JPS6267264A - 可変ベンチュリ型気化器のピストンの製造方法 - Google Patents

可変ベンチュリ型気化器のピストンの製造方法

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JPS6267264A
JPS6267264A JP18667686A JP18667686A JPS6267264A JP S6267264 A JPS6267264 A JP S6267264A JP 18667686 A JP18667686 A JP 18667686A JP 18667686 A JP18667686 A JP 18667686A JP S6267264 A JPS6267264 A JP S6267264A
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piston
pressure piston
cylinder
synthetic resin
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Yoshinori Tsumiyama
積山 喜規
Tadatsugu Noda
忠世 野田
Yoshibumi Takamatsu
高松 義文
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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MEIKO KOGYO KK
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、負圧または機械的操作によりピストンを作動
させ、ベンチュリ部の通路面積を変化させる可変ベンチ
ュリ型気化器に関するものである。
従来、これらの気化器に使用されるピストンには、アル
ミニウム製ピストン本体の表面にアルマイト処理を施し
て、耐蝕性、耐摩耗性を向上させたものが用いられてい
る。ところが、近年エンジン部品の軽量化が進み、気化
器の本体も亜鉛からアルミニウム化されてきたので、気
化器本体のシリンダとこのシリンダに嵌合されるピスト
ンとが同種金属となり、摩耗量が増加して、これにより
生じる微細なアルミ粉が両者の摺動部に再付着し、ピス
トンの摺動抵抗が増大して円滑な作動が妨げられる欠点
がある。特に雨天時等、大気中の水分含有量が多い場合
では吸入空気中の水分が前記ピストンとシリンダの摺動
面に付着したアルミ粉と混合され粘体となって、ピスト
ンの作動性能を著しく低下させ、最悪の場合、前記ピス
トンと気化器本体のシリンダとのはり付現象(以下ステ
ィックという)を引き起こすことがある。特に自動2輪
車では、減速時などにスティックを起こすと、運転車の
意図したところで減速が行なわれないので、操縦がしに
くくなる欠点がある。
この欠点を解消しようとして、実開昭56−16776
6号公報にも示されるように、従来のピストンのアルマ
イト表面に、さらにフッ素系塗ネ1をコーティングし、
作動性を4片しようとしたものも知られているが、コー
ティング層は長期にわたり使用していると剥離すること
があり、特に、石油節約のためにエチルアルコールを混
合したガソリンを使うと、エチルアルコールによってコ
ーティング層が膨潤して柔かくなり、 ・層剥離し易く
なり、結局、前述のような作動不良やステック現象を起
こす可能性がある。またフッ素系塗料はコーティング工
程中の焼付乾燥時に有害なガスを発生させ、作業環境を
悪化させるので、その対策のための設備が必要である。
一方、シリンダとの同種金属化を避けるために、ピスト
ン全体を合成樹脂化することも考えられてはいたが、可
変ベンチュリ型気化器のピストンとして必要な長期・1
法安定性を得るためには、合成樹脂にガラス繊維、炭素
繊維、で代表されるm酸系充填材、及び炭酸カルシウム
、マイカ、タルク、グラファイトなどの無機質粉系充填
材を混入する必要がある。しかし、合成樹脂の成形品表
面にミクロ的に^出した前記充填材が、気化器本体のシ
