JPS63113030A - コロナ放電処理装置 - Google Patents

コロナ放電処理装置

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JPS63113030A
JPS63113030A JP61314077A JP31407786A JPS63113030A JP S63113030 A JPS63113030 A JP S63113030A JP 61314077 A JP61314077 A JP 61314077A JP 31407786 A JP31407786 A JP 31407786A JP S63113030 A JPS63113030 A JP S63113030A
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electrode
corona discharge
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discharge treatment
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Koichi Tsutsui
晃一 筒井
Shoji Ikeda
池田 承治
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、被処理体の表面を活性化して表面性状の改
善を図るために用いられるコロナ放電処理装置に関する
〔背景技術〕
特公昭60−46133号公報は、コロナ放電処理装置
についての技術をあられしている。このコロナ放電処理
装置は、多くの面を備えた被処理体を対象として放電処
理を加えるようにされたものであって、コンベアベルト
である移送手段の上にベース電極が設けられていて、こ
のベース電極の上に被処理体が載せられるようになって
おり、上方にはのれん状の放電電極(逆電極)が配置さ
れているものである。
この装置で特徴的なところは、多くの面を備えて複雑な
形とされた被処理体のすべての面を、1つのベース電極
と1つの放電電極によって一括集中的に放電処理するよ
うにした点にある。そのため、放電処理を確実に行うに
は、被処理体を放電電極のある位置に一旦停止させて放
電処理する必要があり、また、できるだけゆるやかに被
処理体を移動させる必要がある。これにより、放電処理
が能率的に行えず、量産性に欠けるところがある本願出
願人が以前に出願した特願昭59−156937号にも
、コロナ放電処理装置についての技術があられされてい
る。これは、励起電極とそれに向き合う逆電極とを備え
るとともに、そのどちらか一方に、導電性があり可とう
性のある接触片が設けられてなる装置であり、複雑な形
状の被処理体をより安定かつ均一に処理することをねら
いとしたものであるが、向きの異なる被処理面を多数持
つ異形品の表面処理を流れ作業で能率良く行うための解
決策を示すものではなかった。
同じく、本願出願人が出願した特願昭59−23773
5号には、励起電極と逆電極間に高電圧を印加して両電
極間に放電領域を形成し、この放電領域にガスを供給し
てこのガスにより表面処理を行う方法が記載されている
。しかし、この方法は、ガスを供給することによって放
電処理効率を上げることを意図してはいるが、やはり、
異形品の表面処理を大量に行う方法を教えるものではな
かった。
〔発明の目的〕
以上の事情に漏みて、この発明は、異形物の放電処理を
能率化して量産性に優れるようにしたコロナ放電処理装
置を提供することを目的としている。
〔発明の開示〕
前記目的を達成するため、この発明は、被処理体に接触
するベース電極を備えるとともに、前記ベース電極との
間に高電圧を印加するための放電電極を備え、これらの
電極間に高電圧が印加された時に生じるコロナ放電現象
を利用して、被処理体の被処理面を活性化するようにな
っているコロナ放電処理装置において、前記被処理体を
移送する移送手段を備え、前記放電電極が被処理体の移
送方向に沿って多数個配置されており、これらの放電電
極の各々は被処理体の被処理面の一部のみの活性化を行
うようにし、前記被処理体がこれらの放電電極のすべて
を通過し終えることによって前記被処理面の全面を活性
化し終わることを特徴とするコロナ放電処理装置をその
要旨とする。
以下に、この発明を、その一実施例をあられす図面を参
照しながら詳しく説明する。
第1図ないし第3図は、それぞれこの発明にかかるコロ
ナ放電処理装置についての一実施例をあられしている。
このコロナ放電処理装置は、移送手段lを備え、その上
に被処理体を載せて移送するようになっている。ここで
は、被処理体2は、ポリオレフィン樹脂材料からなる自
動車用バンパーであり、向きの異なる被処理面を多数持
っている。移送手段lは、コンベアベルトであり、矢印
Aがその移動方向である。移送手段1の上にはベース電
極3が設けられていて、その上に被処理体2が載せられ
ている。ベース電極3は、各被処理体20)内面形状に
適合した表面形状を有し、各被処理体2に接触するよう
になっている。このベース電極3は、プラスチック金型
4と、これの被処理体に向かう面に導電性被膜を施すこ
とによって形成された導電性金属層5とからなっている
導電性被膜を施す方法は、この実施例では無電解メッキ
による方法が用いられている。しかし、これに限られる
ものではなく、たとえば、導電性塗料の塗布による方法
、蒸着による方法、アルミ箔や導電性テープの貼着によ
る方法などであってもよい。ベース電極3は、たとえば
、アルミ材料からなる導電性の金型などによって構成し
てもよい。
図にみるように、このコロナ放電処理装置は、移送手段
1による矢印六方向の移送方向に沿って、回転型放電電
極6が多数個配置されている。、これら多数個の回転型
放電電極6は、それぞれが被処理体の被処理面の一部の
みの活性化を行うようになっているとともに、複数個ず
つを1かたまりとして、3つに分けられて配置されてい
る。これら3つに分けられた複数個の回転型放電電極6
が配置された領域は、それぞれ異なる処理ゾーン19.
