JPS6261653B2 - - Google Patents
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- JPS6261653B2 JPS6261653B2 JP57161950A JP16195082A JPS6261653B2 JP S6261653 B2 JPS6261653 B2 JP S6261653B2 JP 57161950 A JP57161950 A JP 57161950A JP 16195082 A JP16195082 A JP 16195082A JP S6261653 B2 JPS6261653 B2 JP S6261653B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D9/00—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
- C21D9/0037—Rotary furnaces with vertical axis; Furnaces with rotating floor
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
この発明は鋼板コイルを焼鈍するための焼鈍炉
に関し、特に焼鈍分離剤をコーテイングした方向
性電磁鋼板等の鋼板コイルを仕上げ焼鈍するため
の回転式焼鈍炉に関するものである。 例えば、方向性電磁鋼板は、炭素を0.085%以
下、珪素を4%以下、硫黄やアルミニウムなどの
2次再結晶の発現を助成させるための元素を0.07
%以下それぞれ含むよう成分調整したホツトコイ
ルに、焼鈍と冷延を少なくとも1回施し、しかる
後連続脱炭焼鈍し、ついでマグネシア等のスラリ
ー状の焼鈍分離剤を塗布乾燥してコイルに巻き取
り、そのコイルを仕上げ焼鈍することにより、製
造している。そしてその仕上げ焼鈍は、2次再結
晶の発現および表面皮膜の生成ならびに鋼中不純
物の除去を目的とするものであつて、通常、高純
度還元性雰囲気ガス中に高温長時間(1100℃以上
10時間以上均熱)さらすことにより行つている。 ところで従来、上述のような仕上焼鈍は、例え
ば第1図および第2図に示すよう構成した回転式
仕上焼鈍炉によつて行なつていた。すなわち第1
図は従来の回転式仕上焼鈍炉の概略を示す平面図
であり、第2図はその―線矢視拡大図であつ
て、炉床1は所定半径(例えば12.5m)の円周上
を走行するようローラ2によつて支持されてお
り、その炉床1の走行円のうち約半分は、バーナ
3を有する保温カバー4によつて覆われた加熱帯
5とされ、それに続く約1/4円周は、バーナ等加
熱装置を有しない保温カバーで覆われた炉内冷却
帯6とされ、さらにそれに続く部分は保温カバー
の無い炉外冷却帯7とされており、そして炉外冷
却帯7の終端部すなわち加熱帯5の始端部に、積
載・脱荷帯8が形成されている。前記炉床1上に
は、鋼板コイル9をその中心軸線が垂直となるよ
う載置するコイル受台10が支持部11を介して
設けられており、またバーナ3は炉床1の上面よ
り若干高い位置に設置されている。したがつて鋼
板コイル9は、インナーカバー12によつて覆い
かつそのインナーカバー12内に水素等の還元性
雰囲気ガスを満した状態で、前記バーナ3によつ
て炉内を加熱することにより、燃焼ガスおよび加
熱昇温された還元性雰囲気ガスを介して加熱され
るようになつている。なお、第2図中符号13は
炉床1と保温カバー4との間の気密性を保持する
ためのシール部である。 しかるに上述した焼鈍炉では、鋼板コイル9を
1段でかつ炉床1の走行方向に対し縦1列に積む
構成であるために、生産性が必ずしも良好ではな
いうえに、1コイル当りの炉壁放熱面積が広く、
エネルギ原単位が高くなる欠点がある。 このような不都合を解消するために、例えば第
3図に示すように、上下2段のコイル受台10,
10aを設け、鋼板コイル9を2段1列積みにし
て加熱することが考えられるが、このような構成
であれば、生産性が向上し、同時に1コイル当り
