JPS6286771A - シリコン・ダイアフラムの製造方法 - Google Patents

シリコン・ダイアフラムの製造方法

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JPS6286771A
JPS6286771A JP22727585A JP22727585A JPS6286771A JP S6286771 A JPS6286771 A JP S6286771A JP 22727585 A JP22727585 A JP 22727585A JP 22727585 A JP22727585 A JP 22727585A JP S6286771 A JPS6286771 A JP S6286771A
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JP
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boron
silicon
diaphragm
layer
substrate
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Pending
Application number
JP22727585A
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English (en)
Inventor
Katsunori Nishiguchi
勝規 西口
Masahiro Shibata
柴田 雅裕
Akira Yamaguchi
章 山口
Hiroyuki Nakano
啓之 中野
Hisashi Morikawa
森川 恒
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はシリコン・ダイアフラムの製造方法に関する。
更に詳しくいえば、半導体圧力センサ等に応用できるシ
リコン・ダイアフラムの製造方法に関する。
従来の技術 シリコンは、物性的に半導体高集積回路の原材料として
利用される一方で、機械的強度が高いことからダイアフ
ラムとして利用されている。その代表的なものがシリコ
ン・ダイアフラム型圧力センサである。
圧力センサの需要は、近年医療用、自動車用、工業計測
用などの各種分野で急速に高まってきており、この需要
に対応できる唯一のものとして、シリコン・ダイアフラ
ム型の圧カセンザが注目されている。その理由としては
、まず大量生産が可能であり、高精度、高信頼性で多機
能化の可能性も高く、しかも低価格化、小型・軽量化が
可能である等の多くの利点と今後の可能性にある。
しかしながら、実際にはその製造上の最重要技術である
シリコン・ダイアフラムの作製技術は確立されたものと
はなっておらず、上記の利点の中でも特に大量生産性、
低価格化が実現されているとは言い難い。即ち、ダイア
フラムの(i)均一性、(ii )厚さ精度、(iii
 )半導体としての特性等を正確に制御することは非常
に困難であるために、安定した生産を行うことはできな
い。
このシリコン・ダイアプラムの構成は、一般に添付第2
図(h)を参照することにより最も良く理解することが
できる。即ち、シリコン・ダイアフラム7は、シリコン
基板1の上部表面に形成されたp型不純物を高濃度で含
有するp型層4と、その上に形成されたn型のエピタキ
シャル成長層5と、上・下側面に設けられた保護膜層6
および/または3で構成される。
上記のようにシリコン・ダイアフラムの作製技術におい
て問題となっていた、(1)均一性と(ii )厚さの
精度の2点君いて有利に制御し得る方法として従来提案
された方法は第2図(a)〜(h)に示すような各工程
からなっている。この方法では、まず第2図(a)に示
したようにn型シリコン単結晶基板1の両面に保護膜2
および3を形成する。この保護膜としては、熱酸化、C
VD法(PSG、N5C)スパッタ法などによる5in
2膜、CVD法、プラズマCVD法、スパッタ法などに
