JPS627730A - 結晶性芳香族ポリエ−テルケトンの製造方法 - Google Patents

結晶性芳香族ポリエ−テルケトンの製造方法

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JPS627730A
JPS627730A JP14665185A JP14665185A JPS627730A JP S627730 A JPS627730 A JP S627730A JP 14665185 A JP14665185 A JP 14665185A JP 14665185 A JP14665185 A JP 14665185A JP S627730 A JPS627730 A JP S627730A
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ketone
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compound
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Tsuneaki Tanabe
恒彰 田辺
Isaburo Fukawa
府川 伊三郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明(・よ結晶性芳香族ポリエーテルケトンの改良さ
れた製造方法に関するものでちる。さらに詳しくいえば
、本発明は、特定の反し溶媒を用いて耐熱性、耐薬品性
、機械的強度などだ優れた、高分子量の高結晶性芳香族
ポリエーテルケトンを工業的有利に製造する方法に関す
るものでちる。
従来の技術 近年、エーテル基及びケトン基を介してフェニレン基が
連結された結晶性芳香族ポリエーテルケトンは、優れた
耐熱性、耐薬品性、機械的強度などを有することから、
各種分野における成形材料として注目されている。
この芳香族ポリエーテルケトンの製造方法としては、こ
れまで例えばケトン基を含むビスフェノールのジアルカ
リ金属塩とケト□ン基を含むジハロゲノ化合物とを芳香
族スルホンの存在下で250〜400℃の温度に加熱す
る方法(特公昭57−22938号公報)、ケトン基を
含むハロフェノールをアルカリ金属炭酸塩とともに、N
−メチルピロリドン、脂肪族スルホン又は芳香族スルホ
ン化合物中で200−.400℃の温度に加熱する方法
(米国特許第4.113,699号明細1!:)などが
矧られている。
ところで、一般に高分子量の重合体を生成さぜるには、
生成した重合体が溶解するような重合媒質中で反応を進
行させることン5E必要であるが、ら品性芳香族ポリエ
ーテルケトンの場合は、このような重合媒質中に低温下
では不溶なため、300℃以上という高温下で重合を行
わなければならない。
したがって、高分子量の結晶性芳香族ポリエーテルケト
ンの製造方法において(げ、高温(cおいても安定であ
り、しかも適度の極在をもつ重合用溶媒を選択すること
が重要な要件となっている。
従来、このような重合用溶媒としては、前記したように
、脂肪族スルホン、芳香族スルホン、N−メチルピロリ
ドンなどが用いられているが、芳香族スルホンを用いて
も、特に高結晶性、高融点の重合体を目的とする場合に
は、高温下で長時間の反応が必要であるため、ゲル化や
着色など好ましくない現象を伴うという欠点があるし、
N−メチルピロリドンや、スルホランのような脂肪族ス
ルホンは、熱的に不安定で、その重合用溶媒としての能
力が芳香族スルホンに比べ劣るだめ、これらを用いても
高分子量の高結晶性芳香族ポリエーテルケトンを得るこ
とが困難であった。
発明が解決しようとする問題点 本発明の第1の目的は、耐熱性、耐薬品性、機械的強度
などが優れた高分子量の高結晶性芳香族ポリエーテルク
トンを得るだめの改良された製造方法を提供することで
ある。
本発明の第2の目的は、高温下において安定であり、か
つ適度の極在をもつ特定の重合用溶媒を用いることによ
り、高分子量の高結晶性芳香族ポリエーテルケトンを容
易に!!!造しうる方法を提供することである。
問題点を解決するだめの手段 本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねだ結
