JPS63112678A - リグニン樹脂接着剤 - Google Patents

リグニン樹脂接着剤

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JPS63112678A
JPS63112678A JP25585286A JP25585286A JPS63112678A JP S63112678 A JPS63112678 A JP S63112678A JP 25585286 A JP25585286 A JP 25585286A JP 25585286 A JP25585286 A JP 25585286A JP S63112678 A JPS63112678 A JP S63112678A
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JP
Japan
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lignin
resin
resorcinol
adhesive
water
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JP25585286A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Sano
佐野 嘉拓
Yutaka Sato
裕 佐藤
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NIPPON KAMIPARUPU KENKYUSHO KK
OJI KENZAI KOGYO KK
Original Assignee
NIPPON KAMIPARUPU KENKYUSHO KK
OJI KENZAI KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はリグニン樹脂接着剤に関するものである。さら
に詳述すれば1本発明はソルボリシス法で得られるリグ
ニン変性物を樹脂化したJASの1類完全耐水性合板の
規格を満足する接着剤に関するものである。
従来の技術 木材主要成分の中でセルロースはパルプなどに効率的に
使用されているが、50%にも上る残りの成分は、パル
プ工程中で主に燃料として利用されているのみで必ずし
も有効に利用されているとはい元ない。
一方理論的には木質系バイオブスから石油系化学原料お
よび化成品の95%が製造可能と報告されている。
利用の前提としては木材主要成分を利用上不都合な化学
的修偽なしに分別する方法の確立が望まれる。
この様な観点から低級フェノール類と水の混合溶媒によ
り木材を加熱し、脱リグニンする方法が提唱されている
この方法(ソルボリシス法)で得られるセルロースは紙
・パルプ原料としての特質を兼ね備え、ヘミセルロース
は従来から提唱されている有効な用途に変換できるが残
りのリグニンの高度な利用法は未解決である。ソルボリ
シス法ではバルブ化溶媒に使用する低級フェノール類は
リグニンの熱分解やハイドロクラッキング等で製造し自
給する計画であるから、リグニン利用の道にも結びつけ
る事は可能であるが、しかしなお多量のリグニンが未利
用資源として残る。
リグニンスルホン酸やクラフトリグニンの接着剤への応
用研究は古くから行なわれ多数の報告がされているが実
用化の域に達していない。
それは此等のリグニンがWf剤としての基質特性が不充
分な事により、 ■リグニンの前処理が必須となる、 ■原料置換率(例:フェノール等のリグニンによる代替
率)が低い、 等々で経済的な面での優位性がない、更には■硬化時間
が長い、熱圧温度が高い(市販樹脂に比較して)などの
作業性の面での不利益がある事等々が王たる要因である
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、このような状況を踏まえて、リグニンを
