JPS625917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紙器製造工程においてプラテン打抜機
等により断続的切込み加工を施された型取紙か
ら、その断続的切込みに囲まれた製品及び該製品
を抜き取られた余剰部分即ち打抜粕に能率良く分
離するための型抜装置に関するものである。

従来紙器の製造においては印刷された紙を１枚
づつプレスにより断続的切込みを施し、これを多
数積層してハンマー等を使用して打抜き作業、所
謂バラシ作業を行つているが極めて非能率的であ
り、近時これの機械化が一部に於て行われてい
る。しかしこれは１枚の紙全面より同時に多数の
製品を抜取るための総型のツールにより行われる
もので、型抜き能率は大幅に改善されたが、専用
機的要素が強く、段取替えに多大の時間を要する
欠点があり、此の種作業は多品種少量の製品性格
上依然手作業による型抜作業が行われているのが
現状である。

本考案は斯る点に鑑みてなされたもので、ツー
ルの段取り替えの時間を大幅に減少せしめると共
に製品と打抜粕との自動排出により能率の向上を
計るようにしたもので、以下図面に示す実施例に
基づき本考案を具体的に説明する。

図に於いて所要の製品ａに沿つて断続的切込み
ｍを施された断続的切込み紙即ち素材Ｐを積載す
べき素材テーブルＡには前後両端にプーリ若しく
はスプロケツトホイールを以てする張設輪１，２
を配し、これに無端状のベルト若しくはチエン等
の伝導帯３を捲着し、モータ４により回動される
駆動輪５を係合し一方向に移行せしめる如くな
す。該伝導帯３には素材Ｐを移送すべき送りフツ
ク６を取付け、伝導帯３の移行により素材Ｐを型
抜部Ｂに挿入するようにしたもので、送り込みの
ピツチは送りフツク６に取付けられたリミツトス
イツチ７とテーブル１０に設けられたドツグ８
ａ，８ｂ……（以下総称するときは単に８とい
う）とにより所定の寸法の送り込みを行うように
されており、このドツグ８はテーブル１０の長手
方向に設けられた支持バー９に調節自在に取付け
られている。又上記テーブル１０にはラツク板１
１を取付け、該テーブル１０を支承する支持台１
２にはこのラツク板１１に噛合するハンドル１３
を設け、このハンドル１３の操作によりテーブル
端部と型抜部Ｂとの距離を素材の大きさにより調
整するようになつている。

図中１４は素材一側部を当接すべき当板であ
る。型抜部Ｂは素材Ｐ中の断続的切込みｍにより
囲まれた製品ａに対する押上げ装置２０と打抜粕
押え装置３０並びに製品排出プツシヤ４０から成
つており、夫々の動きは電気的に連動されてい
る。

押上げ装置２０は製品ａと略々類以形とした押
上げ盤２１を素材Ｐより打抜くべき製品の配列に
応じて１列若しくは適当数列に基台２２に調節自
在に取付け、該基台２２はフレームＦに対し上下
摺動自在に支持され、且つ適所にラツク板２３を
垂設し、モータ２４により回動されるピニオン２
５をこれに噛合せしめる。そして押上盤２１の上
面は最下位に位置したとき、前記素材テーブルＡ
上面と同一水平位置にあつて該テーブルＡより送
られる素材Ｐを支承するようになつている。

打抜粕押え装置３０は上記押上げ装置２０に対
応してフレーム上部に設けられ、製品ａを挾んで
打抜粕部ｂを押えるべく下方へ突出された押え盤
３１を上記押上盤２１に対応して１列若しくは２
列設け、夫々の押え盤３１は基台３２に調節自在
に取付け、該基台３２はフレームＦに対し上下摺
動自在に支持され、フレームＦの上部に取付けら
れたモータ３３により昇降されるスクリユー杆３
４を取付け、該スクリユー杆３４により押え盤３
１は下降して後記する如く押上盤２１上の素材Ｐ
を押圧し、所定圧に圧接保持したときモータ３３
の電源回路が解放されるようになつている。

製品排出プツシヤ４０は上記打抜粕押え装置３
０に対し押え盤列３１，３１……に直角に設けら
れ、各押え盤３１，３１間に配置された所要長の
プツシヤーアーム４１を打抜かれた製品の幅に適
応さすべく調節自在に支持杆４２に取付けられ、
該支持杆４２は下部にラツク板４４を取付けた本
体４３に設けられ、該ラツク板４４にはモータ４
５により駆動されるピニオン４６を噛合せしめ、
打抜かれた製品ａを排出コンベア部ｃの製品搬送
コンベア５１上に押出すようになつている。

この搬出コンベアＣは製品搬送コンベア５１と
打抜粕排出コンベア５３とより成るもので、製品
搬送コンベア５１は前記の如く排出プツシヤ４０
に、又排出コンベア５３は素材テーブルＡと対設
され夫々駆動モータ５２，５４により駆動される
と共にコンベアテーブル５５上に載置され、該テ
ーブル５５に設けたハンドル５６により型抜部Ｂ
側に近接離間する如くなす。