よるSiN膜等種種の材質ものが考えられるが、熱酸化
SiO2膜が最も一般的であった。そこで、以下熱酸化
SiC2膜を例として゛説明する。
次いで、第2図0:1)に従って、保護膜2のパターニ
ング(2°)を行う。この操作において、シリコン基板
1の表面上の保護膜2は少なくともダイアフラムが形成
される領域全体を含む部分(従って全面といわれること
もある)が除去され、一方裏面の保護膜3は後の不純物
拡散操作の保護膜として利用するためにそのまま残され
る。従って、ここでのフォト処理は両面処理である。尚
、裏面のボロン高濃度層をアルカリ系エツチング液によ
るエツチングマスクとして用いるために、エツチングし
ない部分の保護膜だけを除去する方法も知られている。
次に、ボロンガラス等をシリコン基板1上に堆積させ、
1.200℃程度の高温処理を行い、ボロン濃度が7 
XIO”イオン/ant以上となる層4が2μm以上形
成されるようにボロンをシリコン基板中に拡散させる(
第2図(C)参照)。
更に、第2図(d)に示したようにシリコン基板1表面
上の保護膜2を除去する。この際、裏面の保護膜3は残
し、表面の保護膜は完全に除去する。
裏面の保護膜3を残す理由は、表面に比べて凹凸の多い
裏面の保護膜としては熱酸化SiO2膜が最適であり、
しかも後の工程で熱処理工程を残すことが好ましくない
ために、先に形成した膜を利用することによる。
また、かくして表面上の保護膜2を除去した後、ボロン
高濃度層4を形成したシリコン基板1上にリンをI X
IO”イオン/cnf程度含むn型のシリコン単結晶層
5をエピタキシャル成長させる(第2図(e)参照)。
このエピタキシャル層5とボロン高濃度層4の厚さの合
計が形成されるダイアフラムの実際の厚さとなる。
次いで、第2図(f)に従って、上記のようにして得た
エピタキシャル層5上に、後のエピタキシャル処理(一
般にアルカリ系エツチング液が用いられる)に耐性のあ
る保護膜6を、できる限り低温で形成する。例えば、4
50℃程度で形成し得るSiO3、SiN等のCVD膜
か、800℃程度で形成する極薄い熱酸化SiO2膜が
考えられる。
最後に、第2図((イ)、(h)に従ってダイアフラム
の形成換作を行う。まず、((イ)に従ってシリコン基
板1の裏面上の保護膜3を、ダイアフラム形成用窓を設
けるためにエツチングによりパターニングするが、この
際パターンの形状はダイアフラム7の厚さとシリコン基
板1の厚さにより一意的に決まる。即ち、アルカリ系の
エツチング液を用いると(111)面のエツチング速度
が(100)置傘(110)面に比べて極端に遅いため
、基板の(100)或いは(110)面を用いると幾何
学的に形状が決定される。
かくして裏面のパターニングを行ったあと第2図(h)
に示したように、シリコン基板1の裏面側からアルカリ
系のエツチング液でエツチングすることによりダイアフ
ラム7を形成する。この場合、ボロン高濃度層4のエツ
チング速度は極めて遅いために、エツチングはこれとの
界面でほぼ自動的に停止する。そこで、このボロン高濃
度層4はエツチング停止層と呼ばれている。
以上詳述した従来法でシリコン・ダイアフラムを製造す
ると、ダイアフラムの均一性および厚さの精度は、ボロ
ン高濃度層4とエピタキシャル成長層5の均一性と厚さ
の精度により一意的に決定することができ、一般的に用
いられるエツチング速度とエツチング時間によりこれら
を制御する方法に比べ圧倒的に高い厚さ精度で製造でき
る。
しかしながら、このような従来法では、工程C(第2図
(C))のボロン高濃度層形成時に、裏面の保護膜3上
にも非常に高濃度のボロンを付着させているために、工
程e(第2図(e))のエピタキシャル成長時に悪影響
を及ぼす危険性がある。即ち、このエピタキシャル成長
層5はリン濃度1xlQ15イオン/c++f程度のn
型が望まれるが、エピタキシャル成長時にシリコン基板
1裏面のボロンが雰囲気中に飛び出し、エピタキシャル
成長層中に混入するオートドーピングと称する現象が生
じるため、著しい場合にはボロン濃度がリン濃度を上回
