JPS6284893A - 原子炉用構造材料の溶接に供する複合ワイヤ - Google Patents
原子炉用構造材料の溶接に供する複合ワイヤInfo
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- JPS6284893A JPS6284893A JP22380085A JP22380085A JPS6284893A JP S6284893 A JPS6284893 A JP S6284893A JP 22380085 A JP22380085 A JP 22380085A JP 22380085 A JP22380085 A JP 22380085A JP S6284893 A JPS6284893 A JP S6284893A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/36—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
- B23K35/368—Selection of non-metallic compositions of core materials either alone or conjoint with selection of soldering or welding materials
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- Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、原子炉容器用鋼材等をガス・メタル−シー
ルドアーク溶接する際に用いるフラックス入りワイヤ(
以下は単に「複合ワイヤ」という)に関するものであり
、とくに中性子照射を受ける部分の溶接金属のクリープ
特性を改善するために10Bの含有を制限したフラック
スを用いた点に特色のある複合ワイヤについて提案する
。
ルドアーク溶接する際に用いるフラックス入りワイヤ(
以下は単に「複合ワイヤ」という)に関するものであり
、とくに中性子照射を受ける部分の溶接金属のクリープ
特性を改善するために10Bの含有を制限したフラック
スを用いた点に特色のある複合ワイヤについて提案する
。
(従来の技術)
原子炉圧力容器用鋼材例えばASTM規格の(A533
゜A308)の溶接には、現在ガス・メタル−シールド
アーク?容接法(GMA剖容接)が用いられているが、
この溶接法の場合溶接部に欠陥が生じやすく、原子炉の
ように特に安全性や信頼性が高いことが条件となってい
るケースでは問題があった。
゜A308)の溶接には、現在ガス・メタル−シールド
アーク?容接法(GMA剖容接)が用いられているが、
この溶接法の場合溶接部に欠陥が生じやすく、原子炉の
ように特に安全性や信頼性が高いことが条件となってい
るケースでは問題があった。
これに対し、従来複合ワイヤを用いたGMAW溶接法を
適用した幾つかの技術がある。これら従来技術の場合、
ガスおよびスラグが溶融金属を大気からシールする効果
があることから、溶融金属に混入するO、 N−の低
減が実現でき、その結果溶接金属の靭性が向上する。し
かも溶融スラグの作用により、母材と溶接金属のぬれ性
が良好となり、溶融不良に伴う溶接欠陥の発生が防止で
きる。
適用した幾つかの技術がある。これら従来技術の場合、
ガスおよびスラグが溶融金属を大気からシールする効果
があることから、溶融金属に混入するO、 N−の低
減が実現でき、その結果溶接金属の靭性が向上する。し
かも溶融スラグの作用により、母材と溶接金属のぬれ性
が良好となり、溶融不良に伴う溶接欠陥の発生が防止で
きる。
(発明が解決しようとする問題点)
従来の技術は上述したような利点を有する反面、この溶
接技術を原子炉圧力容器の溶接に適用すると、該容器は
使用中に中性子照射を受けるために、鋼材および溶接継
手部が著しく脆化し、とくにクリープ破断寿命および引
張延性が低下するという問題点があった。この中性子照
射を因として起る脆化を防止する対策としては、溶接金
属側のP、Cuおよび不純物の低減ということで対処し
てきた。
接技術を原子炉圧力容器の溶接に適用すると、該容器は
使用中に中性子照射を受けるために、鋼材および溶接継
手部が著しく脆化し、とくにクリープ破断寿命および引
張延性が低下するという問題点があった。この中性子照
射を因として起る脆化を防止する対策としては、溶接金