20.22となっている。回転型放電電極6は、第4図
にみるように、フランジを備えた第1支軸7と第2支軸
8の1対の間に円筒形の回転体9が固定されたものをボ
ディとして備えている。回転体9の外周には、多数の電
極線10がブラシ状となるように突出して植え付けられ
ている。
電極線10は、第5図にその詳細をあられしてあるよう
に、1本の線からなっているものではなく、ステンレス
鋼繊維aを多数本撚って1本のひも状にしたものである
。同じ長さの電極′fa10を多数本用意して、第6図
(a)にみるように、回転体9の外周にスパイラル状に
設定された植え込み点すに植え込まれている。植え込み
点すは、スパイラル状のvAS上に一定の間隔を置くよ
うにして設定されている。これら植え込み点すに植え込
まれた電極線10は、回転体9の外周面に対して垂直に
立てられた基準線Cに対して回転体9の中心軸線0に沿
う一方向に少しの角度(写影角)θだけ傾いて延びてい
る。
この場合、第6図(b)にその植え込まれた要部を拡大
してみるように、回転体9は、第1と第20)スパイラ
ル部材91.92からなっている。第1スパイラル部材
91は、断面はぼ角溝形でその溝の開口側をやや拡げた
形状のばね材である。第2スパイラル部材92も第1ス
パイラル部材91と同様の構造となっている。第1.第
2スパイラル部材91.92は、互いのスパイラル間に
嵌まり合うことにより、隣接平行したスパイラルを形成
するようにして組み合わされ、互いのばね力によって結
合している。その−個置きの隣接部間には、はぼU字形
の断面をしているコイルばね形の電極線取付部材93が
嵌め込まれている。電極綿10は、その根元が電極線取
付部材93のU字形の溝内にかしめによって固定されて
、周方向に多数本配列されている。電極線lOは、破線
であられした半径方向への垂直基準線Cに対して、前述
したように、回転体9の軸方向へ角度θ分だけ傾斜して
いる。このようになっていると、電極線IOの先端が、
被処理体20)正面のみでなく、その横側面に対しても
接触することができるほか、第6図(C)に2点鎖線で
あられしたような凹みの隅部94や角のとがった部分な
どに対してもうまく接触することができ、表面処理を効
率的に行うことができるようになる。このθは、スパイ
ラル部材91.920)フランジ91a、92aの立ち
上がり角αを変更することによって大小に設定すること
ができるようになっている。電極線10は、非回転時に
は、第6図(e)に実線であられしであるように、ピア
ノ線のようにまっすぐに立ち上がったものではなく、微
細な繊維aを撚り合わせたものであることから第6図(
e)に1点鎖線であられしであるように曲がり(ねった
状態にある。あるいは、先端が垂れ下がった状態にある
。しかし、電極線lOは、回転によって遠心力を受ける
と、次第に立ち上り、第6図(C)に実線でみるように
な□る。より強い遠心力を受けたときには、この実線の
状態を経て、ついには、2点鎖線であられしであるよう
に、弓なり状態となるようになる。
前記電極線10には、通常、プラスチック(樹脂)コー
ティングがなされる。そのプラスチック(樹脂)コーテ
ィングには、耐熱性、耐摩耗性、および可とう性に優れ
た各種プラスチック(樹脂)溶液を用いることができる
。その1例として、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂など
が挙げられる。
前記回転型放電電極6は、たとえば、第7図にみるよう
に、支持フレーム11上に絶縁材(ベークまたはテフロ
ン材料を用いている)12を介して設けられた1対のブ
ランマーブロック13により回転自在に支持されている
。回転型放電電極6の一端には通電用ベアリング14が
取り付けられ、他端にはブーI717が取り付けられて
いる。このプーリ17は、絶縁材15つき可変速型モー
タ16によってベルト(絶縁体)駆動される。
以上に説明してきたベース電極3と回転型放電電極6と
は、第8図にみるように、それぞれ高周波電源54に接
続されている。このようにして両電極3,6間に高電圧
が印加されることにより、回転型放電電極6の電極線1
0に接触する被処理体20)表面が放電処理されて活性
化される。
第1図ないし第3図に戻って、各処理ゾーン19.20
.22について説明する。図にみるように、移送方向A
の最も後方側となる位置に設けられた処理ゾーン19に
おいて、彼処”理体2は、その長手方向が移送方向Aと
直交するように向けられるとともに、その内側となる側
が下向きとなるように配置されるようになっている。こ
の処理ゾーン19において、回転型放電電極6は、回転
により、電極線10の先端を、バンパーの長手方向両端
の立ち上がり外側面18.18に接触させ、その状態で
前記外側面18に沿い上昇するように設けられている。
この実施例では、回転型放電電極6が4個用意され、そ
の1対を1mとして各外側面18に1組づつ配置されて
いて、放電電極の軸線はすべて移送方向Aと平行になる
よう設けられている。この回転型放電電極6は、平面か
らみて定位置にあって、移送されてくる被処理体20)
外側面18に沿い上昇し、その間に前記ベース電極3と
の間に印加される高電圧によってコロナ放電をして、被
処理体の外側面18を放電処理するように構成されてい
る。前記回転型放電電極6を上昇しない定置式とし、被
処理体2゛を上昇させる方式とすることもできる。この
処理ゾーン19を、ここでは、立ち上がり処理ゾーンと
称する。
立ち上がり処理ゾーン19の移送方向A側にあ゛る処理
ゾーン20において、被処理体2は、その長手方向が移
送方向Aに平行に向けられるとともに、その内面側が下
向きとなるように配置されるようになっている。この処
理ゾーン20を、ここでは、側面処理ゾーンと称する、
。被処理体20)向きを変えるのは、90@回転可能な
ターンテーブルを備えた処理台に被処理体を載せておく
などすれば、簡単に実現できる。回転型放電電極6は、
その中心軸線を移送方向Aに直交する方向に向け、被処
理体20)各側面21にそれぞれ3個ずつ対応して配置
されていて、被処理体20)両側面21.21を放電処
理するように構成されている。この側面処理ゾーン20
における回転型放電電極6は、その回転中心軸の方向を
移送方向Aと平行に向けて設置されていてもよい。
移送方向Aの最も前方側となる位置に設けられた処理ゾ
ーン22において、被処理体2は、側面処理ゾーン20
における状態と同じように配置される。回転型放電電極
6は、その回転中心軸が移送方向Aと直交するようにし
て、被処理体20)上面23上に3個配列されていて、
被処理体20)上面23に放電処理を施すように構成さ
れている。
この処理ゾーン22を、ここでは、上面処理ゾーンと称
する。