ることがあり、n型ではなくp型となってしまうことさ
えある。
このように、シリコン・ダイアフラムを機械的にのみ利
用する場合には、このi!!!造方法で充分であるが、
例えば圧力センサのようにその半導体としての特性をも
利用しようとする場合には、この方法では上記のように
問題が残る。
また、このような問題を解決する一つの方法として、ボ
ロン高濃度層をイオン注入法で形成する方法が知られて
いる。このイオン注入法によれば、加速電圧、イオン電
流等を適当に制御することによって、注入の深さくある
いは不純物分布)、その量を正確に調節し得ることから
、上記の裏面の不純物汚染並びに後の操作におけるその
雰囲気中への飛び出し、これに基くエピタキシャル成長
膜のオートドーピングの問題などを解消し得るものと考
えられる。しかしながら、この方法においては少なくと
も1xlQIフイオン/cnfのボロンイオンの打込み
が必要とされるために、注入装置の負担が過大となり、
しかも費用が非常に高くなるという2つの実用上致命的
な欠点がある。
発明が解決しようとする問題点 以上述べたように、各種の分野において圧力センサに対
する需要が急速に高まっているが、このような状況に対
応できるものとしては量産性、精度、信頼度、経済性、
多機能化の可能性等の観点からシリコン・ダイアフラム
型の圧力センサが最も有力である。
しかしながら、上記のような各種の利点を達成できるも
のと予想されるシリコン・ダイアフラム型圧力センサに
あっても、その製造技術は確立されたものとはいえず、
量産性、低価格化の点ではいまだ不十分である。これは
、ダイアフラムの均一性、厚さ精度、半導体としての特
性を正確に制御することが困難であることに起因するも
のと考えられる。
そこで、第2図に基き説明したような方法が提案された
が、これはダイアフラムの均一性と厚さ精度の点ではか
なりの前進をみせたものの依然として前記のような改善
すべき問題が残されており、特に半導体としての特性を
も利用しようとする圧力センサなどに対しては問題であ
った。また、この方法の欠点はイオン注入法を利用する
ことにより解決し得ると考えられるが、実用上、特に不
経済であり、注入装置の負担が過大であるなどの理由か
ら問題である。
また、本発明者等は上記第2図に示した従来法の欠点、
特にオートドーピングを防止するために、第3図に示し
たような、ボロン高濃度層4の形成後(第3図(d)参
照)、表面の保護膜2と共に裏面の保護膜3をも除去し
、裏面の保護膜3−に拡散・付着したボロンを、エピタ
キシャル層5の成膜傑作前に除去することによって、ボ
ロンのエピタキシャル層中へのオートドーピングの発生
を防止する方法を開発している。しかしながら、この方
法では、必ずしもボロンで汚染された領域の除去が完全
ではなく、また、第3図(a)〜(C)(これは第2図
(a)〜(C)と同様であるので、その説明は省略した
)にみられるように、ボロン高濃度層4を形成する操作
が両面処理であり、操作が煩雑であるなどの問題を有し
ているので、更に改良の余地が残されている。尚、この
方法では、第3図(d)〜(f)にみられるようにシリ
コン基板1の裏面の保護膜3を一旦除去し、ダイアフラ
ム形成用のエツチング操作前にエツチング耐性のある保
護膜6を設ける以外は第2図と同様にしてシリコン・ダ
イアフラム7を作製することができる。
そこで、本発明の目的は、半導体として所定の特性をも
ち、形状的にも均一性に優れたシリコン・ダイアフラム
を高精度かつ安価に、しかも大量に製造することを可能
とする新規なシリコン・ダイアフラムの製造方法を提供
することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、シリコン・ダイアフラムの製造技術の上
記のような現状に鑑みて、上記目的とする新規な方法を
開発すべく種々検討・研究した結果、ボロン高濃度層を
形成した後、エピタキシャル層の成長前に、適当な手段
で、所定領域以外に拡散または付着したボロンを除去す
