JPS631034Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、洗面用の容器や浴槽等に空気を供
給するために用いられる電動送風機に関するもの
である。

従来の技術 従来、湯や水を収容する洗面用の容器や浴槽等
の底に気泡板を設け、この気泡板に電動送風機に
より空気を供給し、水面で気泡が破裂したときに
発生する超音波振動により洗浄及びマツサージ作
用を得る超音波美顔機あるいは浴中マツサージヤ
ーが存する。このような装置に使用される電動送
風機は整流子を具備したものが多い。このような
整流子を具備した電動送風機においては、回転子
の一端に吸込フアンを連結し、他端に整流子を取
付けた構造のものが一般的である。このような構
造のものにおいては、吸込フアンで吸い込んだ空
気を電動部の内部に通してその電動部を冷却しつ
つその空気を気泡板が設けられた容器や浴槽等の
空気供給部に送風している。

すなわち、整流子は露出しているが、吸込フア
ンで吸い込まれた空気流は電動部の内部を通つた
後に整流子の部分を通り、その後に空気供給部に
送風されている。

考案が解決しようとする問題点 従来の整流子が露出した形式の電動送風機にお
いて、その整流子の位置する部分が冷却風の通路
になつているので、整流子から発生するカーボン
ブラシの摩耗粉塵が空気流に混入し、気泡板に汚
れや目詰まりを生ずると云う問題点がある。

問題点を解決するための手段 この考案は、吸込フアンから吸い込んだ外気を
整流子を通つて排気させる風路と、整流子を通さ
ずに直接空気供給部に向けて流通させる風路とに
分離板により分離するようにしたものである。

作 用 吸込フアンで吸込まれた空気は、分離板で分離
され、空気供給部に対しては整流子部分を通らな
い空気を与え得るようにしてカーボンブラシ等か
らの摩耗粉塵がその空気中に混入することのない
ようにしたものである。

実施例 この考案の一実施例を図面に示した超音波美顔
機に基いて説明する。まず１は空気供給部である
容器である。この容器１の底部には気泡板１ａが
設けられているとともに、通孔２を有する底板３
とその下側に位置する仕切板４とが設けられてい
る。仕切板４とを境とする上部空間５と下部空間
６とを容器１の側方上部で連通する通路７がその
容器１の側方に設けられている。

ついで、この容器１を支える本体ケース８が設
けられている。この本体ケース８にはその側面に
位置する吸込孔９と底面中央に位置する排気孔１
０とが形成されているとともに、底部には排気孔
１０を囲撓する環状の取付部１１が固定され、さ
らに上部には複数のリブ１２が放射状に配列され
つつ形成されている。

しかして、前記本体ケース８に収納される固定
子１３とその軸心に一致する回転子１４とが設け
られている。回転子１４の下端付近には整流子１
５が設けられている。固定子１３を囲撓する上部
フレーム１６の上部にはフアンケース１７が固定
されている。このフアンケース１７と前記回転子
１４の上部に連結した羽根（図示せず）とにより
吸込フアン１８が構成される。また、前記上部フ
レーム１６の下端には前記整流子１５を囲撓する
下部フレーム１９と、固定子１３と整流子１５と
の間を仕切る分離板２０とが固定されている。上
部フレーム１６の外側には通孔２１が形成され、
分離板２０の中心には通孔２２が形成されてい
る。前記下部フレーム１９の下端はフイルタ２３
を保持しつつサポートゴム２４を介して前記取付
部１１に支持され、前記フアンケース１７はサポ
ートゴム２５を介して前記リブ１２に支持されて
いる。

ついで、下部フレーム１９には前記回転子１４
の下端を支承する軸受２６とブラシホルダ２７と
が保持され、これらのブラシホルダ２７にはカー
ボンブラシ２８が保持されている。さらに、前記
固定子１３の外側を所定の間隔をあけて囲撓する
カバー２９が前記上部フレーム１６と前記下部フ
レーム１９とに支持されつつ設けられている。こ
のカバー２９からは前記上部フレーム１６に形成
した送風口３０が突出し、この送風口３０と前記
下部空間６とはパイプ３１により連通されてい
る。

このような構成において、吸込フアン１８の回
転により外気は吸込孔９からフアンケース１７の
中央に形成した吸込孔（図示せず）に吸い込まれ
固定子１３の内部を下方に向つて流通する。その
気流を分離板２０が分離し、一方では通孔２２か
ら整流子１５の周囲を通り排気孔１０から排気さ
せ、他方では通孔２１からパイプ３１−通路７を
経て気泡板１ａに送風する。したがつて、気泡板
１ａから発する気泡は水面で破裂し、そのときに
生ずる超音波振動により洗浄作用やマツサージ作
用が行われる。整流子１５を通過した空気はカー
ボンブラシ８の摩耗粉塵を含むが、その空気流は
容器１に供給されることなく、フイルタ２３によ
り浄化されつつ排気孔１０から排気されるので、
気泡板１ａが汚れたり目詰まりすることを防止す
ることができる。もちろん洗顔用の水も汚れな
い。本体ケース８の底板３２を外すことによりフ
イルタ２３の交換や掃除は簡単に行うことができ
る。

なお、第２図に示すように、分離板２０に形成
した整流子１５に向う通孔２２と対向する覆部３
３を有するシヤツタ３４を、バネ３５により閉止
方向へ付勢しつつレール３６によりスライド自在
に支持し、このシヤツタ３４を開放方向へ押すネ
ジ３７を下部フレーム１９に螺合することによ
り、整流子１５へ向う風量を調節し、容器１へ供
給する風量を増減することができる。

この考案は上述のように構成したので、吸込フ
アンから吸い込んだ外気を分離板により整流子を
通過させて排気させる風路と整流子を通さずに空
気供給部に供給する風路とに分離することがで
き、したがつて、簡単な構造で清浄な空気のみを
空気供給部に供給することができ、これにより、
空気供給部に達する空気内には整流子で発生した
摩耗粉塵が混入しないため、浴中マツサージヤー
などとして利用した時に気泡板の目詰まりなどが
生じることがない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は縦断側面図、第２図は分離板の変形例を示す
一部の縦断側面図である。 １……容器（空気供給部）、１３……固定子、
１４……回転子、１５……整流子、１８……吸込
フアン、２０……分離板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に整流子が取付けられ他端に吸込フアンが
   取付けられた回転子を設け、固定子にその軸心に
   沿わせて前記回転子を取付け、前記固定子と前記
   整流子との間に、前記吸込フアンにより吸い込ん
   だ空気を前記整流子の部分を通つて外気に流通さ
   せる風路と前記整流子の部分を通さずに空気供給
   部に向けて流通させる風路とに分離する分離板を
   設けたことを特徴とする電動送風機。