JPS628883B2 - - Google Patents
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- JPS628883B2 JPS628883B2 JP56197506A JP19750681A JPS628883B2 JP S628883 B2 JPS628883 B2 JP S628883B2 JP 56197506 A JP56197506 A JP 56197506A JP 19750681 A JP19750681 A JP 19750681A JP S628883 B2 JPS628883 B2 JP S628883B2
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Landscapes
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
本発明はフイルムタイプのコンデンサに関する
もので、電子機器、電力機器の小形化、高性能化
に貢献するものである。 従来コンデンサの誘電体として、絶縁紙やプラ
スチツクフイルム、特に、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレンフイルムが広く用いられ
ているが、近年の電子機器及び電力機器の小形
化、高性能化の要求にともない高誘電率、高絶縁
耐力のある誘電体を用いた小形、高性能のコンデ
ンサの開発が望まれている。 高誘電率誘電体として、古くからセルロース誘
導体が注目され、例えば、シアノエチルセルロー
ス、アセチルセルロース等が開発されているが、
誘電損失が高く、絶縁耐圧が低い欠点を持ち、特
に高温(60℃以上)における特性低下が著しいた
め実用化には充分至つていない。 本発明は、従来における以上のような点に鑑み
なされたもので、セルロース誘導体の高誘電率、
耐熱性、剛性などの特長を生かし、かつ、高温に
おける誘電損失及び絶縁耐力の向上を電子受容体
の特殊な働きにより計り、耐熱性小形高性能のコ
ンデンサを提供するものである。 以下に図面を用い本発明の説明を行う。 少なくとも一対の電極間にセルロース誘導体と
電荷受容型化合物を含む固体誘電体を配置して作
つた長帯状フイルム又は、一枚のシートを捲回又
は積層してコンデンサを作製した。 セルロース誘導体の一般式は、次の(1)式で示さ
れる。 R=CH2−CH2CN、
もので、電子機器、電力機器の小形化、高性能化
に貢献するものである。 従来コンデンサの誘電体として、絶縁紙やプラ
スチツクフイルム、特に、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレンフイルムが広く用いられ
ているが、近年の電子機器及び電力機器の小形
化、高性能化の要求にともない高誘電率、高絶縁
耐力のある誘電体を用いた小形、高性能のコンデ
ンサの開発が望まれている。 高誘電率誘電体として、古くからセルロース誘
導体が注目され、例えば、シアノエチルセルロー
ス、アセチルセルロース等が開発されているが、
誘電損失が高く、絶縁耐圧が低い欠点を持ち、特
に高温(60℃以上)における特性低下が著しいた
め実用化には充分至つていない。 本発明は、従来における以上のような点に鑑み
なされたもので、セルロース誘導体の高誘電率、
耐熱性、剛性などの特長を生かし、かつ、高温に
おける誘電損失及び絶縁耐力の向上を電子受容体
の特殊な働きにより計り、耐熱性小形高性能のコ
ンデンサを提供するものである。 以下に図面を用い本発明の説明を行う。 少なくとも一対の電極間にセルロース誘導体と
電荷受容型化合物を含む固体誘電体を配置して作
つた長帯状フイルム又は、一枚のシートを捲回又
は積層してコンデンサを作製した。 セルロース誘導体の一般式は、次の(1)式で示さ
れる。 R=CH2−CH2CN、
【式】−ON2又は
【式】
なおここで、セルロースは、セルロース鎖骨格
に3個の水酸基を有し、一般にこの水酸基を酸性
及びアルカリ触媒を用いて置換反応を行なう。こ
の時の水酸基が置換された割合を置換度といい、
100%置換されたものを置換度3.0と定義されてい
る。置換度によつて物質の性質が異なり、置換度
2.0以下の場合フイルム成形性及びその他電気絶
縁特性が低下するため本発明品では置換度2.0〜
3.0のものを使用した。第1表に、本発明品に使
