JPS629598B2 - - Google Patents

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JPS629598B2
JPS629598B2 JP10879983A JP10879983A JPS629598B2 JP S629598 B2 JPS629598 B2 JP S629598B2 JP 10879983 A JP10879983 A JP 10879983A JP 10879983 A JP10879983 A JP 10879983A JP S629598 B2 JPS629598 B2 JP S629598B2
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JP
Japan
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phosphorylcholine
morpholinate
aluminum chloride
choline
complex
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JP10879983A
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JPS601193A (ja
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Tadashi Sato
Osamu Maruyama
Takeshi Kawashima
Nobuyuki Watamori
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Kojin Co Ltd
Original Assignee
Kojin Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明はホスホリルコリンモルホリデート塩化
アルミニウム錯体とそれを工業的に製造する方法
に関する。
ホスホリルコリンアミド類、なかんずくホスホ
リルコリンモルホリデートは悩外傷時の意識障害
治療薬などに用いられているシチジン―5′―ジホ
スフエートコリン(CDP―コリン)を合成する
際の中間物質であることは知られている。
従来ホスホリルコリンアミド類の製造法に関し
ては種々知られており、たとえばホスホリルコリ
ンクロリドとモルホリンとをジシクロヘキシルカ
ルボジイミド存在下に反応する方法(特公昭45―
4747号、同45―27561号、コリンリン酸モノクロ
リドをアンモニアまたはアミンと反応する方法
(特開昭47―38929号)などがあげられる。しかし
ながら、これらの方法においては、高価な試薬を
大量に使用すること、吸湿性が高く不安定なクロ
リドを原料として用いることなどから、操作が煩
雑でありまた目的物の収率も低くなる欠点を有し
ている。一方モルホリノリン酸誘導体から製造す
る方法として、2―モルホリノ―2―オキソ―
1,3,2―ジオキサホスホランをトリメチルア
ミンと反応させる方法(特開昭49―94650号)な
どが知られており、前記欠点は若干改良されては
いるものの封管中高温で長時間の反応が必要であ
り、工業的に有利な方法とは言い難い。
本発明者らは工業的に有利なシチジンジホスフ
エートコリンの新製法を開発すべく鋭意研究中、
2―モルホリノ―2―オキソ―1,3,2―ジオ
キサホスホランとトリメチルアミンとを塩化アル
ミニウムの存在下に反応させることによつて室温
短時間で極めて円滑に反応が進行し、シチジンジ
ホスフエートコリンを合成する際の新規中間体で
あるホスホリルコリンモルホリデート塩化アルミ
ニウム錯体をほぼ定量的に高収率で取得しうるこ
とを見出し、本発明を完成するに至つた。該錯体
はホスホリルコリンモルホリデートとは分析値は
もとより物性の面でも異なる全く別種の化合物で
あり、ホスホリルコリンモルホリデートと塩化ア
ルミニウムとの単なる混合物ないしはホスホリル
コリンモルホリデートの塩化アルミニウム塩とも
異なるものである。このことはたとえば、ホスホ
リルコリンモルホリデート塩化アルミニウム錯体
そのものや錯体をシチジン―5′―モノリン酸との
反応条件溶媒中に数時間保持後のものを、それぞ
れ同条件下のホスホリルコリンモルホリデート、
