JPS6260399B2 - - Google Patents

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JPS6260399B2
JPS6260399B2 JP2455579A JP2455579A JPS6260399B2 JP S6260399 B2 JPS6260399 B2 JP S6260399B2 JP 2455579 A JP2455579 A JP 2455579A JP 2455579 A JP2455579 A JP 2455579A JP S6260399 B2 JPS6260399 B2 JP S6260399B2
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JP
Japan
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bleomycin
copper
ultraviolet absorption
methylbleomycin
hydrochloride
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JP2455579A
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Akio Fujii
Yasuhiko Muraoka
Takeyo Fukuoka
Tomohisa Takita
Hamao Umezawa
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Priority to FR8004779A priority patent/FR2450843A1/fr
Priority to DE19803008359 priority patent/DE3008359A1/de
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はブレオマイシン群抗生物質に還元的メ
チル化反応を施し、部分構造式〔〕 の第一級アミンをメチル化して、部分構造式
〔〕 を有する新規なブレオマイシン群抗生物質を製造
する方法に関する。 たとえばブレオマイシンは梅沢らにより発見さ
れた放線菌ストレプトミセス・バーチシラスによ
り生産される抗腫瘍性抗生物質で(梅沢ら:ジヤ
ーナル・オブ・アンチビオチクス19A巻、200
頁、1966年)、現在ブレオマイシンA2とB2を主な
成分とする混合物が癌の化学療法とくに、頭頚部
癌、皮膚癌、陰茎癌、子宮頚癌、食道癌、肺癌、
悪性リンパ腫などの領域で、主として扁平上皮癌
にすぐれた効果を発揮している。 しかし、従来のブレオマイシンは不活化酵素の
作用により、次式 〔式中、Zはブレオマイシン残基を示す。〕で表わ
されるように、部分構造(2・3−ジアミノプロ
ピオン酸アミド)が加水分解を受けることにより
不活化されることが、ネズミの肝臓などの器官を
用いて明らかにされ、また、ブレオマイシンが強
く作用する皮膚や肺ではブレオマイシンは比較的
不活化されず、ブレオマイシンが作用しないとい
われる胃などでは不活化され易いことがわかつ
た。さらに20メチルコラントレンで発生するネズ
ミの扁平上皮癌にはこの不活化力が低く、同じ原
因で発生する肉腫には高いことがわかつた(梅沢
ら:ジヤーナル・オブ・アンチビオチクス25巻、
409頁、1972年;梅沢ら:ジヤーナル・オブ・ア
ンチビオチクス27巻、419頁、1974年)。 さらにまた、ヒトの頭頚部にできる扁平上皮癌
にもブレオマイシンを不活化する作用が認めら
れ、中でもブレオマイシンが比較的に効かないと
いわれる低分化型の扁平上皮癌に、この不活化が
顕著であることがわかつた(ミユラーら:カンサ
ー40巻、2787頁、1977年)。 これらの知見からわかるように、不活化酵素の
作用の強い癌にはブレオマイシンは十分な効果を
発揮できない。現在、ブレオマイシンに一層の改
良が期待される理由の一つはこの点にある。 そこで本発明者らは不活化酵素の作用を受けな
いブレオマイシン群抗生物質について種々検討し
た結果、前記式〔〕で表わされる部分構造式を
有するブレオマイシン群抗生物質(以下「N−メ
チル体」という)が不活化酵素の作用を全く受け
ないことを見出し、本発明を完成した。 本発明の製造方法を実施するには前記式〔〕
