JPS6287654A - 鋳鉄製内燃機関用シリンダヘツド及びその製造方法 - Google Patents
鋳鉄製内燃機関用シリンダヘツド及びその製造方法Info
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- JPS6287654A JPS6287654A JP60228067A JP22806785A JPS6287654A JP S6287654 A JPS6287654 A JP S6287654A JP 60228067 A JP60228067 A JP 60228067A JP 22806785 A JP22806785 A JP 22806785A JP S6287654 A JPS6287654 A JP S6287654A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
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- Laser Beam Processing (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッド及びその製造
方法に関し、詳しくは鋳鉄製シリンダヘッドの吸気弁と
排気弁の間の弁間部並びに吸気弁とチャンバ穴の間およ
び排気弁とチャンバ穴の間の弁−チャンバ間部を改良し
た鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッド及びその製造方法に
関する。
方法に関し、詳しくは鋳鉄製シリンダヘッドの吸気弁と
排気弁の間の弁間部並びに吸気弁とチャンバ穴の間およ
び排気弁とチャンバ穴の間の弁−チャンバ間部を改良し
た鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッド及びその製造方法に
関する。
近年、自動車のエンジンに対する要求性能はますます高
度なものとなってきており、運転条件が過酷なものとな
っている。この結果、鋳鉄製シリンダヘッドにおいて、
他の部位より比較的肉薄とされている鋳鉄製シリンダヘ
ッドの吸気弁と排気弁の間の弁間部並びに吸気弁とチャ
ンバ穴の間および排気弁とチャンバ穴の間の弁−チャン
バ間部に、燃焼による熱応力に起因して亀裂が発生し易
いという問題があった。
度なものとなってきており、運転条件が過酷なものとな
っている。この結果、鋳鉄製シリンダヘッドにおいて、
他の部位より比較的肉薄とされている鋳鉄製シリンダヘ
ッドの吸気弁と排気弁の間の弁間部並びに吸気弁とチャ
ンバ穴の間および排気弁とチャンバ穴の間の弁−チャン
バ間部に、燃焼による熱応力に起因して亀裂が発生し易
いという問題があった。
従来、かかる問題に対処するために、鋳鉄組成を変えた
り、他材料を接合する等の方法が考えられているが、効
果や製造性の点で難がある。この中でも、比較的実用性
のあるものとして、亀裂の発生し易い部位にFe−Ni
合金等の延展性、耐熱性に優れた材料を肉盛、ろう付は
等により形成し、この延展性、耐執性・−こ擾れた材料
により熱応力を吸収して亀裂を防止する方法が提案され
ている(例えば、特許第516829号(特公昭39−
18230号)、特開昭58−.62344号、鋳物便
覧等)。
り、他材料を接合する等の方法が考えられているが、効
果や製造性の点で難がある。この中でも、比較的実用性
のあるものとして、亀裂の発生し易い部位にFe−Ni
合金等の延展性、耐熱性に優れた材料を肉盛、ろう付は
等により形成し、この延展性、耐執性・−こ擾れた材料
により熱応力を吸収して亀裂を防止する方法が提案され
ている(例えば、特許第516829号(特公昭39−
18230号)、特開昭58−.62344号、鋳物便
覧等)。
ところで、上記従来技術では、使用するFe−Ni合金
のNi濃度が高いため高コストとなるばかりか、F e
−N i合金自体が粘いため機械加工が困難であり、
刃具寿命を短くするという問題がある。
のNi濃度が高いため高コストとなるばかりか、F e
−N i合金自体が粘いため機械加工が困難であり、
刃具寿命を短くするという問題がある。
また、Fe−Ni合金の肉盛を行う際に、弁間部、弁−
チャンバ間部のごく狭い範囲しか肉盛しない場合には、