果、原料として芳香族ジヒドロキシ化合物とジフルオロ
芳香族ケトンとを、あるいはモノヒドロキシモノフルオ
ロ芳香族ケトンを単独で用い、アルカリの存在下にこれ
らを縮合重合させる際に、重合用溶媒としである種の芳
香族ケトン化金物を用いることにより、その目的を達成
しうることを見出し、この知見Zこ基づいて本発明を完
成するに至った。
すなわち、本発明は、溶媒中においてアルカリの存在下
に、芳香族ジヒドロキシ化合物成分の少なくとも1種と
ジフルオロ芳香族ケトン成分の少なくとも1種とを縮合
重合させるか、あるいはモノヒドロキシモノフルオロ芳
香族ケトン成分の少なくとも1種を縮合重合させて結晶
性芳香族ポリエーテルケトンを製造するに当り、溶媒と
して、一般式 、えや。Rカ、・□、+□4□イ、ヮヵヮ    i゛
1〜3のアルキル基又はフェニル基であって、とれらは
たがいに同じでも又は異なっていてもよい)で表わされ
る芳香族ケトン化合物を用いることを特徴とする、還元
粘度0.6以上の結晶性芳香族ポリエーテルケトンの製
造方法を提供するものである0 本発明方法における縮合重合反応は、例えば遊離状のヒ
ドロキシル基をもつ芳香族ジヒドロキシ化合物とジフル
オロ芳香族ケトン成分との実質的等モル混合物を、所定
の溶媒中、アルカリの存在下で加熱するか、あるいは、
モノヒドロキシモノフルオロ芳香族ケトン成分として遊
離状のヒドロキシル基をもつものを用い、これを所定の
溶媒中、アルカリの存在下で加熱することにより行うこ
とができる。
本発明方法において原料として用いる芳香族ジヒドロキ
シ化合物成分には、一般式 %式%() (式中のArは芳香族残基である) で表わされる二価フェノールがあり、このようなものと
しては、例えばヒドロキノンなどの単核二価フェノール
、4.4’−ジヒドロキシビフェニルなどのジヒドロキ
シポリフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキノフェニ
ル)フロパン、ビス(4−ヒドロキノフェニル)メタン
、4.4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、  4.4
’−ジヒドロキシジフェニルエーテル1,414′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィト、  4.4’−ジヒ
ドロキノテレフタロフェノン、4.4′−ジヒドロキ/
イノフタロフェノンなどのビスフェノール類及びこれら
の核置換体などを挙げることができる。
このような芳香族ジヒドロキノ化合物成分の中で特に好
適なものは、ヒドロキノン及び4,4′−ジヒドロキシ
ベンゾフェノンである。
これらの二価フェノールは単独で用いてもよいし、また
2種以上の混合物として用いてもよい。
次に、この芳香族ジヒドロキ7化合物成分と縮合させる
ジフルオロ芳香族ケトン成分としては、例えば一般式 %式%([ (式中のAr/は少なくとも1個のベンゾフェノン単位
を含む芳香族残基、Fは末端芳香族環のケトン基に対し
オルト位置又はバラ位置に結合している) で表ワされるジフルオロベンゼノイド化合物が用−いら
れる。
このようなジフルオロベンイノ・fド化合物の中で、好
適なものと1〜ては、一般式 (式中OFの結合位置は前記と同じ意味をもち、Zはエ
ーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、スルホン基
又は二価アルキレン基、X及びyは1〜3の整数である
) で表わされる化合物を挙;することができる。
このようなfヒ合物としては、例えば・1,4′−ジフ
ルオロベンゾフェノン、2.4’−ジフルオロベンゾフ
ェノン、ビス−1,4−(4−フルオロベンソイル)ベ
ンゼン、ビス−13−(4−フルオロベンゾイル)ベン
ゼン、ビス−4,,4’−(4−フルオロベンゾイル)
ビフェニル、ビス−4,4’−(4−フルオロベンゾイ
ル)シフェニルエーテルナトカhる。これらのジフルオ
ロ芳香族ケトンは単独で用いてもよいし、また2種以上
混合して用いてもよい0 前記一般式(Ill)のジフロロベンゼノイド化合物の
中で、フッ素原子が、ケトン基の結合位置に対してバラ