属側のP、Cuおよび不純物の低減ということで対処し
てきた。
とくにBに関しては、これを含有していると中性子照射
脆化により引張延性が著しく低下することが判り、B無
添加が指向されていた。
脆化により引張延性が著しく低下することが判り、B無
添加が指向されていた。
□ しかしながら、−面において溶接金属中にBを含有
させると、溶接金属の組織が微細化して、高靭性になる
という効果があり、B無添加が一概に良いとは云えない
のが実情であった。本発明は、Bのもつ特性につき種々
研究し、上述した隘路を複合ワイヤ中に内包させるフラ
ックス組成に着目してその解決を図ったものである。
させると、溶接金属の組織が微細化して、高靭性になる
という効果があり、B無添加が一概に良いとは云えない
のが実情であった。本発明は、Bのもつ特性につき種々
研究し、上述した隘路を複合ワイヤ中に内包させるフラ
ックス組成に着目してその解決を図ったものである。
(問題点を解決するための手段)
上述したように、溶接金属中に“1°B”が存在すると
、たとえ微量でも中性子照射を受けた場合10B(n+
α)’Lt核反応が生じて10Bが崩壊して、He
ガスを発生し、このHeが粒界の結合力を低下させクリ
ープ破断寿命および高温引張延性の低下を招くことが知
られている。
、たとえ微量でも中性子照射を受けた場合10B(n+
α)’Lt核反応が生じて10Bが崩壊して、He
ガスを発生し、このHeが粒界の結合力を低下させクリ
ープ破断寿命および高温引張延性の低下を招くことが知
られている。
ところが、この“B”に関して本発明者らの研究によれ
ば、幾つかある“B”の同位体元素のうち自然界に存在
するIIIBおよび■Bであっても、中性子照射によっ
て、IIIB(、α)’Liとして核変換するのは10
Bだけであり、+113についてはこのようなHe変換
がない。
ば、幾つかある“B”の同位体元素のうち自然界に存在
するIIIBおよび■Bであっても、中性子照射によっ
て、IIIB(、α)’Liとして核変換するのは10
Bだけであり、+113についてはこのようなHe変換
がない。
そこで本発明は、中性子照射環境下においても安定な目
13に着目し、その量の増大および10Bの低減につい
て検討を加え、IIBおよび1°Bが高温引張延性を低
下させない最適量について研究した結果、原子炉用鋼材
の溶接に好適な次のような複合ワイヤを開発したのであ
る。
13に着目し、その量の増大および10Bの低減につい
て検討を加え、IIBおよび1°Bが高温引張延性を低
下させない最適量について研究した結果、原子炉用鋼材
の溶接に好適な次のような複合ワイヤを開発したのであ
る。
すなわち、本発明は、外皮金属筒内にスラグ形成剤や脱
酸材等を配合したフラックスを充填してなる複合ワイヤ
において、 充填すべきフラックスとして、ワイヤ重量に対する百分
率で、 スラグ形成剤を0.5〜9.0%、 Si、 MnおよびAlのうちから選ばれる1種以上の
ものからなる脱酸剤を0.4〜5.0%、合金添加元素
として、 全Bを0.0020〜o、ooso%、ただしそのうち
+013が0.00016%以下であること、Mnを0
.1〜0.5%、 Tiを0.01〜084%、 Niを0.1〜3.0%、 含有させたものを用いることを特徴とする原子炉用構造
材料の溶接に供する複合ワイヤを上記課題解決の手段と
して提案する。
酸材等を配合したフラックスを充填してなる複合ワイヤ
において、 充填すべきフラックスとして、ワイヤ重量に対する百分
率で、 スラグ形成剤を0.5〜9.0%、 Si、 MnおよびAlのうちから選ばれる1種以上の
ものからなる脱酸剤を0.4〜5.0%、合金添加元素
として、 全Bを0.0020〜o、ooso%、ただしそのうち
+013が0.00016%以下であること、Mnを0
.1〜0.5%、 Tiを0.01〜084%、 Niを0.1〜3.0%、 含有させたものを用いることを特徴とする原子炉用構造
材料の溶接に供する複合ワイヤを上記課題解決の手段と
して提案する。
(作 用)
以下本発明の複合ワイヤにつき具体的に説明する。まず
初めに、本発明ワイヤのフラックス組成に関して最も特
長のある“B”添加量について言及する。
初めに、本発明ワイヤのフラックス組成に関して最も特
長のある“B”添加量について言及する。
厚み0 、2mmの軟鋼フープ(第1図に示す断面形状
の金属フープl)を製作し、その中空部内に第1表に示
す配合組成になるフラックスをそれぞれ充填し、径1.