で表わされる部分構造を有するブレオマイシン群
抗生物質の脱銅体に還元的メチル化反応を施せば
よい。すなわちブレオマイシン群抗生物質の脱銅
体と、それが溶解するメタノール、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシドなどの水溶性有
機溶媒、その含水溶媒または水に溶解し、これを
0℃乃至30℃の間の一定温度に保ち、撹拌しなが
らホルムアルデヒドおよび還元剤を添加し、1乃
至24時間反応させればよい。 本発明の原料物質である前記式〔〕で表わさ
れる部分構造を有するブレオマイシン群抗生物質
としては、ストレプトミセス・バーチシラスの培
養液から公知の方法(梅沢ら:ジヤーナル・オ
ブ・アンチビオチクス19巻、210頁、1966年)に
より採取されるブレオマイシン類、培養に際しア
ミノ化合物を前駆物質として添加する方法(特公
昭48−32355、同48−32354)によつて製造される
ブレオマイシン類、ブレオマイシンの末端アミン
におけるN−置換誘導体(特公昭50−31122)、ス
トレプトミセス・ビキニエンシス・バリアント・
ゾルボネンシス(Streptomyces bikiniensis
var.zorbonensis)の生産するゾルボノマイシン
BおよびC(アルグデリスら:ジヤーナル・オ
ブ・アンチビオチクス24巻、543頁、1971年)、ス
トレプトスプランギウム・ビオラセオクロモゲネ
ス(Streptosporangium violaceochromogenes)
の生産するビクトマイシン(河本ら:ジヤーナ
ル・オブ・アンチビオチクス28巻、358頁、1975
年)、ストレプトスポランギウム・ビオラセオク
ロモゲネス・亜種グロボフイルム
(Streptosporangium violaceochromogenes sub
sp.globophilum)の生産するプラトマイシンAお
よびB(高沢ら:ジヤーナル・オブ・アンチビオ
チクス28巻、366頁、1975年)およびアクチノミ
セーテス(Actinomycetes)に属するNo.E465−64
株の生産するタリソマイシンAおよびB(川口
ら:ジヤーナル・オブ・アンチビオチクス30巻、
779頁、1977年。)などがあげられる。 還元的メチル化反応に用いられる還元剤として
はシアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホ
ウ素化合物、ギ酸の誘導体などがあげられる。ま
たパラジウム−カーボンなどの触媒を用いて接触
還元をおこなつてもよい。 なお還元的メチル化反応に用いられるホルムア
ルデヒドはブレオマイシン群抗生物質1モルに対
して1.0〜1.5モル使用するのがよく、また、還元
剤はブレオマイシン群抗生物質1モルに対し0.6
乃至2モル使用するのがよい。 また、3−アミノプロピルアミノブレオマイシ
ンのように部分構造〔〕および式 以外に芳香族一級アミンを除く遊離の一級アミン
を有するブレオマイシン群抗生物質を出発原料に
する場合にはそのアミンもメチル化されN−メチ
ル体の収率が低下する場合がある。この場合には
部分構造〔〕の一級アミンをあらかじめ銅など
とキレートさせて保護した後、公知の方法で上記
の遊離の一級アミンに三級ブトキシカルボニル基
などのアミンの保護基を導入し、次いで銅などの
キレート金属を除去したものを還元的メチル化
し、反応終了後、必要に応じ公知の方法、たとえ
ばトリフロロ酢酸などにより保護基を脱離させて
目的とするN−メチル体を収率よく得ることがで
きる。 上記のようにして得られたN−メチル体を単離
するには、反応液のPHを水酸化ナトリウムで6.0
に合わせ、メタノールを減圧下で留去した後、脱
塩するため吸着樹脂たとえばアンバーライト
XAD−2(ローム・アンド・ハース社製)を蒸
留水を用いて充填したカラムに注入し目的物を吸
着する。蒸留水で塩類を洗い流した後、酸性の含
水メタノール、たとえば1/50規定塩酸水溶液−メ
タノール(1:4v/v)で溶出し、波長290ミリ
ミクロン付近に吸収極大を示す分画を集める。陰
イオン交換樹脂、ダウエツクス44(OH-型;
ザ・ダウ・ケミカル社製)で中和した後、減圧下
で濃縮して凍結乾燥するとN−メチル体の粗粉末
が得られる。 この粗粉末をさらに精製する場合には次の操作
を行えばよい。すなわち、上記粗粉末を蒸留水に
