JPS6266986A - 感熱転写材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、感熱転写記録方法に用いる感熱転写材、特に
マイクロカプセルを利用した感熱転写材に関する。

［従来の技術］ 近年、情報産業の急速な発展に伴ない、種々の情報処理
システムが開発され、また、それぞれの情報処理システ
ムに適した記録方法および装置も開発、採用されている
。このような記録方法の一つに感熱記録方法があり、該
方法は使用する装置が軽量かつコンパクトで騒音がなく
、また操作性や保守性にも優れており、最近広く使用さ
れている。

この感熱記録方法のなかで最近特に注目されているもの
に感熱転写記録方法がある。この感熱転写記録方法では
、一般に、ポリエチレンテレフタレート等からなるフィ
ルム状の支持体上に、ガルバナワックスなどの熱溶融性
バインダーに着色剤を分散させた熱溶融性のインクを塗
布してなるような感熱転写材が用いられている。

しかしながら、このような感熱転写材では、インクの融
点は一定であり、このため例えば１画素のドツトサイズ
で多値化の記録を行なう場合などにおいて、該転写材に
熱供給する熱ヘッドの発熱体の抵抗値のバラツキ等に起
因する発熱にの差が、そのままドツトサイズのバラツキ
を生じ、高画質の画像を得にくいと言った欠点があった
。

［発明が解決しようとする問題点コ 本発明はこのような問題点に鑑み成されたものであって
、本発明の主要な目的は、上述した従来の感熱転写材の
欠点を解消し、ドツトサイズのバラツキを減じるととも
に、多値化した場合の記録ドツトの濃度バラツキをも減
じた高画質の画像を得ることが可能な新規な感熱転写材
を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成する本発明は、熱可塑性樹脂を主成分と
し、且つ融点の異なる複数種のマイクロカプセルを支持
体上に有し、該マイクロカプセルがその内部に液状また
は熱溶融性のインクを含有することを特徴とする感熱転
写材である。

［発明の実施態様］ 本発明の感熱転写材は、所望の温度で熱溶融して内部の
インクを流出し、被記録材上に記録を行なうべく配され
た、熱可塑性樹脂を主成分とし、■つ融点の異なる複数
種のマイクロカプセルを支持体」二に有する。マイクロ
カプセルは、その内部に液状または熱溶融性のインクを
保持する。

マイクロカプセルの形状としては、例えば中空球状、中
空円筒状等、その内部に液状または熱溶融性のインクを
保持するための空間を有するものであれば、いかなる形
状であってもよく、また所望に応じて同形状のものを支
持体上に配してもよいし、異形状のものを配してもよい
、その大きさは、粒径数−〜数１０．程度が好適である
。また、マイクロカプセルの厚さは、数１０ｎ層〜数１
０鱗程度とするとよい。

熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、軟質ポ
リ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、
ポリウレタン等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂は、
所望されるマイクロカプセルの融点、すなわちインク流
出温度に応じた融点を有するものが適宜選択されて用い
られる。もちろん、融点の異なる２種以上の熱可塑性樹
脂を組合せてマイクロカプセルの融点を調整してもよい
、また、マイクロカプセルは、上記の熱可・Ｗ性樹脂の
他に、所望に応じて各種の染料や顔本１．あるいは充填
剤等を含有してもよい。

いずれにしても、上記のような熱可塑性樹脂を）三成分
とし、熱溶融によるインク流出温度を異にする複数種の
マイクロカプセルが、その内部に液状または熱溶融性の
インクを保持した状態で支持体Ｅに配されて本発明の感
熱転写材が構成される。マイクロカプセルは所望の数量
比で支持体上に配される。具体的には例えば融点の異な
るものを所望の数量比で均一に分散させて支持体に配す
ることもできるし、また、融点毎にそれぞれ区分された
マイクロカプセルの複数をそれぞれ一群とし、これら複
数の群を所望の群比で支持体上に配する等のことも可能
である。

北述の如く、マイクロカプセルには液状または熱溶融性
のインクが含有されるが、熱溶融性のインクを用いる場
合には、マイクロカプセルよりも融点の低いインクを用
いることが必要である。高画質の記録を行なうためには
、少なくとも１０℃程度の融点差を有する熱溶融性イン
クを用いることが好ましい。

熱溶融性のインクとしては、例えば下記に示すような熱
溶融性バインダーに、必要に応じて各種の染料や顔料等
からなる着色剤、あるいは分散剤、充填剤等の添加剤を
加えてなるような、この種の技術分野で広く知られてい
るインクを用いることができる。熱溶融性バインダーと
しては、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン、カルナバワック
ス。