母材である鋳鉄と肉盛合金であるFe−Ni合金の熱膨
張率の違い等に起因して肉盛部と母材の境界部に亀裂が
発生ずる。このため、従来は弁間部、弁−チャンバ間部
を含む広い範囲を肉盛りすることにより、この問題に対
処している。従って、この場合にもコスト高となるとい
う問題がある。
チャンバ間部のごく狭い範囲しか肉盛しない場合には、
母材である鋳鉄と肉盛合金であるFe−Ni合金の熱膨
張率の違い等に起因して肉盛部と母材の境界部に亀裂が
発生ずる。このため、従来は弁間部、弁−チャンバ間部
を含む広い範囲を肉盛りすることにより、この問題に対
処している。従って、この場合にもコスト高となるとい
う問題がある。
更に、シリンダヘッドを予熱しないと肉盛性が悪く、シ
リンダヘッドを予熱して肉盛した場合には、予熱工程を
余分に必要し、また場合により焼鈍を必要とすると共に
、肉盛用の前加工−が必要となるという問題がある。
リンダヘッドを予熱して肉盛した場合には、予熱工程を
余分に必要し、また場合により焼鈍を必要とすると共に
、肉盛用の前加工−が必要となるという問題がある。
そこで、従来と同程度の亀裂防止効果イ維持しつつ、製
造性が良く、かつ低コストにする工夫が望まれていた。
造性が良く、かつ低コストにする工夫が望まれていた。
上記問題は、次に述べる本発明の鋳鉄製内燃機関用シリ
ンダヘッド及びその製造方法によって解決される。
ンダヘッド及びその製造方法によって解決される。
即ち、本発明の鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドは、鋳
鉄製シリンダヘッドの吸気弁と排気弁の間の弁間部並び
に吸気弁とチャンバ穴の間および排気弁とチャンバ穴の
間の弁−チャンバ間部に、表面から0.2fi以上の深
さにわたって、フェライト基地中に径が1μm〜20μ
mの黒鉛が析出した微細黒鉛鋳鉄層が形成されているこ
とを特徴としている。・・−一−−−第1の発明 また、本発明の鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの製造
方法は、鋳鉄を原料としてシリンダへラド粗形材を鋳造
後、鋳鉄製シリンダヘッドの吸気弁と排気弁の間の弁間
部並びに吸気弁とチャンバ穴の間および排気弁とチャン
バ穴の間の弁−チャンバ間部の各表面に、高密度エネル
ギを照射してチル化層を形成し、続いてこのチル化層を
800℃〜1100℃で1分間〜3時間再加熱した後、
空冷して微細黒鉛鋳鉄層を形成し、次いで微細黒鉛鋳鉄
層近傍を機械加工することにより仕上げを行うことを特
徴としている。−・・・−・第2の発明以下に、本発明
を更に具体的に説明する。
鉄製シリンダヘッドの吸気弁と排気弁の間の弁間部並び
に吸気弁とチャンバ穴の間および排気弁とチャンバ穴の
間の弁−チャンバ間部に、表面から0.2fi以上の深
さにわたって、フェライト基地中に径が1μm〜20μ
mの黒鉛が析出した微細黒鉛鋳鉄層が形成されているこ
とを特徴としている。・・−一−−−第1の発明 また、本発明の鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの製造
方法は、鋳鉄を原料としてシリンダへラド粗形材を鋳造
後、鋳鉄製シリンダヘッドの吸気弁と排気弁の間の弁間
部並びに吸気弁とチャンバ穴の間および排気弁とチャン
バ穴の間の弁−チャンバ間部の各表面に、高密度エネル
ギを照射してチル化層を形成し、続いてこのチル化層を
800℃〜1100℃で1分間〜3時間再加熱した後、
空冷して微細黒鉛鋳鉄層を形成し、次いで微細黒鉛鋳鉄
層近傍を機械加工することにより仕上げを行うことを特
徴としている。−・・・−・第2の発明以下に、本発明
を更に具体的に説明する。
本発明において、シリンダヘッド材料としては鋳鉄を使
用する。かかる鋳鉄として、JIS Fe12、Fe
12、F’ C30等を用いることができる。
用する。かかる鋳鉄として、JIS Fe12、Fe
12、F’ C30等を用いることができる。
シリンダ・・ソドの弁間部等には、微細黒鉛鋳鉄層が形
成される。この微細黒鉛鋳鉄層は0,2f1以上設けな
いと十分な効果が得られない。
成される。この微細黒鉛鋳鉄層は0,2f1以上設けな
いと十分な効果が得られない。
微細黒鉛鋳鉄層を形成する前処理として、高密度エネル