6mmの複合ワイヤを製作した。
の金属フープl)を製作し、その中空部内に第1表に示
す配合組成になるフラックスをそれぞれ充填し、径1.
6mmの複合ワイヤを製作した。
第1表充填フランクスの組成
一方、板厚j :100+nmのA308鋼板4,4゛
を、第2図に示す開先形状とし、上記3種類のワイヤを
用いて、10%CO□−^rガス・シールドアーク溶接
を行った。溶接条件は、溶接電流30〇八、アーク電圧
30V、溶接速度9 cm/minである。なお、この
溶接実験ではいずれの溶接継手部にも溶接欠陥は認めら
れなかった。得られた溶接金属の化学組成を第2表に示
す。
を、第2図に示す開先形状とし、上記3種類のワイヤを
用いて、10%CO□−^rガス・シールドアーク溶接
を行った。溶接条件は、溶接電流30〇八、アーク電圧
30V、溶接速度9 cm/minである。なお、この
溶接実験ではいずれの溶接継手部にも溶接欠陥は認めら
れなかった。得られた溶接金属の化学組成を第2表に示
す。
表中のト1ワイヤは、フラックス中に全Bを0.001
%添加したワイヤを使用して溶接したときの、溶接金属
部の化学組成であり、−2は全Bを0.005%添加し
たワイヤを使用して溶接した溶接金属部の組成、−3は
同じく全Bを0.010%添加したワイヤを用いて溶接
したときの溶接金属部の組成である。5ppm以上の全
Bを含む場合高じん性が得られる。
%添加したワイヤを使用して溶接したときの、溶接金属
部の化学組成であり、−2は全Bを0.005%添加し
たワイヤを使用して溶接した溶接金属部の組成、−3は
同じく全Bを0.010%添加したワイヤを用いて溶接
したときの溶接金属部の組成である。5ppm以上の全
Bを含む場合高じん性が得られる。
次に、第2表に示す溶接金属より、板厚0.2mm。
幅31、平行部長さ10開の板状クリープ試験片をそれ
ぞれ採取し、試験条件600℃で25Kgf/mm”の
引張応力を付加し、クリープ試験を行った。そのクリー
プ試験結果を第3図にまとめて示す。
ぞれ採取し、試験条件600℃で25Kgf/mm”の
引張応力を付加し、クリープ試験を行った。そのクリー
プ試験結果を第3図にまとめて示す。
図中の縦軸は、全B : 2ppmのときのクリープ破
断寿命比が示しである。また図中横軸は溶接金属中の全
Bilである。この図から明らかなように、全日量5p
pmから13ppmまではクリープ破断寿命比が著しく
改善され、それ以上の添加では飽和する。
断寿命比が示しである。また図中横軸は溶接金属中の全
Bilである。この図から明らかなように、全日量5p
pmから13ppmまではクリープ破断寿命比が著しく
改善され、それ以上の添加では飽和する。
一方Bは高温われを助長しやすい元素であるため、高温
われに対して安全な20ppm以下とする。
われに対して安全な20ppm以下とする。
したがって、溶接金属中の、全日量が約5ppm以上あ
ればクリープ特性の改善に有効であることがわかる。
ればクリープ特性の改善に有効であることがわかる。
一般に原子炉構造物の健全性評価には引張破断伸びが指
標の一つとして用いられている。例えば、高速増殖炉の
場合、使用材料が延性材料であることを前提として設計
されており、10%以上の引張破断伸びを持つことが延
性材、料の条件とされている。
標の一つとして用いられている。例えば、高速増殖炉の
場合、使用材料が延性材料であることを前提として設計
されており、10%以上の引張破断伸びを持つことが延
性材、料の条件とされている。
ステイグラーらは5O3304W4の照射後の700℃
における引張破断伸びと鋼中のHe生成量について第4
図に示すような関係を報告している(レポートORNL
−TM−2019,Jan、1968)。ステイグラー
らが実施した引張試験温度700℃は高速増殖炉構造物
の一般的な最高使用温度550℃に比べて約150℃高
い。
における引張破断伸びと鋼中のHe生成量について第4