利用した高性能でしかも低価格のリグニン樹脂接着剤の
開発について検討をすすめた。
と、ころで、前記ソルボリシス法で得られるリグニンは
概ね分子量は3500程度以下であり、分子中には溶媒
として用いた低級フェノール類を10〜30重量%も結
合しているリグニンの変性物である。(以下このリグニ
ン変性物をCWLと略称する。) このCWLは従来のリグニンに比較して多量のフェノー
ル性水酸基を含む事を示唆しており、この特性はCWL
がフェノール性水酸基に関わる化学反応に極めて活性で
ある車を意味すると思われる。
本発明者らはこの特性を応用し、今までには考えられな
かった、 ■リグニン単独でフェノール樹脂と同等の件部を有する
樹脂接着剤の製造法。
■リグニンとレゾルシノールとの共縮合によるリグニン
・レゾルシノール樹脂接着剤の製造法について研究し、
前述の問題点を解消した優れた接着剤を得、本発明を完
成するに至った。
前述したようにリグニンを木材接着剤に利用する応用研
究は多数あるが、その大半はリグニン・フェノール樹脂
に関してあり、リグニンの利用率もフェノールの50f
i量%程度までをリグニンで1き換える程度である。ま
たリグニンをレゾルシノールと共縮合させた例は全くな
いと思われる。
発明の構成 本発明は、 (1)低級フェノール類と水の混合溶媒を用いたソルボ
リシス法により木材から分別して得られるリグニン変性
物を単独であるいは一価のフェノール類と混合したもの
をアルカリ性水溶液またはアルカリ性水−アルコール混
合溶液に溶解し1次いでアルデヒド類を加えてホルミル
化したことを特徴とするリグニン樹脂接着剤、(2)低
級フェノール類と水の混合溶媒を用いたソルボリシス法
により木材から分別して得られるリグニン変性物を単独
であるいは一価のフェノール類と混合したものをアルカ
リ性水溶液またはアルカリ性水−アルコール混合溶液に
溶解し、次いでアルデヒド類を加えてホルミル化したリ
グニン樹脂液に、レゾルシノールおよび/またはレゾル
シノール樹脂と硬化剤とを混合したことを特徴とするり
ゲニン会レゾルシノール樹脂接着剤および (3)低級フェノール類と水の混合溶媒を用いたソルボ
リシス法により木材から分別して得られるリグニン変性
物をアルカリ性水溶液またはアルカリ性水−アルコール
混合溶液に溶解し、その溶液にレゾルシノール樹脂およ
び硬化剤を混合したことを特徴とするリグニン争レゾル
シノール樹脂接着剤である。
本発明の構成要素について以下に詳説する。
(リグニン変性物) 本発明で用いるリグニン変性物は、パルプ化溶媒として
低級フェノール類と水の混合溶媒を用いたいわゆるソル
ボリシス法により木材をセルロース、ヘミセルロースお
よびリグニンの各成分に分別することにより得られるリ
グニンであり、リグニン分子中に溶媒として用いた低級
フェノール類を10〜30重量%程度結合しているもの
である。
低級フェノール類としては、フェノール、クレゾール、
キシレノールなどがあるが、クレゾールが好ましい。
低級フェノール類と水の混合比率は、木材の種類にもよ
るが、40〜80重量%対60〜20重量%、好ましく
は、50〜70重量%対50〜30重量%である。
(−価のフェノール類) 本発明に用いる一価のフェノール類は、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、カルバクロール、チモール、
ナフトールなどであるが、フェノールが好ましい、−価
のフェノール類の使用割合は任意であるが、リグニン変
性物100〜70重量%に対し0〜30重量%の使用で
充分であり、優れたリグニン樹脂接着剤を得ることがで
きる。
(アルデヒド類) 本発明におけるアルデヒド類としては、フェノール樹脂
やレゾルシノール樹脂の製造に用いられるアルデヒド類