ギ源を用いて再溶融チル化を行う。即ち、シリンダヘッ
ド上の再溶融チル化処理を施す弁間部等に、高密度エネ
ルギを照射することにより瞬時に鋳鉄の再溶融チル化を
行う。このとき、鋳鉄は、シリンダヘッドの冷却能によ
り瞬時に冷却され、特別な冷却手段を用いることなく凝
固しチル化する。なお、高密度エネルギ源としては、レ
ーザ、電子ビーム、プラズマアー・り、TUGアーク等
を用いることができる。
ギ源を用いて再溶融チル化を行う。即ち、シリンダヘッ
ド上の再溶融チル化処理を施す弁間部等に、高密度エネ
ルギを照射することにより瞬時に鋳鉄の再溶融チル化を
行う。このとき、鋳鉄は、シリンダヘッドの冷却能によ
り瞬時に冷却され、特別な冷却手段を用いることなく凝
固しチル化する。なお、高密度エネルギ源としては、レ
ーザ、電子ビーム、プラズマアー・り、TUGアーク等
を用いることができる。
再溶融チル層は、800℃〜1100℃で1分間〜3時
間再加熱した後、空冷、放冷あるいは徐冷することによ
り黒鉛化され、フェライト基地に微細な塊状あるいは球
状の黒鉛が分散した微細黒鉛鋳鉄組織が得られる。この
ように、基地のフェライトに塊状あるいは球状の黒鉛が
分布している点は、一般的な焦心可鍛鋳鉄(例えば、「
鋳物便覧」第3版、日本鋳物協会績、P1039〜10
98)と同じであるが、本発明の微細黒鉛鋳鉄層の場合
は、焦心可鍛鋳鉄の黒鉛の径が30μm以上であるのに
対し、1μm〜20μmと微細とされている点が異なる
。上記加熱時において、例えば加熱温度が800℃と低
い場合には加熱時間は3時間と長めになり、1100℃
と高い場合には加熱時間は1分間程度と短めでよい。な
お、950℃〜1050℃で1〜10分間加熱すること
が、より望ましい。また、加熱手段としては高周波加熱
、火炎加熱(バーナ加熱)等を用いることができるが、
局部加熱ができるという点から高周波加熱の方が望まし
い。
間再加熱した後、空冷、放冷あるいは徐冷することによ
り黒鉛化され、フェライト基地に微細な塊状あるいは球
状の黒鉛が分散した微細黒鉛鋳鉄組織が得られる。この
ように、基地のフェライトに塊状あるいは球状の黒鉛が
分布している点は、一般的な焦心可鍛鋳鉄(例えば、「
鋳物便覧」第3版、日本鋳物協会績、P1039〜10
98)と同じであるが、本発明の微細黒鉛鋳鉄層の場合
は、焦心可鍛鋳鉄の黒鉛の径が30μm以上であるのに
対し、1μm〜20μmと微細とされている点が異なる
。上記加熱時において、例えば加熱温度が800℃と低
い場合には加熱時間は3時間と長めになり、1100℃
と高い場合には加熱時間は1分間程度と短めでよい。な
お、950℃〜1050℃で1〜10分間加熱すること
が、より望ましい。また、加熱手段としては高周波加熱
、火炎加熱(バーナ加熱)等を用いることができるが、
局部加熱ができるという点から高周波加熱の方が望まし
い。
本発明の鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドによれば、従
来、熱応力等により亀裂等の不具合が発生し易かった弁
間部と弁−チャンバ間部の表面部に、フェライト基地に
微細な塊状あるいは球状の黒鉛が分散した微細黒鉛鋳鉄
層が形成される。従来のように、基地がパーライトの場
合には、燃焼によりシリンダヘッドの弁間部や弁−チャ
ンバ間部が高温となることにより、徐々にセメンタイト
が黒鉛とフェライトに分解し、このとき体積が膨張する
。そして、かかる膨張が弁間部等の熱応力を大きくし亀
裂発生の原因をなすと考えられる。
来、熱応力等により亀裂等の不具合が発生し易かった弁
間部と弁−チャンバ間部の表面部に、フェライト基地に
微細な塊状あるいは球状の黒鉛が分散した微細黒鉛鋳鉄
層が形成される。従来のように、基地がパーライトの場
合には、燃焼によりシリンダヘッドの弁間部や弁−チャ
ンバ間部が高温となることにより、徐々にセメンタイト
が黒鉛とフェライトに分解し、このとき体積が膨張する
。そして、かかる膨張が弁間部等の熱応力を大きくし亀
裂発生の原因をなすと考えられる。
しかるに、本発明の場合、基地が靭性を有し、かつ安定
なフェライトのため、このような不具合が発生しない。
なフェライトのため、このような不具合が発生しない。
また、本発明は再溶融チルと熱処理を組み合わせること