ることが、ダイアフラムの均−性並びに厚さ精度を制御
し、更にはその半導体としての所期の特性を維持するた
めに極めてを効であることを見出し、本発明を完成した
即ち、本発明のシリコン・ダイアフラムの製造方法は、
n型シリコン単結晶基板上に、7X10”イオン/c+
rf以上のボロンを不純物として含有するp型層を形成
する工程、該p型層上にn型シリコン単結晶膜をエピタ
キシャル成長させる工程、上記シリコン基板をその裏面
からアルカリ系のエツチング液によりエツチングして、
上記p型層までの部分を除去する工程を含むシリコン・
ダイアフラムの製造方法であって、前記p型層の形成を
拡散法で行い、前記p型層の形成後かつ前記エピタキシ
ャル成長前に前記シリコン基板を、その裏面からボロン
が少なくとも1xlQ14イオン/cm3存在する部分
を除去し、上記エピタキシャル層の成長後アルカリ系エ
ツチング液に対して高い耐性を有する薄膜を、上記シリ
コン基板の表・裏両面に形成することを特徴とするもの
である。
以下、添付第1図に従って、本発明の方法を更に詳しく
説明する。尚、説明の簡単化のために第2図と同一部分
は同一の参照番号で示した。
まず、第1図(a)のように、n型シリコン単結晶基板
1の全面に保護膜2.3を形成する。この保護膜として
は従来法と同様に種々のものが考えられるが、一般的に
は熱酸化によりSiO2膜を1.0〜1.5μmの厚さ
で形成する。
次いで、工程b(第1図ら)参照)に従って、表面にの
みレジストを塗布し、少なくともダイアフラムを形成す
る領域を含む部分のレジストを除去し、その後保護膜の
エツチング、レジストの除去を行い、表面の保護膜のバ
ターニング(2゛)と裏面の保護膜の除去を行う。ここ
で、レジストとしては従来公知の各種のものが使用でき
、また表面保護膜2のパターニング並びに裏面保護膜3
の除去はフッ酸、フッ化アンモニウムなどのフッ酸系の
エツチング液などによって行うことができ、またその他
のドライエツチングも当然利用できる。
次に、第1図(C)の工程に従って、ボロン高濃度層4
の形成を行う。この操作は、従来技術におけるのと同様
に行い、ボロン濃度が7 ×lQ l 9イオン/CT
I+以上となる層を厚さ2μm以上で形成する。この操
作中に、シリコン基板1の裏面にも同様な層4°が形成
される。かくしてボロン高濃度層4を形成した後、第1
図(d)に従ってシリコン基板1上の保護膜2′を除去
する。この(巣作も上記の工程すと同様に行うことがで
きる。
更に、シリコン基板1の裏面上に形成された層4゛を除
去するために、基板lをその裏面から機械的研磨処理し
、少なくともボロンが拡散または付着している部分(ボ
ロン濃度lXl014イオン/cnf以上の部分)を完
全に除去する(第1図(e)参照)。
ここで、研摩装置としては、例えばロータリーサーフエ
イスゲライングシリーズ650(ディスコ社製)等が有
利に使用できる。この研摩操作中基板表面にキズがつか
ないようにワックスやフィルム等の保護材で十分に保護
しておくことが望ましい。
また、この工程中に、基板の厚さの不均一性や平行度の
バラツキがあったり、反りがあったりする場合には、同
時にこれらを完全に修正しておくことが望ましい。更に
、純粋な機械的研暦のみで得られる滑かさでは不十分で
ある場合には、化学反応を伴うような研磨剤を用いたポ
リシングや化学的エツチングを併用すればよい。そのた
めに、例えば各種公知の鏡面研摩用エツチング液を使用
することができる。
シリコン基板1の裏面3におけるボロン高濃度層4°を
除去した後、第1図(f)に従って、基板1の表面にエ
ピタキシャル成長層5を形成する。n型不純物(一般に
はリン)を1xlQ15イオン/c++f程度含むn型
シリコン単結晶膜5を、ボロン高濃度層4が形成されて
いるシリコン基板1の表面上に、所望のダイアフラム厚
さからボロン高濃度層4の厚さを引いた厚さだけエピタ
キシャル成長させる。このとき、ボロン高濃度層4はエ
ピタキシャル成長時の高温度(1,150〜1.200
℃)の影響により、そのボロン分布状態が変化すると共