用されたセルロース誘導体の一例を示した。
に3個の水酸基を有し、一般にこの水酸基を酸性
及びアルカリ触媒を用いて置換反応を行なう。こ
の時の水酸基が置換された割合を置換度といい、
100%置換されたものを置換度3.0と定義されてい
る。置換度によつて物質の性質が異なり、置換度
2.0以下の場合フイルム成形性及びその他電気絶
縁特性が低下するため本発明品では置換度2.0〜
3.0のものを使用した。第1表に、本発明品に使
用されたセルロース誘導体の一例を示した。
【表】
【表】
電子受容型化合物は、一般に骨格にπ電子をも
ちさらに吸電子基を側鎖にもつて、外部からの電
子を受けれる能力をもつた化合物で、電子供与化
合物とともに用いられて電荷移動錯体として有機
半導体の分野で開発が進んでいる。本発明はこの
電子受容型化合物の特性を生かしたもので一般式
では、次の(2)式の様に示される。 (X)n−(A)−(Y)o ………(2) A;π電子骨格〓C=C〓、−C≡C−、
ちさらに吸電子基を側鎖にもつて、外部からの電
子を受けれる能力をもつた化合物で、電子供与化
合物とともに用いられて電荷移動錯体として有機
半導体の分野で開発が進んでいる。本発明はこの
電子受容型化合物の特性を生かしたもので一般式
では、次の(2)式の様に示される。 (X)n−(A)−(Y)o ………(2) A;π電子骨格〓C=C〓、−C≡C−、
【式】
など。
X、Y;吸電子基−C≡N、−NO2、−F、−
Cl、Br、−Iなど。 m、n;2〜4 第2表に、本発明に使用される電子受容型の一
例を示す。 なお便宜上以下の説明ならびに図面では第1表
および第2表に記載した記号でもつて該当の化合
物を表わすものとする。
Cl、Br、−Iなど。 m、n;2〜4 第2表に、本発明に使用される電子受容型の一
例を示す。 なお便宜上以下の説明ならびに図面では第1表
および第2表に記載した記号でもつて該当の化合
物を表わすものとする。
【表】
【表】
【表】
なおここで、従来のセルロース誘導体は、セル
ロースを酸又はアルカリ触媒を用いて合成するた
めその残留物が電気特性に悪影響をおよぼす不純
物として働くため、誘電損失及び絶縁耐圧を低下
させていた。以下にセルロース誘導体の合成例を
示す。 (i) シアノエチルセルロースの合成例 (ii) ニトロセルロースの合成例 以上(i)、(ii)の反応例から明らかな様に、フイル
ム中にNa+、SO4 2-、が混入し、さらに分子鎖中
に吸着し除去が困難になり、又誘電体のもれ電流
の大きさを左右し、この要因によつて特に高温
(60℃以上)での誘電特性の悪化をきたしてい
た。 さて第1図に第1表のセルロース誘導体A〜D
の各々に第2表の電子受容型化合物を添加した場
合の添加の量と高温(80℃)における誘電損失
tanδ(100Hz)との関係を示す。 また第2図に同セルロース誘導体A〜Dの各々
に同電子受容型化合物を添加した場合の添加量と
高温(80℃)における比誘電率との関係を示す。 第1図より明らかな様に、各種セルロース誘導
体に電子受容体を添加することにより誘電損失が
低下し添加量が0.01〜13wt%で特に著しい効果が
認められた。0.01wt%以下では、効果が少なく、
10wt%以上では電子受容体自身の動電性増加に
よる誘電損失の増加が認められた。 第2図の誘電率との関係においても添加量
10wt%までは、比誘電率は安定であるが、それ
以上の添加量では不安定となり、電気機器の設計
に困難をきたした。 次に第3図に、同セルロース誘導体A〜Dの
各々に同電子受容型化合物を添加した場合の添加
量と高温(80℃)における絶縁破壊電圧(直流)
との関係を示す。図から明らかなようにこの場
合、無添加物のものと比較して0.01〜30wt%添加
したものは絶縁破壊電圧が2倍以上に高まる。 第1図〜第3図で明らかになつた以上のような
効果は、誘電体中の導電性不純物が添加剤によつ
て固定化又は中性化されたためで、特にこの効果
は、誘電損失の改善に大きく影響している。さら
に本発明の場合上記の効果と同時に、電子受容型
化合物によつて、電極部より高圧時に注入される
電子のエネルギーが、緩和されるためにさらに絶
縁耐力の向上をもたらしたものである。 なお、第1図〜第3図においては一部の組合せ
しか示さなかつたが、他のセルロース誘導体と電
子受容型化合物の組合せにおいても同様な効果を