により微細黒鉛鋳鉄層を形成するため、従来のようにF
e−Ni合金等の別部材を肉盛する必要がない。このた
め、肉盛用の予熱や前加工等が不要となる。
により微細黒鉛鋳鉄層を形成するため、従来のようにF
e−Ni合金等の別部材を肉盛する必要がない。このた
め、肉盛用の予熱や前加工等が不要となる。
更に、従来のようにFe−Ni合金を肉盛する場合には
、亀裂の発生を防止するため弁間部等を含んだ広範囲に
肉盛を行う必要があったが、本発明の場合は鋳鉄基地自
体を改善する方法を採るため、弁間部、弁−チャンバ間
部のみの処理で十分である。このため、高価なニッケル
を多量にかつ広範囲に使用する必要がなくなり、低コス
ト化が図れる。
、亀裂の発生を防止するため弁間部等を含んだ広範囲に
肉盛を行う必要があったが、本発明の場合は鋳鉄基地自
体を改善する方法を採るため、弁間部、弁−チャンバ間
部のみの処理で十分である。このため、高価なニッケル
を多量にかつ広範囲に使用する必要がなくなり、低コス
ト化が図れる。
次に、本発明の実施例を図面を参考にして説明する。
ここで、第1図は本発明の実施例に係る鋳鉄製内燃機関
用シリンダヘッドの要部を示す概略構成図、第2図は本
発明の実施例に係る鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの
弁間部の合金化処理工程を示す工程図、第3図は本発明
の実施例で得られた鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの
弁間部の微細黒鉛鋳鉄層の金属組織を示す顕微鏡写真(
×200)である。
用シリンダヘッドの要部を示す概略構成図、第2図は本
発明の実施例に係る鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの
弁間部の合金化処理工程を示す工程図、第3図は本発明
の実施例で得られた鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの
弁間部の微細黒鉛鋳鉄層の金属組織を示す顕微鏡写真(
×200)である。
シリンダヘッドの材料として、普通鋳鉄(Ji5 F
e12)に脱酸剤としてセリウム(Ce)を0.02%
添加したものを溶解し、砂型鋳造法により第1図に要部
の概要を示すディーゼルエンジン用シリンダヘッド粗形
材1を鋳造した。第1図において、2はインテークボー
ト(吸気口)、3はエキゾーストボート(排気口)、4
はチャンバ穴である。そして、インテークボート2とエ
キゾーストボート3の間のハツチングで示した部分が弁
間部5であり、インテークボート2とチャンバ穴4の問
およびエキゾーストボート3とチャンバ穴4の間のハツ
チングで示した部分が弁−チャンバ間部6.7である。
e12)に脱酸剤としてセリウム(Ce)を0.02%
添加したものを溶解し、砂型鋳造法により第1図に要部
の概要を示すディーゼルエンジン用シリンダヘッド粗形
材1を鋳造した。第1図において、2はインテークボー
ト(吸気口)、3はエキゾーストボート(排気口)、4
はチャンバ穴である。そして、インテークボート2とエ
キゾーストボート3の間のハツチングで示した部分が弁
間部5であり、インテークボート2とチャンバ穴4の問
およびエキゾーストボート3とチャンバ穴4の間のハツ
チングで示した部分が弁−チャンバ間部6.7である。
この弁間部5と弁−チャンバ間部6.7に再溶融チル化
処理を施した。即ち、第2図(a)(第1図のA、 −
A線断面図に相当)に示す状態から、弁間部5 (説明
の便宜上、弁間部の合金化処理について説明するが、弁
−チャンバ間部も同様に合金化処理を行う)に、高密度
エネルギ源としてTIGアークを用いて、第2図(b)
に示すように、幅15鶴、深さ411の範囲に再溶融チ
ル処理を行った。
処理を施した。即ち、第2図(a)(第1図のA、 −
A線断面図に相当)に示す状態から、弁間部5 (説明
の便宜上、弁間部の合金化処理について説明するが、弁
−チャンバ間部も同様に合金化処理を行う)に、高密度
エネルギ源としてTIGアークを用いて、第2図(b)
に示すように、幅15鶴、深さ411の範囲に再溶融チ
ル処理を行った。
このとき、TIGアークによる合金化処理は、3゜2f
l径のタングステン電極棒を用い、シールドガスとして