図に示すような関係を報告している(レポートORNL
−TM−2019,Jan、1968)。ステイグラー
らが実施した引張試験温度700℃は高速増殖炉構造物
の一般的な最高使用温度550℃に比べて約150℃高
い。
一般に引張破断伸びに及ぼすHe生成の影♂は試験温度
が高い方がより顕著に現われる。したがって、照射後に
おいても引張破断伸びを確保するために制限されるべき
He生成量の限界値は第4図を用いて求めた方が安全側
の評価となる。また、構造物材料の健全性をより安全側
に確保するために裕度を持った延性の条件として照射後
の引張破断伸びを20%以上確保することを材料開発の
一基準とした場合、第4図から鋼中のHe量はO,la
ppm以下であることが必要である。
が高い方がより顕著に現われる。したがって、照射後に
おいても引張破断伸びを確保するために制限されるべき
He生成量の限界値は第4図を用いて求めた方が安全側
の評価となる。また、構造物材料の健全性をより安全側
に確保するために裕度を持った延性の条件として照射後
の引張破断伸びを20%以上確保することを材料開発の
一基準とした場合、第4図から鋼中のHe量はO,la
ppm以下であることが必要である。
一方、原子炉構造物が炉寿命末期までに受ける熱中性子
量はI X 10”n/cm” (E<0.4eV)が
上限と考えられる。この値と高速増殖炉の最高使用温度
550℃及び鋼中のHe量の上限値0. lappmを
もとにして、引張破断伸び20%以上を確保するのに必
要な鋼中10Bの許容量を算定するとおよそ0.4pp
mとなる。
量はI X 10”n/cm” (E<0.4eV)が
上限と考えられる。この値と高速増殖炉の最高使用温度
550℃及び鋼中のHe量の上限値0. lappmを
もとにして、引張破断伸び20%以上を確保するのに必
要な鋼中10Bの許容量を算定するとおよそ0.4pp
mとなる。
したがって、改良が図らるべき溶接金属中の1°B量も
0.4ppm以下とすることが肝要である。
0.4ppm以下とすることが肝要である。
以上は高速増殖炉の場合について述べたが、構造材料の
使用環境温度が低い軽水炉の場合においても、He生成
の原因となる10[1を0.4ppm以下に規制するこ
とは原子炉構造物の材料健全性を確保する上で有益であ
る。すなわち、この場合、原子炉構造物用として供され
る合金における16B(、α)’Liによる核変換の割
合が、核変換を起こさない目B量に比較して相対的に少
いことからB成分添加の効果がより良く保持される。ま
た軽水炉の事故等の際における出力異常上昇を伴う温度
上昇時においても構造物の変形機能が保持されることは
宥和なことである。
使用環境温度が低い軽水炉の場合においても、He生成
の原因となる10[1を0.4ppm以下に規制するこ
とは原子炉構造物の材料健全性を確保する上で有益であ
る。すなわち、この場合、原子炉構造物用として供され
る合金における16B(、α)’Liによる核変換の割
合が、核変換を起こさない目B量に比較して相対的に少
いことからB成分添加の効果がより良く保持される。ま
た軽水炉の事故等の際における出力異常上昇を伴う温度
上昇時においても構造物の変形機能が保持されることは
宥和なことである。
上述した溶接金属中に存在するBの許容限度に基いて、
複合ワイヤ中のフラックスに添加すべき全日量を換算し
て求めると、GMAW溶接をした場合のBの歩留りは約
25%である。従って、フラックス中に添加すべき全B
は、0.0020〜0.0080%となる。
複合ワイヤ中のフラックスに添加すべき全日量を換算し
て求めると、GMAW溶接をした場合のBの歩留りは約
25%である。従って、フラックス中に添加すべき全B
は、0.0020〜0.0080%となる。
要するに、全日:0.0020%以下ではクリープ特性
の低下及び溶接金属の組織微細化に対する添加の効果が
なく、全日:0.0080%以下にすれば高温われの危