溶解し、これに塩基性炭酸銅などの銅塩を加えて
撹拌し、N−メチル体の含銅体とする。これを予
めPH4.5、1/20モルの酢酸−酢酸ナトリウム緩衝
液で平衝化したCM−セフアデツクスC−25
(Na+型;フアルマシア・フアイン・ケミカルズ
社製)を充填したカラムに注入して吸着する。上
記の緩衝液に連続的に塩化ナトリウムを加えるこ
とによりナトリウム濃度を1.0モルまで徐々に上
昇させる直線勾配法により溶出すると、含銅N−
メチル体がその塩基性に応じて0.50乃至0.80モル
の間で帯状に溶出する。この時、未反応原料と副
生物はより早く溶出する性質があるので、紫外線
吸収モニター、たとえばユビコード(LKB社
製)を用いることにより検知して分離除去するこ
とが可能である。もし目的物の分画に不純物の混
入が認められれば、上記のクロマトグラフイーを
再度行い完全除去をはかればよい。このようにし
て得られる含銅N−メチル体の分画を、先に用い
たアンバーライトXAD−2脱塩法で脱塩し、そ
の後凍結乾燥すると精製された含銅N−メチル体
が得られる。このようにして得られた含銅N−メ
チル体を公知の方法、たとえばEDTAを用いる方
法(特公昭52−31875)で脱銅すれば目的とする
N−メチル体が得られる。 その一例を説明すると、含銅体を蒸留水に溶解
し、これを蒸留水を用いて充填したアンバーライ
トXAD−2のカラムに注入し吸着する。その
カラムを2%の塩化ナトリウムと5%のエチレン
ジアミン四酢酸・2ナトリウム(以下、
「EDTA・Na2」という。)からなる水溶液で洗
い、次に過剰のEDTA・Na2を2%塩化ナトリウ
ム水溶液で除去後蒸留水で洗浄する。次に酸性の
含水メタノール、たとえば1/50規定塩酸水溶液−
メタノール(1:4v/v)で溶出して波長290ミ
リミクロン付近に吸収極大を示す分画を集める。
ダウエツクス44(OH-型)を用いてPH6.0に合
わせた後、減圧下で濃縮し、凍結乾燥するとN−
メチル体・塩酸塩の粉末が得られる。前記の塩酸
水溶液の代りに、たとえば硫酸水溶液を用いれば
目的物は硫酸塩で得られる。このように、上記の
溶出工程で用いられる酸を選択することにより、
薬剤学的に許容される任意の酸との間の非毒性塩
が得られる。 以上により説明した方法により製造されるN−
メチル体の炭素13NMRスペクトル(重水中、プ
ロトン・ノイズ・デカツプリング法により測定し
た。)の中に、本発明の方法によつて導入された
メチル基のシグナルが、化学シフト32.7ppmに検
出された。また、N−メチル体を6規定の塩酸水
中で105℃、24時間の加水分解にかけると、3−
アミノ−2−メチルアミノプロピオン酸およびメ
チルアミンが加水分解液中に生成するのを確認し
た。同時に、ブレオマイシン類に共通するその他
の分解生成物が、2・3−ジアミノプロピオン酸
を除いて検出された。 以上の事実は本発明の方法によつて製造される
化合物が、前記式〔〕で表わされる部分構造を
有することを裏づけている。 次に代表的なN−メチル体および含銅N−メチ
ル体の理化学的性質を表1に、また紫外吸収スペ
クトルおよび赤外吸収スペクトルを第2図乃至第
7図に示す。 次に本発明の方法によつて製造されるN−メチ
ル体の代表的なものの生物学的性質を次に示す。 1 不活化酵素に対する耐性 (1) 不活化酵素の抽出法 雌性ドンリユー系ラツトの肝臓に2倍重量
の1/15モル、PH7.2のリン酸緩衝液を加えて
破砕し、組織乳剤とした。105000×Gで60分
間の遠心分離を行い、その上清液を透析し
た。この高分子分画を不活化酵素の抽出液と
して用いた。 (2) 不活化反応の測定法 上記の抽出液1mlに、基質溶液1mlを加
え、37℃で15、30、60、および120分間の反
応を行つた。反応液0.3mlについて、除蛋白
した後、ミコバクテリウム・スメグマチ
【表】 ス・ATCC607に対する残存活性を測定し
た。 なお基質溶液は800mcgの試料(N−メチ
ルブレオマイシンA2またはB2)または対照試
料(ブレオマイシンA2またはB2)を含有して
いる。 (3) 結果 結果を第1図に示す。この図から明らかな
ように、対照試料のブレオマイシンA2、B2
はともに不活化酵素の作用を大きく受け、酵
素反応開始60分後にはA2で約41%B2では実
に約77%もの活性低下が認められた。それに
対し、本発明の方法により製造したA2、B2
のN−メチル体は双方とも活性の低下が全く
