとして、要求される諸性能を
充分満足させ得るものを、コスト安価に提供できるとい
う特有の効果を奏する。

なお、補強部材を、長繊維を長手方向に配列した一方向
強化プラスチック゛スで形成する場合には、長手方向の
強度アップに特に有効であり、さらに、一方向強化繊維
と編組状繊維とで強化されたプラスチックスで形成する
場合には、長手方向の強度アップに加えて、より製造し
易い点でも好適となる。

〈実施例〉 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。

第１図はこの発明のギター等のネックを示す正面図であ
る。上記ギター等のネックの基本的構造は、従来のネッ
クと略同様であり、ネック本体（１）の一端に、天神（
２）を一体形成し、上記ネック本体（１）の−側面に、
フレット（３）付きの指板（４）を積層している。ただ
し、アジャストロッドは構成されておらず、しかも、ネ
ック本体（１）および天神（２）は、炭素繊維等による
短繊維にて強化された繊維強化プラスチックスで形成さ
れており、このネック本体（１）の内部には、炭素繊維
等による連続長繊維にて強化された繊維強化プラスチッ
クスからなる補強部材（５］が、全長または略全長に亘
って埋設されている。

上記補強部材（５）は、第２図に示すように、リブ（５
ａ）付きの板状体で構成する場合のほか、第３図に示よ
うな逆さ凸形断面のロッド、または第４図に示すような
矩形断面のロッドで構成する場合もあり、その形状およ
び形成個数は、ネックに張設される弦の強度、ネック本
体（１）の大きさ等を考慮して適宜選択される。なお、
上記ネック本体（１）と補強部材（５）とは、接着剤に
て一体化されている。

以上の構成であれば、ネックの主要部を繊維強化プラス
チックスで形成しているので、割れ、反り等による製品
不良が生じ難いとともに、打痕１、傷等が付き難く、し
かも、経時変化も生じ難いものとなる。

また、木製のものよりも剛性を高めることができるので
、基本周波数を高くすることができ、ひいてはデッドポ
イントを減少させることができる。

このため、金属製のアジャストロッドが不要であり、岐
量化を達成することができる。特に、ネック本体（１）
に、長繊維強化プラスチックスからなる補強部材（５）
を埋設しているので、・ネック本体（１）の素材として
の短繊維強化プラスチックスだけでは得難い、特有の強
度および弾性率を発揮することができ、当該効果をより
一層高めることができる。

この点、短繊維および長繊維として、炭素繊維を使用す
ることにより、さらに効果的となる。

上記したネック本体（１）および天神（２）は、原材料
としての、シートモールディングコンパウンド（ＳＭＣ
）を所定形状にプレス成形することにより形成すること
ができ、また、補強部材（９は、長繊維のプリプレグを
プレス成形するか、或いは長繊維の引き抜き成形により
形成することができる。

したがって、コスト安価にて迅速に、しかも均一に成形
することができるとともに、成形後の塗装等の表面処理
が不要であり、製造の容易化を達成することができる。

特に、形状が複雑なネック本体（１）および天神（２）
を、短繊維強化プラスチックスで形成し、形状が単純な
補強部材（９は、長繊維強化プラスチックスで形成する
ので、その製造を一層容易に行なうことができる。

なお、補強部材（Ｓの素材である繊維強化プラスチック
スとしては、長繊維を長手方向に配列した一方向強化プ
ラスチックス、および一方向強化繊維と編組状繊維との
組合せ、即ち、編組の内部に一方向繊維が配列されてい
る強化プラスチックスが好適であり、いずれにおいても
、長手方向の強度アップに特に有効であり、後者の場合
には、製造の容易化の面でも好適である。

この発明のギター等のネックは、上記実施例に限定され
るものでなく、例えば、ネック本体［１］や天神（２）
の形状としては、エレキギター、クラシック眩ター、マ
ンドリン等の各種弦楽器のネック形状に応じて形成され
るものであり、このほか、補強部材（５）を１．ネック
本体（１）と指板（４）との間に設けること、および、
ネック本体（１）の長手方向所定域、例えば先端側の薄
肉部分のみに沿わせて設ｒすること等、この発明の要旨
を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のギター等のネックの一実施例を示す
正面図、 第２図は前図■−■線における拡大断面図、第３図およ
び第４図は、他の実施例を示す断面図、 第５図は従来のギター等のネックを示す正面図、第６図
は前回Ｖｌ−Ｖｌ線における拡大断面図。 （１）・・・ネック本体　　（２）・・・天神（３）・
・・フレット　　　（４）・・・指板（５）・・・補強
部材

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ネック本体の一端に天神を一体形成し、上記ネック
   本体の一側面に、フレットを 形成した指板を積層しているギター等の ネックであって、ネック本体および天神 を、短繊維にて強化された繊維強化プラ スチックスで形成しているとともに、上 記ネック本体の長手方向所定域に沿わせ て、連続長繊維にて強化された繊維強化 プラスチックス製の補強部材を設けてい ることを特徴とするギター等のネック。 ２、補強部材の素材としての繊維強化プラ スチックスが、長繊維を長手方向に配列 した一方向強化プラスチックスである上 記特許請求の範囲第１項記載のギター等 のネック。 ３、補強部材の素材としての繊維強化プラ スチックスが、一方向強化繊維と編組状 繊維とで強化されたものである上記特許 請求の範囲第１項記載のギター等のネッ ク。 ４、短繊維および長繊維が、炭素繊維であ る上記特許請求の範囲第１項記載のギタ ー等のネック。