位置に結合しているものが高融点、高結晶性の重合体を
得るだめに特に有利である。特に好適ナモのは、  4
.4’−ジフルオロベンゾフェノン及びビス−1,4−
(4−フルオロベンゾイル)ベンゼンである。そして、
還元粘度0.6以上という高重合度の結晶性芳香族ポリ
エーテルケトンを得るには、前記のようなジフルオロベ
ンゼノイド化合物を使用することか必要で、例えばジク
ロロベンゼノイド化合物を使用すると、重合度が上りK
くく、また長時間重合により重合度を上げた場合、得ら
れた重合体は分枝化又は架橋化しやすぐ、熱的((安定
なものが得られない。しかし、生成する重合体の特注が
損われない範囲において、ジクロロベンゾフェノンやビ
ス−1,4−(4−クロロベンゾイル)ベンゼンなどを
併用することもできる。
次に、別法の原料として用いるモノヒドロキシモノフル
オロ芳香族ケトン成分には、一般式7式%() (式中のAr’及びFは前記と同じ意味をもつ)で表わ
される少なくとも1個のベンゾフェノン単位を含むフル
オロフェノールがあシ、このようなものとしては、例え
ば4−フルオロ−4′−ヒドロキシベンゾフェノン、4
−(4−フルオロペンシイ/l/ ) −4’−ヒドロ
キシビフェニル、4−(4−フルオロベンゾイル) −
4’−ヒドロキシジフェニルエーテル、4−フルオロ−
4′−ヒドロキシテレフタロフェノ/、4− フルオロ
−47−ヒトロキシイソフタロフエノンなどを挙げるこ
とができる。
これらのフルオロフェノールは単独で用いてもよいし、
211種以上混して用いてもよい。
前記のフルオロフェノールの中で特に好適に用イラレる
ものは、4−フルオロ−4′−ヒドロキシベンゾフェノ
ンである。
そして、この場合も、還元粘度0.6以上の高重合度の
結晶性芳香族ポリエーテルケトンを得るKは、前記のよ
うなモノヒドロキシモノフルオロ芳香族ケトンを使用す
ることが必要で、他のハロゲン化芳香族ケトン例えばモ
ノヒドロキシモノクロロ芳香族ケトンを用いてもこのよ
うな高重合度を有するものは得られない。しかし、生成
する重合体の特性を損わない範囲において、4−クロロ
−4′−ヒドロキシベンゾフェノンなどのクロロフェノ
ールを併用することができる。
本発明方法においては、重合用溶媒として、一般式 (式中のR及びR′は前記と同じ意味をもつ)で表わさ
れる芳香族ケトン化合物を用いることが必要である。ま
た、該化合物は、Rがフェニル基の場合、ベンゾフェノ
ン骨格のベンゼン環と縮合していてもよい。
このような化合物としては、例えばベンゾフェノン、4
−メチルベンゾフェノン、4−7エニルベンゾフエノン
、ナフチルフェニルケトン、4.4’−ジメチルベンゾ
フェノンなどかあシ、これらの中で特如ベンゾフェノン
が熱的に安定で、入手しやすく、好適である。
これらの溶媒はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以
上混合して用いてもよい。さらに所望に応じ本発明の目
的を損わない範囲で、他の溶媒、例えばジフェニルスル
ホン、キサントンなどと併用することもできる。
本発明方法において用いられるアルカリとじては1例え
ばアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、フッ化
物、水素化物、アルコキシド、アルキル化物などが挙げ
られる。これらの中でアルカリ金属の炭酸塩及び重炭酸
塩が好適であシ、またアルカリ金属としてはカリウム、
ナトリウム及びそれらの混合物が好ましい。
本発明方法に従って、前記一般式(11)の二価フェノ
ールと一般式卸のジフルオロベンゼノイド化合物とを縮
合させる場合には、前記一般式(I)で表わされる芳香
族ケトン化合物中に、所定量の二価フェノールとジフル
オロベンゼノイド化合物とアルカリとを加え、200〜
400℃に加熱し、反応させる。この際の二価フェノー
ルとジフルオロベンゼノイド化合物とは実質的に等モル
ずつ用い、一方の過剰量が5モル係を越えないようにす
るのが望ましい。
また、この際のアルカリの使用量としては、そのアルカ
リ金属原子の量がヒドロキシル基1モル当り0.3〜2
グラム原子になるような範囲が選ばれる。
この方法において(ハ、原料の二価フェノールとジフル