に、エピタキシャル成長膜5中にもボロンが拡散する。
このことは後工程の熱の影響を含めて、ボロン高濃度層
4のエツチング停止層としての効果を見積る上で非常に
重要である。
ここで使用し掛るエピタキシャル成長法としては、水素
還元法あるいは熱分解法などによる気相エピタキシー、
ティッピング法、ディッピング法、スライドボート法な
どの液相エピタキシー法等公知の任意の方法が利用でき
、また不純物のドーピングもそれぞれのエピタキシー法
に応じた公知の方法が利用できる。例えば、気相エビク
キシー法では液体ドーピング原料あるいは気体ドーピン
グ原料をシリコン単結晶原料である5ICI4などのバ
ブラに混入させるか、あるいは独立のバブラを用いて成
長室に導入したり、また成長装置にドーピングガス導入
口を設けて導入することにより行うことができる。
次に、工程f(第1図(f))で得た製品の表・裏両面
に保護膜6を形成する。この保護膜6はアルカリ系のエ
ツチング液に耐え得る材質のものを出来る限り低温条件
下で形成する。このような材質としてはSiN膜がよい
が、一般にはSiO2膜が用いられ、一方該保護膜6の
形成方法としては450℃程度で成膜し得るCVD法が
有力と思われるが、耐薬品性良好で、かつ基板両面が同
時に成膜できることから、800℃程度の比較的低い温
度下での熱酸化法が最も好ましい。また、保護膜の厚さ
は5、000人程産出することが好ましい。更に、基板
1の裏面のダイアフラム7を形成するためのエツチング
用窓6′を形成する。これは上記のようなフォトエツチ
ング技術を利用して行うことができる。
最後に、第1図(社)に従って裏面の窓6′から基板を
エツチングにより除去して基板1の裏面のダイアフラム
を形成する。この場合に使用するエツチング液としては
、n型シリコン基板1とボロン高濃度層4との選択比等
を考慮して最適のものを選ぶ必要がある。このような理
由から、以下のような組成の混合液を使用することが最
も有利である。
(i)無水エチレンジアミン1.000〜1.050c
c(ii )ピロカテコール    175〜185g
(iii )ピラジン        0〜Log(i
v)水       480〜500ccこのエツチン
グ液の沸点(約118℃)におけるエツチング速゛度は
シリコン単結晶基板の(110)面に対して115μm
/時、熱酸化SiO2膜に対して200八/時などであ
る。従って、厚さ400μmの基板を用いた場合には、
 3.5時間のエツチングにより、均一なダイアフラム
7を形成することが可能である。
〕涯 圧力センサは、一般に抵抗体に圧力(歪)を加えると抵
抗値が大巾に変化するピエゾ抵抗効果を利用するもので
あり、特に抵抗体として半導体を利用した場合には形状
はもとより導電率が大きく変化する。従、って、圧力セ
ンサとして半導体を使用することが最も有利である。
更に、圧力センサの多機能化の観点からすると、ダイア
フラム自体には機械的強度はもとより、半導体自体の特
性をも残しておくことが有利であり、その意味からシリ
コン製のものが注目されている。
シリコン・ダイアフラムを、特に半導体としての特性を
維持し、多機能化し得るものとして、世産性良く、高精
度で高信頼度であり、かつ安価に作製するためには、第
2図に示した従来法では不十分であり、特にボロン高濃
度層の形成時に、シリコン基板裏面の保護膜にも高濃度
でボロンが混入し、これがエピタキシャル層の形成時に
悪影響を及ぼす(オートドーピングなど)ことがわかっ
ている。このような難点を解決するためにボロン高濃度
層の形成をイオン注入法で行うことも考えられるが、こ
の方法においても固有の難点があり、実用化の観点から
は不満足であった。
そこで、本発明の方法ではボロン高濃度層の形成後かつ
エピタキシャル層の成長前に、シリコン基板の裏面を機
械的に研摩して、少なくとも1×1014イオン/ct
lのボロン濃度を有する部分を除去することにより、第
2図に示した方法におけるオートドーピング等の諸欠点
を解決した。