の炉壁放熱面積を狭くすることができるものの、
上段のコイル受台10aを支持するための支持金
具14が必要になるので、それだけ全体の熱容量
が増え、また鋼板コイル9の積載・脱荷等の取り
扱いが困難になる問題がある。 さらに、上記いずれの構成の焼鈍炉にあつて
も、バーナ3を低い位置に設けたことにより、燃
焼ガスや加熱昇温されて比重の小さくなつた気体
が上昇するために、炉内の上部および中間部をこ
れらの気体によつて加熱することができ、したが
つて炉内全体の温度をほぼ均一に保つことができ
るが、その反面バーナ3を低い位置に設けたこと
に伴い、炉床1がバーナ3により直接加熱されて
その温度が炉の天井部と同様に高くなり、その結
果炉床1と大気との温度差が著しく大きくなるた
めに炉床1から大気に伝達される熱量すなわち炉
床放散熱量が多く、また炉床1への蓄熱量が多く
なり、したがつて従来の焼鈍炉では、熱効率が悪
く、ランニングコストが高くなるなどの問題があ
つた。 この発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、熱効率が良く、ひいては省エネルギ化を図る
ことのできる回転式仕上焼鈍炉を提供することを
目的とし、その特徴とするところは、所定の半径
の円周上を走行する炉床上に設けたコイル受台
を、鋼板コイルを1段でかつ走行方向に対して少
なくとも2列に載置する構成とすることにより、
1つの鋼板コイル当りの放熱面積を少なくして熱
効率を高め、また加熱装置をその鋼板コイルの上
端より上方に配置することにより、鋼板コイルの
加熱効率を低下させずに、炉床温度の上昇を防止
するようにした点にある。 すなわち、本発明者等が、加熱装置の設置位置
に基づく炉内各部の経時的温度変化および熱伝達
について鋭意研究を重ねたところ、以下に述べる
知見を得、この発明をなすに到つたのである。 方向性電磁鋼板等の鋼板を焼鈍する場合、通
常、その表面もしくは表裏両面にスラリー状のマ
グネシア等の焼鈍分離剤を塗布乾燥して行うが、
その焼鈍分離剤の熱伝導率が極めて小さいため、
巻板間(すなわちコイルの半径方向)での伝達熱
量が少なく、これに対し鋼板自体は熱伝導率が高
いために、板幅方向(すなわちコイルの軸線方
向)での伝達熱量が多くなる。また被焼鈍鋼板コ
イルを載置すべきコイル受台は、通常耐熱鋼で作
られているが、耐熱鋼の熱伝導率は、0〜500℃
の範囲で普通鋼の1/3〜1/2程度であり、しかもコ
イル受台は、必要強度を得るために、厚さを100
〜250mmに設定しているから、コイル受台が鋼板
コイルの下端部側からの熱伝達の障害となり、被
焼鈍鋼板コイルの下端部側からの入熱量が極めて
少なくなる。 上記の2点を考慮すると、鋼板コイルの入熱
は、加熱装置の設置位置に拘わらず、上端部側か
ら主に行なわれる筈であり、そこで本発明者等が
このような認識のもとに実験を行つたところ、加
熱装置を鋼板コイルの上端部より上方に設けて加
熱しても、鋼板コイルを充分加熱することができ
るとの知見を得、この発明をなすに到つたのであ
る。 以下この発明の実施例を説明する。 第4図はこの発明の一実施例を示す概略的な部
分平面図であり、第5図はそのV―線に沿う拡
大図であつて、炉床20は、所定半径の円周上を
走行するようローラ21によつて支持され、かつ
その幅は焼鈍すべき鋼板コイル22の直径の2部
以上に設定されており、その炉床20上にコイル
受台23が支持部24を介して設置されている。
コイル受台23は第5図に示すように、鋼板コイ
ル22をその軸線が垂直となるよう炉床20の走
行方向(第4図の矢印A方向)に対して2列に並
べ、かつ各鋼板コイル22を個別に載置し得る構
成とされており、そのコイル受台23上の鋼板コ
イル22は、インナーカバー25によつて覆わ
れ、かつそのインナーカバー25内に水素等の還
元性雰囲気ガスを適宜に満すようになつている。
そして上記炉床20は、炉体すなわち保温カバー
26により所定長さに亙つて覆われており、その
保温カバー26の加熱帯を形成する部分には、前