リンダ内面を摩耗させてピストンの作動不良を発生させ
る欠点がある。また、低摩擦係数で耐摩耗にIのある合
成樹脂は一般的に線膨張率が大きく、つまり成形収縮−
Fが大きく、成形時の−j ツノ、安定性が悪く、ピス
トンとシリンダの適正な摺動クリアランスを安定して確
保できない欠点がある。したがって、アルミニウムピス
トンと同程瓜の寸法精成が得られ、かつ、低摩擦係数で
耐摩耗性にも優れた合成樹脂は今だ存在しないので、可
変ベンチュリ型気化器のピストンの合成樹脂化は困難と
されてきた。
本発明はl−配挿々の事情に鑑みてなされたもので、複
数種類の合成樹脂を巧みに組み合わせることにより、軒
量で寸υ、精度が高く、低摩擦係数で耐摩↓L性にも優
れ、ピストンの作動不良やステック現象が゛V永久的に
発生せず、生産性に優れたピストンを提供して、可変ベ
ンチュリ型気化器の品質の向上、性能の向」−および小
型軽績化を図り、ひいては自動2輪車、自動車の安全性
、信頼性を高揚せしめることを目的とするものである。
以ド、本発明の実施例を負圧ピストン式の可変ベンチュ
リ型気化器について図面にしたがって説明する。
第1図において、吸気通路11におけるスロットルバル
ブ12の上流側のベンチュリ部13にシリンダ14が設
けられており、このシリンダ14に負圧ピストン15が
上下摺動自在に嵌合され、シリンダ14の−L方は蓋体
16で気密に閉塞されている。負圧ピストン15の上端
部には環状の係止部材17によりダイヤフラム18が装
着され、このダイヤフラム18の外周縁は」ユ記シリン
ダ14と蓋体16との間で挾持されており、これによっ
て、負圧室19および大気圧室20が形成されている。
上記負圧室19は負圧ピストン15の下部の負圧取出孔
21を介して、ベンチュリ部13の負圧発生部分に連通
し、上記大気圧室20は空気孔22を介して吸気通路1
1の入口23に連通している。
上記負圧ピストン15の下部にはニードル25が装着さ
れており、負圧ピストン15に連動したニードル25の
−L下動により、メインノズル26の通路環状面積を増
減して、燃料チャンバ27からベンチュリ部13への燃
料噴出量を計量するようになっている。負圧ピストン1
5と蓋体16との間にはコイルばね29が装着されてお
り、そのばね力で、負圧室19の負圧力とバランスさせ
て負圧ピストン15の−L下方向位置を決める。
このように、負圧ピストン15はベンチュリ部13の負
圧の大きさ、すなわちベンチュリ部13の圧力と大気圧
の差に応じて1−下方向位置が決まり、吸気空気30の
空気琶が大きくなると、負圧が大きくなり、負圧ピスト
ン15の下限位tAからの」」1、すなわちリフト量B
が大きくなる。
上記負圧ピストン15は少なくとも2種類の合成樹脂を
組み合わせてなるもので、第2図に示すように、本体1
5aがガラス繊維、炭素繊維で代表される繊維系充填材
を混入した、成形収縮率の小さい、射出成形時の寸法精
度の高い合成樹脂で、かつ、耐熱性、耐ガソリン性、耐
候性にも優れた合成樹脂、たとえば、ポリフェニレンサ
ルファイド(PPS)により形成されている。上記充填
材として、炭酸カルシウム、マイカ、タルク。
グラファイトなどの無機質系充填材を用いてもよい、上
記本体15aの外周におけるシリンダとの摺接部15b
は、低摩擦係数を有し、耐摩耗性に優れ、かつ、耐熱性
、耐ガソリン性、耐候性にも優れた合成樹脂、たとえば
、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはエチ
レンテトラフルオロエチレン(ETFE)により形成す
している。
これら材料の決定に際しては、発明者らの数々の研究テ
ストにより以下の如き諸元値のものが最も有効であるこ
とが判明した。すなわち、上記本体15aを形成する合
成樹脂の成形収縮率は0.04c腸/cm以下が好まし
く、繊維系充填材は重量比にて30%以上を含有し、摺
接部15bを形成する合成樹脂の静摩擦係数は0.06
以下、形成層の厚さは1腸閣〜0.3ms+が好ましい
、上記負圧ピストン15が嵌合される第1図のシリンダ