アルゴンガスを処理部に251/分の割で供給しながら
行った。処理条件としては、ピーり電流を25OA、ベ
ース電流を20OAとし、パルス時間を0.3秒とする
と共に、アーク長を2゜5鶴とした。そして、TIGト
ーチ8の送り速度を111/秒とし、TIGI−−チ8
をその移動方向と垂直な方向に7.5鶴幅のウィービン
グを行いつつ処理を行った。この結果、第2図(b)に
示すように、弁間部5は表面から平均4鶴の深さまで溶
融され、再溶融チル層9が形成された。なお、10は熱
影響部である。
l径のタングステン電極棒を用い、シールドガスとして
アルゴンガスを処理部に251/分の割で供給しながら
行った。処理条件としては、ピーり電流を25OA、ベ
ース電流を20OAとし、パルス時間を0.3秒とする
と共に、アーク長を2゜5鶴とした。そして、TIGト
ーチ8の送り速度を111/秒とし、TIGI−−チ8
をその移動方向と垂直な方向に7.5鶴幅のウィービン
グを行いつつ処理を行った。この結果、第2図(b)に
示すように、弁間部5は表面から平均4鶴の深さまで溶
融され、再溶融チル層9が形成された。なお、10は熱
影響部である。
次いで、第2図(C1に示すように、弁間部50表面近
傍に高周波加熱コイル11を配設し、再溶融チル層9の
中央の温度が1020℃となるように2分間加熱を行い
、その後放冷した。この結果、再溶融チル層9の基地が
フェライトとなった微細黒鉛鋳鉄層12が得られた。
傍に高周波加熱コイル11を配設し、再溶融チル層9の
中央の温度が1020℃となるように2分間加熱を行い
、その後放冷した。この結果、再溶融チル層9の基地が
フェライトとなった微細黒鉛鋳鉄層12が得られた。
続いて、第2図(d)に示すように、機械加工により仕
上げを行い、最終製品としてのシリンダへラドAを得た
。
上げを行い、最終製品としてのシリンダへラドAを得た
。
なお、第3図は本実施例で得られたシリンダヘッドの弁
間部の微細黒鉛鋳鉄層12の金属組織を示す顕微鏡写真
である。この第3図において、黒い部分が微細な黒鉛で
あり、地はフェライトである。また、微細黒鉛鋳鉄層1
2のビッカース硬さHVは161であった。
間部の微細黒鉛鋳鉄層12の金属組織を示す顕微鏡写真
である。この第3図において、黒い部分が微細な黒鉛で
あり、地はフェライトである。また、微細黒鉛鋳鉄層1
2のビッカース硬さHVは161であった。
(第1比較例)
第1実施例において、シリンダヘッド粗形材1の弁間部
5および弁−チャンバ間部6.7に合金化処理を行うこ
とな(、そのまま機械加工により最終製品に仕上げたこ
と以外、他は実質的に第1実施例と同様にしてシリンダ
ヘッドBを製造した。
5および弁−チャンバ間部6.7に合金化処理を行うこ
とな(、そのまま機械加工により最終製品に仕上げたこ
と以外、他は実質的に第1実施例と同様にしてシリンダ
ヘッドBを製造した。
なお、第4図は本比較例で得られたシリンダヘッドの弁
間部の金属組織を示す顕微鏡写真である。
間部の金属組織を示す顕微鏡写真である。
この第4図において、黒い部分が片状黒鉛であり、地は
パーライトである。また、ピンカース硬さHVは188
であった。
パーライトである。また、ピンカース硬さHVは188
であった。
(第2比較例)
第1実施例と同様にしてディーゼルエンジン用シリンダ
へラド粗形材1を鋳造した。得られたシリンダヘッド粗
形材1の弁間部5と弁−チャンバ間部6.7に幅10鶴
、深さ4Bの溝を加工し、亀裂防止と肉盛性の改善のた
めシリンダヘッド粗形材1を450℃に予熱した後、鉄
−ニッケル合金棒(Fe−50%Ni合金)を用いて、
酸素−アセチレン炎で溝を埋めるように肉盛を行った。
へラド粗形材1を鋳造した。得られたシリンダヘッド粗
形材1の弁間部5と弁−チャンバ間部6.7に幅10鶴
、深さ4Bの溝を加工し、亀裂防止と肉盛性の改善のた
めシリンダヘッド粗形材1を450℃に予熱した後、鉄
−ニッケル合金棒(Fe−50%Ni合金)を用いて、
酸素−アセチレン炎で溝を埋めるように肉盛を行った。
次いで、600℃で3時間保持して歪取りのための焼鈍
を行い、その後、肉盛部の厚さが2mmとなるように機
械加工してシリンダヘッドCを得た。
を行い、その後、肉盛部の厚さが2mmとなるように機
械加工してシリンダヘッドCを得た。