各処理ゾーン19,20.22は以上のようになってい
る。
移送手段lに載せられた被処理体2は、移送手段1によ
って、立ち上がり処理ゾーン19−側面処理ゾーン20
−上面処理ゾーン220)順に移送され、その間に、立
ち上がり処理ゾーン19では外側面18.18が、側面
処理ゾーン20では両側面21.21が、上面処理ゾー
ンでは上面23がそれぞれ放電処理されるようになって
いる。
このように、被処理体2は、3つの処理ゾーン19.2
0.22を通過し終える、すなわち、多数個の回転型放
電電極6のすべてを通過し終えることによって被処理面
の全面が活性化されるようになっているのである。
以上に説明したように、このコロナ放電処理装置は、被
処理体を移送する移送手段を備え、放電電極が被処理体
の移送方向に沿って多数個配置されており、これらの放
電電極の各々は、被処理体の被処理面の一部のみの活性
化を行うようにし、前記被処理体がこれらの放電電極の
すべてを通過し終えることによって被処理面の全面を活
性化し終わるようになっているので、向きの異なる被処
理面を多数持つ被処理体に対しても、被処理体の移送を
止めることなしに、コロナ放電処理を能率的に行えるこ
とになって、表面処理品の量産化が図れるようになる。
しかも、多数個の放電電極の各々が被処理体の被処理面
の一部のみの活性化を行うようにされているため、それ
らを被処理体の被処理面の各部分の処理に最適な状態に
合わせて処理することができ、被処理面のどの部分にお
いても確実に活性化できるようになる。
第9図にみるように、前記実施例における側面と上面の
処理ゾーンを1つにまとめて上・側面同時処理ゾーン2
4を構成するようにしてもよい。
この場合、同処理ゾーン24における回転型放電電極6
のうち被処理体20)両側面21に対応するものは、そ
の中心軸線が垂直に設定されているが、移送方向Aと平
行となるようにしてもよい。
前記実施例において、処理効率および処理効果をアップ
するための諸条件はつぎのようである。
その1つは、前記写影角θである。この角度θは、第6
図(C)にみるように、被処理体2に形成された凹み部
の底の隅部94に電極線lOの先端がより確実に接触で
きるようにして設定される。たとえば、凹み部の溝幅W
が10〜55mm(実測)の範囲にあるものに対して、
電極線10の長さしが1(10)mと150mの2種類
をそれぞれ個別に用いて放電処理を実行した場合、長さ
しが1(10)mmの電極線10を用いるときには、θ
は約6〜3(10)の範囲であれば前記凹み部の隅部9
4への接触が可能であり、長さI、’+<150mの電
極線10を用いるときには、θが約5〜20″の範囲で
接触が可能となった。前記角度θについては、他の条件
も関係してくるが、あまり小さくすると電極線10が重
なりやすくなって、絡みを生じるため、処理効率が低下
する。θが大きすぎると、処理効果の方が低下する。ま
た、電極線10の植え込み密度は、電極線lOそれ自体
の構成によって多少異なるが、電極′41A10を単位
長さ当たり2,4゜10.20.40本のように分けて
個別に放電処理を実行した場合、2および4本/ cm
の植え込み密度では、処理むらが発生するおそれがあっ
たのに対して、20本10以上の植え込み密度ては、電
極線10が互いに絡み合って前記凹み部分の隅部94な
どの細部に対して十分に放電処理をすることができない
不都合がでてきた。これらのことから、前記植え込み密
度については、経験的に、10本/am程度が放電処理
を有効に行うのに最適値であることが判った。
電極線10の先端が被処理体20)表面全体に対し余す
ところなく接触するように設定することも必要である。
これは、第10図にみるように、回転体9の軸方向に隣
り合う電極6110.10間のスパイラルピッチPによ
って決定される要素が大きい。前記のように、電極線1
0として、長さ1(10)fiと15011Tmの2種
類を別々に用いるとともに、写影角θを5〜30″にそ
れぞれ設定して放電処理を実行した。Lが1(10)m
mの電極線10をθが5°のもとに設定すると、ピッチ
Pが13■l程度でそれぞれの有効処理範囲d、dの重
なりが0になり、長さしが150鶴でθが30°の場合
には、とッチPを50m程度にすれば前記型なりがOに
なることが判った。これにより、ピッチPは、13〜5
01mの範囲であれば余すところなく放電処理を行うこ
とができるが、ピッチPがあまり狭すぎると、電極線1
0相互の絡みを発生して処理効果が低下する。ピッチP
が大きすぎると空白部分が生じて処理効率が低下するこ
とが判った前記有効処理範囲d、dは電極線10が回転
する方向に直交する方向、つまり、回転体9の幅方向に
ついてみたのであるが、第11図にみるように、回転に
沿う方向についての有効処理範囲eについても評価して
おく必要がある。そのため、電極線IOを、θが約10
”、スパイラルピッチPが4(1+s、植え込み密度1
0本/cmのもとに植え込んで、第12図(a)、 (
blにみるように、周方向の半周が半径1(10)nか
ら150鶴に長さが次第に長くなるようにし、残る半周
が逆に15011から1(10)mに長さが次第に短く
なるようにした放電電極6を用いた。これを第10図に
みるように、PP板である被処理体2から高さ11(1
0)tのところに回転中心を設定して、回転数を11(
10)rp、印加電圧を24kVとして放電処理を行っ
た。この場合、処理時間を15秒、30秒として、1(
10)0g/am以上の剥離強度が得られる有効処理範
囲eは、各々20mm、90鰭であった。すべてが均−
長さの電極線を用いて、処理時間15秒で同様の処理を
行えば、1(10)0g/cm以上の剥離強度が得られ
る有効処理範囲eは、60鰭であった。これらのことか
ら、処理時間の短縮(処理効率のアンプ)を図るには、
複数個の電極を列設すればよく、たとえば、前記バンパ
ーの場合を例にとると、バンパー長手方向長さが180
 Onであると、回転型放電電極を30個並べれば最大
の処理効率が得られることも分かった。
回転数についても処理効果をアンプするうえで1つの条
件がある。つまり、回転数が低すぎると、遠心力が小さ
くて被処理体20)凹み部への入り込み性が悪くなる。
高すぎると、電極線10が被処理体2に強く接触しすぎ
て損傷するおそれがあることから、回転数は、一般に、
30〜3(10)rpm程度の範囲が好ましい。
電極線については、第12図(a)、 (blにみるよ
うに、スパイラルに沿って半周進むにしたがって順次長
さが長くなる一方、次の半周分で元の長さに戻るように
、長さの異なるものを組み合わせて植設しておくのが好
ましい。このようにすれば、もつれがなく、しかも、被
処理体までの距離に多少の差があっても先端の当たる本
数が均一化する。