14や吸気通路11の壁はすべてアルミニウム合金製で
あるが、他の金属で作ってもよい。
このような構成の負圧ピストン15を製作する方法とし
ては、第3図に示すように、摺接部15bを形成するた
めの合成樹脂、たとえばPTFEの押し出し成形チュー
ブまたはシート32を、内側面に抜き勾配のない外型3
3に嵌め込み、内型34を重合したのち、そのキャビテ
ィ35に本体15aを形成するための合成樹脂、たとえ
ばPP536を注入して型成形を行なう。この時、外型
33に嵌め込まれたチューブまたはシート32は、キャ
ビティ35内に射出されたPP536により強く外型に
おしつけられ、金型形状になじみ、PP536が固化す
る時でも、PPSの成形収縮率は0.004c腸/cm
と小さいため、はとんど寸法変化を起こさない。また金
型33の内側面、すなわちPTFE32と接する部分3
3aには抜き勾配が設けられていないにもがかわらず、
PTFE32の摩擦係数が小さいため型抜きは通常の成
形と同一方法で行なうことができる。
上記構成において、第1図の負圧ピストン15は合成樹
脂により形成されているため軽量である。さらに、金属
製シリンダ14とは材料が異なること、摺動部15bの
摩擦係数が小さいことなどから、摩耗に起因する摺動抵
抗の増大、ステイク現象などの発生が皆無となる。また
、負圧ピストン15は型成形により得られるから、その
生産性は極めて良好である。ここで、負圧ピストン15
の本体15aは成形収縮率の小さい合成樹脂により形成
されているから、型成形後の寸法精度が高く、要求され
る数十ミクロンの外径公差は十分達成される。しかも、
本体15aと摺接部15bの結合は樹脂同志の溶着とな
るため、強固であり、第2図の摺接部15bが剥がれる
おそれはなく、耐久性に優れている。さらに、負圧ピス
トン15の摺接部15bは低摩擦係数で耐摩耗性に優れ
た合成樹脂により形成されているから、前記軽量化され
ることと相まって、負圧ピストン15の摺動が円滑にな
り、第1図のスロットルバルブ12の操作に迅速に対応
して燃料噴射量を増減できる。つまり気化器の性能が向
上する。
上記摩擦抵抗の減少により摩耗量が減少する事実を立証
するために、第4図および第5図に実験結果を示す。実
験は4サイクル440cc、2気筒エンジンを搭載した
2輪車を走行させて行なった。気化器のシリンダ内径お
よびピストン外径は31mmである。第4図および第5
図において、Aは本考案品を示し、上記した繊維系充填
材を40%混入したPPS製の本体15aとPTFE製
の摺動部15bとからなる負圧ピストン15を使用した
場合を示す、BIおよびB2は従来例を示し、Blはア
ルミニウムの表面にアルマイト処理およびフッ素系塗料
コーティングを施した場合、B2はアルミニウムの表面
にアルマイト処理のみを施した場合である11cIlc
2は比較例を示し、CI は負圧ピストン全体を炭素繊
維からなる充填材が40%含まれたPPSで形成した場
合、C2はガラス繊維からなる充填材が40%含まれた
PPSで形成した場合である。また、シリンダはアルミ
ニウム製である。第4図から、本発明に係る負圧ピスト
ンを使用した場合には、走行後のシリンダ内径の寸法変
化量が小さく、シリンダの摩耗が少ないことがわかる。
また、第5図から、本発明に係る負圧ピストン自身も外
径の寸法変化量が小さくなっており、摩耗が少ないこと
がわかる。
さらに、上記したように負圧ピストン15の摺動抵抗が
小さくなることから、つぎの理由により負圧ピストンの
小型化が実現される。つまり、第6図に示すように、吸
気通路11の幅りに対してシリンダ14の内径Eが十分
大きいと、シリンダ14の角部35の接線36と吸気通
路11の軸方向37とのなす角度θが十分大きくなるの
で、負圧ピストン15が吸入空気30の流体圧力により
下流側38へ強く押圧された場合でも、その押圧力が上
記角部35の近傍39で十分支えられ、負圧ピストン1
5が上記角部35に咬き込むことはない、これに対し、
第7図に示すように、吸気通路の幅りに対し、シリンダ
14の内径Eがあまり大きくないと、■−記角度θが小