であればいずれも使用できるが、ホルムアルデヒド(パ
ラホルムアルデヒド)が好ましい。
(アルカリ性溶液) 本発明に用いるアルカリ性溶液は、力性ソーダまたは力
性カリの水溶液あるいは水−アルコール混合溶液であっ
て、力性ソーダ水溶液が好ましい。
(硬化剤) 本発明に用いる硬化剤は、ホルムアルデヒドやヘキサメ
チレンテトラミンなど、フェノール樹脂あるいはレゾル
シノール樹脂接着剤において通常使用されている硬化剤
である。
(レゾルシノール樹脂とレゾルシノール)レゾルシノー
ル樹脂は、レゾルシノールとホルムアルデヒドなどのア
ルデヒド類とからレゾルシノール樹脂接着剤を製造する
周知の方法に従って製造される。
レゾルシノール樹脂とレゾルシノールとハ併用してもよ
い。
これらの成分の使用割合は任意であり特に制限されない
が、リグニン樹脂60〜80重量%に対し40〜20重
量%の添加で充分な接着力を示す接着剤を得ることがで
きる。
(任意成分) 本発明は、必要に応じて増量剤などのフィラーを添加し
てもよい。
実施例 本発明をいっそう理解しやすくするために、以下に実施
例を示して具体的に説明するが、下記の実施例は、この
発明を何ら制限するものではない。
1)リグニンの製法 (イ)ミズナラ材チップを5倍量のクレゾールと水(1
: 1)に懸濁し、オートクレーブ中180℃で30分
間ソルボリシスした。100℃まで炉内でオートクレー
ブを放冷後流水で冷却した。パルプから反応液を吸引ろ
過し、パルプはアセトン−水(8: 2)で洗浄しその
後洗浄液とる液を合してパルプ反応液とした。アセトン
と水を減圧留去した後、残液をベンゼン中に注ぎ、不溶
部と可溶部に分別した。不溶部を酢酸と水で分別沈澱し
、沈澱をリグニンエ(以下、M−CWL−1)と略称)
とした、可溶部からベンゼンとタレソ−ルを減圧留去し
、残留物を酢酸、水またはアセトン、エーテル、n−へ
キサンで分別沈澱しその沈澱物をリグニン2(以下略称
はM−CWL−2とする。)とした。
(ロ)ブナ材チップを5倍量(容積比)のクレゾール、
水(7: 3)と10重量%(対チップ)の酢酸で17
0℃2時間反応した0反応液は(イ)と同様の方法で分
別し、そのリグニンを各々をB−CWL−1、B−CW
L−2とした。
各リグニンの化学分析は ’H−N M R法で行なっ
た。(分析結果は第1表に記す) 2)樹脂の製造 2−1)リグニン樹脂およびリグニン−フェノール樹脂
の製造 前記リグニンを9重量%の力性ソーダ水溶液に溶かし、
リグニン:フェノール=7:3.8:2.9二1(重量
割合)およびリグニン単独に対し、所定量のパラホルム
アルデヒドを加え反応温度50℃〜80℃反応時間O〜
150分間樹脂化し、樹脂液はそのまま接着剤に供した
2−2)リグニン・レゾルシノール共縮合樹脂の製造 イ、前記リグニン・フェノール(9:1)共縮合樹脂液
に所定量のレゾルシノールを加え樹脂液とし、これにパ
ラホルムアルデヒドを加えて接着剤とした。
ロ、レゾルシノール樹脂液を調製し、これにリグニンの
アルカリ性溶液を加え、樹脂液とし、これにパラホルム
アルデヒドを加えて接着剤とした。
ハ、リグニンまたはりゲニン・フェノール混合物をホル
ミル化した樹脂とレゾルシノール樹脂液を所定量混合し
、樹脂液とし、これにパラホルムアルデヒドを加え接着
剤とした。
3)合板の作成と接着力試験 前述の樹脂液にP−増量剤(大阪合同株式会社製の商品
名)を10重量%添加した後、樹脂液8g/15X15
crn”をラワン単板(2,7m/m厚)の表裏に塗布
し、10 K g / cゴの冷圧で10分間1次いで
140℃、10Kg/CrIT′の条件で加熱圧締し、
3プライ合板を作成した。
1週間の熟成後、JAS−Bタイプの試験片を作りJA
Sの完全耐水性合板の規格に準じて、常態および煮沸繰
り返し後の引っ張りせん断力(接着力)試験を行なった
。なお熱圧温度は70℃〜120℃に変えても合板を作