第13図および第14図は、テスト用のバンパーである
被処理体の角部位A−Fをあられしていて、第13図は
そのバンパーの長手方向に直交する横断面図を、第14
図はその平面図をそれぞれあられしている。部位Aは上
面−側部である第1上面、部位Bは上面溝、部位Cは第
2上面、部位りは凹み部の凹み第1面、部位Eは部位り
に隣り合う凹み第2面、部位Fは部位りに対向する凹み
第3面をそれぞれあられしている。これら各部位A〜F
について、長さの等しい電極線が植設された第1の放電
電極Iと、第12図(al、 (b)にみるように、半
周において順次長くなり残る半周で順次短くなるように
電極線が植設された第20)放電電極■とを用いて剥離
強度(g/cm)の違いを電圧25kV、15秒処理の
条件のもとに測定してみた。
その結果は第1表にあられされている。
第  1  表 測定の結果、この表にみるように、複雑な部位り、E、
Fにおける剥離強度は、第20)放電電極■による方が
大きく得られることが判る。
処理電極としては、回転型放電電極の代わりに、第15
図にみるような垂下型放電電極25を用いてもよい。図
にみるように、この垂下型放電電極25は、支軸30と
電極線取付部材31を備えている。支軸30は、図示し
ない支持フレームから下向きに延びていて、上下に高さ
調節することができるようになっている。電極線取付部
材31は、導電性を備えた材料からなっていて、四角の
プレート体によって形成されている。この電極線取付部
材31には、多数本の電極線10が垂れ下がるようにし
て取り付けられており、これらは底面からみて縦横に列
設されている。この場合の電極線10は、前記回転型放
電電極と同様のものを用いてあって、その長さはすべて
同じものとされている。
垂下型放電電極25を用いたコロナ放電処理装置の一実
施例を第16図に示す。図にみるように、このコロナ放
電処理装置は、移送手段1の移送方向Aに沿って垂下型
放電電極25が多数個配置されている。これらの垂下型
放電電極25の各々は、被処理体の被処理面の一部のみ
の活性化を行うようになっている。すなわち、移送方向
に沿って配置された垂下型放電電極は、順次、被処理体
20)第1側面、上面、第2側面、第1立ち上がり面、
第2立ち上がり面の活性化を担当するようになっている
。これらの垂下型放電電極25が配置された領域は、移
送方向Aに順5次、第1側面処理ゾーン26.上面処理
ゾーン22.第2側面処理ゾーン27.第1立ち上がり
処理ゾーン28.第2立ち上がり処理ゾーン29となっ
ている。各処理ゾーンには、それぞれ垂下型放電電極2
5が設けられている。コンベア式の移送手段1の上には
、処理台101が多数個載せられている。これら処理台
101は、矢印Rで示すように、移送手段1の終端側と
始端側に接続されるように設置された2つの載せ替えコ
ンベア102,103とこれらコンベア102.103
間を接続するリターンコンベア104とによって構成さ
れている環状ラインによって循環移送されている。これ
ら移送手段1.垂下型放電電極25等はハウジング(図
示せず)内に収められている。ベース電極3は、処理台
101に立てられた屈曲自在のアーム150上端にそれ
ぞれ設けられていて、アーム150の働きで、図示のよ
うに前後左右に傾倒できるようになっている。このベー
ス電極3と垂下型放電電極25とは、第17図にみるよ
うに、それぞれ高周波電源54に接続されている。この
ようにして両電極3.25間に高電圧が印加されると、
垂下型放電電極25の電極線10に接触する被処理体2
表面が放電処理されるようになっている。被処理体2は
、上記移送手段lに対し、第16図中、矢印P方向から
導入されて矢印A方向に順次送られ、その間に、第1側
面処理ゾーン26では第1側面が、上面処理ゾーン22
では上面が、第2側面処理ゾーン27では第2側面が、
第1立ち上がり処理ゾーン28では第1外側面が、第2
立ち上がり処理ゾーン29では第2外側面がそれぞれ上
を向くように傾倒される。各処理ゾーンで表面処理され
た被処理体2は、第16図中、矢印Q方向へと取り出さ
れるようになっている。この実施例において、垂下型放
電電極25は、第15図にみるように、電極線取付部材
31を通して矢印Bである上下方向と、矢印Cである水
平(回転)方向に振動するような振動タイプとされてい
る。
第18図は、その振動系を模式的にあられしたものであ
り、この場合、上下の振幅は、被処理体2であるバンパ
ーの上面23の平坦部と凹み部間の段差に合わせて、た
とえば、0〜2(10)mmの範囲に設定する。これに
より、電極線10の下端は、平坦部のみでなく凹み部の
溝底にまで接触し得ることになる。その上下運動(矢印
B)の速度は、50〜2(10)往復/ m i nの
範囲に設定するが、均一な処理のために電極線IO相互
が絡まないようにできるだけ速い速度で振動させるのが
好ましい。しかし、2(10)往復/min近(になる
と、絡みが生じて被処理体20)細部への入り込みが不
良になることが判った。水平方向、つまり、回転運動(
矢印C)による振動(円形、だ円、その他の曲線による
)の振幅は、電極線10間の間隔をΔにとするとき、(
Δに−5)/2〜Δに/2龍程度が好ましい。この場合
、各電極線1oの先端が振動により処理できる範囲の総
計が被処理体の全面を十分カバーできるようにする必要
がある。たとえば、電極線10の1本当たりの有効処理
範囲が±51m程度である場合には、電極線10の間隔
ΔKが5龍以下であれば振動を与えなくともするわけで
ある。振幅が大きくて干渉し合うようにΔKを小さく設
定しておくと、もつれが生じるので好ましくない。実際
は0.1 n〜50■■程度の範囲において選択される
のが好ましいが、ΔKが2.5mm以下では、絡みによ
る細部への入り込みに支障がみられる一方、1(10)
f1以上になると処理にむらが発生しやすくなるので、
実際には、ΔKを5fi〜11(10)vの範囲におい
て設定している。電極線取付部材31における列設方向
の間隔ΔMは、同じ<2.5〜1(10)mmに設定さ
れるのが好ましい。2.5龍以下では絡みによる支障が
あるとともに、1(10)鶴以上では前記Δにの場合と
同じく処理むらが発生するからである。現行では1(1
0)としである。回転運動による振動の速度は、360
rpm程度までに設定する。電極線10の長さしについ
ては、50〜6(10)mmの範囲において設定するの
が好ましい。長さしは、バンパーの最上面と凹み部の底
部間の段差(高低差)分収上の長さが必要であることは
もちろんであって、実際には、段差骨が50〜1(10
)11m程度であるので、それを十分カバーするように
、前記のような範囲において設定すればよい。実際には
150■lとされているこのように、電極線を振動させ