即ち、第2図に示した従来法においては、ボロン高濃度
層形成の際にシリコン基板の裏面にも多量のボロンが混
入され、しかもこの部分がエピタキシャル成長工程を含
めた最終工程まで除去されないのに対し、本発明の方法
では同様にボロン高濃度層形成工程中に裏面に拡散・付
着したボロンを、研磨処理によって機械的に除去してい
る。その結果エピタキシャル層の形成中にp型ドーパン
トであるボロンがその中に混入されることをほぼ完全に
防止できる。換言すれば、本発明の方法によれば、n型
シリコン単結晶膜のエピタキシャル成長操作の際に、不
必要なボロンが完全に除去されているので、オートドー
ピングが抑えられ、n型ドーパント(例えばリン)の濃
度だけに注目して、半導体としての特性を制御できる。
特に、従来法のエピタキシャル成長時のオートドーピン
グの主な原因と考えられるのは、基板裏面に拡散・付着
しているボロンであると考えられる。即ち、表面のみを
研摩した基板では、裏面の凹凸が、また両面研摩の基板
でもそれまでの処理で避は得なかったキズが多量のボロ
ンを付着・保持するためであった。しかし、このような
問題は本発明の方法を利用することによってほぼ完全に
解決できる。
また、この本発明の方法における研あ処理は後のダイア
フラム形成の際のエツチング処理の制御性に対しても大
きな効果をもっている。即ち、このエツチング処理にお
いて上記ボロン高濃度はエツチング停止層として機能す
るので、裏面にボロンを多里に含む層が残されていた場
合にはエツチング処理時間が著しく長くなり、またダイ
アフラムの厚さの均一性、その精度、制御性は大巾に低
下する。このような理由から、上記本発明の方法におけ
る新書処理は、少なくともI Xl014イオン/ct
lのボロン濃度を有する領域まで除去するように行うこ
とが重要となる。これによって、目的とする諸効果を有
利に達成することができ、この意味から上記数値は本発
明において臨界的である。
更に、この新暦処理では、基板の厚さの不均一性や平行
度のバラツキ、反りなどの修正を併せて実施することが
可能となるので、最終製品の精度、信頼性は更に一層良
好なものとなる。
本発明の方法は、第3図に基き説明した本出願人による
方法と比較しても以下のような利点を有している。
a、オートドーピングを完全に防止できる。
b、基板全体の均一化が可能である。
c 、 %造工程がより簡略化できる。
即ち、第3図に示した方法では、ボロン高濃度層の形成
工程Cで裏面の保護膜3上に付着したあるいはそこに拡
散したボロンを次の保護膜除去工程dで保護膜2と共に
除去し、再度工程fで保護膜6を形成するが、この操作
によって必ずしも上記濃度以上のボロン含有領域が完全
に除去されるとはいえない。
また、本発明の方法においては、上記のように新暦工程
で形状、寸法上の欠陥を修正できるので、この点につい
ても有利であり、更に本発明の方法においては工程b(
第1図う))の保護膜2のパターニング工程で裏面の保
護膜3を必ずしも残す必要がなく、フォト処理は表面の
みに実施すればよいので、両面処理の煩雑さを回避する
ことができる。
以上、本発明の方法を、特にドーパントとしてp型では
ボロンを、またn型としてはリンを例に説明したが、本
発明の方法はこれらに何等制限されず、その他の公知の
ドーパントのいずれも使用できることは勿論である。
実施例 以下、本発明の方法を実施例に基き更に具体的に説明す
る。しかしながら、本発明の範囲は以下の実施例により
何等制限されない。
実施例1 本例では、第1図の工程に従って半導体圧力センサ用の
シリコン・ダイアフラムを作製した。
まず、シリコン基板(厚さ=400μm)上に熱酸化に
よって5in2保護膜を1.0μmの厚さで形成した。
次いで、表面保護膜のパターニングを通常のフォトエツ
チングにより行い、ボロンガラスを保護膜の窓部に堆積
させl、 200℃に加熱することによりボロン高濃度
層(濃度7X10”イオン/crd;厚さ2μm)を形
成した。ボロン高濃度層の形成後、残された表面上の保
護膜を除去し、更に基板裏面を機械研房することにより