オロベンゼノイド化合物のf51か((、所望(・て応
じ、さらに生成する重合体の特性が損われない範囲で5
前記一般式(財)のフ・レオロフェノールや、4.4′
−ジクロロジフェニルスルホン、4.4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホ7などを併用することもできる。こ
の場合、反応系における全ヒドロキシル基とハロゲン原
子とのモル比が1 : 0.95ないし1 : 1.0
5の範囲内になるような割合を選ぶのが望ましい。
まだ1本発明方法に従って、前記一般式収)のフルオロ
フェノールを縮合させる場合には、前記一般式(1)で
表わされる芳香族ケトン化合物中に、所定量のフルオロ
フェノールとアルカリとを加え、200〜400℃に加
熱し、反応させる。
この際、所望に応じ少量の二価フェノール又はジフルオ
ロベンゼノイド化合物を分子量調節剤として添加するこ
ともできる。この添加量については、反応系におけるヒ
ドロキシル基とハロゲン原子のモル比が1°0,95な
いし1 : 1.05の範囲になるように添加すること
が好ましい。
本発明方法(でおいては、いずれの実施態様においても
、200〜400℃の温度で5分間ないし25時間加熱
す、ることによって、所望の重合体を得ることができる
。200℃未満の反応温度では、生成した重合体が低重
合度のままで析出してくるため、目的とする高分子量の
結晶性重合体を得ることができないし、また、400℃
よりも高い反応温度を用いるとゲル化のような望ましく
ない副反応が著しくなる。特に好ましい反応温度は28
0〜3.40℃の範囲で選ばれる〇 本発明方法において重合溶媒として用いる前記一般式(
I)で表わされる芳香族ケトン化合物の使用量について
は特に制限はなく、従来の結晶性芳香族ポリエーテルケ
トンの製造に際して通常用いられる重合用溶媒の使用量
の範囲の中から任意に選ぶことができる。通常、この範
囲は、原料の合計量に対し、重量比で1 : 0.8な
いし1:5の範囲である。
このようにして、還元粘度0.6以上の高重合度の結晶
性芳香族ポリエーテルケトンを製造することができる。
ところで、従来、重合溶媒として芳香族ケトン化合物で
あるベンゾフェノンを使用した場合には、高重合度のポ
リエーテルケトンやポリエーテルスルホンが得られず、
高重合度のものを得るには、スルホンやスルホキシドの
ような高い極性の溶媒を用いることが必要であると考え
られていた。例エバ%  ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)ケトンのジカリウム塩(0,075モル)とビス
−(4−クロロフェニル)ケトン(0,0,15モル)
トビス−(4−クロロフェニル)スルホン(0,030
モル)とを、ベンゾフェノ/中で290℃、17時間反
応]2て得られた重合体は還元粘度が0.14という低
重合度のものでアシ、この場合、ジフェニルスルホンを
溶媒として用いた場合にはじめて還元粘度2.57とい
う高重合度のものが得られている(特公昭57−229
38号公報実施例2)。
さらに、  ビスフェノールAのジカリウム塩とジクロ
ロジフェニルスルホンとを反応させてポリスルホンを製
造する際に、重合溶媒としてベンゾフェノンを使用した
場合には、高重合度ポリマーが得られないということも
報告されている〔「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイ
エ:/ス(J、PO−1ymer 5cience )
 JパートA−1,第5巻、第2379ページ(196
7年)〕。
このように、従来、高重合度の芳香族ポリエーテルを親
核的置換反応によシ製造するためては、高度の極性を有
する溶媒であるスルホン又はスルホキ7ド溶媒を使用す
ることが必須条件であると      ・されていた。
したがって、本発明において、ジフルオロベンゼノイド
化合物と二価フェノールとを、あるいはフルオロフェノ
ール単独をアルカリの存在下に縮合重合させる際に、重
合溶媒として芳香族ケトン化合物を用いること【よシ、
高分子量の高結晶性芳香族ポリエーテルケトンが得られ
たことは、全く予想外のことであった。