記コイル受台23に載置した鋼板コイル22の上
端部より上方に位置するようガスバーナあるいは
重油バーナ等からなる加熱装置27が一定間隔毎
に炉内に設けられている。なお、第5図中符号2
8はシール部であつて、炉床20の下面両側部お
よび保温カバー26の下端縁に下方に向けて突設
したシール板29の下端部をシール液30に浸漬
することにより、炉床20と保温カバー26との
間をシールするようになつている。 上記のように構成した回転式仕上焼鈍炉によつ
て鋼板コイル22を焼鈍するには、まず積載・脱
荷帯(図示せず)において鋼板コイル22をコイ
ル受台23上に載せ、かつその鋼板コイル22を
インナーカバー25によつて覆い、さらにそのイ
ンナーカバー25内に水素等の還元性雰囲気ガス
を満す。鋼板コイル22はその状態で保温カバー
26内すなわち加熱帯に送られ加熱帯を通過する
間に加熱装置27によつて加熱される。その場
合、保温カバー26内の上部側(天井)から温度
が次第に上昇するが、鋼板コイル22は、前述し
たように、その軸線方向での熱伝導が良好である
から、たとえ炉床20側の温度があまり高くなら
なくても、鋼板コイル22全体の温度が上昇す
る。すなわち、鋼板コイル22はその上端部側か
らの入熱によつて主に加熱昇温されるから、最冷
点(すなわち下端部)の温度が、従来よりも若干
低めに推移するが、最終的には従来と同様に所期
の温度まで昇温し、これに対し炉床20と加熱装
置27とが大きく離れているために、炉床20の
温度は従来よりも大幅に低く推移する。 したがつて上記の焼鈍炉では、大気と直接接触
する炉床20の温度が低く推移することにより、
炉床20からの大気への放熱量および炉床20へ
の蓄熱量が少なくなり、これに加え保温カバー2
6のうち左右両側壁は、2列に配置した各鋼板コ
イル22に共有のものであつて、鋼板コイル22
の収容数が従来の2倍といえども炉壁放熱面積が
それほど増大しないために、放熱量が少なく、そ
結果上記の焼鈍炉では、焼鈍し得る鋼板コイル数
が増え、これに対し必要熱量が鋼板コイル数に比
例して増大しないので、効率良く焼鈍を行うこと
ができる。 また上記の焼鈍炉では、鋼板コイル22を2列
1段積みに配置した関係上、炉床20の内周側に
おけるインナーカバー25相互の間隔aと、外周
側におけるインナーカバー25相互の間隔bとが
相違することになるが、上記の焼鈍炉にあつて
は、加熱装置27を鋼板コイル22の上端部より
上方に設けたので、板幅方向に熱が伝達し、熱的
アンバランスの発生を防止することができると共
に、加熱装置27をガスバーナあるいは重油バー
ナとした場合に前記の間隔aが狭くてもその火炎
をインナーカバー25に直接噴射することにはな
らずインナーカバーの寿命延長が図れる。さらに
上記焼鈍炉では、鋼板コイル22が2列1段積み
であるから、その積載・脱荷等の取り扱いが容易
である。 以下実験例を記す。 実験例 Siを4%以下含む方向性電磁鋼板を被焼鈍コイ
ルとし、これを熱延後、冷延と焼鈍とを1回ある
いは2回以上行ない、しかる後焼鈍分離剤を塗布
して仕上焼鈍を行つた。仕上焼鈍は、本発明例と
して、鋼板コイルを第5図に示すように2列1段
積みにして回転式仕上焼鈍炉によつて行い、また
比較例として、鋼板コイルを第2図に示すように
1列1段積みとして仕上焼鈍を行ない、さらに他
の比較例として鋼板コイルを第3図に示すように
1列2段積みにして仕上焼鈍を行つた。 各々の場合の熱原単位は第1表の通りとなつ
た。
に関し、特に焼鈍分離剤をコーテイングした方向
性電磁鋼板等の鋼板コイルを仕上げ焼鈍するため
の回転式焼鈍炉に関するものである。 例えば、方向性電磁鋼板は、炭素を0.085%以
下、珪素を4%以下、硫黄やアルミニウムなどの
2次再結晶の発現を助成させるための元素を0.07
%以下それぞれ含むよう成分調整したホツトコイ
ルに、焼鈍と冷延を少なくとも1回施し、しかる
後連続脱炭焼鈍し、ついでマグネシア等のスラリ
ー状の焼鈍分離剤を塗布乾燥してコイルに巻き取
り、そのコイルを仕上げ焼鈍することにより、製