、50μm除去し:ボロン濃度I XIOロイオン/c
m3以上の領域をすべて除去した。この時基板裏面の露
出面のボロン濃度はI XIO”イオン/cnl以下で
あり、これは2次イオン質量分析法により測定した。次
いで、不純物としてリンを用い、S+CLの熱分解によ
りn型シリコン単結晶のエピタキシャル成長層を厚さ2
3μm(リン濃度: l xlQIsイオ7 / ct
l )で形成した。
尚、エピタキシャル成長層は原料ガスとして5iC1゜
を用い、またドーパントガスとしてPH3を、更にキャ
リアガスとしてH2を夫々用い、高周波加熱により温度
1260℃で成膜した。
ここで、エピタキシャル成長層の一部を採取し、2次イ
オン質量分析法でボロン濃度を測定したが、測定誤差範
囲内(lxlQ14イオン/cal以下)で検知された
にすぎなかった。
更に、800℃に1時間加熱してS 102熱酸化膜を
17さ5.000人で形成しエツチング用保護膜とした
。上記と同様にして基板裏面の保護膜にエツチング用窓
を形成し、無水エチレンジアミン255c5ピロカテコ
ール、15g1水122ccおよびピラジン2.25 
gを含むアルカリ系エツチング液で裏面から基板をエツ
チングして厚さ25μmのシリコン・ダイアフラムを得
た。
応用例 本例では、更に上記の如くして得たシリコン・ダイアフ
ラムを用いて医療用のカテーテル先端型チップとしての
圧力センサく寸法: 1.2 X 3. Omm)を作
製した。その構成を第4図(a)〜(C)に示した。第
4図から明らかな如く、このカテーテル先端型圧力セン
サチップはシリコン基板1のダイアフラム7上にボロン
を不純物とした4つのピエゾ拡散抵抗10と、これをホ
イートストンブリッジを形成するように接続する低抵抗
の拡散リード部11と、へ1端子12とで構成されてい
る。
このようなセンサの感度のバラツキを決定する最大の因
子はダイアフラムの形状である。例えば、ダイアフラム
が均一であると仮定するとその感度はダイアフラムの厚
さの2乗に反比例する。
そこで、上記のように本発明の方法により、寸法0.5
 X 0.5mmのダイアフラムを有する圧力センサを
試作したところ、ダイアフラムの厚さは、目標値25μ
mに対し、直径3インチの基板内での平均は基板間にお
いてはほぼ±1μm以内の誤差に抑えることができ、一
方基板内においては±0.3μm以内であった。また、
均一性に関して(j測定器精度(±0.05μm)内で
は完全に均一であり、電子顕微鏡観察においてもこの均
一性が確認された。
その結果、圧力センサとしての特性のバラツキも非常に
小さいものであった。
発明の効果 本発明の方法による最大の効果は、シリコン・ダイアフ
ラムを、その形状の観点からは均一かつ高精度で製造で
き、また半導体としての特性の観点においても、所望の
ものを容易に(昇ることができることにある。しかも、
これを実現する工程が比較的簡単であるため、低コスト
であり、エピタキシャル成長時の高温処理時に、基板裏
面に酸化膜がなく熱膨張率の違いによる基板の反り等も
生じないので、歩留りが良好であるため、大量生産可能
で最終的に従来技術によって製造されたものと比較して
、著しく廉価なものとすることができる。
また、裏面研磨工程において、基板全体の厚さの不均一
さ、基板表・裏両面の平行度の悪さ、反り等を修正でき
るので、エツチング保護膜のパターニング用のフォトマ
スクの形状によりほぼ一意的にダイアフラムの形状が決
定できることとなり、従って単一パターンの繰返しマス
クによる大量生産にも、また数種のパターンが形成され
たマスクによる多品種少量生産にも十分に対応できる。
以上述べたことから、本発明の方法を利用して製造した
シリコン・ダイアフラム並びにその応用製品(例えば代
表的なものとして上記の如きシリコン・ダイアフラム型
圧力センサ)は形状及び特性が非常に均一で、しかも単
純化された工程で安定に量産できるので、飛躍的な低価
格化が実現され、シリコン°・ダイアフラムの利用範囲