これは、モノマーであるジハロベンゼノイド化金物ある
いは・・ロフェノールのノ・ロゲン原子として、反旧注
の大きなフッ素を用いたこと、及び生成重合体に:4し
て該芳香族ケトン化合物が浸れた溶解性を有することが
、大きく寄与しているためと思われる。
このことは、例えば、母−co℃−〇九(濃硫酸中25
℃におけるηsp/c=0.8、融点367℃)及び 
べ◇−CO※)−〇ベラ−0す。
(濃硫酸中25℃におけるηsp/c = 0 、8 
、融点340℃)の重合体それぞれ52が溶媒102に
均一に溶解して33重量%溶液となる温度は、溶媒とし
てジフェニルスルホンを用いる場合、それぞれ315℃
及び295℃であるのに対し、ベンゾフェノンを用いる
場合、それぞれ−300℃及び280℃である事実やあ
るいは重合中においても、例えばモノマーとして4−フ
ルオロ−4′−ヒドロキシベンゾフェノンを、アルカリ
として炭酸カリウムを用い、重合体濃度を約40重量%
になるようにした系では、300℃で5時間反応した場
合、溶媒としてベンゾフェノンを用いたときには、生成
した重合体は完全に溶解しており、反応液は粘稠で曳系
性を示すが、ジフェニルスルホンを溶媒として用いたと
きには、生成重合体は完全には溶解しておらず、反応液
は曳系性に乏しい事実から推測きれる。
発明の効果 本発明の結晶性芳香族ポリエーテルケトンの製法におい
ては、重合溶媒として、従来の方法と異なり、生成する
重合体に対する溶解性に優れた芳香族ケトン化合物を用
いていることから、高分子量の高結晶性重合体が極めて
容易に得られ、また、生成した重合体が該溶媒VC良好
に溶解するため、系のかきまぜが円滑に行われて、局部
的な過熱によるゲルの生成が抑制される。
まだ本発明で用いる溶媒は、その構造から明らかなよう
に酸化性に乏しいだめ、モノマーのフェノール類を酸化
するおそれがなく、また、それ自体熱的如安定であって
、繰り返し使用が可能である上に、生成する重合体して
分枝などの異種構造を生じさせにくいなどの利点を有し
ている。
さらに1本発明で用いられる芳香族ケトン化合物は、従
来用いられている芳香族スルホン化合物に比べて、工業
的に生産されていて入手が容易であり、一般に安価であ
ること、融点が低いので(ベンゾフェノン48℃、ジフ
ェニルスルホ7128℃)、実質的に液体溶媒としての
取シ扱いが可能で、かつ回収精製操作が容易で、ちるこ
と、さらにはベンゾフェノンについては、沸点(306
℃)が重合温度として通常採用されている温度範囲(2
80〜340℃)にあるので、溶媒の蒸発潜熱を利用し
て重合温度の制御が可能で、局部IJO熱が起りに<<
、均一温度での重合が容易であることなど、多くの特徴
を有している。
また、本発明方法で得られた高分子量の高結晶性芳香族
ポリエーテルケトンは、耐熱性、耐薬品性、機械的強度
などに優れており、単独で構造材、フィルム、繊維、フ
ィブリル、被覆材などに用いることができ、さらには他
のポリマーとのブレンド物として、あるいはガラス繊維
、炭素繊維、アラミド繊維、炭酸カルシウム、ケイ酸カ
ルシウムなどの強化材又は充てん剤を混合した複合材料
としても用いられる。
実施例 次て実施例によシ本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によってなんら限定されるものではな
い。
実施例1 窒素導入口、窒素排出口、温反計及びかきまぜ器を装着
した100 rnl、のセパラブルフラスコに、4゜4
′−ジフルオロベンゾフェノン10.917(0,05
モル)、4+4’−ジヒドロキシベンゾフェノン10.
712(0,05モル)、炭酸カリウム7.197(0
,052モル)及ヒペンゾフエノン40rを入れ、窒素
置換した。これを窒素シール下で1時間を要して室温か
ら300℃まで昇温したのち、300℃で6時間反応さ
せた。次いで、ジクロロジフェニルスルホン42を加え
て末端安定化させ、得られた反応物を冷却後、水中で粉
砕したのち、温アセトンで2度、温水で2度、さらに温
アセトンで1度洗浄して白色の重合体粉末]8,9りを
得た。収率は96%であった。
得られた重合体の構造は壜−co ツー o +。
である。
この重合体は濃硫酸に完全に溶解し、濃硫酸(比重1.