造している。そしてその仕上げ焼鈍は、2次再結
晶の発現および表面皮膜の生成ならびに鋼中不純
物の除去を目的とするものであつて、通常、高純
度還元性雰囲気ガス中に高温長時間(1100℃以上
10時間以上均熱)さらすことにより行つている。 ところで従来、上述のような仕上焼鈍は、例え
ば第1図および第2図に示すよう構成した回転式
仕上焼鈍炉によつて行なつていた。すなわち第1
図は従来の回転式仕上焼鈍炉の概略を示す平面図
であり、第2図はその―線矢視拡大図であつ
て、炉床1は所定半径(例えば12.5m)の円周上
を走行するようローラ2によつて支持されてお
り、その炉床1の走行円のうち約半分は、バーナ
3を有する保温カバー4によつて覆われた加熱帯
5とされ、それに続く約1/4円周は、バーナ等加
熱装置を有しない保温カバーで覆われた炉内冷却
帯6とされ、さらにそれに続く部分は保温カバー
の無い炉外冷却帯7とされており、そして炉外冷
却帯7の終端部すなわち加熱帯5の始端部に、積
載・脱荷帯8が形成されている。前記炉床1上に
は、鋼板コイル9をその中心軸線が垂直となるよ
う載置するコイル受台10が支持部11を介して
設けられており、またバーナ3は炉床1の上面よ
り若干高い位置に設置されている。したがつて鋼
板コイル9は、インナーカバー12によつて覆い
かつそのインナーカバー12内に水素等の還元性
雰囲気ガスを満した状態で、前記バーナ3によつ
て炉内を加熱することにより、燃焼ガスおよび加
熱昇温された還元性雰囲気ガスを介して加熱され
るようになつている。なお、第2図中符号13は
炉床1と保温カバー4との間の気密性を保持する
ためのシール部である。 しかるに上述した焼鈍炉では、鋼板コイル9を
1段でかつ炉床1の走行方向に対し縦1列に積む
構成であるために、生産性が必ずしも良好ではな
いうえに、1コイル当りの炉壁放熱面積が広く、
エネルギ原単位が高くなる欠点がある。 このような不都合を解消するために、例えば第
3図に示すように、上下2段のコイル受台10,
10aを設け、鋼板コイル9を2段1列積みにし
て加熱することが考えられるが、このような構成
であれば、生産性が向上し、同時に1コイル当り
の炉壁放熱面積を狭くすることができるものの、
上段のコイル受台10aを支持するための支持金
具14が必要になるので、それだけ全体の熱容量
が増え、また鋼板コイル9の積載・脱荷等の取り
扱いが困難になる問題がある。 さらに、上記いずれの構成の焼鈍炉にあつて
も、バーナ3を低い位置に設けたことにより、燃
焼ガスや加熱昇温されて比重の小さくなつた気体
が上昇するために、炉内の上部および中間部をこ
れらの気体によつて加熱することができ、したが
つて炉内全体の温度をほぼ均一に保つことができ
るが、その反面バーナ3を低い位置に設けたこと
に伴い、炉床1がバーナ3により直接加熱されて
その温度が炉の天井部と同様に高くなり、その結
果炉床1と大気との温度差が著しく大きくなるた
めに炉床1から大気に伝達される熱量すなわち炉
床放散熱量が多く、また炉床1への蓄熱量が多く
なり、したがつて従来の焼鈍炉では、熱効率が悪
く、ランニングコストが高くなるなどの問題があ
つた。 この発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、熱効率が良く、ひいては省エネルギ化を図る
ことのできる回転式仕上焼鈍炉を提供することを
目的とし、その特徴とするところは、所定の半径
の円周上を走行する炉床上に設けたコイル受台
を、鋼板コイルを1段でかつ走行方向に対して少
なくとも2列に載置する構成とすることにより、
1つの鋼板コイル当りの放熱面積を少なくして熱
効率を高め、また加熱装置をその鋼板コイルの上
端より上方に配置することにより、鋼板コイルの
加熱効率を低下させずに、炉床温度の上昇を防止
するようにした点にある。 すなわち、本発明者等が、加熱装置の設置位置
に基づく炉内各部の経時的温度変化および熱伝達
について鋭意研究を重ねたところ、以下に述べる
知見を得、この発明をなすに到つたのである。 方向性電磁鋼板等の鋼板を焼鈍する場合、通