示した。 次により具体的に本発明の実施例を説明する。 なおここで本発明によるコンデンサの構成の一
例を第5図に示す。図において1は誘電体フイル
ム、2は電極である。 実施例 1 本発明品(1)として、シアノエチルセルロースA
(置換度2.8)にテトラシアノエチレン(2)を0.5wt
%添加したフイルムを溶液法で成形し、その両面
にアルミニウム金属を蒸着し捲回してコンデンサ
素子を作製し、この素子と、従来品(1)として上記
と同様な製造方法で作製した電子受容体無添加の
コンデンサ素子とのそれぞれに、80℃雰囲気中で
50V/μmの交流電圧を印加して破壊寿命試験を
行なつた。その試験結果を第4図に示す。なお各
試験材料数は本発明品、従来品とも5個であり、
このことは後出の実施例2においても同じであ
る。 図から明らかなように、従来品(1)は100時間以
内に全数破壊し、残存率が0%になつたが、本発
明品(1)は1000時間経過後においても残存率100%
であつた。 実施例 2 本発明品(2)として、ニトロセルロースB(置換
度2.5)p−アイオダニル5を0.1wt%添加した溶
液を、両面アルミニウム蒸着したポリエチレンテ
レフタレートフイルムに塗布してフイルムを形成
したものを積層して作製したコンデンサ素子と、
従来品(2)として上記と同様な製造方法で、電子受
容体無添加のニトロセルロースをフイルム形成し
て作製したコンデンサ素子とのそれぞれに80℃雰
囲気で50V/μmの交流電圧を印加して破壊寿命
試験を行なつた。その試験結果を同じく第4図に
示す。図から明らかな様に、実施例1同様従来品
(2)は100時間以内で全数破壊し、残存率が0%に
なつたが、本発明品(2)は1000時間経過後において
も残存率100%であつた。 なおその他のセルロース誘導体についても前記
実施例と同様な結果が得られている。 本発明は以上のように誘電損失が低くかつ絶縁
耐圧が高く、さらに高温で特性が安定しているな
ど性能の極めてすぐれたコンデンサを提供するも
のである。
ロースを酸又はアルカリ触媒を用いて合成するた
めその残留物が電気特性に悪影響をおよぼす不純
物として働くため、誘電損失及び絶縁耐圧を低下
させていた。以下にセルロース誘導体の合成例を
示す。 (i) シアノエチルセルロースの合成例 (ii) ニトロセルロースの合成例 以上(i)、(ii)の反応例から明らかな様に、フイル
ム中にNa+、SO4 2-、が混入し、さらに分子鎖中
に吸着し除去が困難になり、又誘電体のもれ電流
の大きさを左右し、この要因によつて特に高温
(60℃以上)での誘電特性の悪化をきたしてい
た。 さて第1図に第1表のセルロース誘導体A〜D
の各々に第2表の電子受容型化合物を添加した場
合の添加の量と高温(80℃)における誘電損失
tanδ(100Hz)との関係を示す。 また第2図に同セルロース誘導体A〜Dの各々
に同電子受容型化合物を添加した場合の添加量と
高温(80℃)における比誘電率との関係を示す。 第1図より明らかな様に、各種セルロース誘導
体に電子受容体を添加することにより誘電損失が
低下し添加量が0.01〜13wt%で特に著しい効果が
認められた。0.01wt%以下では、効果が少なく、
10wt%以上では電子受容体自身の動電性増加に
よる誘電損失の増加が認められた。 第2図の誘電率との関係においても添加量
10wt%までは、比誘電率は安定であるが、それ
以上の添加量では不安定となり、電気機器の設計
に困難をきたした。 次に第3図に、同セルロース誘導体A〜Dの
各々に同電子受容型化合物を添加した場合の添加
量と高温(80℃)における絶縁破壊電圧(直流)
との関係を示す。図から明らかなようにこの場
合、無添加物のものと比較して0.01〜30wt%添加
したものは絶縁破壊電圧が2倍以上に高まる。 第1図〜第3図で明らかになつた以上のような
効果は、誘電体中の導電性不純物が添加剤によつ
て固定化又は中性化されたためで、特にこの効果
は、誘電損失の改善に大きく影響している。さら
に本発明の場合上記の効果と同時に、電子受容型
化合物によつて、電極部より高圧時に注入される
電子のエネルギーが、緩和されるためにさらに絶
縁耐力の向上をもたらしたものである。 なお、第1図〜第3図においては一部の組合せ
しか示さなかつたが、他のセルロース誘導体と電
子受容型化合物の組合せにおいても同様な効果を
示した。 次により具体的に本発明の実施例を説明する。 なおここで本発明によるコンデンサの構成の一
