JPS63111Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は天板に取付けたフレームに副つて脚柱
が自由に折畳める、脚折畳み式テーブルに関す
る。

〔従来の技術〕 上記脚折畳み式テーブルにおいて、脚の起立を
保持する支持部材を屈曲自在に形成し、その屈曲
する側の外側から圧縮ばねで押圧することによ
り、該支持部材を直線状態に保持させるように構
成したものは例えば、実開昭59−41129号公報に
より公知である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このようなものは、圧縮ばねを装填する筒状部
材を組合わせて構成しているために構造が複雑で
あり、製作コストが高く、また、故障し易いとい
つたような問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで本考案は、天板２を取付けるフレーム
１，１の側端に脚柱５，５を起倒自在に枢着した
脚折畳み式テーブルにおいて、以下の(イ)〜(ホ)の構
成を具備させることにより問題点の解決を図つた
ものである。

(イ) 天板２側及び脚柱５側に夫々受け金具８，９
を突設し、該各受け金具８，９に支持部材１０
の上下両端を枢着すること。

(ロ) 支持部材１０は、上部材１０ａと下部材１０
ｂの二部材からなり、上部材１０ａの下端と下
部材１０ｂの上端を支持軸１３により枢着して
直線状態から「くの字」状に屈曲自在であるこ
と。

(ハ) 支持部材１０の前記支持軸１３にコイルばね
１５を挿通し、該コイルばね１５の両端に直線
状に延設した弾発片１５ａ，１５ｂを上部材１
０ａ及び下部材１０ｂに当接させてその弾発付
勢で支持部材１０を直線状態に維持すること。

(ニ) 上部材１０ａ若しくは下部材１０ｂの何れか
一方であつて、かつ支持部材１０を屈曲させた
状態で互いに対向する側の面に弾性鉤片１６を
突設すること。

(ホ) 上部材１０ａ若しくは下部材１０ｂの何れか
一方であつて、前記弾性鉤片１６を突設しない
側の部材に、支持部材１０を屈曲させた状態で
弾性鉤片１６の弧状面１７に係合する係合軸を
横設すること。

〔作 用〕

コイルばね１５の両端に延設した各弾発片１５
ａ，１５ｂの、ばねの捻り方向の弾発力で、支持
部材１０を構成する上部材１０ａと下部材１０ｂ
を直線状に保持させ、脚柱５，５の起立を確実に
維持すると共に、脚折畳み状態で弾性鉤片１６と
係合軸１８とを係合させて脚柱５，５をフレーム
１に固定させることができる。

〔実施例〕

図において、１，１は天板２の下面に前後に位
置して取付けられたフレームであり、該フレーム
１，１の夫々両端に断面コ字形をした取付金具３
を開口が内側を向くようにして固着させ、該各取
付金具３の内側に横軸４により脚柱５，５…の頂
部を枢着して各脚柱５，５…を90度の開角度に回
動自在に取付けている。

そして、前後のフレーム１，１の間並びに前後
の脚柱５，５の間に、前記取付金具３で連結した
隅角位置から適宜間隔を置いた個所に連結杆６，
７を夫々横架させ、さらに、各連結杆６，７の中
央部に二又状の受け金具８，９を突設する。

１０は受け金具８，９に上下両端を軸１１，１
２で枢着した支持部材である。該支持部材１０は
断面コ字形の金具を下向きにした形状の上部材１
０ａと下部材１０ｂとを支持軸１３によりその略
中央で屈曲自在に連結してなる。上部材１０ａの
両側壁１４ａ，１４ａ間の幅は下部材１０ｂの両
側壁１４ｂ，１４ｂ間の幅より狭く形成されてお
り、また、支持部材１０を直線状にした状態で上
部材１０ａの下端縁と下部材１０ｂの上端縁が衝
合するように形成されているため、断面コ字形の
開口側にのみ屈曲し得る。

１５は両端に直線状の弾発片１５ａ，１５ｂ，
を延設したコイルばねであり、該コイルばね１５
を支持軸１３に挿通して各弾発片１５ａ，１５ｂ
を上部材１０ａ及び下部材１０ｂの下面に圧接さ
せ、支持部材１０を直線状態に保持する方向に付
勢する。