ホスホリルコリンモルホリデートと塩化アルミニ
ウムとの混合物クロマト分析でそのRf値を比較
したところ、塩化アルミニウム錯体とその他のも
のの値が異なることからも明らかである。
また本発明のホスホリルコリンモルホリデート
の塩化アルミニウム錯体の赤外線吸収スペクトル
とホスホリルコリンモルホリデートの赤外線吸収
スペクトルとを比較したところ、ホスホリルコリ
ンモルホリデートに顕著にみられるP=0の吸収
がホスホリルコリンモルホリデート塩化アルミニ
ウム錯体には全くみられないことから、本発明の
錯体においてはアルミニウムが結合してリン酸部
のリン原子と酸素原子の二重結合部が大きく変化
したことが示される。
本発明の方法でえられるホスホリルコリンモル
ホリデート塩化アルミニウム錯体は単離精製後ま
たは精製することなく反応液より生成物を取し
たままでもシチジン―5′―モノリン酸との反応に
供しえ、シチジン―5′―ジホスフエートコリンを
高収率で生成しうることを見出した。
本発明に用いられる出発物質である2―モルホ
リノ―2―オキソ―1,3,2―ジオキサホスホ
ランは製造法公知の化合物である(たとえば、
Zh.Obshch.Khim.36、923(1966))。塩化アルミ
ニウムは出発原料のホスホランに対し、等モルか
ら若干過剰モル(1.2倍モル程度)必要であり、
使用量が少ないと目的物の収率の低下をきたす。
反応は溶媒の存在下に実施され、好適な例として
アセトン、アセトニトリル、エーテルなどがあげ
られる。反応温度は0〜50℃程度、反応時間は1
〜3時間で充分である。目的物のホスホリルコリ
ンモルホリデート塩化アルミニウム錯体は、反応
終了後析出した沈殿物を取し、適当な溶媒、た
とえばメタノール―エーテルなどから結晶化する
ことによつて反応混合物から単離できる。本発明
における錯体は成分としてホスホリルコリンモル
ホリデートと塩化アルミニウムのモル比がほぼ
1:1のものに相当する。
つぎに実施例および参考例をあげて本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例の
みに限定されるものではない。
実施例 1 30重量%トリメチルアミンアセトニトリル溶液
25mlに2―モルホリノー2―オキソー1,3,2
―ジオキサホスホラン6gを溶解し、ついで塩化
アルミニウム4.2gを加えて室温で2時間撹拌し
た。反応終了後少量のエーテルを加えて沈殿物を
取し、これをクロロホルム、エーテルの順で洗
浄した。ついでメタノール―エーテルから結晶化
することによつてホスホリルコリンモルホリデー
ト塩化アルミニウム錯体11.1gをえた。
つぎにえられた錯体の特性値を示す。
融点280℃以上(約198℃から徐々に着色)ペー
パークロマトグラフイー(展開溶媒、エタノー
ル:0.5M酢酸アンモニウム=10:1、HI試薬で
検出):Rf値0.28(モノスポツト)(比較:特開
昭49―94650号の方法で製造したホスホリルコリ
ンモルホリデートは融点250℃、前記と同様な条
件でのペーパークロマトグラフイーにおけるRf
値0.33であつた。)赤外線吸収スペクトル分析
(KBr法) 本実施例でえられたホスホリルコリンモルホリ
デート塩化アルミニウム錯体の赤外線吸収スペク
トルを第1図に、また比較のための特開昭49―
94650号の方法で製造したホスホリルコリンモル
ホリデートの赤外線吸収スペクトルを第2図にそ
れぞれ示す。
第1図および第2図を比較すると、2900cm-1
近のモルホリンのC―Hの吸収、1100cm-1付近の
P―Oの吸収、1480cm-1、1640〜1650cm-1のコリ
ンによる吸収は共通であるが、第2図に顕著にみ
られる1205cm-1のP=0の吸収が第1図には全く
みられない。これはアルミニウムが結合してリン
酸部のリン原子と酸素原子間の二重結合部が大き
く変化したことを示すものである。
元素分析値 実測値(%):
C27.68H6.58N7.06Al7.92P7.90Cl12.28 応用例 1 ピリジン40mlおよび水5mlの混合溶媒に実施例
1でえられたホスホリルコリンモルホリデート塩
化アルミニウム錯体6.9gとシチジン―5′―モノ
リン酸トリ―n―ブチルアミン塩5.1gとを加
え、100℃で5時間反応させた。反応終了後、減
圧下に濃縮し、残渣を水に溶解し、アンモニア水