認められなかつた。 2 無細胞でのDNA鎖切断活性 ブレオマイシン類の制癌作用の機序はブレオ
マイシン、二鉄化、および分子状酸素が協力し
て行うDNA鎖切断であると考えられている。
そこでN−メチル体のDMA鎖切断活性につい
て試験を行つた。 (1) あらかじめ二価鉄と試料(N−メチルブレ
オマイシンA2またはB2)または対照試料(ブ
レオマイシンA2またはB2)を混合し、これを
1/10モル、PH7.4のリン酸緩衝液に、トリチ
ウム標識を施したDNAと共に溶解し、酸素
の存在下、37℃で5分間反応させた。反応液
に25%トリクロロ酢酸を添加し、次いで生じ
た沈澱を遠心分離により除去し、その上清液
(酸可溶性分画)について放射活性を測定し
て酸可溶化率を算出した。これをDNA切断
の程度を示す指標とした。 (2) 結果
【表】 この表から明らかなように本発明の方法で
製造したN−メチル体は双方とも対応する対
照試料とほぼ同等の酸可溶化率を示した。 3 HeLaS3細胞に対する増殖阻害効果 (1) 試験方法 プラスチツクシヤーレの培養基(10%仔牛
血清添加MEN培地を使用)にHeLaS3細胞を
接種し、2日後に試料(N−メチルブレオマ
イシンA2またはB2)または対照試料(ブレオ
マイシンA2またはB2)を添加し、さらに3日
間培養した後、細胞数を測定し、試料無添加
の場合の細胞数から次式により阻害%を求
め、50%細胞増殖阻害濃度(ID50)を算出
した。 阻害%=〔1−X−Z/Y−Z〕×100 X:被験試料添加後3日目の最終細胞数 Y:被験試料添加の場合の最終細胞数 Z:被験試料添加時の細胞数 (2) 結果 結果を表3に示す。
【表】 この表から明らかなように本発明の方法で
製造したN−メチル体は対応する対照試料と
比較してHeLaS3細胞の増殖阻害活性も劣る
ことなく、特にN−メチルブレオマイシン
B2においては対照試料に比し、倍以上の阻
害効果を示した。 以上に記したように本発明の方法によつて
製造されるN−メチル体は不活化酵素により
不活化されず、また、DNA切断能力および
HeLaS3細胞の増殖阻害活性も原料であるブ
レオマイシン群抗生物質とほぼ同一またはそ
れ以上である。これらの事実は本発明の方法
によつて製造されるN−メチル体の有用性を
裏付けるものである。 次に実施例により本発明の製造方法を具体的に
説明する。 実施例 1 N−メチルブレオマイシンA2の合成 A−Step ブレオマイシンA2(脱銅体)塩酸塩1.0gを70
mlのメタノールに溶解し、25℃で撹拌しながら30
mgのホルムアルデヒドを水溶液として添加し、次
いで29mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加
した。16時間反応したのち、1規定塩酸水溶液で
反応液のPHを1.0に下げ、10分間放置して反応を
止めた。 1規定苛性ソーダ水溶液で中和した後、メタノ
ールを減圧下で留去し、残液に蒸留水を加えて10
mlとした。これを脱塩するため、蒸留水で充填し
たアンバーライトXAD−2のカラム(300ml体
積)に注入し吸着させた。蒸留水で洗滌後、1/50
規定塩酸水溶液−メタノール(1:4v/v)で
溶出し、波長290ミリミクロン付近に吸収極大を
示す分画を集めた。陰イオン交換樹脂ダウエツク
ス44(OH-型)で中和したのち、減圧下で濃
縮し、凍結乾燥して粗粉末を得た。 これを10mlの蒸留水に溶解し、113mgの塩基性
炭酸銅を加え、室温で2時間撹拌した。過剰の塩
基性炭酸銅を過し、得られる青色の液を予め
1/20モル、PH4.5の酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液
で平衡化したCM−セフアデツクスC−25
(Na+型)のカラム(200ml体積)に注入して吸着
した。上記の緩衝液に食塩を連続的に添加するこ
とにより、PHを変えないでナトリウム濃度を1.0
モルまで徐々に上昇させる直線勾配法により2
の溶出液を流し、0.65モル前後で溶出する青紫色
の分画を集め、純度を上げるため上記のカラムク
ロマトグラフイーに再びかけた後、アンバーライ
トXAD−2脱塩法で脱塩した。減圧濃縮し、
凍結乾燥して446mgのN−メチルブレオマイシン
A2(含銅体)・塩酸塩の青紫色無定形粉末を得
