JPS6310690Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、烏賊釣針に関する。

従来の烏賊釣針は針杆の先端に筒状体を嵌挿
し、針杆と、この筒状体との間に釣針を挟持固着
させて釣糸上に結着して使用されているが、筒状
体と針杆との固着力が弱く、釣針に烏賊がかかつ
た場合のシヨツクによつて釣針が筒状体より抜け
るため烏賊釣針としては実用上問題であつた。

この考案では、合成樹脂製針杆の先端に硬質の
筒体を挿入し、この筒体と針杆との間に釣針を固
着し、更にこの釣針の基端より上記針杆の先端を
突き出し、この針杆先端にキヤツプを固着させ
て、釣針が針杆の先端より抜け落ちないように形
成した烏賊釣針を提供せんとするものである。

この考案の実施例を図面に基き詳説すれば、烏
賊針１は上端に結着孔６を穿設し、先端を細径に
形成させた合成樹脂製の針杆２と、該針杆２の先
端部２ａに嵌挿する合成樹脂製の筒体３、針体
４、それにキヤツプ５とよりなる。

上記針杆２の上部には、この針杆軸芯に対して
直角に結着孔６を穿設させ、この結着孔６の両端
部より針杆２の上端部にスリツト状の切溝７を連
通させている。又、針杆２は透明な合成樹脂にて
成形され内部に気泡を設けている。

次にこの考案の筒体３は、硬質合成樹脂にて成
形され、筒体３の内側には針素体４ａを嵌合する
ための嵌合溝８を縦方向に数条設け、筒体３の内
径を上記針杆２の先端部直径より大きく形成させ
ている。

又、キヤツプ５は、上記針杆２と同材質の極性
基をもつ合成樹脂体にて形成しており、針杆２の
先端部に嵌合すべく、内側に嵌合穴９を形成させ
ている。しかも、キヤツプ５は、一定の高さを有
している。

これらの構成部材でもつてこの考案の烏賊釣針
１を組み立て形成させる場合、針杆２の先端部に
接着剤を塗布し、同時に筒体３の内側にも接着剤
を塗布して、ステンレス線材の両端をプレスせし
めて尖鋭部４ｃを形成すると共に、この線材を半
折し更に笠状に折曲げ成形した針素体４ａの半折
部４ｂを上記筒体３の内側嵌合溝８内に挿入し、
数本の針素体４ａ，４a′にて笠状の針体４を針杆
２の先端部に固定する。

次に、キヤツプ５の内側嵌合穴９内に接着剤を
塗布して針杆２の最先端部に嵌合固定させて烏賊
釣針を形成させる。さらに、針杆２の最先端部に
嵌合したキヤツプ５は、キヤツプ５環状とした基
端部にて針素体４ａを圧着し、筒体３の内側面の
嵌合溝８とにより、針体４を針杆２に固定する。
しかも、針杆２先端部に取り付けた針体４下部の
キヤツプ５は、一定の高さを有している為に針体
４の下方における係止を防止している。尚、上記
実施例においては針体４を数本の針素体４ａを組
み合せて形成したものを着用しているが、この考
案においては上記実施例に制限されることなく、
予め笠状に組み立てられた固定針を使用し、針杆
２の先端部に固着することもできる。

この考案の実施例は上記のように構成されてい
るものであり、針杆２の先端部に筒体３にて固着
した針体４の下端部に突き出された針杆２の最先
端部にキヤツプ５を固着して針体４が針杆２より
下方向に抜けないようにキヤツプ５でもつて針体
４を固定している。そして釣糸を針杆２の上部に
設けた結着孔６に通して切溝７に沿わせて結着
し、別の釣糸を針杆２の先端部に固着した笠状の
針体４に掛止結着し、釣糸上に所要間隔を設けて
この考案にて示した烏賊釣針１を所要本数取り付
けるものである。

この考案によれば、上部より先端部に漸次細く
形成した針杆２の先端部に笠状の針体４を筒体３
にて固着し更に、この針体４が下方向に抜け落ち
ないように針杆２の最先端にキヤツプ５を固着さ
せることによつて烏賊が針体４にかかつて針体４
を下方向に引張つても針体４がキヤツプ５にて受
け止められるようにしているため、針体４が針杆
２の先端方向へ抜けることがなくなつた。

尚、針体４は、針杆２の上部へ抜けないように
上記せる如く、針杆２の上部の直径を針体４に嵌
挿される筒体３の内径よりもかなり大きく形成さ
せているものである。さらに、かかる構造の烏賊
針により烏賊釣りを行う際に、海中において、同
烏賊針を手元操作により、上下昇降させて烏賊針
に付着する烏賊を捕獲するが、上下昇降する烏賊
針は、最先端のキヤツプにより海底の石塊あるい
は海草その他のものとの接触及びひつかかりを防
止し、円滑な操作を行うことができ針杆に付着し
た烏賊のみを針体により引つかけることができ
る。

また、烏賊針に付着した烏賊は針杆先端のキヤ
ツプ部を把持して反転させることにより、容易に
針体より離脱することができ、烏賊針の取り扱い
が容易に行え、かかる取り扱いやすさにより安全
性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す烏賊釣針の
正面図、第２図は第１図の−断面図、第３図
は本考案の筒体の斜視図、第４図は本考案のキヤ
ツプの斜視図、第５図は本考案の一実施例を示し
た針素体の正面図である。 １：烏賊釣針、２：針杆、３：筒体、４：針
体、４ａ：針素体、５：キヤツプ、９：嵌合穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 針杆２の先端部に針体４を内側面に嵌合溝８を
   設けた筒体３を介して取付け、しかも、同針体４
   の下部に突出した針杆２の最先端に一定の高さを
   有したキヤツプ５を装着してキヤツプ５の環状の
   基端部により針体４を圧着固定すると共に、同キ
   ヤツプ５により針体４の下方における係止を防止
   すべく構成してなる烏賊釣針。