常、その表面もしくは表裏両面にスラリー状のマ
グネシア等の焼鈍分離剤を塗布乾燥して行うが、
その焼鈍分離剤の熱伝導率が極めて小さいため、
巻板間(すなわちコイルの半径方向)での伝達熱
量が少なく、これに対し鋼板自体は熱伝導率が高
いために、板幅方向(すなわちコイルの軸線方
向)での伝達熱量が多くなる。また被焼鈍鋼板コ
イルを載置すべきコイル受台は、通常耐熱鋼で作
られているが、耐熱鋼の熱伝導率は、0〜500℃
の範囲で普通鋼の1/3〜1/2程度であり、しかもコ
イル受台は、必要強度を得るために、厚さを100
〜250mmに設定しているから、コイル受台が鋼板
コイルの下端部側からの熱伝達の障害となり、被
焼鈍鋼板コイルの下端部側からの入熱量が極めて
少なくなる。 上記の2点を考慮すると、鋼板コイルの入熱
は、加熱装置の設置位置に拘わらず、上端部側か
ら主に行なわれる筈であり、そこで本発明者等が
このような認識のもとに実験を行つたところ、加
熱装置を鋼板コイルの上端部より上方に設けて加
熱しても、鋼板コイルを充分加熱することができ
るとの知見を得、この発明をなすに到つたのであ
る。 以下この発明の実施例を説明する。 第4図はこの発明の一実施例を示す概略的な部
分平面図であり、第5図はそのV―線に沿う拡
大図であつて、炉床20は、所定半径の円周上を
走行するようローラ21によつて支持され、かつ
その幅は焼鈍すべき鋼板コイル22の直径の2部
以上に設定されており、その炉床20上にコイル
受台23が支持部24を介して設置されている。
コイル受台23は第5図に示すように、鋼板コイ
ル22をその軸線が垂直となるよう炉床20の走
行方向(第4図の矢印A方向)に対して2列に並
べ、かつ各鋼板コイル22を個別に載置し得る構
成とされており、そのコイル受台23上の鋼板コ
イル22は、インナーカバー25によつて覆わ
れ、かつそのインナーカバー25内に水素等の還
元性雰囲気ガスを適宜に満すようになつている。
そして上記炉床20は、炉体すなわち保温カバー
26により所定長さに亙つて覆われており、その
保温カバー26の加熱帯を形成する部分には、前
記コイル受台23に載置した鋼板コイル22の上
端部より上方に位置するようガスバーナあるいは
重油バーナ等からなる加熱装置27が一定間隔毎
に炉内に設けられている。なお、第5図中符号2
8はシール部であつて、炉床20の下面両側部お
よび保温カバー26の下端縁に下方に向けて突設
したシール板29の下端部をシール液30に浸漬
することにより、炉床20と保温カバー26との
間をシールするようになつている。 上記のように構成した回転式仕上焼鈍炉によつ
て鋼板コイル22を焼鈍するには、まず積載・脱
荷帯(図示せず)において鋼板コイル22をコイ
ル受台23上に載せ、かつその鋼板コイル22を
インナーカバー25によつて覆い、さらにそのイ
ンナーカバー25内に水素等の還元性雰囲気ガス
を満す。鋼板コイル22はその状態で保温カバー
26内すなわち加熱帯に送られ加熱帯を通過する
間に加熱装置27によつて加熱される。その場
合、保温カバー26内の上部側(天井)から温度
が次第に上昇するが、鋼板コイル22は、前述し
たように、その軸線方向での熱伝導が良好である
から、たとえ炉床20側の温度があまり高くなら
なくても、鋼板コイル22全体の温度が上昇す
る。すなわち、鋼板コイル22はその上端部側か
らの入熱によつて主に加熱昇温されるから、最冷
点(すなわち下端部)の温度が、従来よりも若干
低めに推移するが、最終的には従来と同様に所期
の温度まで昇温し、これに対し炉床20と加熱装
置27とが大きく離れているために、炉床20の
温度は従来よりも大幅に低く推移する。 したがつて上記の焼鈍炉では、大気と直接接触
する炉床20の温度が低く推移することにより、
炉床20からの大気への放熱量および炉床20へ
の蓄熱量が少なくなり、これに加え保温カバー2
6のうち左右両側壁は、2列に配置した各鋼板コ
イル22に共有のものであつて、鋼板コイル22
の収容数が従来の2倍といえども炉壁放熱面積が