険はない。
の低下及び溶接金属の組織微細化に対する添加の効果が
なく、全日:0.0080%以下にすれば高温われの危
険はない。
なお、フラックス中のI(IB量についても上記歩留り
25%を考慮すると、その上限は0.00016%にし
なければ、溶接金属中の11IBが0.4pIIImを
超え中性子照射脆化を起す。
25%を考慮すると、その上限は0.00016%にし
なければ、溶接金属中の11IBが0.4pIIImを
超え中性子照射脆化を起す。
次に、本発明複合ワイヤには、フラックスとして、スラ
グ形成剤、脱酸剤、および上記Bを含む合金元素を添加
するが、それらの配合割合につきその上・下限を説明す
る。
グ形成剤、脱酸剤、および上記Bを含む合金元素を添加
するが、それらの配合割合につきその上・下限を説明す
る。
まずスラグ形成剤であるが、0.5%以下では溶接時の
溶融スラグ量が少ないので、スラグによる溶融金属の流
動性およびねれ性が損なわれ、作業性を劣化させる低溶
接欠陥を作りやすくなる。一方9.0%を超えた場合、
スラグ量が多くなりすぎて作業性の悪化を招ねき溶接後
スラグを除去することが困難となる。したがってスラグ
形成剤は0.5〜9.0%と限定した。スラグ形成剤と
しては、低融点にて網中酸素低減に効果のある弗化物、
たとえばCaF2.NaF、あるいはガスを発生する炭
素塩たとえばCaC0,などが好ましい。更にA (l
z(h、sio□等の添加物も同様の効果が期待でき
る。
溶融スラグ量が少ないので、スラグによる溶融金属の流
動性およびねれ性が損なわれ、作業性を劣化させる低溶
接欠陥を作りやすくなる。一方9.0%を超えた場合、
スラグ量が多くなりすぎて作業性の悪化を招ねき溶接後
スラグを除去することが困難となる。したがってスラグ
形成剤は0.5〜9.0%と限定した。スラグ形成剤と
しては、低融点にて網中酸素低減に効果のある弗化物、
たとえばCaF2.NaF、あるいはガスを発生する炭
素塩たとえばCaC0,などが好ましい。更にA (l
z(h、sio□等の添加物も同様の効果が期待でき
る。
また、脱酸剤としては、Si+ Mnおよび^lの1種
または2種以上の合計量を0.4〜5.0%に限定する
。その量が0.4%以下では、脱酸不足となり靭性を劣
化させる一方、5.0%以上では過剰となり、それらの
元素が溶接金属中に固溶し、靭性を低下させる。
または2種以上の合計量を0.4〜5.0%に限定する
。その量が0.4%以下では、脱酸不足となり靭性を劣
化させる一方、5.0%以上では過剰となり、それらの
元素が溶接金属中に固溶し、靭性を低下させる。
次に、合金添加元素として、まずMoは、溶接金属の焼
入れ性を向上させ、微細組織改善効果があるが、その量
が0.1%未満では効果が少なく、1.0%を超えると
焼入れ過剰となり、島状マルテンサイトを生成して靭性
を著しく低下させる。したがって、Mo量は0.1〜0
.5%とした。Tiの添加は、溶接金属の組織改善に効
果があるが、0.01%未満では効果が少なく、0.4
%を超えると固溶Tiによる靭性への悪影響が出るので
、Ti量は0.01%〜0.4%の範囲とした。さらに
、Ni添加は、低温靭性を向上させるが、その量が0.
1%未満ではほとんど添加の効果がなく、3.0%を超
えると効果はあるものの靭性改善に対しての効果がほと
んど変わらなくなる。そこでNi量は0.1〜3.0%
範囲とした。
入れ性を向上させ、微細組織改善効果があるが、その量
が0.1%未満では効果が少なく、1.0%を超えると
焼入れ過剰となり、島状マルテンサイトを生成して靭性
を著しく低下させる。したがって、Mo量は0.1〜0
.5%とした。Tiの添加は、溶接金属の組織改善に効
果があるが、0.01%未満では効果が少なく、0.4
%を超えると固溶Tiによる靭性への悪影響が出るので
、Ti量は0.01%〜0.4%の範囲とした。さらに
、Ni添加は、低温靭性を向上させるが、その量が0.