るようにすると、平坦部はもとより凹み部とか細部に至
るまでより均一な放電処理効果が約束されることとなり
、量産性の向上にもつながることになる。
このような振動を与える加振器としては、たとえば、第
23図および第24図にみるように、支持フレーム32
上に設置され′たモータ33からの動力をベルト34と
プーリ35を介してシャフト36に導いて、このシャフ
ト36の回転により偏心型加振ピン37に伝達するとと
もに、加振ピン37の運動を、リンクボール38を通し
て縦向きに摺動する上下動シャフト39に伝えて上下振
動を発生させ、水平運動(回転)については、リンクボ
ール38からコネクタつきコート40と下部のリンクポ
ール41を介して発生させるようになっているものを用
いる。
電極線10は、第19図にみるように、移送方向Aに順
次段差Δpをもたせるように配列するようにしてもよい
。この場合には、被処理体20)凹み部の凹み分が、な
とえば、50額であれば、最も短い長さL lll1n
を90IIlにし、それに凹み分5011をプラスした
一1401mを最も長い長さL maxとなるようにし
ておけば凹み部への処理対策が可能である。同図にみる
ように、移送方向Aに向かって順次段差をもたせて、第
18図にみる前後間隔ΔMを5鶴とし、第19図にみる
Δlを0.1〜20m■に設定したときの剥離強度は、
印加電圧24kV (約5秒/ cm )処理で1(1
0)0g/cm以上が得られた。これは被処理体の平坦
部に対するものであるが、凹み部に対する剥離強度も同
じ条件のもとで1(10)0g/am程度の均一処理が
得られた。ちなみに、第20図にみるように、一定長さ
にした電極線10による場合には、凹み部への入り込み
が今一つ良好でない結果、被処理体の細部での剥離強度
が2(10) g / cm以下となることがある。こ
のことかられかるように、第19図にみるようにすれば
、放電処理効果をさらに上げることができる。
なお、前記段差状に電極線を配列する場合には、移送方
向に対して順次短くなるようにも長くなるようにもいず
れの態様にも設定することができる。電極線の配列の仕
方については、長さの異なるものを前記Δlの範囲のも
とに列設方向にランダムに配列してもよい。また、第2
1図にみるように、移送方向に直交する向きに対して千
鳥状に配列してもよいし、第22図にみるように、電極
線が短−長一短のように、全体として各先端の作る形状
が波形(または鋸歯)状になるように配列してもよい。
第22図にみる波形の電極線10を備えた垂下型放電電
極25を用いた場合には、第16図における移送方向A
に直交する方向へ向けて水平に少しばかり往復するよう
にして走行させることもある。この場合、前記走査の一
方向への作動量は、前記波形放電電極25の波の1ピツ
チ(たとえば、波の山と山間の寸法)、または、その半
ピツチ(たとえば、波の山と谷間の寸法)とすることが
できる。前記では、放電電極25側が走行するようにし
であるが、被処理体2側が動くようにしてもよい。これ
により、波形放電電極の電極線10のうち長いものも短
いものも被処理体20)表面にくまなく対応させること
ができる。垂下型放電電極25は、被処理体20)長手
方向の長さとほぼ同じ長さとされていてもよいし、製作
コストおよび電力コストを安価にするなどのため、被処
理体20)長手方向の長さの数分の1の長さをもつよう
に形成されていてもよい。後者の場合、放電電極25は
、被処理体20)長手方向に沿ってほぼ全長にわたり往
復的に走行させるようにしたり、被処理体20)側が往
復的に動くようにする。
第16図では、同図に示したコロナ放電処理装置に用い
られる処理台101を簡略化してあられしであるが、こ
れのより具体的な構造は、第25図および第26図にそ
の詳細があられされている。各処理台101には、上方
へ立ち上がるようにして2つの軸受フレーム105,1
05が設けられている。軸受フレーム105の上端には
、移送方向Aと平行な支軸106によって傾倒自在に支
持された左右傾倒フレーム107が設けられてい゛る。
この左右傾倒フレーム107は、前後傾倒モータ(減速
機付き)108が固定されているモータ取り付はフレー
ム109をその下部に備えている。左右傾倒フレーム1
07の上側には、軸受110.110が左右に対向する
ようにして固定されている。この傾倒フレーム107は
、支軸106を中心として左右に角度X(実施例では7
5度)ずつ傾倒できるようになっている。そのため、第
25図にみるように、軸受フレーム105上に設けられ
た左右傾倒モータ111によってウオーム112が回転
されるようになっているとともに、このウオーム112
によりピニオン113が回転されて支軸106が回転さ
れるよ・うになっている。これにより、ベース電極3が
傾倒して、被処理体2が左右に傾倒するようになってい
る。その角度は、実施例では15度である。ベース電極
3は、各軸受110に挿通された支軸114と受は台1
15を介して支持されている。支軸114には、前後傾
倒用のピニオン130が取り付けられていて、このピニ
オン130には、前後傾倒モータ108によって駆動さ
れるウオーム129が噛み合っている。ウオーム129
によりピニオン130が回転されると、第25図にみる
ように、被処理体2が移送方向Aとその逆方向に角度Y
(実施例では90度)ずつ傾倒されるようになっている
なお、この場合の放電電極25の加振器を詳しく説明す
ると、つぎのようになっている。第25図および第26
図にみるように、処理ハウジングに取り付けられている
上部支持プレート116には、ガイドバー117によっ
て上下するように支持フレーム123が取り付けられて
いる。支持フレーム123は、上下位置設定用モータ1
18によって駆動される上下位置設定用ジヤツキ−11
・9によって上下に位置調節されるようになっている。
減速機付の上下運動用モータ(max 180 r、p
m) 124によって回転アーム120が回転され、そ
れをクランクパー121によって伝えて、上下動シャフ
ト125を上下に振動させるようにしている。これによ
り、放電電極25が上下に振動される。また、揺動用モ
ーフ126を駆動源として、その回転運動をリンクボー
ル127によって揺動運動に変えて揺動部128を揺動
し、この運動によって放電電瘉25が水平に振動される
ようになっている。この放電電極25および加振器は、
レシプロ装置(図示せず)によって移送方向とは直交す
る方向に適宜シフトされるようになっている。加振器と
しては、第23図および第24図に示したものであって
もよい。
前記垂下型放電電極25は、全く振動しないように構成
してもよい。
第16図に示した実施例では、放電電極25に高電圧を
印加するようにし、ベース電極3はアースするようにし