さくなり、くさび効果を発生させ、吸入空気30の押圧
力により負圧ピストン15が角部に咬み込み易くなる。
特に負圧ピストン15の摩擦抵抗が大きいと、負圧ピス
トン15とシリンダ14との間の滑りが悪化し、上記咬
み込みが発生し易くなる。
ところが、本発明によれば、負圧ピストン15の摩擦抵
抗が小さくなるので、1−記咬み込みが発生しにくくな
る。したがって、シリンダ14の内径E、すなわち、負
圧ピストン15の外PIFをある程度小さくしても、負
圧ピストン15の作動不良が発生することなく、同一吸
気通路幅りで従来より小型の負圧ピストンをもった気化
器を提供することができる。また、負圧ピストン15の
摩擦抵抗が小さく、しかも好酸なため、ダイヤフラム1
8の小径化、ひいてはシリンダ14と蓋体16の小型化
が実現し、気化器のコンパクト化が可能となる。
第8図はダイヤフラムを用いない負圧ピストン15を有
する気化器を示しており、負圧ピストン15の1一部の
受圧部41はシリンダ14の内面に気密に嵌合され、受
圧部41の−1−下に負圧室19と大気圧室20とを形
成している。上記負圧ピストン15も第2図に示したも
のと同様な構成になっている。なお、第8図の42はチ
ョークバルブである。
また、本発明はベンチュリ部の負圧を受けて作動する負
圧ピストンを有する気化器のみでなく、スロットルレバ
ーに連動したワイヤまたはロッドにより強制的に作動さ
せ、ベンチュリ部の通路面積を変えるようにした気化器
にも適用できる。
以I−説明したように、本発明によれば、負圧ピストン
の作動が円滑になるので、気化器の性能が向トする。ま
た、負圧ピストンの耐久性、気化器の小型化が実現され
、生産性も飛W的に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第2図は第
1図の負圧ピストンを示す縦断面図、第3図は同負圧ピ
ストンの製造方法を示す縦断面図、f54図は同負圧ピ
ストンを使用した場合のシリンダ内径寸法変化量を示す
特性図、第5図は同負圧ピストンの外径寸法変化量を示
す特性図、第6図および第7図は本発明の作用を示す概
略モ面図、第8図は負圧ピストンの変形例を示す縦断面
図である。 11・・・吸気通路、13・・・ベンチュリ部、14・
・・シリンダ、15・・・負圧ピストン、15a・・・
本体、15b・・・摺接部。 特許出願人  川崎重工業株式会社(外1名)ホ1 図 第2図 手続補正書 1.事件の表示 特WA11861−186676号 2、発明 の名称 可変ベンチュリ型気化器のピストンの製造方法3、補正
をする者 事件との関係        特 許 出願人任 所 
 兵庫県神戸市中央区東用崎町3TIjla1号名 称
  (097)  川崎重工業株式会社(外1名:4、
代理人 郵便番号  550 5、補正命令の日付 ゛      自発的 7、補正の内容 (1)明細書の全文を別紙のとおりp)提出します。 以  L 訂正明細書 1、発明の名称 ”T変ベンチュリ型気化器のピストンの製造方法2、特
許請求の範囲 (1)吸気通路のベンチュリ部に設けたシリンダにベン
チュリ部の通路面積を変えるピストンを嵌合させた可変
ベンチュリ型気化器において、上記ピストンの−、成形
収縮率を小さくするための充填材が1 された 1の合
成樹脂二肛虞ユj上エト」Lgユこの本体の外周におけ
る上記シリンダとの摺接部上、低摩擦係数で耐摩耗性に
優れた第l」合成樹脂により形成 るに た番、上書ビ
ス七宝ピストン 、ることを特徴とする可変ベンチュリ
型気化器のピストンの製造方法。 3、発明の詳細な説明 [産業上の利用分野] 本発明は、負圧または機械的操作によりピストンを作動
させ、ベンチュリ部の通路面積を変化させる可変ベンチ
ュリ型気化器におけるピストンの製造方法に関するもの
である。 [従来技術とその問題点] 従来、可変ベンチュリ型気化器に使用されるピストンに
は、アルミニウム製ピストン本体の表面にアルマイト処
理を施して、耐蝕性、耐摩耗性を向上させたものが用い
られている。ところが、近年エンジン部品の軽量化が進
み、気化器の本体も亜鉛からアルミニウム化されてきた