それほど増大しないために、放熱量が少なく、そ
結果上記の焼鈍炉では、焼鈍し得る鋼板コイル数
が増え、これに対し必要熱量が鋼板コイル数に比
例して増大しないので、効率良く焼鈍を行うこと
ができる。 また上記の焼鈍炉では、鋼板コイル22を2列
1段積みに配置した関係上、炉床20の内周側に
おけるインナーカバー25相互の間隔aと、外周
側におけるインナーカバー25相互の間隔bとが
相違することになるが、上記の焼鈍炉にあつて
は、加熱装置27を鋼板コイル22の上端部より
上方に設けたので、板幅方向に熱が伝達し、熱的
アンバランスの発生を防止することができると共
に、加熱装置27をガスバーナあるいは重油バー
ナとした場合に前記の間隔aが狭くてもその火炎
をインナーカバー25に直接噴射することにはな
らずインナーカバーの寿命延長が図れる。さらに
上記焼鈍炉では、鋼板コイル22が2列1段積み
であるから、その積載・脱荷等の取り扱いが容易
である。 以下実験例を記す。 実験例 Siを4%以下含む方向性電磁鋼板を被焼鈍コイ
ルとし、これを熱延後、冷延と焼鈍とを1回ある
いは2回以上行ない、しかる後焼鈍分離剤を塗布
して仕上焼鈍を行つた。仕上焼鈍は、本発明例と
して、鋼板コイルを第5図に示すように2列1段
積みにして回転式仕上焼鈍炉によつて行い、また
比較例として、鋼板コイルを第2図に示すように
1列1段積みとして仕上焼鈍を行ない、さらに他
の比較例として鋼板コイルを第3図に示すように
1列2段積みにして仕上焼鈍を行つた。 各々の場合の熱原単位は第1表の通りとなつ
た。
【表】
第1表に示す結果から明らかなようにこの発明
の焼鈍炉によれば、熱原単位を大幅に低減するこ
とができる。 以上の説明から明らかなようにこの発明の回転
式仕上焼鈍炉によれば、鋼板コイルを1段積みで
かつ走行方向に対して少なくとも2列にコイル受
台上に配列するととに、その鋼板コイルの上端部
より上方に加熱装置を配置した構成としたから、
1つの鋼板コイル当りの放熱面積が狭くなるうえ
に、大気に接触する炉床の温度上昇が抑制され、
したがつて放熱量が従来になく少なくなつて熱効
率が大幅に向上し、しかも鋼板コイルの加熱昇温
に支障を来たすことがなく、さらに鋼板コイルは
1段積みであるから、その移載・脱荷等の取扱い
が容易になる効果をも得られる。
の焼鈍炉によれば、熱原単位を大幅に低減するこ
とができる。 以上の説明から明らかなようにこの発明の回転
式仕上焼鈍炉によれば、鋼板コイルを1段積みで
かつ走行方向に対して少なくとも2列にコイル受
台上に配列するととに、その鋼板コイルの上端部
より上方に加熱装置を配置した構成としたから、
1つの鋼板コイル当りの放熱面積が狭くなるうえ
に、大気に接触する炉床の温度上昇が抑制され、
したがつて放熱量が従来になく少なくなつて熱効
率が大幅に向上し、しかも鋼板コイルの加熱昇温
に支障を来たすことがなく、さらに鋼板コイルは
1段積みであるから、その移載・脱荷等の取扱い
が容易になる効果をも得られる。
第1図は従来の回転式仕上焼鈍炉のの一例を概
略的に示す平面図、第2図は第1図の−線に
沿う矢視拡大図、第3図は鋼板コイルを1列2段
積みするタイプの仕上焼鈍炉の一例を示す略解断
面図、第4図はこの発明の一実施例を示す概略的
な部分平面図、第5図は第4図の―線に沿う
拡大図である。 20……炉床、21……ローラ、22……鋼板
コイル、23……コイル受台、25……インナー
カバー、27……加熱装置。
略的に示す平面図、第2図は第1図の−線に
沿う矢視拡大図、第3図は鋼板コイルを1列2段
積みするタイプの仕上焼鈍炉の一例を示す略解断
面図、第4図はこの発明の一実施例を示す概略的
な部分平面図、第5図は第4図の―線に沿う
拡大図である。 20……炉床、21……ローラ、22……鋼板
コイル、23……コイル受台、25……インナー
カバー、27……加熱装置。
Claims (1)
- 1 焼鈍すべき鋼板コイルをその軸線を垂直にし
て載置するコイル受台を、所定半径の円周上を走
行する炉床上に設け、前記コイル受台上の鋼板コ
イルをインナーカバーで覆い、さらにその全体を