成し接着力試験を行なった。
リグニンの分析値は第1表に、リグニン・フェノール樹
脂の接着力試験の測定値は第2表〜第9表に、リグニン
番レゾルシノール樹脂の接着力試験の測定値は第10表
に記載する。
実施例−1 今回使用したミズナラ材からのリグニン変性物の特質を
考慮して先ずフェノールの70重量%をリグニン変性物
に代替したリグニン争フェノール樹脂接着剤の製造を試
みた。リグニン変性物70重量部と30重量部のフェノ
ールをアルカリ性水溶液(9重量%の力性ソーダ水溶液
)に溶かし、この混合基質の分子量をフェノールの94
とみなし、1.3モル量のパラホルムアルデヒドを加え
60℃で0〜150分間加熱して樹脂液を調製した。樹
脂液の固型分量は42重量%であった。なお参考のため
に用いたフェノール樹脂の固型分量は47重量%であっ
た。此等の樹脂液を用い前記の方法に従い、合板を作製
し接着力の測定を行なった。
その結果を第2表に示した。M−CWL−1:フェノー
ル=7=3の混合物により調製した何れの樹脂液からの
接着剤もJASI類完全類本全耐水性合板を満足した。
樹脂化条件60℃、0〜60分の物は煮沸繰り返し後の
大破率は低かったが、90分〜120分にすると大破率
も改善され、接着力も充分であった。一方日本の合板工
場では尿素系接着剤が一般的に使用されている。この尿
素系接着剤の熱圧温度120℃がリグニン・フェノール
樹脂接着剤にも利用できれば好都合である。先のリグニ
ン・フェノール樹脂接着剤を用い熱圧温度のみを120
℃に変えてラワン合板を作成した。接着力試験の結果を
第3表に示した。
煮沸縁り返し後の大破率はいずれも低かったが、140
℃での80〜90%程度の接着力が得られ、JASの1
顕完全耐水性合板の規格におけるラワン材の標準値を十
分にクリアした。フェノール樹脂接着剤では140℃で
の74%の接着力であった。従って、120℃の熱圧温
度でも完全耐水性合板の接着剤として使用可能と思われ
る。この熱圧温度は従来のリグニン・フェノール樹脂接
着剤には考えられない事である。
リグニンはフェノールに比べてかなり高分子であり、単
板の内部への浸透性もあまり過度でない、このことがフ
ェノール樹脂液の固形分より低い凡そ40重量%の固形
分でも接着力の高い理由と考えられる。先のリグニン・
フェノール樹脂液に水を加えて、固形分量を更に30重
量%とした後、140℃の熱圧温度で合板を作り接着力
を検討した。この場合も、1g1合板の接着力を有した
(第4表)、これは接着価格のさらなる低減化につなが
る。
実施例−2 M−CWL−1の比率を更に高めて、リグニン・フェノ
ール樹脂接着剤を製造した。M−CWL−1とフェノー
ルの比率を8:2および9:1(重量比)とした基質の
樹脂化と、更にM−CWL−1のみにパラホルムアルデ
ヒドを加えて樹脂化した各樹脂液を調製し、それらの接
着性能を調べた。フェノールの添加量が減少するにつれ
て、樹脂液の粘度が若干高くなる傾向が認められた。水
で粘度を調整した後、樹脂液にP−増量剤を加えて、1
40℃の熱圧温度によりラワン合板を作成したや第5表
に結果を示した。8:2の場合には、50℃で120分
間と60℃で90分間樹脂化を行ったが、どの樹脂液か
らの合板も先の7=3の時の煮洟繰り返し後の接着力の
89%の接着力を得ることが出来た。しかし、大破率は
3〜4%と低かった。9:1の混合基質については三つ
の異なる樹脂化条件が検討された。70”0.120分
間の処理では粘度が高く、水を加えて粘度の調整をした
ので、樹脂液の固形物量は25.2%に低下した。しか
し、この共縮合樹脂は完全耐水性合板の接着剤として充
分に満足出来る接着力を示した。他の樹脂液も粘度はも
とより、樹脂の接着力も何ら問題の無い結果を与えたa
 M−CWL−1のみのアルカリ水溶液にパラホルムア
ルデヒドを加えて、50℃で60分間樹脂化し、その接
