JPS6311568A - ガラス状カ−ボン複合材料の製造方法 - Google Patents

ガラス状カ−ボン複合材料の製造方法

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JPS6311568A
JPS6311568A JP61300577A JP30057786A JPS6311568A JP S6311568 A JPS6311568 A JP S6311568A JP 61300577 A JP61300577 A JP 61300577A JP 30057786 A JP30057786 A JP 30057786A JP S6311568 A JPS6311568 A JP S6311568A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガラス状カーボン複合材料の製造に利用する。
さらに詳しくは、ガラス状カーボンを主成分とし、耐摩
耗性が高く摩擦係数の小さい、精密加工部品の素材とし
て優れた複合材料の製造方法に関する。
〔概 要〕
本発明は、ガラス状カーボンを主成分とする複合材料の
製造方法において、 液状の熱硬化性樹脂の硬化前駆体に補強繊維成分のウィ
スカを均一に混合することにより、摺接する相手材との
摩擦抵抗が少なく、相手材を損傷させず、自身の耐摩耗
性および耐久性が優れたガラス状カーボン複合材料を提
供するものである。
〔従来の技術〕
現在、磁性層を有するシートやフィルム等、あるいは紙
を記録媒体に用いて記録再生を行うための種々の装置が
市販されている。これらの記録再主装置には、常時また
は一時的に記録媒体に相対して摺接する部品が多数台ま
れている。この種の部品としては、フレキシブルディス
クのヘッドスライダ、ハードディスクの浮上スライダ、
恣熱式印刷ヘッド、磁気ヘッド等がある。これらの部品
は、耐久性に優れ、しかもその部品と相対的に摺接する
記録媒体を損傷させない特性が要求される。
また、これらの部品、特に磁気ヘッドでは、数ミクロン
ないし数十ミクロンの超精密加工が必要であり、素材の
精密加工特性が要求される。
このような部品の材質として、二酸化ケイ素、アルミナ
、炭化ケイ素、硬質ガラス、アルミナ系セラミック、フ
ェライト、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム等が
一般に使用されている。しかし、これらの材料は精密部
品に適しているが、硬度が高(記録媒体との摺動性が悪
いため、記録媒体を損傷させる可能性がある。
また、極めて摺動性のよい材料として黒鉛材料が知られ
ているが、摩耗性が大きく、長期間にわたり安定した同
一形状に保持することが困難である。また、構成粒のた
めに十分な緻密さを得ることができず、精密部品として
の使用には適していない。
そこで本発明者らは、上記欠点を解決するため種々検討
を行い、ガラス状カーボンが上記欠点を解決することを
見出して先に出願した。この出願は、特開昭59−84
325号公報および特開昭59−144019号公報と
して公開されている。
ガラス状カーボンは適度の減摩性をもつ材料であり、相
手材と摺動するときに、この相手材が損傷するまえにガ
ラス状カーボン自身が先に摩耗する性質をもつ。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、さらに試験を行った結果、ガラス状カーボンだ
けでは相手材の表面の粗さや硬度により耐摩耗性が不十
分となる場合があることがわかった。
本発明は、摺接する相手材の表面に潤滑剤を塗布するこ
となく、また相手材の表面に保護膜を設けることなしに
、 ■ 相手材との摩擦抵抗が少なく、 ■ 相手材を損傷させず、 ■ 自身の耐摩耗性および耐久性が優れた摺接部品を製
造できる複合材料の製造方法を提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のガラス状カーボン複合材料の製造方法は、熱硬