ている。これは、感電等の危険を考えると、上部の放電
電極25に高電圧を印加した方が安全性が高いからであ
る。このように、放電電極に高電圧を印加する場合は、
放電電極を振動させたり、被処理体の被処理面を活性化
するために被処理体と放電電極とを適合させる運動(た
とえば、第25図および第26図でいえば、ベース電極
の前後左右の傾倒運動や放電電極の上下運動など)を行
わせたりすると、スパークが発生したり、接点が外れた
りする可能性がある。したがって、被処理体の被処理面
を活性化するために被処理体と放電電極とを適合させる
運動(以下、「適合運動」と言う)は、放電電極は動か
ないように固定して、ベース電極のみに行わせるのが好
ましい。このような場合のベース電極の運動としては、
たとえば、つぎのようなものが考えられる。
振幅2(10)mm、速度最大1(10) ta/se
cでの上下振動。偏心幅0”15mm、速度60rpm
での回転運動による振動。平面内での90’回転運動。
前後各90″の傾倒運動。ストローク8(10)Hの上
下移動運動。ストローク2(10)鶴の左右移動運動・
ストローク1(10)寵の前後移動運動6被処理体を搬
入出するためのストローク2(10)0龍の前後移動運
動。
しかしながら、ベース電極に振動および適合運動を多く
集中させすぎると、逆にベース電極の負担が太き(なり
すぎる欠点が生じる。このような場合、適合運動は、放
電電極とベース電極とに分担して行わせるようにすれば
よい。
なお、放電電極をアースするようにして、ベース電極に
高電圧を印加するようにしてもよいということは言うま
でもない。また、ベース電極が移送方向に沿ってのみ動
き、他の適合運動を放電電極のみに行わせるようになっ
ていてもよい。
処理効率を上げるには、第27図にみるようにしてもよ
い。図にみるように、電極線取付部材31は、上方から
みて四角形でその内部は中空とされている。その中空部
分61は、内部に平行に列設された複数枚の仕切リプレ
ートロ2によって複数列設けられている。これら中空部
分61は、電極線取付部材31の一側に接続された気体
吹き込みダクト63に連通するようになっていて、たと
えば、空気または酸素などの気体が各中空部分61に分
配するように吹きこまれるようになっている。電極線取
付部材31の底面には、各中空部分61の長手方向に沿
うように多数の気体吹き出し孔64が列設されていると
ともに、これら気体吹き出し孔64の一側に沿うように
多数本の電極線10が垂れ下がるように取り付けられて
いる。前記支軸30と電極線取付部材31は、ともに導
電性を持つ材料からなっていて、これにより、ペース電
極3と放電電極25間に高電圧を印加することによって
電極線10の先端から被処理体20)方向へ向けてコロ
ナ放電が行われるようになっている。
このコロナ放電に際して、電極線取付部材31の中空部
分61を通して気体吹き出し孔64から下向きに気体が
吹き出されることによって、処理される被処理体20)
表面にそれら吹き出された気体が吹き当てられるように
なっている。この気体の吹き当てによって、前記処理面
での活性化がより十分に促進されることになって、表面
性状が有効に改善されるとともに、その改善が、少ない
電力消費によって達成されるものである。特に、気体と
して、空気または酸素が用いられる場合には、空気また
は酸素などはそのまま被処理体20)表面に吹き当てら
れるのではなく、電極付近を通してオゾンとなったもの
が吹き当てられることになるので、前記活性化はより十
分に達成されることになる。
上記気体は、加温して吹きつけることにより、処理効果
が増加し、処理時間の短縮につながる。
好ましい温度範囲は30℃〜1(10)”Cである。こ
のことの効果を実験結果で示すとつぎのとおりである。
25kVの電圧を印加しミ吹き出し空気雰囲気下で、3
秒間表面処理を行った。表面処理されたポリプロピレン
シートに、2液型ポリウレタンをスプレー塗布し、接着
性を180°剥離強度で評価した。結果を第2表に示す
第2表 効果が得られる理由は、加温された気体が吹き出されて
被処理物の表面温度が上がることにより、表面処理後の
接着性が向上するからであると思われる。
なお、第27図に示した垂下型放電電極においても、矢
印B方向の上下振動および矢印C方向の回転振動を与え
るようにしてもよい。また、電極線10においても、長
さの異なるものを用いて、第19図、第21図および第
22図にみるようにしてもよい。前記気体の吹き込みは
、中空型とした支軸30内を通して行うこともできる。
この支軸301体は、必ずしも導電性を備えている必要
はない。
第28図は、回転型の放電電極6について気体吹き出し
手段を構成した一例をあられしている。
この放電電極6は、中空で円筒形の回転体9を電極線取
付部材として備えていて、その端部中心に設けられた導
電性の回転支軸65内を通して回転体9の内部に気体が
吹き込まれるようになっている。回転体9の外周には、
スパイラル状となるように多数本からなる電極線10が
植設されていて、それらが半径方向へブラシ状に延びる
ように設けられているとともに、電極hfA l Oの
スパイラルピンチ間には、同じくスパイラル状をなすよ
うに気体吹き出し孔64が配列されている。この場合の
電極線10は、回転体9の外周面から垂直に延びるよう
に設けられているが、たとえば、前記支軸65のある一
方向へ若干傾斜させて設定しておいてもよい。放電部に
吹き出される気体は、空気の他に、窒素、酸素、炭酸ガ
ス、−酸化炭素、アンモニア、窒素酸化物、ハロゲン化
炭素、ハロゲン化炭化水素、ビニル化合物、アルゴン、
ヘリウムなどを表面処理の目的に応じてそれぞれ1種ま
たは2種以上混合して用いることが出来る。第27図の
垂下型放電電極においても、同様である。
この発明に用いられる電極線10は、前述したように導
電性を備えたステンレス鋼を素材としてできた単繊維(
フィラメント)aを多数本ひも状に撚り合わせてなって
いるが、その単繊維aとしては、たとえば、日本精線■
製の商品名「ナスロン」なるオーステナイト系のステン
レス鋼繊維(JIS規格5US27〜43)を用いるの
が好ましい。撚り合わせ本数は、10本〜3(10)0
本である。その単繊維aとしては、4μ〜50μ、また
はそれ以外の直径を備えたものがあるが、ここでは、好
ましいと思われる8μ、10μ、12μ、15μの各直
径を備えた4種類のものが検討された・その機械的、電
気的その他の諸性状はつぎの通りである。
比重   7.9g/cd 初期引張抵抗度  19(10)0kg/鰭2切断強i
”    150〜250kg/m2切断強度    
 2.7〜4.5 g / d結節強さ     10
6〜140kg/龍2結節強度     1.9〜2.