着力の性能を検討した。M−CWL−1のみの場合でも
、煮佛繰り返し後において接着力試験片は剥離すること
なく、ラワン合板のJASの1類完全耐水性合板規格の
標準接着力(7Kg/crn’)を上回る結果が得られ
た。
実施例−3 ミズナラ材からのソルボリシスリグニンの低分子部(M
−CWL−2)についても検討を加えた。初めに、M−
CWL−2とフェノールの7:3(重量比)の混合物を
同様にアルカリ性水溶液に溶かし、パラホルムアルデヒ
ドを添加し、60℃で0〜150分間樹脂化をした。1
0重量%の増量剤を加えて、ラワン単板に塗布し、14
0℃の熱圧温度で合板を作り、接着力試験を行った。固
形物量は36.6重量%とM−CWL−1の相応するも
の(約42重量%)に比べて低く、粘度も低かったが、
接着力は完全耐水性合板の規格を満足させるものであっ
た(第6表)、シかし、接着力はM−CWL−1からの
合板と比較すると、常態では遜色ないものの、煮沸緑り
返し後の接着力は70〜80%しか得られなかったし、
大破率もほとんどOであった。木破片率の低いのはM−
CWL−2が700以下の低分子リグニンからなるため
に、単板への浸透性がよく、ラワン単板の表面での樹脂
の保持量が低いことによるものと推定される。大破率を
改善するために、樹脂化の条件を70℃、120分間に
変えた樹脂液を調製し、その合板の接着力試験を行った
が、大破率を上げることは出来なかった。更に、樹脂化
の条件の検討の余地を残した。
M−CWL−2の比率を更に80重量%及び90重量%
に上げ、リグこン・フェノール樹脂接着剤の製造を試み
た。リグニンとフェノール(8: 2)の基質は70℃
、60分間、9:1のものは50〜60℃でホルミル化
した。8:2の樹脂液は水を加えて、粘度を調整したが
、煮沸繰り返し後の接着力は7:3からの結果を上回る
ものであった(第7表)、大破率は20%とM−CWL
−2の系列では最高の値を示した。9:1の樹脂の場合
も似たような結果であった。10〜20重量%しかフェ
ノールを加えなくとも、十分に木材接着剤として利用可
能である。
M−CWL−2のみでもアルカリ存在下でホルミル化し
て、接着力試験を行った。この場合も、煮沸繰り返し後
の接着力はJASの1類完全耐水性合板規格の標準値を
5096上回る結果を示した(第7表、No、31)、
大破率こそ0%であったが、M−CWL−2をホルミル
化するのみで合板接着剤として使用することも可能であ
る。
実施例−4 次に、クレゾール−水(7: 3)のブナ材から分離し
たソルボリシスリグニン(B−CWL−1とB−CWL
−2)からりゲニン・フェノール共縮合樹脂接着剤を製
造した。このブナ材のソルボリシス条件は最近発明者ら
により広葉樹材のパルプ化に適当と結論付けられたもの
であり、このリグニンの利用はパルプ廃液の有効利用と
の関係で特に重要である。70重量%のB−CWL−1
と30fi量%のフェノールとの混合物をアルカリ水溶
液に溶かし、パラホルムアルデヒドを加えて、60℃で
6〜120分間樹脂化を行った。樹脂液にP−増量剤を
混ぜ、ラワン単板に塗布して140℃の熱圧温度で合板
を作成し、接着力を検討した。第8表に示した結果はB
−CWL−1からのりゲニン・フェノール樹脂接着剤は
常態と煮沸繰り返し後の接着力がM−CWL−1の相応
するものよりも良好であり、大破率もフェノール樹脂接
着剤に匹敵するという極めて興味ぶかいものであった。
更に、80重量%のB−CWL−1を含む混合物の樹脂
からの接着力は70重量%のB−CWL−1からの先の
結果を凌ぐものであった(第8〜9表)。
B−CWL−2についても、10〜30重量%のフェノ
ールを加えて、60℃と70℃の各温度で同様に樹脂化
をし、得られた樹脂の接着剤としての性能を調べた。大
破率の低い点を除けば、常態と煮沸繰り返し後の接着力