化性樹脂の硬化前駆体に、炭化ケイ素ウィスカ、窒化ケ
イ素ウィスカおよび黒鉛ウィスカから選ばれる一種以上
のウィスカを混合し、この樹脂を硬化させ、さらに不活
性雰囲気中で800℃以上、好ましくは1000℃以上
の温度で炭化焼成するガラス状カーボン複合材料の製造
方法において、上記硬化前駆体は液状であることを特徴
とする。
本発明はガラス状カーボン中にウィスカを均一に分散さ
せるために、液状の熱硬化性樹脂を使用する。この熱硬
化性樹脂として、フラン樹脂、フェノール樹脂、フェノ
ール・フラン樹脂等から液状のものを選択する。特に、
初期縮合物の状態で20重量%以上の水を含みうる熱硬
化性樹脂を使用することが望ましい。
本発明の方法は、この液状の熱硬化性樹脂にウィスカを
添加し、物理的な高剪断力によりウィスカを樹脂中に均
一に分散させる。物理的な高剪断力を得るためには、例
えばボールミル、ニーダ、サンドミル等を用いるが、特
にサンドミルが望ましい。
さらに、ウィスカの混合時に水溶性の界面活性剤を添加
することより、樹脂中にウィスカをより均一に分散させ
ることができる。
水溶性の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤お
よびポリビニルピロドリンがある。非イオン性界面活性
剤には、ポリエチレンクリコール型非イオン性界面活性
剤、多価アルコール型非イオン性界面活性剤が含まれる
具体的な界面活性剤としては、ポリエチレングリコール
、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリビニルピロ
ドリンヲ用いる。
これらの水溶性界面活性剤は、エーテル接合を有し、水
溶液中でエーテル結合の酸素原子に水分子が水素結合し
、親水性を示す。したがって、エチレンオキサイドのモ
ル数の増大が親水性の増大に寄与する。
また、ポリビニルポロリドンのように、エチレンオキサ
イドを含まなくても水分子を吸収して親水性を示す界面
活性剤を用いることができる。
界面活性剤の吸水効果により、液状の熱硬化性樹脂に水
溶性界面活性剤を添加したときに、系全体の粘度が増大
し、ウィスカの沈降および凝集を防止することができる
。さらに、物理的な高剪断力によりウィスカを均一に分
散させることが望ましい。
本発明により製造されるガラス状カーボン複合材料中の
主成分であるガラス状カーボンは、フラン樹脂、フェノ
ール樹脂等の熱硬化性樹脂を炭素化して得られるガラス
状カーボン、フェノール樹脂等の熱硬化するように共重
合や共縮合等により変性された樹脂を炭素化して得られ
るガラス状カーボンである。
特に、初期縮合物の状態で20%以上の水を含む熱硬化
性樹脂を原料として得られる無孔性のガラス状カーボン
、すなわち特開昭60−171208号公報、特開昭6
0−171209号公報特開昭60−171210号公
報および特開昭60−17121)号公報に開示された
ガラス状カーボンであることが望ましい。
これらのガラス状カーボンは非結晶状態の材料であり、
適度の減摩性をもち、記録媒体が摺動するときに、この
記録媒体の表面膜が損傷する前に自分自身が先に摩耗す
る材料である。
また、ここでいうウィスカとは、固体からの自然成長、
蒸気の凝縮、化学反応、共晶の一方向性凝固、電着等に
より成長する針状結晶であり、ひげ結晶とも呼ばれるも
のである。その太さは0.05−以下のものから1On
+程度に及ぶものが知られている。ウィスカの最大の特
徴は、結晶内部の転移や欠陥が極めて少ないことであり
、皆無のものもある。このため、ウィスカの強度はその
結晶の理想値に近い。
ウィスカのアスペクト比(太さと長さとの比)には特に
規定はないが、−aにアスペクト比の大きいものほどそ
れを含む複合材料の強度が大きくなる。本発明のガラス
状カーボン複合材料では、アスペクト比が10以上、さ
らには50以上のウィスカを用いた場合に効果が得られ
た。
ウィスカの含有率は、ガラス状カーボンに対して体積比
で0.005〜0.2の範囲が望ましく、さらには0.