ので、気化器本体のシリンダとこのシリンダに嵌合され
るピストンとが同種金属となり、摩耗量が増加して、こ
れにより生じる微細なアルミ粉が両者の摺動部に再付着
し、ピストンの摺動抵抗が増大して円滑な作動が妨げら
れる欠点がある。特に雨天時等、大気中の水分含有量が
多い場合では吸入空気中の水分が前記ピストンとシリン
ダの摺動面に付着したアルミ粉と混合され粘体となって
、ピストンの作動性能を著しく低下させ、最悪の場合、
前記ピストンと気化器本体のシリンダとのはり付現象(
以トスティックという)を引き起こすことがある。 特に自動2輪車では、減速時などにスティックを起こす
と、運転者の意図したところで減速が行なわれないので
、操縦がしにくくなる欠点がある。 この欠点を解消しようとして、アルミニウム製のピスト
ンの表面に、低摩擦係数のフッ素系合成樹脂をコーティ
ングし、作動性を改善しようとしたものも知られている
(実開昭58−187788号公報または実開昭55−
152348号公報参照)が、コーティング層は、薄い
うえに、アルミニウムとの結合力が不充分であるために
、長期にわたり使用していると剥離することがあり、特
に、石油節約のためにエチルアルコールを混合したガソ
リンを使うと、エチルアルコールによってコーティング
層が膨潤して柔かくなり、一層剥離し易くなり、結局、
前述のような作動不良やステック現象を起こす可能性が
ある。またフッ素系塗料はコーティング工程中の焼付乾
燥時に有害なガスを発生させ、作業環境を悪化させるの
で、その対策のための設備が必要である。 一方、ピストン全体を低摩擦係数で耐摩耗性の高い合成
樹脂で形成したものも知られているが(実開昭53−2
1228号公報参照)、このような低摩擦係数で耐摩耗
性の高い合成樹脂は一般的に線膨張率が大きく、つまり
成形収縮率が大きく、そのために成形時の寸法安定性が
悪くなり、ピストンとシリンダの適正な摺動クリアラン
スを安定して確保できない欠点がある。 この欠点を解消して、可変ベンチュリ型気化器のピスト
ンとして必要な寸法安定性を得るために、合成樹脂に、
ガラス繊維、炭素繊維で代表される繊維系充填材、及び
炭酸カルシウム、マイカ、タルク、グラファイトなどの
無機質粉系充填材を混入することが考えられる。しかし
、合成樹脂の成形品表面にミクロ的に露出した」−記充
填材が、気化器本体のシリンダ内面を摩耗させてピスト
ンの作動不良を発生させる欠点がある。 このように、アルミニウムピストンと同程度の−J−?
j、精度が得られ、かつ、低摩擦係数で耐摩耗性にも優
れた合成樹脂は今だ存在しないので、可変ベンチュリ型
気化器のピストンの合成樹脂化は困難ときれてきた。 本発明はL配挿々の事情に鑑みてなされたもので、複数
種類の合成樹脂を巧みに組み合わせることにより、軽に
で寸法精度が高く、低摩擦係数で耐摩耗性にも優れ、ピ
ストンの作動不良やステック現象がt永久的に発生せず
、生産性に優れたピストンを提供して、Of変ベンチュ
リ型気化器の品質の向1−1性能の向−Lおよび小型軽
量化を図り、ひいては自動2輪重、自動車の安全性、信
頼性を高揚せしめることを目的とするものである。 E問題点を解決するためのf1段] l−記目的を達成するために、本発明は、可変ベンチュ
リ型気化器のピストンの本体を、成形収縮率を小さくす
るための充填材が混入された第1の合成樹脂で形成し、
この本体の外周におけるシリンダとの摺接部を、低摩擦
係数で耐摩耗性に優れた第2の合成樹脂により形成して
いる。 さらに、ピストンの成形にあたっては、ピストンの外面
を成形する外型の内側面に、1記第2の合成樹脂により
形成されたチューブまたはシートを嵌め込み、ついで、
ピストンの内面を成形する内型を一上記外型に重合した
のち、l記外ヤ1と内η1の間のキャビティに溶融状態
の1−足温1の合成樹脂を注入し、この第1の合成樹脂
を固化させて!。 記ピストンを得ている。 [作用] 本発明は、ピストンの本体が成形収縮率の小さい第1の
合成樹脂で形成されているので、成形後のピストンの寸
法精度が高い、また、ピストンの外周の摺接部が低摩擦