なお、第5図は本比較例で得られたシリンダヘッドの弁
間部の肉盛層の金属組織を示す顕微鏡写真である。この
第5図において、地はFe−Ni合金である。また、ビ
ッカース硬さHvは187であった。
間部の肉盛層の金属組織を示す顕微鏡写真である。この
第5図において、地はFe−Ni合金である。また、ビ
ッカース硬さHvは187であった。
(評価)
上記実施例および比較例で得られたシリンダヘッドA−
Cを、それぞれエンジンに組み付けて耐久試験を行った
。耐久試験は実機運転時における全負荷状態で490O
rpmおよび無負荷状態で1100Orpという条件で
行った。
Cを、それぞれエンジンに組み付けて耐久試験を行った
。耐久試験は実機運転時における全負荷状態で490O
rpmおよび無負荷状態で1100Orpという条件で
行った。
この結果、第1比較例で得られたシリンダへラドDは、
300時間以内で弁間部および弁−チャンバ間部に亀裂
が発生するのが観察されたが、実施例と第2比較例で得
られたシリンダヘッドA5Cは、それぞれ500時間の
連続運転を行っても弁間部等になんら異常は認められな
かった。
300時間以内で弁間部および弁−チャンバ間部に亀裂
が発生するのが観察されたが、実施例と第2比較例で得
られたシリンダヘッドA5Cは、それぞれ500時間の
連続運転を行っても弁間部等になんら異常は認められな
かった。
また、本実施例において、微細黒鉛鋳鉄層を形成する範
囲は、第2比較例のFe−Ni合金を肉盛する場合の約
1/3であった。
囲は、第2比較例のFe−Ni合金を肉盛する場合の約
1/3であった。
以上、本発明の特定の実施例について説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲内において種々の実施態様を包含するものである。
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲内において種々の実施態様を包含するものである。
例えば、実施例ではディーゼルエンジン用シリンダヘッ
ドに本発明を適用した例を示したが、ガソリンエンジン
用シリンダヘッドにも同様に適用することができる。
ドに本発明を適用した例を示したが、ガソリンエンジン
用シリンダヘッドにも同様に適用することができる。
以上より、本発明の鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッド及
びその製造方法によれば、以下の効果を奏する。
びその製造方法によれば、以下の効果を奏する。
(イ)シリンダヘッドの弁間部および弁−チ十ンバ間部
の表面のフェライト化が促進され、かつ黒鉛が微細化さ
れるため、弁間部等における亀裂の発生が大幅に低減さ
れる。
の表面のフェライト化が促進され、かつ黒鉛が微細化さ
れるため、弁間部等における亀裂の発生が大幅に低減さ
れる。
(ロ)従来のように、高価なF e −N i合金を大
量にかつ広範囲に使用することがないため、低コスト化
が図れる。
量にかつ広範囲に使用することがないため、低コスト化
が図れる。
(ハ)従来の肉盛のように、シリンダヘッドを予熱した
り焼鈍する必要がなく、また肉盛用の前加工も必要でな
くなり、単に再溶融チルと熱処理を行うのみでよいため
、製造性がよく、大量生産に適する。
り焼鈍する必要がなく、また肉盛用の前加工も必要でな
くなり、単に再溶融チルと熱処理を行うのみでよいため
、製造性がよく、大量生産に適する。
第1図は本発明の第1実施例に係る鋳鉄製内燃機関用シ
リンダヘッドの要部を示す概略構成図、第2図は本発明
の第1実施例に係る鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの
弁間部の合金化処理工程を示す工程図、 第3図は本発明の実施例で得られた鋳鉄製内燃機関用シ
リンダヘッドの弁間部の微細黒鉛鋳鉄層の金属組織を示
す顕微鏡写真(x200)、第4図は第1比較例で得ら
れた鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの弁間部の金属組
織を示す顕微鏡写真(x200)、 第5図は第2比較例で得られた鋳鉄製内燃機関用シリン
ダヘッドの弁間部の肉盛層の金属組織を示す顕微鏡写真
(X200)、 1−−−−−−・シリンダヘッド粗形材2−・・−・イ