1%未満ではほとんど添加の効果がなく、3.0%を超
えると効果はあるものの靭性改善に対しての効果がほと
んど変わらなくなる。そこでNi量は0.1〜3.0%
範囲とした。
なお、本発明の複合ワイヤにおいて外皮金属としては、
例えば軟鋼やステンレス鋼を用いる。ワイヤ径(外皮材
)は2.0mm以下が好ましい。この大きさだと溶接時
のアークが安定しやすく、溶接作業性が良好となり、溶
接欠陥の発生防止に有効である。
例えば軟鋼やステンレス鋼を用いる。ワイヤ径(外皮材
)は2.0mm以下が好ましい。この大きさだと溶接時
のアークが安定しやすく、溶接作業性が良好となり、溶
接欠陥の発生防止に有効である。
(実施例)
次に、本発明にかかる複合ワイヤについての溶接試験結
果について説明する。
果について説明する。
第1図に示す形状の径1.6mm中の外皮材ループ1の
フラックス充填部2,3中に、第3表に示す配合組成の
フラックスをそれぞれ充填し、4種類のワイヤ(84〜
B?)を作製した。なお溶接条件および鋼板は上述した
のと同じである。得られた溶接継手部の溶接金属組成(
W4〜−7)を第4表に示す。また、試験ワイヤ84〜
B7ワイヤによる溶接作業性判定結果および溶接金属の
一60℃における2mmVノツチシャルピー試験結果も
あわせて第4表に示した。第4表に示す溶接試験組成で
、W4は、ワイヤB4により得たものであり、W5.W
6.W7はそれぞれワイヤB5.B6.B7により得ら
れた溶接金属組成を示す。
フラックス充填部2,3中に、第3表に示す配合組成の
フラックスをそれぞれ充填し、4種類のワイヤ(84〜
B?)を作製した。なお溶接条件および鋼板は上述した
のと同じである。得られた溶接継手部の溶接金属組成(
W4〜−7)を第4表に示す。また、試験ワイヤ84〜
B7ワイヤによる溶接作業性判定結果および溶接金属の
一60℃における2mmVノツチシャルピー試験結果も
あわせて第4表に示した。第4表に示す溶接試験組成で
、W4は、ワイヤB4により得たものであり、W5.W
6.W7はそれぞれワイヤB5.B6.B7により得ら
れた溶接金属組成を示す。
この表から判るように、ワイヤB6を用いた溶接金属−
6に溶接欠陥が多発した。ワイヤB4.B5.B7を用
いた場合には溶接欠陥は発生していない。B6ワイヤで
溶接欠陥が多発したのは、スラグ形成剤が本発明の範囲
を外れて多かったためである。また、靭性について、−
60℃のシャルピー吸収エネルギー (vE−60)を
、W3〜W6について比較すると、w4〜−6までは良
好な靭性を示しているが、H7溶接金属の靭性は悪い。
6に溶接欠陥が多発した。ワイヤB4.B5.B7を用
いた場合には溶接欠陥は発生していない。B6ワイヤで
溶接欠陥が多発したのは、スラグ形成剤が本発明の範囲
を外れて多かったためである。また、靭性について、−
60℃のシャルピー吸収エネルギー (vE−60)を
、W3〜W6について比較すると、w4〜−6までは良
好な靭性を示しているが、H7溶接金属の靭性は悪い。
この靭性の劣化は、Moが範囲外であることとB量が少
ないためである。この点本発明の範囲内にあるW−4,
W−5では良好な作業性およびシャルピー靭性が得られ
ている。
ないためである。この点本発明の範囲内にあるW−4,
W−5では良好な作業性およびシャルピー靭性が得られ
ている。
また、この実施例でのB添加効果に関してみると、中性
子照射脆化の回避により優れた引張延性及びクリープ特
選を確保するためには、全日量を0.0005%以上溶
接金属中に残留させるとともに、1(IBを0.4pp
m以下にする必要があることがら、溶接用ワイヤのフラ
ックス中の1°Bqはワイヤ重量比で0.00016%
以下としなければ中性子脆化を起し、か)”B量は”)
イを重量比テ0.0020−0.008%としなけれ
ばならないことが明らかとなった。
子照射脆化の回避により優れた引張延性及びクリープ特
選を確保するためには、全日量を0.0005%以上溶
接金属中に残留させるとともに、1(IBを0.4pp
m以下にする必要があることがら、溶接用ワイヤのフラ
ックス中の1°Bqはワイヤ重量比で0.00016%
以下としなければ中性子脆化を起し、か)”B量は”)
イを重量比テ0.0020−0.008%としなけれ
ばならないことが明らかとなった。
第3表充填フラックス組成
(発明の効果)
以上説明したように本発明複合ワイヤを用いれば、中性
子照射を受ける環境下にある原子炉圧力容器等の溶接に
当り、溶接欠陥が無く、靭性も良好でかつ中性子照射脆
化のほとんどない溶接継手部の溶接が可能となり、容器