キャンデリラワックス、モンタンワックス等の天然ワッ
クス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、酸化ワックス、エステルワックス、低分子量ポリ
エチレン等の合成ワックス。

ラウリン酸、ミスチリン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸、ステアリルアルコール
、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、ショ糖の脂
肪酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エステル等のエステ
ル類、ステアリンアミド、オレインアミド等のアミド類
等が挙げられる。これら熱溶融バインダーは、単独で、
あるいは二種以上が混合されて用いられる。これら熱溶
触性バインダーには、必要に応じてポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル
系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹
脂、石油系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、
天然ゴム、スチレンブタジェンゴム、インブレンゴム、
クロロプレンゴム等のエラストマー類あるいは鉱油、稙
物油のオイル等を適宜添加してもよい。

また、液状のインクとしても、この種の技術分野で一般
に良く知られているものを広く使用することが可能であ
り、具体的には、例えば必要に応じ粒度調整した染料、
顔料等の着色剤を、液状物質、例えば水、動植物油、鉱
物油、エステル系化合物、エーテル系化合物、芳香族又
は脂肪族の溶媒等に溶解乃至分散させたものが挙げられ
る。

これらインクは、所望に応じて、例えば２種あるいは３
種等の複数の濃度差を有するインクが、その濃度毎に融
点を異にする複数種のマイクロカプセルに充填されて用
いられる。また、例えばシアン、イエロー、マゼンタ等
の複数の色の異なるインクを用い、マイクロカプセルの
融点をインクの色毎に異ならせ、これら色毎に種別され
たマイクロカプセルの複数を所望の数量比で支持体りに
配する等のことも可能である。

このようなインクを含有するマイクロカプセルを保持す
る支持体としては、徒来より公知のフィルムや紙をその
まま使用することができ、例えばポリエステル、ポリカ
ーボネート、トリアセチルセルロース、ポリアミド、ポ
リイミド等の比較的耐熱性の良いプラスチックのフィル
ム、セロハンあるいは硫酸紙などが好適に使用できる。

支持体の厚さは、熱転写に際しての熱源として熱ヘッド
を考慮する場合には２〜１５ミクロン程度であることが
望ましいが、例えばレーザー光等のマイクロカプセルを
選択的に加熱できる熱源を使用する場合には厚さの制限
は特にない、また熱ヘッドを使用する場合に、熱ヘッド
と接触する支持体の表面に、シリコーン樹脂、ふっ素樹
脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、ニトロセルロース等からなる耐熱性保護
層を設けることにより支持体の耐熱性を向上させてもよ
い、また、補強のために、必要に応じて支持体を複層化
してもよい。

このような支持体にマイクロカプセルを保持させ、本発
明の感熱転写材を得る。マイクロカプセルは、例えば発
泡ウレタン等からなる果粒状の多孔性物質に含浸させた
液状のインク、あるいは果粒状に成形した熱溶融性のイ
ンクに、前述の熱可塑性樹脂をスプレー塗布したり、蒸
着する等、医薬品等の技術分野で知られている種々のカ
プセル化方法を用いて形成することができる。このよう
にして得られるマイクロカプセルを、接着等の手段を用
いて支持体上に担持させ、本発明の感熱転写材を得る。

このような本発明の感熱転写材による記録は、通常の感
熱転写記録方法におけると特に異なるものではなく、例
えば感熱転写材のマイクロカプセルと、普通紙等から成
る被記録材の被記録面とが対向するように重ね合せ、被
記録材の被記録面とは反対側の面を支持するプラテン等
の支持部材と対向する位置に熱ヘッドを設け、該ヘッド
に所ψの記録パターンに応じた熱を供給してマイクロカ
プセルを溶融し、カプセル内部のインクを流出させるこ
とによって記録が行なわれる。この際、熱供給量をマイ
クロカプセルの融点に応じたものとすることにより、例
えば濃度あるいは色等が異なる所ψのインクが熱溶融し
たマイクロカプセルから流出し、これが被記録材上に転
写することにより、被記録材上に記録パターンに応じた
画像が形成される。尚、感熱転写材に熱を供給するため
の熱源としては、公知の熱ヘッドやレーザー光等が好適
に用いられる。