の結果はいずれもM−CWL−1の80%からの結果に
十分に対応出来るものであった(第8〜9表)。
以上実施例−1〜4に示した結果、木材のソルボリシス
で分離されたリグニン変性物はフェノール系棚面として
非常に高い基質特性を有しており、30重量%以下のフ
ェノールと共縮合することにより、目的によってはフェ
ノールの無添加のまま樹脂化するのみで、JASの1類
完全耐水性合板の規格を満足させる木材接着剤として利
用出来ると結論づけられる。特に、ブナ材に使用したソ
ルボリシスの条件は広葉樹のパルプ化と同様の条件であ
るから、このリグニンの有効な利用法の開発はその企業
化の道に直接関連するものであり、重要である。
実施例−5(リグニン・レゾルシノール共縮合樹脂接着
剤の製造) リグニンとレゾルシノールの混合物がレゾルシノール樹
脂の基質として使用回旋ならば、レゾルシノール樹脂価
格を大幅に低減することが出来る。リグニンのレゾルシ
ノール樹脂に対する基質特性を検討するために、三種類
の組合せの混合樹脂をm製し、リグニン拳レゾルシノー
ル共縮合樹脂接着剤に供した。接着剤としての性能はリ
グニン・フェノール樹脂接着剤と同じラワン単板を使っ
て作成したラワン合板の接着力試験で検討した。
初めに、B−CWL−1とフェノール(9:1)の混合
物から先の方法でリグニン・フェノール樹脂液を調製し
た。2.2重量部及び3.0重量部のリグニンを含む各
樹脂液に1重量部のレゾルシノール、更に硬化剤として
パラホルムアルデヒドを加えて、接着剤として10 K
 g / c rn’、10分間、100℃の熱圧温度
で3ブライラワン合板を作成した。レゾルシノール樹脂
は室温硬化型接着剤であるが、この場合は100℃の中
温を使用した。それは室温、24〜48時間という操作
時間の短縮を図るためである。B−CWL−1とレゾル
シノールの2.2:1および3.0:1(重量比)の混
合物からのラワン合板の接着力は共に、100℃の熱圧
温度にも拘わらずJASの1類完全耐水性合板の規格を
満足し1両者の大破率も高かった。特に3.0:1のほ
うが相対的に良好な結果を示し、レゾルシノールの75
%をリグニン変性物で代替出来ることを示唆した(第1
0表)。
次にレゾルシノールをアルカリ水溶液に溶かし、パラホ
ルムアルデヒドを加えて樹脂化し、レゾルシノール樹脂
を調製した。1重量部のレゾルシノールを含む樹脂液に
1.5及び2.3fii部のB−CWL−1をアルカリ
水溶液に溶かして混ぜ1次にパラホルムアルデヒドを加
え接着剤とし、今度は70℃の熱圧温度でラワン合板を
作り、常態と煮沸繰り返し後の接着力を検討した。
共に70℃の熱圧温度でも完全耐水性合板規格の接着力
を満足する値を示したが、1.5重量部(60重量%)
のリグニン変性物のものは大破率も高かった(第10表
)、前の方法に比べると、リグニンの添加量は若干減少
する傾向を示したが、60重量%ものリグニンを何ら前
処理することなく高価なレゾルシノールに変えて、レゾ
ルシノール樹脂接着剤に使用出来るとするならば、操作
も簡単であり、多くの工場で木材接着剤として利用可能
と思われる。B−CWL−2でも60重量%をレゾルシ
ノールに代えて同様に接着力試験したが、煮沸繰り返し
後の接着力がa、8Kg/crn’と小さく、良好な接
着剤とはならなかった。
最後に、B−CWL−1及びB−CWL−2を各々アル
カリ水溶液に溶かし、ホルミル化した樹脂液とレゾルシ
ノール樹脂液を混合し、パラホルムアルデヒドとP−増
量剤を添加したものを樹脂接着剤として使用した。70
℃の熱圧温度で15分間加圧して、ラワン合板を作成し
、接着力試験を行った(第10表)、B−CWL−1の
リグニンでは、樹脂液中のレゾルシノール(1重量部)
に対して3.7重量部(78重量%)のリグニン変性物
を含む混合樹脂液においても、接着力はJASの1類完
全耐水性合板の規格を十分に満足させた。大破率も高く