ンテークボート 3−−−−−−一エキシーストポート 4−・−一一−−チャンバ穴 5−・・−弁間部 6.7−−−−−−−弁−チャンバ間部8−−−−一・
・TIG)−チ 9−−−−−−・再溶融チル層 10−・−一−〜−・熱影響部 11−−−−−−・高周波加熱コイル 12・−・−・・−微細黒鉛鋳鉄層 出願人 トヨタ自動車株式会社 第1図 第3図 第2図 (a)(b) (C) (d)
リンダヘッドの要部を示す概略構成図、第2図は本発明
の第1実施例に係る鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの
弁間部の合金化処理工程を示す工程図、 第3図は本発明の実施例で得られた鋳鉄製内燃機関用シ
リンダヘッドの弁間部の微細黒鉛鋳鉄層の金属組織を示
す顕微鏡写真(x200)、第4図は第1比較例で得ら
れた鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの弁間部の金属組
織を示す顕微鏡写真(x200)、 第5図は第2比較例で得られた鋳鉄製内燃機関用シリン
ダヘッドの弁間部の肉盛層の金属組織を示す顕微鏡写真
(X200)、 1−−−−−−・シリンダヘッド粗形材2−・・−・イ
ンテークボート 3−−−−−−一エキシーストポート 4−・−一一−−チャンバ穴 5−・・−弁間部 6.7−−−−−−−弁−チャンバ間部8−−−−一・
・TIG)−チ 9−−−−−−・再溶融チル層 10−・−一−〜−・熱影響部 11−−−−−−・高周波加熱コイル 12・−・−・・−微細黒鉛鋳鉄層 出願人 トヨタ自動車株式会社 第1図 第3図 第2図 (a)(b) (C) (d)
Claims (2)
- (1)鋳鉄製シリンダヘッドの吸気弁と排気弁の間の弁
間部並びに吸気弁とチャンバ穴の間および排気弁とチャ
ンバ穴の間の弁−チャンバ間部に、表面から0.2mm
以上の深さにわたって、フェライト基地中に径が1μm
〜20μmの黒鉛が析出した微細黒鉛鋳鉄層が形成され
ていることを特徴とする鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッ
ド。 - (2)鋳鉄を原料としてシリンダヘッド粗形材を鋳造後
、鋳鉄製シリンダヘッドの吸気弁と排気弁の間の弁間部
並びに吸気弁とチャンバ穴の間および排気弁とチャンバ
穴の間の弁−チャンバ間部の各表面に、高密度エネルギ
を照射してチル化層を形成し、続いてこのチル化層を8
00℃〜1100℃で1分間〜3時間再加熱した後、空
冷して微細黒鉛鋳鉄層を形成し、次いで微細黒鉛鋳鉄層
近傍を機械加工することにより仕上げを行うことを特徴
とする鋳鉄製内燃機関用シリンダヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60228067A JPS6287654A (ja) | 1985-10-14 | 1985-10-14 | 鋳鉄製内燃機関用シリンダヘツド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60228067A JPS6287654A (ja) | 1985-10-14 | 1985-10-14 | 鋳鉄製内燃機関用シリンダヘツド及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6287654A true JPS6287654A (ja) | 1987-04-22 |
Family
ID=16870671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60228067A Pending JPS6287654A (ja) | 1985-10-14 | 1985-10-14 | 鋳鉄製内燃機関用シリンダヘツド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6287654A (ja) |
-
1985
- 1985-10-14 JP JP60228067A patent/JPS6287654A/ja active Pending
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