005〜0.1の範囲が望ましい。この範囲の場合には
、精密加工性、耐摩耗性および摩擦係数の点で優れてい
る。ウィスカの含有率が少ない場合には、混入による効
果が得られない。また、多すぎる場合には、精密加工性
が低下し、摩擦係数が大きくなってしまう。
〔作 用〕
液状の熱硬化性樹脂にウィスカを混合することにより、
ウィスカが均一に分散したガラス状カーボン複合材料を
製造できる。さらに、ウィスカの混合時に水溶性の界面
活性剤を添加すると、ウィスカをより均一に分散させる
ことができる。本発明の製造方法により、ガラス状カー
ボン複合材料の曲げ強度を増大させ、さらに材料の破壊
における信較性を高めることができる。すなわち、材料
の欠け、チッピング等の破損を防止することができる。
本発明の方法により得られるガラス状カーボン複合材料
は、ガラス状カーボンに無機ウィスカを分散させること
により、ガラス状カーボンのもつ低摩擦性を維持しなが
ら、耐摩耗性を向上させた材料である。したがって、こ
の複合材料を用いて、相手材との摩擦抵抗が少なく、相
手材を損傷させず、自身の耐摩耗性および耐久性が優れ
た摺接部品を製造できる。
相手材はその摺接部品の用途により異なる。例えば摺接
部品を磁気ヘッド、フロッピィディスクのヘッドスライ
ダまたはハードディスクの浮上スライダで使用する場合
には、相手材はフロッピィディスク、ハードディスクま
たは磁気テープ等であり、怒熱弐印刷ヘッドで使用する
場合には相手材は祇またはポリマシートであり、ベアリ
ングのポールリテーナとして使用する場合にはSUJ 
2等の鋼である。このように、相手材は平面、曲面また
は糸状のどの形状でもよく、形状が変形しないものでも
、可撓性のものでもよい。
この材料を例えば記録媒体との摺接部品に使用する場合
には、記録媒体との間に潤滑剤を用いることがなく、潤
滑性を長時間持続させることができ、記録媒体の表面を
損傷させず、しかも材料自身の摩耗が少ない利点がある
また、ガラス状カーボンの導電性により静電気が発生せ
ず、ディスク記録媒体と接触する部分および記録媒体そ
のものに塵埃が付着しにくい効果がある。
本発明のガラス状カーボン複合材料は、具体的には、フ
レキシブルディスクのヘッドスライダ、ハードディスク
の浮上スライダ、感熱式印刷ヘッド、磁気ヘッド等の摺
接部品や、ベアリングのポールリテーナ、高速撚糸用の
リング、ベーンポンプのブレード、各種のボビンおよび
ガイドに利用できる。これらの部品は、その全体を本発
明のガラス状カーボン複合材料だけで構成してもよく、
あるいは記録媒体等の相手材との摺接部分だけを本発明
のガラス状カーボン複合材料で構成してもよい。
さらに、本発明のガラス状カーボン複合材料は強度的に
も優れているので、燃料電池セパレータ、機械部品、各
種治具等にも使用できる。
〔実施例〕 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
以下の例はあくまで一例であり、これにより本発明の技
術範囲を限定するものではない。
また、実施例中で「部」とあるのは、すべて「重量部」
を示す。
(実施例1) フルフリルアルコール500部と92%パラホルムアル
デヒド480とを80℃で攪拌して溶解させ、攪拌下で
フェノール520部、水酸化ナトリウム8.8部および
水45の混合液を滴下した。滴下終了後、80℃で3時
間反応させた。この後、フェノール80部、水酸化ナト
リウム8.8部および水45部の混合液をさらに添加し
、80℃で4.5時間反応させた。
30℃まで冷却した後に、70%パラトルエンスルホン
酸で中和した。この中和物を減圧下で脱水して150部
の水を除去し、500部のフルフリルアルコールを添加
した。得られた樹脂の粘度は25℃で680cpsであ
った。この樹脂が含むことのできる水量を測定したとこ
ろ38%であった。
この熱硬化性樹脂初期縮合物に直径0.05〜1.5−
1長さ20〜200n、比重3.18のβ型炭化ケイ素
ウィスカ(タテホ化学工業■製炭化ケイ素ウィスカ5C
W)を2重量%および5重量%の割合で加え、サンドミ
ルで分散混合した。得られた混合物の粘度は、25℃で
、ウィスカを2重量%加えたものは700cps、 5
重量%加えたものは800cpsであった。この混合物
を厚さ5mmの短冊状の型に注入して減圧脱泡した。次
に、50〜60℃で3時間、さらに900℃で5日間加
