JPS63121291A - 電熱ユニツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般家庭において、主に調理用に使用される
電熱ユニットに関するものである。

従来の技術 従来より、一般家庭で使用される調理用の電熱ユニット
としては、陶器の上に螺旋状に巻いた電熱線を配設した
電気こんろやシーズヒータを渦巻状に巻いてユニット化
した電気レンジなどがある。

これら以外に、欧米では螺旋状に巻いた電熱線を断熱材
に設けた溝に配設し、この上にセラミックガラス板を置
き、セラミックガラス板を加熱面とするスムーズトップ
と呼ばれる電熱ユニットなどが広く使用されている。

しかし、日本においては、陶器を使用した電気こんろが
価格的に安価であるとともに、スムーズトップなどの電
熱ユニットなどに比較して熱効率が優れているため、い
まだ根強い需要がある。

しかし、昔ながらの陶器を使用した電気こんろ−は、電
熱線が外部に直接露出しているため、危険であったり、
調理物の内容物が吹きこぼれて電熱線の断線寿命を著し
く短かくするなどいろいろな欠点があった。

さらに、陶器の熱容量が大きいため、重責的にも重いと
ともに、なかなか冷めにくく、その結果使用後、すぐに
移動させたり、あるいは収納することができず、使い勝
手の面においても欠点を有するものであった。

このため１本発明者らは、すでに金属板からなる天板と
、螺旋状に巻かれた電熱線と、この電熱線を蛇行状に配
設する溝を有し、かつシリカまたはアルミナ繊維を主成
分とする断熱材からなる断熱基盤と、この断熱基盤を収
納する金属板製の収納ケースとを有し、前記天板の被加
熱物側に放射層を、かつ電熱線側に絶縁層を形成した電
熱ユニットを提案している。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、断熱基盤として、シリカまたはアルミナ
繊維を主成分とする断熱材を用いた従来の電熱ユニット
では、耐熱性や断熱性に優れているため、高温で使用さ
れても、実際の使用上、大きな問題点はないが、断熱材
そのものが吸湿性に富むため、多湿雰囲気中に放置され
ると、電気特性の著しい劣化が生じるという問題があっ
た。

本発明はこのような問題点を解決するもので、多湿雰囲
気中に放置されても電気特性が優れている電熱ユニット
を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、金属板からなる
天板と、螺旋状に巻かれた電熱線と、この電熱線を蛇行
状に配設する溝を有し、かつシリカおよびアルミナ繊維
を主成分とする断熱材からなる断熱基盤と、この断熱基
盤を収納する金属板製の収納ケースとにより構成すると
ともに、前記およびアルミナ繊維を主成分とする断熱材
としてあらかじめ高温で熱処理してムライ）　（３Ａ１
２０．・２ＳｉＯ２）　　質の結晶を析出させたものを
用いたものである。

作用 一般に、シリカおよびアルミナ繊維を主成分とする断熱
材は、シリカゾルを主たる結合材として用い、真空成型
した後、約２ｏＯ℃の温度で乾燥することにより、製造
される。このため、結合材として使用されたシリカゾル
は不安定な非晶質状態のままで存在し、多湿雰囲気中に
放置されると容易に水分を吸湿するため、電気特性の著
しい低下現象が生じるもので、実際の使用上問題があっ
た。

本発明者らは、このため種々の実験を行なった結果、こ
れらの断熱材をムライト（３ム１２０３　・２ＳｉＯ２
）質の結晶の析出が確認される程度の高温で熱処理する
ことにより、多湿雰囲気中に放置しても、電気特性の著
しい低下現象を抑制することができることを見い出した
。

本発明は、上記実検結果に基づいてなされたものでこれ
は、主たる結合材として使用しているシリカゾルが、こ
のような高温領域で熱処理することにより、安定なシリ
カ（ＳｉＯ２）の結晶状態に変化するとともに、さらに
シリカおよびアルミナ繊維の一部と反応し、ムライト（
３ム１２０３・２ｓｉｏ２）質の化合物を形成し、水分
に対して安定した状態に変化するためであると推定され
る。

このような理由から、従来の断熱材をムライト（３ム１
２０３・２　ＳｉＯ２）質の結晶が析出する程度の高温
で熱処理することにより、耐湿特性を改善することがで
きるとともに、これを電熱ユニットの断熱基盤として使
用することにより、多湿雰囲気中に放置しても、電気特
性が優れている電熱ユニットを得ることが可能となる。