一方、上部材１０ａにはその下面に向けて弾性
鉤片１６を突設している。該弾性鉤片１６の先端
には弧状面１７が形成されている。

また、下部材１０ｂには、支持部材１０を屈曲
させた状態で弾性鉤片１６の弧状面１７に係合す
る係合軸１８を横設するが、本実施例において
は、受け金具９の軸１２を係合軸１８として共用
している。

なお、本実施例においては、上部材１０ａに弾
性鉤片１６を、また、下部材１０ｂに係合軸１８
を設けたが、下部材１０ｂに弾性鉤片１６を、ま
た、上部材１０ａに係合軸１８を取付けても等価
である。

次に本考案の作用を説明する。第１図は各脚柱
５を直立させた状態を示しており、この場合、支
持部材１０は上部材１０ａと下部材１０ｂとが一
直線状に伸びた状態を、コイルばね１５の両端に
延設した直線状の弾発片１５ａ，１５ｂの弾発付
勢力によつて支えさせ、上部材１０ａの下端縁と
下部材１０ｂの上端縁とが突合わせ状に対接し
て、前記の一直線状を保持し、脚柱５が直立した
状態を安定に維持する。

そして第１図に示した直立状態から各脚柱５を
折畳むには、支持部材１０の支持軸１３部分を上
方に押上げると同時に、脚柱５の下部をつかんで
テーブルの内側へ引き込んでやれば脚柱５は横軸
４を支点にして第２図鎖線のように折畳むことが
でき、同時的に上部材１０ａに突設した弾性鉤片
１６が係合軸１８（受け金具９の軸１２）に係合
して、脚柱５をフレーム１の下面に副つて固定さ
せることができる。

〔考案の効果〕

以上に述べたように本考案の脚折畳み式テーブ
ルは脚柱を支持させる支持部材を上部材と下部材
との組合せにより屈曲自在に形成すると共に、こ
の上部材と下部材とを枢着させる支持軸にその両
端に弾発片を延設したコイルばねを装着して、こ
のコイルばねの捻り方向の弾発力で脚柱の開脚し
た状態を保たせるように構成したものであるか
ら、構造的に極めてシンプルでしかも使い易く、
さらに、部品点数が少なくて組立て易く、したが
つて製作コストを著るしく低減することができ
る。

そして、さらに、脚柱を折畳んだ状態で、該脚
柱が上部材に設けた弾性鉤片で固定されるため、
持運びや格納に際してぶらつくようなことがなく
て取扱かい易いものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例に係わるもので、第１図は
要部を示す下側から見た斜視図、第２図は同上縦
断面図である。 １，１……フレーム、２……天板、５，５……
脚柱、８，９……受け金具、１０……支持部材、
１０ａ……上部材、１０ｂ……下部材、１３……
支持軸、１５……コイルばね、１５ａ，１５ｂ…
…弾発片、１６……弾性鉤片、１７……弧状面、
１８……係合軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天板を取付けるフレームの側端に脚柱を起倒自
   在に枢着した脚折畳み式テーブルにおいて、以下
   の(イ)〜(ホ)の構成を具備してなる脚折畳み式テーブ
   ル。 (イ) 天板側及び脚柱側に夫々受け金具を突設し、
   該各受け金具に支持部材の上下両端を枢着する
   こと。 (ロ) 支持部材は、上部材と下部材の二部材からな
   り、上部材の下端と下部材の上端を支持軸によ
   り枢着して直線状態から「くの字」状に屈曲自
   在であること。 (ハ) 支持部材の前記支持軸にコイルばねを挿通
   し、該コイルばねの両端に直線状に延設した弾
   発片を上部材及び下部材に当接させてその弾発
   付勢で支持部材を直線状態に維持すること。 (ニ) 上部材若しくは下部材の何れか一方であつ
   て、かつ支持部材を屈曲させた状態で互いに対
   向する側の面に弾性鉤片を突設すること。 (ホ) 上部材若しくは下部材の何れか一方であつ
   て、前記弾性鉤片を突設しない側の部材に、支
   持部材を屈曲させた状態で弾性鉤片の弧状面に
   係合する係合軸を横設すること。