係数で耐摩耗性に優れた第2の合成樹脂で形成されてい
るから、ピストンの摺動力が小さくなるとともに、ピス
トンの摩jffi tlIも抑制される。 さらに、上記摺接部はチューブまたはシートにより形成
されているから、コーティングによる場合よりも厚く形
成できること、および、ピストンの本体と摺接部との結
合は樹脂同志の溶着となるために強固であることから、
上記摺接部が剥がれるおそれはない。しかも、ピストン
は型成形により得られるから、その生産性が極めて良好
である。 [実施例] 以ド、本発明の実施例を負圧ピストン式の可変ベンチュ
リ型気化器について図面にしたがって説明する。 tjS1図において、吸気通路11におけるスロットル
バルブ12のF波調のベンチュリ部13にシリンダ14
が設けられており、このシリンダ14に負圧ピストン1
5が上下摺動自在に嵌合され、シリンダ14のL方は蓋
体16で気密に閉塞されている。負圧ピストン15のL
端部には環状の係11―部材17によりダイヤフラム1
8が装着され、このダイヤフラム18の外周縁は上記シ
リンダ14と蓋体16との間で挾持されており、これに
よって、負圧室19および大気圧室20が形成されてい
る。に記負圧室19は負圧ピストン15の下部の負圧取
出孔21を介して、ベンチュリ部13の負圧発生部分に
連通し、I−記大気圧室20は空気孔22を介して吸気
通路11の入[123に連通している。 上記負圧ピストン15の下部にはニードル25が装着さ
れており、負圧ピストン15に連動したニードル25の
上下動により、メインノズル26の通路環状面積を増減
して、燃料チャンバ27からベンチュリ部13への燃ネ
4噴出槍を計値するようになっている。負圧ピストン1
5とA体16との間にはコイルばね29が装着されてお
り、そのばね力で、負圧室19の負圧力とバランスさせ
て負圧ピストン15の上下方向位置を決める。 このように、負圧ピストン15はベンチュリ部13の負
圧の大きさ、すなわちベンチュリ部13の圧力と大気圧
の差に応じてL下方向位置が決まり、吸入空気30の空
気量が大きくなると、負圧が大きくなり、負圧ピストン
15の下限位iAからの上昇量、すなわちリフト量Bが
大きくなる。 上記負圧ピストン15は少なくとも2種類の合成樹脂を
組み合わせてなるもので、第2図に示すように、本体1
5aがガラスm維、炭素繊維で代表される繊維系充填材
を混入した、成形収縮率の小さい、射出成形時の寸法精
度の高い合成樹脂であって、耐熱性、耐ガソリン性、耐
候性にも優れた第1の合成樹脂、たとえば、ポリフェニ
レンサルファイド(PPS)により形成されている。 」―記充填材として、炭酸カルシウム、マイカ、タルク
、グラファイトなどの無機質系充填材を用いてもよい。 l−配本体15aの外周におけるシリンダとの摺接部1
5bは、低摩擦係数を有し、耐摩耗性に優れ、かつ、耐
熱性、耐ガソリン性、耐候性にも優れた第2の合成樹脂
、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
またはエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)に
より形成されている。 これら材料の決定に際しては、発明者らの数々の研究テ
ストにより以下の如き諸元値のものが最も有効であるこ
とが判明した。すなわち、上記本体15aを形成する第
1の合成樹脂の成形収縮率は9.04cm/c■以下が
好ましく、繊維系充填材は重量比にて30%以上を含有
し、摺接部15bを形成する第2の合成樹脂の静摩擦係
数は0.06以下、形成層の厚さは1mm〜0.31脂
が好ましい、上記負圧ピストン15が嵌合される第1図
のシリンダ14や吸気通路11の壁はすべてアルミニウ
ム合金製であるが、他の金属で作ってもよい。 このような構成の負圧ピストン15を製作するにあたっ
ては、第3図に示すように、ピストン15の外面と内面
のそれぞれを形成する外型33と内型34とを用いて型
成形を行なう、まず、摺接部15bを形成するための第
2の合成樹脂、たとえばFTFBの押し出し成形チュー