は著しく拡大されるものと期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(h)は本発明の方法の各工程を説明す
るための概略的な断面図であり、 第2図(a)〜(h)および第3図(a) 〜(h)は
夫々第1図と同様な従来法の各工程を説明するための図
であり、 第4図(a)〜(C)は本発明の方法で作製したシリコ
ン・ダイアフラムの応用例としての半導体圧力センサの
構成を説明するための図であり、夫々センサチップの表
面構成図(a)、センサチップの長手方向のダイアフラ
ム部を含む断面図ら)および(b)と直交する方向のダ
イアフラム部を含む断面図である。 (主な参照番号) 1・・n型シリコン単結晶基板、 2.3.6・・保護膜、 4・・ボロン高濃度層、

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)n型シリコン単結晶基板上に、7×10^1^9
    イオン/cm^3以上のp型不純物を含むp型層を形成
    する工程と、該p型層上にn型シリコン単結晶膜をエピ
    タキシャル成長させる工程と、上記シリコン基板を裏面
    からアルカリ系エッチング液でエッチングすることによ
    りダイアフラムを形成する工程を含む、シリコン・ダイ
    アフラムの製造方法において、 上記p型層を拡散法により形成し、前記p型層を形成し
    た後、かつ上記エピタキシャル層の成長前に上記シリコ
    ン基板の裏面を機械的に研磨してボロン濃度が少なくと
    も1×10^1^4イオン/cm^3である部分を完全
    に除去し、更に上記エピタキシャル成長工程後に、アル
    カリ系エッチング液に耐性を有する保護膜を上記シリコ
    ン基板の表・裏両面に形成することを特徴とする上記シ
    リコン・ダイアフラムの製造方法。
  2. (2)上記研磨工程において、シリコン基板表面をワッ
    クスまたはフィルムで保護することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  3. (3)上記研磨工程において、上記シリコン基板の厚さ
    の均一化および平行度の修正をも行うことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の方法。
  4. (4)上記研磨工程が、化学反応を伴う研磨剤を用いる
    ポリシングまたは化学エッチングを併用するものである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の方法。
  5. (5)上記アルカリ系エッチング液がエチレンジアミン
    、ピロカテコールおよび水の混合液または該混合液にピ
    ラジンを添加した混合液であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1〜4項のいずれか1項に記載の方法。
  6. (6)上記アルカリ系エッチング液に耐性のある保護膜
    がSiNまたは熱酸化SiO_2膜であることを特徴と
    する特許請求の範囲第5項記載の方法。
  7. (7)上記p型不純物がボロンであり、n型シリコンエ
    ピタキシャル層の不純物がリンであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載の方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5387316A (en) * 1992-12-09 1995-02-07 Motorola, Inc. Wafer etch protection method
JP2010514584A (ja) * 2007-01-05 2010-05-06 エヌエックスピー ビー ヴィ 厚膜底部におけるフィーチャ限界寸法の制御性の向上されたエッチング方法

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