熱した。これにより得られた短冊状の材料を管状炉に入
れ、窒素気流中にて毎時2〜5℃の昇温速度で1200
℃まで加熱し、この温度で2時間保持した後に冷却した
。得られた試料をxbi回折により測定したところ、β
型炭化ケイ素とガラス状カーボンとの複合体であった。
(実施例2) 実施例1で得られた熱硬化性樹脂に、β型炭化ケイ素ウ
ィスカを2重量%、5重量%の割合で加えた。さらに、
水溶性界面活性剤として、ポリエチレンオキサイド(分
子量60〜1)0万)を0.25ffi景%の割合で添
加し、サンドミルで分散混合した。
得られた混合物の25℃における粘度は、ウィスカを2
重量%加えたものは3200 cps、 5重量%加え
たものは3600 cpsであった。この後、実施例1
と同様に、この材料を硬化後1200℃で焼成した。
(実施例3) 実施例1で得られた熱硬化性樹脂に、β型炭化ケイ素ウ
ィスカを2重量%、5重量%の割合で加えた。さらに、
水溶性界面活性剤として、オキシエチレンオキシプロピ
レンブロソクボリマ(分子量10800 、EOモル数
8550)を1.0重量%の割合で添加し、サンドミル
で分散混合した。得られた混合物の25℃における粘度
は、ウィスカを2重量%加えたものは2500 cps
、5重量%加えたものは2800 cpsであった。こ
の後、実施例1と同様に、この材料を硬化後1200℃
で焼成した。
(実施例4) 実施例1で得られた熱硬化性樹脂に、β型炭化ケイ素ウ
ィスカを2重量%、5重量%の割合で加えた。さらに、
水溶性界面活性剤として、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル(H,L、B。
16.7)を1.0重量%の割合で添加し、サンドミル
で分散混合した。この混合物の25℃における粘度は、
ウィスカを2重量%加えたものは2400cps、5重
量%加えたものは2600 cpsであった。この後、
実施例1と同様に、この材料を硬化後1200℃で焼成
した。
(実施例5) 実施例1で得られた熱硬化性樹脂に、β型炭化ケイ素ウ
ィスカを2重量%、5重量%の割合で加えた。さらに、
水溶性界面活性剤として、ポリビニルピロリドン(?’
1.W、 40000)を1.0重量%の割合で添加し
、サンドミルで分散混合した。得られた混合物の25°
Cにおける粘度は、ウィスカを2重量%加えたものは2
500cps、5重量%加えたものは2700 cps
であった。この後、実施例1と同様に、この材料を硬化
後1200℃で焼成した。
(比較例) 球状半硬化フェノール樹脂粉末(鐘紡■製ベルバール)
およびノボラック樹脂粉末の混合物100部に、実施例
1で用いたβ型炭化ケイ素ウィスカを2重量部および5
重量部混合し、加熱プレス装置により加熱成形し、短冊
状の複合硬化樹脂を得た。この複合硬化樹脂を窒素気流
中にて毎時2〜5℃の昇温速度で1200℃まで昇温し
、この温度で2時間保持した後に冷却した。
(試験例) 以上の実施例1〜5および比較例で得られたガラス状カ
ーボン複合材料について、ガラス状カーボン中のウィス
カの分散性、曲げ強度、ワイブル係数、材料の摩擦係数
および摩耗量について試験を行った。
(i)分散性、曲げ強度およびワイブル係数ガラス状カ
ーボン中のウィスカの分散性を調べるため、試料を研磨
し、顕微鏡による観察およびX線マイクロアナライザ(
XMA)によるSi原子(炭化ケイ素または窒化ケイ素
ウィスカに含まれている)の分布を観察し、その表面性
を調べた。
さらに、曲げ強度およびワイブル係数について、J I
 S K7203の方法により測定した。
(ii)摩擦係数 第1図は摩擦係数の測定に用いた試験片の形状を示す。
これらの試験片は、上記の実施例1〜5および比較例で
得られた試料を縦aが4.0 m+a、横すが6.0 
ttrm、高さhが3.0 mmの直方体に切り出し、
摺動面Aを粗研磨から徐々に微細研磨して、最終的にエ
メリ祇#15000で鏡面仕上げを行った。さらに、こ
の直方体の摺接面Aを囲む陵部骨を、低番号のエメリ祇
で面取りし、さらに、徐々に高番号のエメリ祇を用いて
最終的に半径0.2〜0.31のまるみを付けて摩擦係
数測定用の試験片とした。
これらの試験片を用いて、いわゆる「ビンディスク法」
により摩擦係数の測定を行った。すなわち、摩擦係数測
定用の試験片をフロッピィディスク用駆動装置に用いる
ジンバルスプリングに装着し、その上から約20gの荷