ブまたはシート32を、内側面に抜き勾配のない上記外
型33に嵌め込み、上記内型34を外型33に重合した
のち、そのキャビティ35に本体15aを形成するため
の第1の合成樹脂、たとえばPP33Bを溶融状態で注
入し、PP536を固化させてピストン15を成形する
。この時、外型33に嵌め込まれたチューブまたはシー
ト32は、キャビティ35内に射出されたPP536に
より強く外型33におしつけられ、外型形状になじみ、
PPS 36が固化する時でも、PPSの成形収縮率は
0.004 cs/cs+と小さいため、はとんど寸法
変化を起こさない、また外型33の内側面、すなわちP
TFE32と接する部分33aには抜き勾配が設けられ
ていないにもかかわらず、PTFE32の摩擦係数が小
さいため、型抜きは通常の成形と同一方法で行なうこと
ができる。 上記構成において、第1図の負圧ピストン15は合成樹
脂により形成されているため軽量である。また、負圧ピ
ストン15の摺接部15bは低摩擦係数の第2の合成樹
脂により形成されているから、負圧ピストン15の摺動
力が小さくなるうえに、第2の合成樹脂は耐摩耗性にも
優れているので、摩耗により生じた微粉の付着に起因す
る摺動抵抗の増大、ステイク現象などの発生が皆無とな
る。したがって、前記軽量化されることと相まって、負
圧ピストン15の摺動が円滑になり、第1図のスロット
ルバルブ12の操作に迅速に対応して燃料噴射量を増減
できる。つまり気化器の性能が向上する。なお、この実
施例では合成樹脂製の摺接部15bは金属製のシリンダ
14とは材料が異なるから、一層摩耗量が少なくなる。 また、摺接部15bは第3図のチューブまたはシート3
2により形成されているから、コーティングによる場合
よりも厚く形成できること、および、本体15aと摺接
部15bとの結合は樹脂同志の溶着となるため強固であ
ることから、第2図の摺接部15bが剥がれるおそれは
なく、耐久性に優れている。 さらに、負圧ピストン15は型成形により得られるから
、その生産性は極めて良好である。ここで、負圧ピスト
ン15の本体15aは成形収縮率の小さい第1の合成樹
脂により形成されているから、型成形後の寸法精度が高
く、要求される数十ミクロンの外径公差は十分達成され
る。 つぎに、上記摩擦抵抗の減少により摩耗量が減少する事
実を立証するために、第4図および第5図に実験結果を
示す。実験は4サイクル440cc、2気筒エンジンを
搭載した2輪車を走行させて行なった。気化器のシリン
ダ内径およびピストン外径は31m閣である。第4図お
よび第5図において、Aは本考案品を示し、上記した繊
維系充填材を40%混入したPPS製の本体15aとP
TFE袈の摺動部15bとからなる負圧ピストン15を
使用した場合を承す、B1 およびB2  は従来例を
小し、B1はアルミニウムの表面にアルマイト処理およ
びフッ素系塗料コーティングを施した場合、B2 はア
ルミニウムの表面にアルマイト処理のみを施した場合で
ある。C1,C2は比較例を小し、C1は負圧ピストン
全体を炭素繊維からなる充填材が40%含まれたPPS
で形成した場合、C2はガラス繊維からなる充填材が4
0%含まれたPPSで形成した場合である。また、シリ
ンダはアルミニウム製である。第4図から、本発明に係
る負圧ピストンを使用した場合には、走行後のシリンダ
内径の寸法変化量が小さく、シリンダの摩耗が少ないこ
とがわかる。また、第5図から、本発明に係る負圧ピス
トン自身も外径の・1゛法変化量が小さくなっており、
摩耗が少ないことがわかる。 さらに、上記したように負圧ピストン15の摺動抵抗が
小さくなることから、つぎの理由により負圧ピストンの
小型化がT現される。つまり、第6図に示すように、吸
気通路11の輻りに勾してシリンダ14の内径Eが1−
分大きいと、シリンダ14の角部35の接線36と吸気
通路11の軸方向37とのなす角度θが1“分大きくな
るので、負圧ピストン15が吸入空気30の流体圧力に
より下流側38へ強く押圧された場合でも、その押圧力
が一ヒ記角部35の近傍39でV万丈えられ、負圧ピス