5 g / d伸び率      1.0〜2. 0%伸長弾性率    1(10)・・・(1,0%)
(3%伸長時)     66・・・(1,5%)水分
率      0% (標準状態) 溶融点      14(10)〜1450℃熱伝導度
     0.039 cal/cm ・see ’C
比熱   0.12 cal/g ・℃固有電気抵抗   72μΩ −ω酸の影響     硝酸・F4酸に安定硫酸・塩酸
に侵される アルカリの影響  影響を受けない このような性状を備えた単繊維aのうち、たとえば、1
2μφのものを2(10)本撚り合わせてできた電極線
10を、下方のベース電極に相対して設置される垂下型
放電電極25に第15図のように取り付けてテストした
。この垂下型放電電極25のテスト状況は、第17図に
あられしであるようである。ベース電極3の上にPP材
料からなっている平板形の被処理体2が載せられていて
、その上方に縦向きの電極線取付部材31を設置し、こ
の電極線取付部材31から、たとえば、12μφの単繊
維を2(10)本撚り合わせてなる電極線10が等間隔
のもとに垂れ下げられている。ベース電極3と電極線取
付部材31間には、高周波電源54が接続されて高電圧
が印加されるようになっているとともに、被処理体2と
電極線10は、いずれか一方が移動されることによって
相対的に移動できるようになっている。これにより、被
処理体20)表面は放電処理を受けて、目的とする表面
の剥離強度などの改善が得られる。前記電極線1、Oを
用いたテスト結果は第3表にみる通りであるこのような
電極線10を用いれば、剥離強度が大幅に向上すること
が判る。この剥離強度の向上は、異なる直径、前記でい
えば、8μφ、10μφ、15μφのものを、1(10
)本、2(10)本、3(10)本、1(10)0本、
3(10)0本各種組み合わせて撚り合わせたものにつ
いても同様に得られた。
このように、電極線を、極微少な直径を有する単繊維を
多数本撚り合わせて構成すると、微弱でなくかつ強すぎ
もせず、やや腰のある電極線となって、軽微なタッチで
被処理体表面に接触し、しかも、多数本の単繊維からな
っているので接触が安定確実に得られるものである。こ
れにより、放電効果は安定かつ確実化するとともに、電
極線とか被処理体に損傷が生じないものである。ただ、
単繊維を多数本用いてそれらを撚り合わせることなく単
に束ねたようなものでも同様の放電効果は得られるが、
いわゆる、毛羽立ちを起こしやすい点に電極線用として
の使用に不向きなところがある。
前記電極線は、ステンレス鋼を用いることに限定されな
いことはいうまでもない。
コロナ放電処理に用いる高電圧電源は、電圧が通常10
kV 〜50kV Cより好ましくは10kV〜30k
V)、周波数が1kHz 〜1(10)kHzであるの
が好ましい。電源出力は目的に応じて適宜に選択すれば
よい。電源回路としては、従来公知のものを使用するこ
とができるが、プラズマの発生をもたらす放電電流を負
荷に応じて任意に制御しうろこと、ならびに、高電圧電
源の周波数および出力を最適レベルに調整しうるちので
あることが望ましい。また、タイマーの設定により高電
圧出力の時間を任意に設定することによって、処理時間
を一定に制御しうろことが望ましい。高電圧を印加する
だめの電気回路に安定化電源を設けておけば、複雑な形
状の成形物表面でも均一にプラズマ処理することができ
る。
この発明にかかるコロナ放電処理装置は、前記実施例に
限定されない。たとえば、第1図に示した実施例におい
て、上面処理ゾーンに垂下型放電電極を用いるなどして
、回転型放電電極と垂下型放電電極とを併用するように
してもよい。また、第1図に示した実施例において、す
べて垂下型放電電極を用いるようにしてよいし、第16
図に示した実施例において、すべて回転型放電電極を用
いるようにしてもよい。処理ゾーンは、たとえば、第1
6図に示した実施例において、上面処理ゾーンと第1立
ち上がり処理ゾーンを1つの処理ゾーンにまとめるなど
してもよい。被処理体の被処理面の同一部分については
、1つの放電電極で処理が完了するようになされていて
もよいし、複数個の放電電極に通されることによって処
理が完了するようになされていてもよい。すなわち、移
送方向に沿って多数個配置された放電電極は、すべて被
処理面の異なる部分を処理するものであってもよいし、
そのうちの複数個が被処理面の同一部分を処理するもの
であってもよい。回転型放電電極を用いる場合は、スパ
イラル方向の異なるものを2種類用意して設置してもよ
いし、スパイラル方向が同じものを互いに異なる方向に
回転するように設置してもよい6回転型放電電極は、そ
の回転中心軸が移送方向Aと平行または垂直になるよう
に設定する以外に、適宜傾斜させるようにして設定して
もよい。垂下型放電電極は、電極線取付部材が傾斜する
ように設定してもよい。ベース電極3は、局所的電界集
中を防ぎ、均一なプラズマ処理を達成するために、必要
に応じて、その表面に誘電性物質、例えば、ガラス、セ
ラミック、プラスチック、はうろう1石綿、大理石、ス
レート、雲母等の層を形成するようにしてもよい。また
、ベース電極は、被処理体に伴って動かされるようにな
っていてもよいし、放電電極の配置に対応して、移送方
向に沿って複数個固定配置されていてもよいが、いずれ
の場合も、処理効果を上げるため、被処理体の形状に沿
うようにすることが好ましい。垂下型放電電極に用いら
れる電極線としては、鉄、真鍮、アルミニウム、好まし
くはステンレスなどを材質とする環を連接した細い鎖で
あってもよい。この鎖の一環としては、連接方向の長さ
が0.2〜10mmで、連接方向と直交する方向の長さ
が0.1〜51墓のものを使用する。
〔発明の効果〕
以上に述べてきたように、この発明にかかるコロナ放電
処理装置は、被処理体を移送する移送手段を備え、放電
電極が被処理体の移送方向に沿って多数個配置されてお
り、これらの放電電極の各々は、被処理体の被処理面の
一部のみの活性化を行うようにし、前記被処理体がこれ
らの放電電極のすべてを通過し終えることによって被処
理面の全面を活性化し終わるようになっているので、向
きの異なる被処理面を多数持つ被処理体に対しても、被
処理体の移送を止めることなしに、コロナ放電処理を能
率的に行え、量産化が図れるよう、しかも、多数個の放
電電極の各々が被処理体の被処理面の一部のみの活性化
を行うようにされているため、それらを被処理体の被処
理面の各部分の処理に最適な状態に合わせて処理するこ
とができ、被処理体のどの部分においても確実に活性化
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかるコロナ放電処理装置の一実施
例を斜め上方からみてあられした図、第2図は第1図の
平面図、 第3図は第1図の立ち上がり処理ゾーンをあられした正
面図、 第4図は回転型放電電極を一部切り欠いてあられした正
面図、 第5図は放電電極に植え付けられる電極線の撚り状態の
詳細をあられした正面図、 第6図(a)は回転体に電極線が植設された状態をあら
れした説明図、 第6図(b)は回転体をスパイラル形の部材の組み合わ
せによって形成して電極線を保持するようにした構造を
あられした説明図、 第6図(C)はそのL部拡大図、 第7図は回転型放電電極の取付状態をあられした斜視図
、 第8図は回転型放電電極とベース電極との配線図、 第9図は上・側面処理ゾーンを一括化した他の例をあら
れした平面図、 第10図はスパイラルピッチの設定理由を説明するため
の正面図、 第11図は回転方向に沿う有効処理範囲を説明するため
の側面図、 第12図(a)は周方向で長さの異なる電極線を備えた