た。収率42%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 292(122) 244(148) 抗菌力価 520mcg力価/mg (注、抗菌力価はブレオマイシンA2(脱銅体) を1000mcg力価/mgとし、ミコバクテリウム・ス
メグマチス・ATCC607を検定菌として測定した
ものである。以下も同様である。) B−Step A−Stepで得た含銅体430mgを10mlの蒸留水に
溶解し、脱銅するためアンバーライトXAD−
2のカラム(200ml体積)に注入して吸着させ
た。2%の食塩と5%のEDTA・Na2からなる水
溶液600ml、2%食塩水400ml、蒸留水250mlの順
序でカラムを洗滌した後、1/50規定塩酸水溶液−
メタノール(1:4v/v)で溶出し、波長290ミ
リミクロン付近に吸収極大を示す分画を集めた。
陰イオン交換樹樹脂ダウエツクス44(OH-
型)でPH6.0に合わせた後、減圧濃縮し、凍結乾
燥して380mgのN−メチルブレオマイシンA2(脱
銅体)・塩酸塩の白色無定形粉末を得た。収率92
%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 291(93) 抗菌力価:418mcg力価/mg 実施例 2 N−メチルブレオマイシンA2の合成 A−Step ブレオマイシンA2(脱銅体)・塩酸塩1.0gを70
mlのメタノールに溶解し、0℃で撹拌しながら25
mgのホルムアルデヒドを水溶液として添加し、次
いで29mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加
した。24時間反応した後、PH1.0に下げて反応を
止めた。 これを実施例1、A−Stepの方法で処理し
て、191mgのN−メチルブレオマイシンA2(含銅
体)・塩酸塩の青紫色無定形粉末を得た。収率18
%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 292(122) 244(148) 抗菌力価:516mcg力価/mg B−Step A−Stepで得た含銅体180mgを実施例1、B−
Stepの方法で脱銅して、157mgのN−メチルブレ
オマイシンA2(脱銅体)・塩酸塩の白色無定形粉
末を得た。収率91%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 291(93) 抗菌力価:427mcg力価/mg 実施例 3 N−メチルブレオマイシンA2の合成 A−Step A−Step ブレオマイシンA2(脱銅体)・塩酸塩1.0gを70
mlのメタノールに溶解し、30℃で撹拌しながら25
mgのホルムアルデヒドを水溶液として添加し、次
いで29mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加
した。10時間反応した後、PH1.0に下げて反応を
止めた。 これを実施例1、A−Stepの方法で処理し
て、209mgのN−メチルブレオマイシンA2(含銅
体)・塩酸塩の青紫色無定形粉末を得た。収率20
%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 292(122) 244(148) 抗菌力価:507mcg力価/mg B−Step A−Stepで得た含銅体200mgを実施例1、B−
Stepの方法で脱銅して、173mgのN−メチルブレ
オマイシンA2(脱銅体)・塩酸塩の白色無定形粉
末を得た。収率90%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 291(93) 抗菌力価:420mcg力価/mg 実施例 4 N−メチルブレオマイシンB2の合成 A−Step ブレオマイシンB2(脱銅体)・塩酸塩1.0gを60
mlのメタノールに溶解し、25℃で撹拌しながら23
mgのホルムアルデヒドを水溶液として添加し、次
いで32mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加
した。16時間反応した後、PH1.0に下げて反応を
止めた。 これを実施例1、A−Stepの方法で処理し
て、385mgのN−メチルブレオマイシンB2(含銅
体)・塩酸塩の青紫色無定形粉末を得た。収率37