なお、このような従来の断熱材を高温で熱処理すれば、
シリカおよびアルミナ繊維も部分的にムライト（３ム１
２０．・２ｓｉｏ２）質に変化し、強度的に弱くなる現
象が生じるため、熱処理は短時間ですませることが重要
である。

実施例 以下１本発明の具体的な実施例を図面に基づいて説明す
る。図において、１は５ＰＣＧからなる天板で、この天
板１の両面には、熱の吸収および放射に優れている耐熱
塗料により被覆処理が施されている。２はシリカおよび
アルミナ繊維を主成分とし、かつ主たる結合材として、
シリカゾルを用い、真空成型した後、１２００℃で３０
分間熱処理し、ムライト（３ム１２０３・２　ＳｉＯ２
）質の結晶を析出させることにより準備された断熱材か
らなる断熱基盤で、この断熱基盤２には蛇行状の溝２ａ
が設けられている。３は螺旋状に巻かれた電熱線で、乙
の電熱線３は断熱基盤２に設けた１１１２１Ｌに配設さ
れている。４は電熱線３を配設した断熱基盤２を収納す
るステンレス鋼板製の収納ケースで、この収納ケース４
は天板１の内径より小さな外径を有し、かつ天板１の内
側に位置させている。

また、天板１と断熱基盤２とは、若干の空隙をもたせた
状態で一体化されている。６は絶縁碍子であり、また６
は電気取り出し端子であり、これらは収納ケース４の下
側に設けられている。

このような構成を有する本発明の電熱ユニットと、断熱
基盤２として、従来の断熱材を用いた従来の電熱ユニッ
トのそれぞれの多湿雰囲気中での電気特性を評価するた
め、４０℃で相対湿度９６％の多湿雰囲気中に１週間投
入し、この後、絶縁抵抗および耐電圧を測定した。

なお、これらの電気特性は、収納ケース４と電気取り出
し端子６との間で測定した。

これらの測定結果を次表に示した。

メ下凛白 表から明らかなように、従来の断熱材を断熱基盤２とし
て使用した従来の電熱ユニットでは、絶縁抵抗はＯＭΩ
、耐電圧は７００’／と実際の使用上問題があった。

′　一方、高温であらかじめ熱処理し、ムライト（３ム
４□０．・２ＳｉＯ２）質の結晶を析出させた断熱材を
断熱基盤２として使用した本発明の電熱ユニットでは、
絶縁抵抗は２０ＭΩで、かつ耐電圧は３０００Ｖ以上あ
り、優れた電気特性を示した。

このように、従来の断熱材をあらかじめ高温で熱処理し
、ムライト（３ム１２０３・２　ＳｉＯ２）質の結晶を
析出させ、これを断熱基盤２として使用することにより
、多湿雰囲気中に放置されても優れた電気特性を有する
電熱ユニットを得ることができる。

なお、本発明において、熱処理条件として。

１２００℃、３０分間としたが特にこれを限定されるも
のではなく、ムライト（３ム１２０．・２＄１ｏ２）質
の結晶の析出が見られる他の条件でもよい。

発明の効果 以上の説明から明らかなように本発明によれば。

金属板からなる天板と、螺旋状に巻かれた電熱線と、こ
の電熱線を蛇行状に配設する溝を有し、かつシリカおよ
びアルミナ繊維を主成分とする断熱材からなる断熱基盤
と、この断熱基盤を収納する金属板製の収納ケースとに
より構成するとともに前記シリカおよびアルミナ繊維を
主成分とする断熱材として、あらかじめ高温で熱処理し
、ムライト（３ム１２０．・２　Ｓ　ｉＯ２）質の結晶
を析出させたものを用いているため、多湿雰囲気中に放
置されても電気特性が優れている電熱ユニットを提供す
ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示す電熱ユニットの断面図であ
る。 １・・・・・・天板、２・・・・・・断熱基盤、２２Ｌ
・・・・・・溝、３・・・・・・電熱線、４・・・・・
・収納ケース。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 金属板からなる天板と、螺旋状に巻かれた電熱線と、こ
   の電熱線を蛇行状に配設する溝を有し、かつシリカおよ
   びアルミナ繊維を主成分とする断熱材からなる断熱基盤
   と、この断熱基盤を収納する金属板製の収納ケースとに
   より構成するとともに、前記シリカおよびアルミナ繊維
   を主成分とする断熱材として、あらかじめ高温で熱処理
   してムライト（３Ａｌ＿２Ｏ＿３・２ＳｉＯ＿２）質の
   結晶を析出させたものを用いたことを特徴とする電熱ユ
   ニット。