、大破率の高さに比べて接着力が若干低かった。B−C
WL−2の場合にも、レゾルシノール樹脂に未処理のリ
グニンを加えたさぎの結果と異なり、60重量%のレゾ
ルシノールをB−CWL−2に代えた樹脂混合物におい
ても完全耐水性合板規格を十分に上回る接着力を示した
。煮沸繰り返し後の大破率もこれまでのB−CWL−2
によるいずれの接着剤にも認められない高い値であった
。リグニン変性物とレゾルシノールを別々にホルミル化
した各樹脂の混合物からB−CWL−1とB−CWL−
2のリグニン変性物を最高量使用出来る経済性に富むリ
グニン・レゾルシノール共縮合樹脂接着剤を製造するこ
とが可能と思われる。
(注)R=レソルシノール N−text =常態試験 CB −test =煮沸縁り返し試験WF=木破大 破V=平均 発明の効果 本発明はリグニンの有効な利用法の一環として、ソルボ
リシス法によるリグニン変性物をフェノール樹脂接着剤
及びレゾルシノール樹脂接着剤の各基質に利用すること
を可能にした。
ソルボリシス法リグニン変性物にO〜30ii%のフェ
ノールを加えた混合物にパラホルムアルデヒドを添加し
、樹脂化して得られるリグニン・フェノール共縮合樹脂
からJASの1類完全耐水性合板の規格を満足するvc
着剤を製造することが出来た。このように、多量のリグ
ニンを加えてフェノール系樹脂接着剤を製造出来たとい
う報告はこれまでに例を見ない。
更に、このリグニン変性物にレゾルシノールを加えてリ
グニン争レゾルシノール樹脂接着剤を製造することがで
きた。リグニン変性物のレゾルシノール樹脂に代替する
基質特性°も高く、高分子のリグニン変性物では20重
量%、低分子リグニン変性物においては40重量%のレ
ゾルシノールを加えた混合物の共縮合樹脂接着剤は70
℃の熱圧温度でも従来のレゾルシノール樹脂接着剤に匹
敵する接着力を示した。フェノールよりも高価なレゾル
シノールの代わりにリグニンが利用可能との研究報告は
皆無と思われ、この成果はリグニンの新しい高度利用の
道を押し開くものと考えられ、ソルボリシス法の有効性
を示すものである。
本発明はリグニンを利用した低価格のフェノール樹脂系
接着剤とレゾルシノール樹脂系接着剤の提供を可能にす
るものでもあり、林産資源の高度利用の道を切り開くも
のである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)低級フェノール類と水の混合溶媒を用いたソルボ
    リシス法により木材から分別して得られるリグニン変性
    物を単独であるいは一価のフェノール類と混合したもの
    をアルカリ性水溶液またはアルカリ性水−アルコール混
    合溶液に溶解し、次いでアルデヒド類を加えてホルミル
    化したことを特徴とするリグニン樹脂接着剤。
  2. (2)低級フェノール類と水の混合溶媒を用いたソルボ
    リシス法により木材から分別して得られるリグニン変性
    物を単独であるいは一価のフェノール類と混合したもの
    をアルカリ性水溶液またはアルカリ性水−アルコール混
    合溶液に溶解し、次いでアルデヒド類を加えてホルミル
    化したリグニン樹脂液に、レゾルシノールおよび/また
    はレゾルシノール樹脂と硬化剤とを混合したことを特徴
    とするリグニン・レゾルシノール樹脂接着剤。
  3. (3)低級フェノール類と水の混合溶媒を用いたソルボ
    リシス法により木材から分別して得られるリグニン変性
    物をアルカリ性水溶液またはアルカリ性水−アルコール
    混合溶液に溶解し、その溶液にレゾルシノール樹脂およ
    び硬化剤を混合したことを特徴とするリグニン・レゾル
    シノール樹脂接着剤。
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