トン15が−1−記角部35に咬み込むことはない、こ
れに対し、第7図に示すように、吸気通路の幅りに対し
、シリンダ14の内flEがあまり大きくないと、L記
角度0が小さくなり、〈ネび効果を発生させ、吸入空気
30の押圧力により負圧ピストン15が角部に咬み込み
易くなる。特に負圧ピストン15の摩擦抵抗が大きいと
、負圧ピストン15とシリンダ14との間の滑りが悪化
し、1.記咬み込みが発生し易くなる。 ところが、本発明によれば、負圧ピストン15の摩擦抵
抗が小さくなるので、上記咬み込みが発生しにくくなる
。したがって、シリンダ14の内径E、すなわち、負圧
ピストン15の外径Fを、第7図のようにある程度小さ
くしても、負圧ピストン15の作動不良が発生すること
なく、同−吸気通路幅りで従来より小型の負圧ピストン
をもった気化器を提供することができる。また、負圧ピ
ストン15の摩擦抵抗が小さく、しかも軽量なため、ダ
イヤフラム18の小径化、ひいてはシリンダ14と蓋体
16の小型化が実現し、気化器のコンパクト化が可能と
なる。 第8図はダイヤフラムを用いない負圧ピストン15を有
する気化器を示しており、負圧ピストン15のl一部の
受圧部41はシリンダ14の内面に気密に嵌合され、受
圧部41の上下に負圧室19と大気圧室20とを形成し
ている。上記負圧ピストン15も第2図に示したものと
同様な構成になっている、なお、第8図の42はチョー
クパルプである。 また、本発明はベンチュリ部の負圧を受けて作動する負
圧ピストンを有する気化器のみでなく、スロットルレバ
ーに連動したワイヤまたはロッドにより強制的に作動さ
せ、ベンチュリ部の通路面積を変えるようにした気化器
にも適用できる。 [発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、負圧ピストンの
作動が円滑になるので、気化器の性能が向上する。また
、負圧ピストンの耐久性、気化器の小型化が実現され、
生産性も飛躍的に向−トする。 4、図面の簡単な説明 第1図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第2図は第
1図の負圧ピストンを示す縦断面図、第3図は同負圧ピ
ストンの装造方法を示す縦断面図、第4図は同負圧ピス
トンを使用した場合のシリンダ内径寸法変化量を示す特
性図、第5図は同負圧ピストンの外径寸法変化都を示す
特性図、ptS6図および第7図は本発明の作用を示す
概略平面図、第8図は負圧ピストンの変形例を示す縦断
面図である。 11・・・吸気通路、13・・・ベンチュリ部、14・
・・シリンダ、15・・・負圧ピストン、15a・・・
本体、15b・・・摺接部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)吸気通路のベンチユリ部に設けたシリンダにベン
    チユリ部の通路面積を変えるピストンを嵌合させた可変
    ベンチユリ型気化器において、上記負圧ピストンは、そ
    の本体が成形収縮率を小さくするための充填材を混入し
    た合成樹脂からなり、この本体の外周における上記シリ
    ンダとの摺接部が、低摩擦係数で耐摩耗性に優れた合成
    樹脂により形成されてなることを特徴とする可変ベンチ
    ユリ型気化器。
JP18667686A 1986-08-08 1986-08-08 可変ベンチュリ型気化器のピストンの製造方法 Granted JPS6267264A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1144254A (ja) * 1997-07-25 1999-02-16 Keihin Corp 定真空式気化器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1144254A (ja) * 1997-07-25 1999-02-16 Keihin Corp 定真空式気化器

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