保護カバーにより所定長さに亘つて覆つた焼鈍炉
において、前記コイル受台が、焼鈍すべき鋼板コ
イルを1段積みでかつ前記炉床の走行方向に対し
て少なくとも2列に載置し得る構成とされ、また
炉内を加熱するための加熱装置が、前記コイル受
台上の鋼板コイルの上端部より上方に設置されて
いることを特徴とする鋼板コイルの回転式仕上焼
鈍炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16195082A JPS5950128A (ja) | 1982-09-16 | 1982-09-16 | 鋼板コイルの回転式仕上焼鈍炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16195082A JPS5950128A (ja) | 1982-09-16 | 1982-09-16 | 鋼板コイルの回転式仕上焼鈍炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5950128A JPS5950128A (ja) | 1984-03-23 |
JPS6261653B2 true JPS6261653B2 (ja) | 1987-12-22 |
Family
ID=15745126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16195082A Granted JPS5950128A (ja) | 1982-09-16 | 1982-09-16 | 鋼板コイルの回転式仕上焼鈍炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5950128A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100433956B1 (ko) * | 1999-11-26 | 2004-06-04 | 주식회사 포스코 | 수직 소둔로 인렛 실링 장치 |
KR100798077B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2008-01-28 | 주식회사 포스코 | 소둔로 내부커버의 압하력을 이용한 내부커버 고정장치 |
KR100823593B1 (ko) * | 2001-12-22 | 2008-04-21 | 주식회사 포스코 | 배치 소둔로의 인너커버 회전장치 |
KR20070114490A (ko) * | 2006-05-29 | 2007-12-04 | 주식회사 포스코 | 수직소둔로 머플 하부의 국부변형 방지 구조 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57167949A (en) * | 1980-12-22 | 1982-10-16 | Schering Ag | Sweetening agent, 3 position-substituted 2,4,6-trihalogenated benzamide and manufacture |
-
1982
- 1982-09-16 JP JP16195082A patent/JPS5950128A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57167949A (en) * | 1980-12-22 | 1982-10-16 | Schering Ag | Sweetening agent, 3 position-substituted 2,4,6-trihalogenated benzamide and manufacture |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5950128A (ja) | 1984-03-23 |
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