以下、図面も参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する
。

第１図〜第２図は、本発明の感熱転写材の一実施ｆａ様
を説明する図であり、第１図は支持体と垂直方向にマイ
クロカプセル側から見た本例の感熱転写材の平面図、第
２図は支持体・と垂直方向で切断した本例の感熱転写材
の断面図である。該転写材は、高濃度、低濃度および白
の３値の記録を行なうのに好適なものである。

第１図〜第２図において、ｌおよび３が、本発明に言う
ところのマイクロカプセルである。本例のマイクロカプ
セルは、高融点の熱可塑性樹脂を主成分とする高融点マ
イクロカプセル１と、低融点の熱可塑性樹脂を主成分と
する低融点マイクロカプセル３の二種からなる。高融点
マイクロカプセルｌには高濃度インクが、また低融点マ
イクロカプセル３には低濃度インクがそれぞれ封入され
ている。これらカプセルｌおよび３は、支持体５上に、
熱硬化性樹脂あるいはカプセル１よりも高融点の樹脂等
からなる接着剤層６により、カプセル１および３の一部
が露出した状態（第２図参照）で固着されている。また
、支持体５はポリエチレンテレフタレートなどのフィル
ムとされている。

マイクロカプセルｌおよび３は、ともに直径約６μｓの
球形カプセルとされ、これらが支持体５上に交互に均一
に分散されている。記録密度やカプセル径などによって
も異なるが、１８ドツト／膳■の熱ヘッドを用いて記録
を行な゛うのであれば、１画素中に約１００〜１３０程
度のマイクロカプセルを存在させるとよい。

このような感熱転写材によれば、例えば黒、灰色、白の
３値ような濃度レベルの異なる多値化の記録が回層であ
る。すなわち１例えば高融点マイクロカプセルｌには黒
色インクを、低融点マイクロカプセル３には灰色インク
を含有させ、被記録材として白色紙を用い、該転写材に
対する熱ヘッドの熱供給量を■高融点マイクロカプセル
ｌのみが溶融する状態、■低融点マイクロカプセル３の
みが溶融する状態および■加熱しない状態の３状態に制
御することにより、それぞれ黒、灰色、白の３値の記録
を行なうことができる。

このような融点の異なる複数種のマイクロカプセルを用
いた本発明の感熱転写材によれば、融点毎にインクを流
出できるので、上記のような濃度レベルの異なる記録が
可能である。しかも、カプセル内のインク量が安定して
いるため、従来の感熱転写材のような熱ヘッドの発熱量
の差によるドツトサイズのバラツキを生じることがなく
、高画質の画像を得ることができる。

尚、上記例では黒、灰色の２色としたが、融点の異なる
種々のマイクロカプセルを用いることにより、インクの
色は何色でもよい、また、同系色で濃度のみの異なるの
インクを用いれば、同系色での多階調表現も可能である
。また、カプセル径を種々変化させてインクの内容量を
変化させることにより、上記同様の階調表現を行なうこ
とも可能である。もちろん、シアン、イエロー、マゼン
タ等のインクを用いたカラーおよび階調表現も可能であ
る。

［発明の効果］ 以上に説明した如く、本発明の感熱転写材は、内部にイ
ンクを含有する融点の異なる複数種のマイクロカプセル
を有しており、したがってこれらマイクロカプセルに供
給する熱量を制御することによってインクの各階調毎に
温度に対するスレッショルド（しきい値）を設定するこ
とができ、従来の感熱転写材のような熱ヘッドの発熱量
のバラツキ等の熱的要因によるドツトサイズのバラツキ
が減じられるとともに、記録ドツトの各階調毎の濃度バ
ラツキも少ない高画質の画像を得ることが可能な新規な
感熱転写材を提供することができるようになった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の感熱転写材の一例を支持体と垂直方
向にマイクロカプセル側から見た平面図、第２図は第１
図の感熱転写材を支持体と垂直方向で切断した時の断面
図である。 １−ｍ−高融点マイクロカプセル ？−−−高濃度インク ３−ｍ−低融点マイクロカプセル ４−ｍ−低濃度インク ５−ｍ−支持体 ６−ｍ−接着剤層

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱可塑性樹脂を主成分とし、且つ融点の異なる複
   数種のマイクロカプセルを支持体上に有し、該マイクロ
   カプセルがその内部に液状または熱溶融性のインクを含
   有することを特徴とする感熱転写材。
2. （２）前記マイクロカプセルの種別に、それぞれ濃度の
   異なるインクを含有させたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の感熱転写材。