84.)中、25℃における還元粘度(ηsp/c)は
0.81 di/? 、 DSG (昇温速度(1oc
/分)より求めた融点は367℃であった。
この重合体を400℃で熱プレスしたのち急冷すること
により淡黄色透明で強度のすぐれたフィルムが得られた
実施例2 実施例1において、  4.4’−ジフルオロベンゾフ
ェノン(0,05モル)及ヒ4,4′−シヒドロキシベ
/シフエノン(0,05モル)の代すに、4−フルオロ
−4′−ヒドロキシベンゾフェノン21.62 ? (
0,1モル)を用いる以外は、実施例1と全く同様にし
て、白色重合体粉末19.69を得た。収率は9つ循で
あった。
この重合体は濃硫酸に完全に溶解し、濃硫酸中25℃に
おけるηsp/cばx、57dl/y、DSCより求め
た融点は367℃であった。
得られた重合体の構造は +)CO+ O%である。
実施例3 実施例1における4、4′−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン0,05モルの代りに、ヒドロキノン5.5067(
0゜05モル)を用いる以外は、実施例1と全く同様に
して、白色重合体粉末14.1rを得た。
収率は98憾であった。
得られた重合体の構造(は +COは)−〇舎〇九 である。
この重合体は、濃硫酸中225℃におけるηsp/Cが
1.28dllf、 DSC,J:り求めた融点が31
0℃であった。またこの重合体中にもゲルの生成は認メ
ラれず、380℃での熱プレスにより強度のすぐれたフ
ィルムを得ることができた。
実施例4 実施例I において、  4.4’−ジフルオロベンゾ
フェノン0.05モルの代シにビス(4−フルオロベン
ゾイル)ベンゼン16.121 (0,05モル)を、
4.4’−ジヒドロキシベンゾフェノン0.05モルの
代りにハイドロキノン5.50(i ? (0,05モ
ル)を用いる以外は、実施例1と全く同様にして、白色
重合体粉末19.3Fを得た。収率は98%であった。
この重合体は、濃硫酸中25℃におけるηsp/Cが0
.83dll?、DSCより求めた融点が366℃であ
った。まだ、この重合体にもゲルの生成は認められず、
400℃での熱プレスにより強度のすぐれたフィルムを
得ることができた。
得られた重合体の構造は ※)−COつ一〇〇図)−〇ペラ−〇九 である。
実施例5 ベンゾフェノンの代!NC,4−フェニルベンゾフェノ
/を溶媒として用いる以゛外は、実施例1と同様にして
白色重合体粉末18.4Fを得た。
この重合体は濃硫酸に完全に溶解し、濃硫酸中25℃に
おけるηBp10は0.78dl/りであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 溶媒中において、芳香族ジヒドロキシ化合物成分の
    少なくとも1種と、ジフルオロ芳香族ケトン成分の少な
    くとも1種とをアルカリの存在下に縮合重合させて結晶
    性芳香族ポリエーテルケトンを製造するに当り、溶媒と
    して、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中のR及びR′は、それぞれ水素原子、炭素数1〜
    3のアルキル基又はフェニル基であつて、これらはたが
    いに同じでも又は異なつていてもよい) で表わされる芳香族ケトン化合物を用いることを特徴と
    する、還元粘度0.6以上の結晶性芳香族ポリエーテル
    ケトンの製造方法。 2 溶媒中において、モノヒドロキシモノフルオロ芳香
    族ケトン成分の少なくとも1種をアルカリの存在下に縮
    合重合させて結晶性芳香族ポリエーテルケトンを製造す
    るに当り、溶媒として、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中のR及びR′は、それぞれ水素原子、炭素数1〜
    3のアルキル基又はフェニル基であつて、これらはたが
    いに同じでも又は異なつていてもよい) で表わされる芳香族ケトン化合物を用いることを特徴と
    する、還元粘度0.6以上の結晶性芳香族ポリエーテル
    ケトンの製造方法。
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