でPH9.5に調整し、ダイアイオンSA11B(ギ酸
型)カラムにかけた。水洗後0.01Mギ酸で溶出す
ると、はじめにCDP―コリンが溶出してくるの
でこの分画を集めて濃縮し、残渣にエタノールを
加えることによつてCDP―コリン4.6g(収率82
%)をえた。
えられた化合物の赤外線吸収スペクトル、核磁
気共鳴スペクトルは標品と完全に一致した。
なお、ホスホリルコリンモルホリデート塩化ア
ルミニウム錯体をピリジン―水(9:1)中で
100℃、2時間撹拌後水を加えて沈殿物を溶解し
たのち薄層クロマトグラフイー(エタノール:
0.5M酢酸アンモウム=1:1、HI試薬で検出)
で分析した結果、Rf値0.07であつた。一方、同じ
条件下でのホスホリルコリンモルホリデートは
Rf値0.30であつた。このことから、ホスホリルコ
リンモルホリデート塩化アルミニウム錯体から
CDP―コリンを製造する際、該錯体が溶媒中で
加水分解してホスホリルコリンモルホリデート経
由で反応するのではないことがわかる。
比較応用例 1 応用例1においてホスホリルコリンモルホリデ
ート塩化化アルミニウム錯体6.9gにかえてホス
ホリルコリンモルホリデート5gを用いたほかは
応用例1と同様にして反応し、えられた生成物を
精製してCDP―コリン3.7g(収率68%)をえ
た。
応用例 2 実施例1でえたホスホリルコリンモルホリデー
ト塩化アルミニウム錯体1.7gとシチジン―5′―
モノリン酸1gをジメチルホルムアミド6ml、塩
酸1ml、水2mlの混合溶媒に加え、室温で3時間
攪拌した。反応終了後水を加え、水酸化ナトリウ
ム溶液でアルカリ性としたのちダイアイオン
SAllB(OH型)カラムにかけた。水洗後、0.02M
ギ酸アンモニアで溶出すること、はじめにCDP
―コリンが溶出してくるのでこの分画を集め濃縮
し、残濛にエタノールを加えることによりCDP
―コリン1.55g(収率89%)をえた。
えられた化合物は、紙電気泳動試験で標品と
同じ位置に単一な紫外線吸収像を与え、さらにそ
の赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル
は標品と完全に一致した。
比較応用例 2 ジメチルホルムアミド6ml、塩酸1ml、水2ml
の混合溶媒に、ホスホリルコリンモルホリデート
1.7g、シチジン―5′―モノリン酸1gを加え室
温で攪拌した。反応混合物について高速液体クロ
マトグラフイーによりCDP―コリンの生成率を
測定したところ、2時間で10.6%、5時間で10.8
%であつた。
以上のとおり本発明のホスホリルコリンモルホ
リデート塩化アルミニウム錯体は、CDP―コリ
ンの製造において、縮合剤や特殊な溶媒を必要と
せず、しかもシチジン―5′―モノリン酸をトリ―
n―ブチルアミン塩のような形に変える必要もな
くそのままで使用でき、さらに比較的短時間内に
高収率で目的物を与えることができ、CDP―コ
リンを工業的に有利に生産するための中間体とし
て優れていることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図はホスホリルコリンモルホリデート塩化
アルミニウム錯体の赤外線吸収スペクトル、第2
図はホスホリルコリンモルホリデートの赤外線吸
収スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ホスホリルコリンモルホリデート塩化アルミ
    ニウム錯体。 2 2―モルホリノ―2―オキソ―1,3,2―
    ジオキサホスホランを塩化アルミニウムとトリメ
    チルアミンと反応させることを特徴とするホスホ
    リルコリンモルホリデート塩化アルミニウム錯体
    の製造法。
JP10879983A 1983-06-16 1983-06-16 ホスホリルコリンモルホリデ−ト塩化アルミニウム錯体およびその製造法 Granted JPS601193A (ja)

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CN114106043A (zh) * 2021-12-06 2022-03-01 成都海博为药业有限公司 一种化合物及其制备方法、该化合物制备胞磷胆碱的方法、应用

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