%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 292(123) 244(153) 抗菌力価:1758mcg力価/mg B−Step A−Stepで得た含銅体375mgを実施例1、B−
Stepの方法で脱銅して、335mgのN−メチルブレ
オマイシンB2(脱銅体)・塩酸塩の白色無定形粉
末を得た。収率93%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 290(101) 抗菌力価:1752mcg力価/mg 実施例 5 N−メチルブレオマイシンB2の合成 A−Step ブレオマイシンB2(脱銅体)・塩酸塩1.0gを70
mlのメタノールに溶解し、25℃で撹拌しながら30
mgのホルムアルデヒドを水溶液として添加し、次
いで63mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを添加
した。2時間反応させた後、PH1.0に下げて反応
を止めた。 これを実施例1、A−Stepの方法で処理し
て、168mgのN−メチルブレオマイシンB2(含銅
体)・塩酸塩の青紫色無定形粉末を得た。収率16
%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 292(123) 244(153) 抗菌力価:1770mcg力価/mg B−Step A−Stepで得た含銅体150mgを実施例1、B−
Stepの方法で脱銅して、127mgのN−メチルブレ
オマイシンB2(脱銅体)・塩酸塩の白色無定形粉
末を得た。収率88%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 290(101) 抗菌力価:1756mcg力価/mg 実施例 6 3−〔(s)−1′−フエニルエチルアミノ〕プロ
ピルアミノ−N−メチルブレオマイシンの合成 A−Step 3−〔(s)−1′−フエニルエチルアミノ〕プロ
ピルアミノブレオマイシン(脱銅体)・塩酸塩1.0
gを100mlのメタノールに溶解し、25℃で撹拌し
ながら19mgのホルムアルデヒドを水溶液として添
加し、次いで41mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウ
ムを添加した。6時間反応した後、PH1.0に下げ
て反応を止めた。 これを実施例1、A−Stepの方法で処理し
て、86mgの3−〔(s)−1′−フエニルエチルアミ
ノ〕プロピルアミノ−N−メチルブレオマイシン
(含銅体)・塩酸塩の青紫色無定形粉末を得た。収
率8.2%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 292(114) 243(140) 抗菌力価:4320mcg力価/mg B−Step A−Stepで得た含銅体80mgを実施例1、B−
Stepの方法で脱銅して、74mgの3−〔(s)−1′−
フエニルエチルアミノ〕プロピルアミノ−N−メ
チルブレオマイシン(脱銅体)・塩酸塩の白色無
定形粉末を得た。収率96%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価はつぎの
通りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 290(101) 抗菌力価:4280mcg力価/mg 実施例 7 3−(三級−ブトキシカルボニルアミノ)プロ
ピルアミノ−N−メチルブレオマイシンの合成 A−Step 3−(三級−ブトキシカルボニルアミノ)プロ
ピルアミノブレオマイシン(脱銅体)・塩酸塩1.0
gを75mlのメタノールに溶解し、27℃で撹拌しな
がら20mgのホルムアルデヒドを水溶液として添加
し、次いで55mgのシアノ水素化ホウ素ナトリウム
を添加した。14時間反応した後、PH1.0に下げて
反応を止めた。 これを実施例1、A−Stepの方法で処理して
(ただし、CM−セフアデツクス・クロマトグラ
フイーの0.50モル前後の分画を集めた。)335mgの
目的物(含銅体)・塩酸塩の青紫色無定形粉末を
得た。収率32%。 本品の紫外吸収極大値は次の通りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 292(117) 243(147) B−Step A−Stepで得た含銅体325mgを実施例1、B−