のきわめて高い安全性が確保される。
子照射を受ける環境下にある原子炉圧力容器等の溶接に
当り、溶接欠陥が無く、靭性も良好でかつ中性子照射脆
化のほとんどない溶接継手部の溶接が可能となり、容器
のきわめて高い安全性が確保される。
第1図は、複合ワイヤの断面図、
第2図は、溶接開先形状を示す路線図、第3図は、B添
加量とクリープ寿命比の関係を示すグラフ、 第4図は、照射によって生じたHe量と伸びとの関係を
示すグラフである。 1・・・金属フープ 2・・・フラックス充填部
3・・・フラックス充填部 4.4′・・・鋼板4°・
・・鋼板 第1図 第2図 第3図 トータル 81 (FP’n)
加量とクリープ寿命比の関係を示すグラフ、 第4図は、照射によって生じたHe量と伸びとの関係を
示すグラフである。 1・・・金属フープ 2・・・フラックス充填部
3・・・フラックス充填部 4.4′・・・鋼板4°・
・・鋼板 第1図 第2図 第3図 トータル 81 (FP’n)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、外皮金属筒内にスラグ形成剤や脱酸材等を配合した
フラックスを充填した複合ワイヤにおいて、 充填すべきフラックスとして、ワイヤ重量 に対する百分率で、 スラグ形成剤を0.5〜9.0%、 Si、MnおよびAlのうちから選ばれる1種以上のも
のからなる脱酸剤を0.4〜5.0%、合金添加元素と
して、 全Bを0.0020〜0.0080%、ただしそのうち
^1^0Bが0.00016%以下であること、Mnを
0.1〜0.5%、 Tiを0.01〜0.4%、 Niを0.1〜3.0%、 含有させたものを用いることを特徴とする原子炉用構造
材料の溶接に供する複合ワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22380085A JPS6284893A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 原子炉用構造材料の溶接に供する複合ワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22380085A JPS6284893A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 原子炉用構造材料の溶接に供する複合ワイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6284893A true JPS6284893A (ja) | 1987-04-18 |
Family
ID=16803913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22380085A Pending JPS6284893A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 原子炉用構造材料の溶接に供する複合ワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6284893A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63215395A (ja) * | 1987-03-05 | 1988-09-07 | Nippon Steel Corp | ガスシ−ルドア−ク溶接用複合ワイヤ |
CN104593654A (zh) * | 2014-10-31 | 2015-05-06 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种中子衍射高压腔体的钨基中子透明材料及其制备方法 |
-
1985
- 1985-10-09 JP JP22380085A patent/JPS6284893A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63215395A (ja) * | 1987-03-05 | 1988-09-07 | Nippon Steel Corp | ガスシ−ルドア−ク溶接用複合ワイヤ |
CN104593654A (zh) * | 2014-10-31 | 2015-05-06 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种中子衍射高压腔体的钨基中子透明材料及其制备方法 |
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