回転型放電電極の側面図、 第12図山)はその正面図、 第13図は2つの異なるタイプの放電電極を用いて剥離
強度の比較をした際に使用されたバンパーの一部側面図
、 第14図はその上方からみた一部平面図、第15図は垂
下型放電電極の一例をあられした斜視図、 第16図は別の実施例を斜め上方からみてあられした図
、 第17図は垂下型放電電極とベース電極との配線図、 第18図は垂下型放電電極の一部を拡大してあられした
斜視図、 第19図は電極線が段差をもって整列状に配列された例
をあられした側面図、 第20図は段差のない配列状態をあられした側面図、 第21図は電極線が千鳥配置された例をあられした斜視
図、 第22図は電極線を波形状に配列した例をあられした側
面図、 第23図は加振器の一例をあられした側面図、第24図
はその平面図、 第25図は第16図に示したコロナ放電処理装置の要部
を拡大してみる正面図、 第26図はその側面図、 第27図はこの発明にかかるコロナ放電処理装置の垂下
型放電電極の別の例をあられした斜視図第28図は回転
型放電電極の別の例をあられした斜視図である。 1・・・移送手段 2・・・被処理体 3・・・ベース
電極4・・・プラスチック金型 5・・・導電性金属層
 6・・・回転型放電電極 9・・・回転体 10・・
・電極線25・・・垂下型放電電極 31・・・電極線
取付部材代理人 弁理士  松 本 武 彦 第3図 第4図 第5因 呵6闇(a) 第6図(b) 第6図(C) 第10図 @11 図 1121D(a)    第12図(b)第13図  
     @14図 第15図 第23図 第24図 第25図 118   第26図

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)被処理体に接触するベース電極を備えるとともに
    、前記ベース電極との間に高電圧を印加するための放電
    電極を備え、これらの電極間に高電圧が印加された時に
    生じるコロナ放電現象を利用して、被処理体の被処理面
    を活性化するようになっているコロナ放電処理装置にお
    いて、前記被処理体を移送する移送手段を備え、前記放
    電電極が被処理体の移送方向に沿って多数個配置されて
    おり、これらの放電電極の各々は被処理体の被処理面の
    一部のみの活性化を行うようにし、前記被処理体がこれ
    らの放電電極のすべてを通過し終えることによって前記
    被処理面の全面を活性化し終わることを特徴とするコロ
    ナ放電処理装置。
  2. (2)放電電極が、回転体の外周に導電性の電極線が多
    数本植設されてブラシ状となった回転型放電電極である
    特許請求の範囲第1項記載のコロナ放電処理装置。
  3. (3)電極線が、スパイラル状となるように植設されて
    いるとともに、それぞれの延びる方向が回転体の外周か
    ら外径方向に直角に立ち上がる線を基準として回転体の
    軸線に沿う方向に一定角をもって傾斜している特許請求
    の範囲第2項記載のコロナ放電処理装置。
  4. (4)電極線の長さが異なっている特許請求の範囲第2
    項または第3項記載のコロナ放電処理装置。
  5. (5)電極線が、回転方向の半周の間で漸次長さが長く
    なるように配列され、残る半周の間で漸次長さが短くな
    るように配列されている特許請求の範囲第4項記載のコ
    ロナ放電処理装置。
  6. (6)放電電極が、電極線取付部材から多数本の電極線
    が垂れ下がっている垂下型放電電極である特許請求の範
    囲第1項記載のコロナ放電処理装置。
  7. (7)電極線の長さが異なっている特許請求の範囲第6
    項記載のコロナ放電処理装置。
  8. (8)多数本の電極線が短いものから長いものへと順に
    配列されている特許請求の範囲第7項記載のコロナ放電
    処理装置。
  9. (9)多数本の電極線は、これらの各先端の作る形が波
    形または鋸歯形状となるように、先端が切り揃えられて
    いる特許請求の範囲第7項記載のコロナ放電処理装置。
  10. (10)電極線が振動するようになっている特許請求の
    範囲第6項ないし第9項のいずれかに記載のコロナ放電
    処理装置。
  11. (11)ベース電極が振動するようになっている特許請
    求の範囲第6項ないし第9項のいずれかに記載のコロナ
    放電処理装置。
  12. (12)振動方向が、上下および水平方向である特許請
    求の範囲第10項または第11項記載のコロナ放電処理
    装置。
  13. (13)放電電極として、回転体の外周に導電性の電極
    線が多数本植設されてブラシ状となった回転型放電電極
    と、電極線取付部材から多数本の電極線が垂れ下がって
    いる垂下型放電電極とが組み合わされて用いられている
    特許請求の範囲第1項記載のコロナ放電処理装置。
  14. (14)電極線が、導電性で極微小な直径を有する金属
    繊維の多数本が1本の細いひも状となるように撚り合わ
    されて形成されている特許請求の範囲第2項ないし第1
    3項のいずれかに記載のコロナ放電処理装置。
  15. (15)金属繊維がステンレス鋼を素材としている特許
    請求の範囲第14項記載のコロナ放電処理装置。
  16. (16)ベース電極が、被処理体の形に適合するプラス
    チック金型と、これの被処理体に向かう面に形成された
    導電性金属層からなっている特許請求の範囲第1項ない
    し第15項のいずれかに記載のコロナ放電処理装置。
  17. (17)放電電極とベース電極とが、被処理体の被処理
    面を活性化するために被処理体と放電電極とを適合させ
    る運動を分担して行うようになっている特許請求の範囲
    第1項ないし第16項のいずれかに記載のコロナ放電処
    理装置。
  18. (18)放電電極が動かないように固定され、ベース電
    極のみが被処理体の被処理面を活性化するために被処理
    体と放電電極とを適合させる運動を行うようになってい
    る特許請求の範囲第1項ないし第16項のいずれかに記
    載のコロナ放電処理装置。
  19. (19)被処理体表面に向けて気体が吹き出されるよう
    になっている特許請求の範囲第1項ないし第18項のい
    ずれかに記載のコロナ放電処理装置。
  20. (20)気体が加温されて吹き出されるようになってい
    る特許請求の範囲第19項記載のコロナ放電処理装置。
  21. (21)気体が、空気または酸素である特許請求の範囲
    第19項または第20項記載のコロナ放電処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010536131A (ja) * 2007-08-08 2010-11-25 ネオプラス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング プラズマ支援式の表面処理のための方法及び装置

Cited By (2)

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JP2015062179A (ja) * 2007-08-08 2015-04-02 ネオプラス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングNeoplas GmbH プラズマ支援式の表面処理のための方法及び装置

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