Stepの方法で脱銅して、269mgの目的物(脱銅
体)・塩酸塩の白色無定形粉末を得た。収率86
%。 本品の紫外吸収極大値は次の通りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 291(100) 参考例 1 3−アミノプロピルアミノブレオマイシンの三
級−ブトキシカルボニル化 3−アミノプロピルアミノブレオマイシン(含
銅体)・塩酸塩750mgを4mlの蒸留水に溶解し、23
℃で撹拌しながら0.3mlのトリエチルアミンと134
mgの2−(三級−ブトキシカルボニルチオ)−4・
6−ジメチルピリミジンをジオキサン溶液として
添加した。12時間反応した後、200mlのアセトン
を添加して生成物を沈澱させた。沈澱部を20mlの
蒸留水に溶解し、1規定塩酸で中和した後、実施
例1、B−Stepの方法で脱銅して558mgの3−
(三級−ブトキシカルボニルアミノ)プロピルア
ミノブレオマイシン(脱銅体)・塩酸塩の白色無
定形粉末を得た。収率78%。 本品の紫外吸収極大値は次の通りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 291(101) 参考例 2 3−(三級−ブトキシカルボニルアミノ)プロ
ピルアミノ−N−メチルブレオマイシンの脱三
級−ブトキシカルボニル反応 3−(三級−ブトキシカルボニルアミノ)プロ
ピルアミノ−N−メチルブレオマイシン(含銅
体)・塩酸塩80mgを3.6mlの蒸留水に溶解し、2.4
mlのトリフロロ酢酸を添加した。23℃で1時間反
応した後、減圧下でトリフロロ酢酸を留去し、1
規定苛性ソーダで中和した。 これを実施例1、B−Stepの方法で脱銅し
て、48mgの3−アミノプロピルアミノ−N−メチ
ルブレオマイシン(脱銅体)・塩酸塩の白色無定
形粉末を得た。収率63%。 本品の紫外吸収極大値および抗菌力価は次の通
りだつた。 紫外吸収極大:ミリミクロン(E1cn蒸留水) 291(101) 抗菌力価:618mcg力価/mg
【図面の簡単な説明】
第1図はブレオマイシン不活化酵素に対する耐
性について、その作用時間と残存力価との関係を
示したものである。 A:N−メチルブレオマイシンA2(試料)、
a:ブレオマイシンA2(対照試料)、B:N−メ
チルブレオマイシンB2(試料)、b:ブレオマイ
シンB2(対照試料)。 N−メチルブレオマイシンA2(含銅体)塩酸
塩の紫外吸収スペクトルを第2図に、赤外吸収ス
ペクトルを第3図に示した。N−メチルブレオマ
イシンA2(脱銅体)塩酸塩の紫外吸収スペクト
ルを第4図に、赤外吸収スペクトルを第5図に示
した。N−メチルブレオマイシンB2(脱銅体)
塩酸塩の紫外吸収スペクトルを第6図に、赤外吸
収スペクトルを第7図に示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ブレオマイシン群抗生物質に還元的メチル化
    反応を施して部分構造式 の一級アミンをメチル化することを特徴とする部
    分構造式 を有するブレオマイシン群抗生物質の製造方法。
JP2455579A 1979-03-05 1979-03-05 Preparation of novel bleomycin-family antibiotic Granted JPS55120598A (en)

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GB8006894A GB2044262B (en) 1979-03-05 1980-02-29 Bleomycin group antibiotics
US06/126,123 US4267102A (en) 1979-03-05 1980-02-29 Bleomycin group antibiotics
FR8004779A FR2450843A1 (fr) 1979-03-05 1980-03-04 N-methylbleomycines et leur application therapeutique
DE19803008359 DE3008359A1 (de) 1979-03-05 1980-03-05 N-methylbleomycin-antibiotika

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