例を第5図に示す。図において1は誘電体フイル
ム、2は電極である。 実施例 1 本発明品(1)として、シアノエチルセルロースA
(置換度2.8)にテトラシアノエチレン(2)を0.5wt
%添加したフイルムを溶液法で成形し、その両面
にアルミニウム金属を蒸着し捲回してコンデンサ
素子を作製し、この素子と、従来品(1)として上記
と同様な製造方法で作製した電子受容体無添加の
コンデンサ素子とのそれぞれに、80℃雰囲気中で
50V/μmの交流電圧を印加して破壊寿命試験を
行なつた。その試験結果を第4図に示す。なお各
試験材料数は本発明品、従来品とも5個であり、
このことは後出の実施例2においても同じであ
る。 図から明らかなように、従来品(1)は100時間以
内に全数破壊し、残存率が0%になつたが、本発
明品(1)は1000時間経過後においても残存率100%
であつた。 実施例 2 本発明品(2)として、ニトロセルロースB(置換
度2.5)p−アイオダニル5を0.1wt%添加した溶
液を、両面アルミニウム蒸着したポリエチレンテ
レフタレートフイルムに塗布してフイルムを形成
したものを積層して作製したコンデンサ素子と、
従来品(2)として上記と同様な製造方法で、電子受
容体無添加のニトロセルロースをフイルム形成し
て作製したコンデンサ素子とのそれぞれに80℃雰
囲気で50V/μmの交流電圧を印加して破壊寿命
試験を行なつた。その試験結果を同じく第4図に
示す。図から明らかな様に、実施例1同様従来品
(2)は100時間以内で全数破壊し、残存率が0%に
なつたが、本発明品(2)は1000時間経過後において
も残存率100%であつた。 なおその他のセルロース誘導体についても前記
実施例と同様な結果が得られている。 本発明は以上のように誘電損失が低くかつ絶縁
耐圧が高く、さらに高温で特性が安定しているな
ど性能の極めてすぐれたコンデンサを提供するも
のである。
第1図、第2図および第3図はセルロース誘電
体に電子受容型化合物を添加した場合の添加量と
誘電損失、比誘電率および絶縁破壊電圧との関係
をそれぞれ示す図、第4図は本発明によるコンデ
ンサと従来品のそれぞれの破壊寿命試験結果を示
す図、第5図は本発明によるコンデンサの構成の
一例を示す図である。 1……誘電体フイルム、2……電極。
体に電子受容型化合物を添加した場合の添加量と
誘電損失、比誘電率および絶縁破壊電圧との関係
をそれぞれ示す図、第4図は本発明によるコンデ
ンサと従来品のそれぞれの破壊寿命試験結果を示
す図、第5図は本発明によるコンデンサの構成の
一例を示す図である。 1……誘電体フイルム、2……電極。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも一対の電極間に配置される誘電体
がセルロース誘導体に電子受容型化合物を添加し
たものから構成されたことを特徴とするコンデン
サ。 2 電子受容型の化合物のセルロース誘導体に対
する添加量が、0.01〜10重量%の範囲にあること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のコンデ
ンサ。 3 セルロース誘導体が、下記の一般式で表され
る化合物であることを特徴とする特許請求の範囲
第1項または第2項記載のコンデンサ。 ただし、Rは、−CH2CH2CN、【式】 −NO2および【式】よりなる群から選ば れる少なくとも一種の極性基よりなる。 4 下記の一般式で表されるセルロース誘導体が
シアノエチルセルロース、ニトロセルロース、酢
酸セルロースおよびリン酸セルロースのなかの何
れか一つであることを特徴とする特許請求の範囲
第3項記載のコンデンサ。 ただし、Rは、−CH2CH2CN、【式】 −NO2および【式】よりなる群から選ば れる少なくとも一種の極性基よりなる。 5 電子受容型化合物が下記の一般式で表される
化合物であることを特徴とする特許請求の範囲第
1項、第2項、または第4項記載のコンデンサ。 (X)a−(A)−(Y)b ただし、Aはπ電子骨格をもつ>C=C<、−
C≡C−、【式】【式】お よび【式】よりなる群から選ばれる少なく とも一種のπ電子をもつ分子基よりなる。 X、Yは、−C≡N、−NO2、−F、−Cl、−Br、
および−Iよりなる群から選ばれる少なくとも一
種の吸電子基よりなる。 a、bは、置換基の数を示すもので2〜4であ