重を加え、任意の速度で回転するスピンドルおよび回転
板に取り付けたフロッピィディスクと摩擦摺動させた。
このとき、この装置のアームに取り付けた歪ゲージによ
り摩擦力を求め、γ擦係数μを算出した。
(iii )摩耗量 第2図は摩耗量の測定に用いた試験片の形状を示す。こ
れらの試験片は、摩擦係数の測定に用いた試料片の摺動
面Aに、スライシングマシンにより、横方向に幅Wが0
.51で深さdが数μ僅の溝入れを行ったものである。
この溝の端からの距離rは2.0mmである。精密粗さ
測定器(■小板研究所製1)1POSS ET−10)
を使用して溝の断面曲線を求め、溝深さを測定した。こ
の試験片をジンバルスプリングに装着し、フロッピィデ
ィスク駆動装置のヘッド部分に取り付けた。この試験片
に20gの荷重をかけてフロッピィディスクと摩擦摺動
させ、へフドをフロッピィディスク1回転につき1トラ
ツクずつ移動させて試験片を摩耗させた。
試験片の溝深さを経時的に測定して摩耗深さを測定した
フロッピィディスクはCo−Crスパッタディスクであ
り、摩耗量について100時間後の摩耗の深さを測定し
た。
(試験結果) 実施例1〜5および比較例において5重量%のウィスカ
を混入したガラス状カーボン複合材料の試験結果を表に
示す。
(以下本頁余白) 表に示すように、液状の熱硬化性樹脂にウィスカを混入
することにより、表面性が良好となり、ワイブル係数が
大きくなる。特に、水溶性の界倫活性剤を添加すること
により、大きな強度およびワイブル係数が得られ、摩耗
量も減少する。
〔発明の効果〕
本発明のガラス状カーボン複合材料の製造方法は、液状
の熱硬化性樹脂および水溶性界面活性剤の使用により、
ウィスカをガラス状カーボン中に均一に分散させること
ができる。
ガラス状カーボン中のウィスカの分散性は、曲げ強度お
よびワイブル係数に影響を及ぼす。均一に分散させるほ
ど曲げ強度が増大する。また、ワイブル係数は破壊確率
のバラツキを示すもので、この係数が大きいほど材料の
非破壊応力の最大値のバラツキが少なくなる。すなわち
、分散性の良好なものほどワイブル係数が増大する。し
たがって、分散性を高めることによりワイブル係数が増
大し、材料の破壊における信軌性を高めることができる
また、ウィスカを均一に分散させることで、ガラス状カ
ーボンの摩耗性を改善し、摩耗量を減少させることがで
きる。
本発明により製造されるガラス状カーボン複合材料は、
耐摩耗性に優れ、摩擦係数が小さく、精密加工が可能な
材料である。また、強度的にも優れている。
このガラス状カーボン複合材料を用いて摺接部品を製造
した場合には、相手材との間に潤滑剤を用いることなし
で潤滑性を長時間持続させることができ、相手材の表面
を損傷させず、しかも材料自身の摩耗が少ない優れた効
果が得られる。また、主成分のガラス状カーボンに導電
性があるため静電気が発生せず、相手材およびその接触
する部分に塵埃が付着しにくい効果がある。
また、本発明により製造されるガラス状カーボン複合材
料は、その強度を利用して、燃料電池セパレータ、機械
部品、各種治具等にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は摩擦係数の測定に用いた試験片の形状を示す図
。 第2図は摩耗量の測定に用いた試験片の形状を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱硬化性樹脂の硬化前駆体に、炭化ケイ素ウィス
    カ、窒化ケイ素ウィスカおよび黒鉛ウィスカから選ばれ
    る一種以上のウィスカを混合し、この樹脂を硬化させ、 さらに不活性雰囲気中で800℃以上の温度で炭化焼成
    する ガラス状カーボン複合材料の製造方法において、上記硬
    化前駆体は液状であること を特徴とするガラス状カーボン複合材料の製造方法。
  2. (2)特許請求の範囲第(1)項に記載のガラス状カー
    ボン複合材料の製造方法において、ウィスカの混合時に
    水溶性の界面活性剤を添加するガラス状カーボン複合材
    料の製造方法。
JP61300577A 1986-03-10 1986-12-17 ガラス状カーボン複合材料の製造方法 Expired - Lifetime JPH06663B2 (ja)

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