上記構成に於て第３図の如く紙面全面に亘り所
定の断続的切込ｍを付されて多数の製品ａが配列
された型取紙即ち素材Ｐを素材テーブルＡ上に所
要厚さに積層する。

次いでモータ４を駆動することにより送りフツ
ク６により積層された素材Ｐは型抜部Ｂの押上盤
２１上に移送されるが、その移送距離は送りフツ
ク６に取付けたリミツトスイツチ７に対応するド
ツグ８により決定されるもので、該ドツグ８によ
る停止位置は素材Ｐ中の第１列の製品ａ１１，ａ
１２，ａ１３，ａ１４が押上盤２１ａ，２１ｂ，
２１ｃ，２１ｄ上に対設して停止する如くなし、
次いで押え盤３１をモータ３３の駆動によつて下
降せしめる。押え盤３１は製品ａを挾んで断続的
切込ｍ外方適所に当接し、所定圧力を以て素材Ｐ
を押圧して停止する。

次いで押上げ装置２０を作動し、押上盤２１を
上昇せしめることにより素材Ｐの製品ａに対する
ニツク部ｎは切断され、積層された製品ａは素材
層を通り抜け、上方に押し出されプツシヤ４０の
作動により第１列の製品は製品搬送コンベア５１
上に押し出される。

その後は押上盤２１及び押え盤３１は夫々下
降、上昇して旧に復し然る後素材テーブルＡのモ
ータ４は再起動され、素材Ｐを型抜部Ｂ側に更に
送り込み、リミツトスイツチ７が次のドツグ８ｂ
に当接することにより停止される。このときは素
材Ｐ中の第２列の製品ａ２１，ａ２２，ａ２３，
ａ２４が押上盤２１ａ，２１ｂ，２１ｃ，２１ｄ
上に位置しており、前記と同一要領にてこの第２
列の製品を打抜き製品搬送コンベア５１側に移送
する。以下同一要領を以つて第３列以下の製品を
打抜くもので、該素材の打抜き完了に伴い送りフ
ツク６は最初の待期位置に復帰する。

次いで素材テーブルＡ上に次の素材Ｐを供給し
送りフツク６を前進せしめることにより該素材Ｐ
は前記打抜かれた打抜粕ｂを排出コンベア５３上
に押し出しつつ第１列の製品は押上盤２１上に対
設停止される。

尚上記実施例は製品を１列毎に抜取る構造を示
したが素材に対する製品の配列等によつては同時
に２列若しくはそれ以上を抜取ることが好ましい
場合があるが、この場合に於いては所要列に応じ
て各盤を設け、上記作動により素材に対し複数回
に分けて抜取りを行うものである。

以上の如く本考案によるときは製品よりの製品
の抜取りは各列毎に順次行うようにしたもので、
従つて押上盤２１、押え盤３１は夫々これに対応
する個数のみを製作すれば足りるものであり、製
作は従来の素材全面の製品に対する各盤の製造に
此し極めて安価であると共にこれの取替即ち段取
替は極めて簡単に行うことができ、かつ打抜き動
力は上記従来型に比し僅少でで足り、装置の小型
化を計ることができる。更に製品は打抜かれた位
置においてプツシヤにより横方向に押し出され製
品搬出コンベアに受渡されるから打抜粕とは確実
に区分され、従つて直接次工程装置と連結するこ
とができ、特に多品種少量生産においてその効果
顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体正面図、第２図は第１図における
Ｘ−Ｘ断面図、第３図は素材の平面図、第４図は
打抜き要領を示す説明図である。 Ａ……素材テーブル、Ｂ……型抜部、Ｃ……排
出コンベア部、Ｐ……素材、ａ……製品、ｂ……
型抜粕、ｍ……断続的切込、ｎ……ニツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 製品形状に沿つた断続的切込みが多数の列に施
   こされた素材を重合し、これを移送する素材テー
   ブルと、素材より製品を打抜く型抜部と、打抜か
   れた製品と打抜粕とをそれぞれ別個に排出する排
   出コンベアとよりなり、素材テーブルには素材を
   上記断続的切込みの列相互間のピツチ毎に型抜部
   に送り込む送り手段を備え、型抜部は素材に施こ
   された列をなす断続的切込み間に配備される素材
   押圧のための打抜粕押え装置と、素材から製品を
   打ち抜く押上装置並びに押上げられた製品を横方
   向に押し出す製品排出プツシヤとを備え、排出コ
   ンベア部は、製品搬出コンベアと打抜粕排出コン
   ベアとからなり、製品搬出コンベアは上記排出プ
   ツシヤに対設し、打抜粕排出コンベアは素材テー
   ブルに対設されると共に、上記送り手段による素
   材の上記ピツチ毎の送り込みと、型抜部における
   各列毎の製品の打抜きと打抜かれた位置にある製
   品に対し排出プツシヤによる製品排出コンベアへ
   の送り出し並びに上記素材の送り込みによる打抜
   粕の打抜粕排出コンベアへの送り出しとを関連作
   動せしめることを特徴とする断続的切込み紙の型
   抜装置。