る。 6 下記の一般式で表される電子受容型化合物
が、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエ
チレン、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−
アイオダニル、p−フルオラニル、ジシアノジク
ロロキノン、ジシアノジブロモキノンおよびトリ
ニトロベンゼンのなかの何れか一つであることを
特徴とする特許請求の範囲第5項記載のコンデン
サ。 (X)a−(A)−(Y)b ただし、Aはπ電子骨格をもつ〓C=C〓、−
C≡C−、【式】【式】お よび【式】よりなる群から選ばれる少なく とも一種のπ電子をもつ分子基よりなる。 X、Yは、−C≡N、−NO2、−F、−Cl、−Br、
および−Iよりなる群から選ばれる少なくとも一
種の吸電子基よりなる。 a、bは、置換基の数を示すもので2〜4であ
る。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19750681A JPS5897822A (ja) | 1981-12-07 | 1981-12-07 | コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19750681A JPS5897822A (ja) | 1981-12-07 | 1981-12-07 | コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5897822A JPS5897822A (ja) | 1983-06-10 |
JPS628883B2 true JPS628883B2 (ja) | 1987-02-25 |
Family
ID=16375602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19750681A Granted JPS5897822A (ja) | 1981-12-07 | 1981-12-07 | コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5897822A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7542265B2 (en) | 2006-11-28 | 2009-06-02 | General Electric Company | High energy density capacitors and methods of manufacture |
US8120890B2 (en) * | 2008-07-25 | 2012-02-21 | General Electric Company | High temperature film capacitor |
Citations (3)
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JPS5411947A (en) * | 1977-06-29 | 1979-01-29 | Matsushita Electric Works Ltd | Composition having high dielectric constant |
JPS54163400A (en) * | 1978-06-14 | 1979-12-25 | Matsushita Electric Works Ltd | High dielectric composition |
JPS5679425A (en) * | 1979-11-30 | 1981-06-30 | Matsushita Electric Works Ltd | Multilayer electric circuit board |
-
1981
- 1981-12-07 JP JP19750681A patent/JPS5897822A/ja active Granted
Patent Citations (3)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS5897822A (ja) | 1983-06-10 |
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