JPS6257049B2 - - Google Patents
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- JPS6257049B2 JPS6257049B2 JP13435480A JP13435480A JPS6257049B2 JP S6257049 B2 JPS6257049 B2 JP S6257049B2 JP 13435480 A JP13435480 A JP 13435480A JP 13435480 A JP13435480 A JP 13435480A JP S6257049 B2 JPS6257049 B2 JP S6257049B2
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Landscapes
- Circuit Breakers (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
本発明は弗素ガス絶縁しや断器などの電気装置
に関する。 しや断器などにあつてはしや断時に発生するア
ークをSF6などの弗素ガスを用いて消弧している
が、この場合、樹脂絶縁物で作られている消弧ノ
ズルはアークのエネルギー線を受けて熱分解を起
し、結果的にしや断性能や耐圧特性が低下すると
いう欠点があつた。この欠点をなくすために、無
機充填材例えばブロンズなどの金属、酸化ケイ
素、酸化チタン、酸化アルミの如き金属酸化物な
どの粒径が３〜20μｍの粉末を10〜80容量％と多
量に混入してなる弗素樹脂絶縁物を用いたしや断
器が提供された。上記しや断器に用いられている
樹脂絶縁物は多量の無機充填材を混入することに
よりアークエネルギー線がしや蔽され、良好な内
部耐アーク性を有するものである。しかしなが
ら、無機充填材を多量に混入しているため、誘電
率が著しく大きく、しや断性能、とりわけ数十
kV以上のしや断性能が悪いという欠点を有して
いる。 本発明はこのような欠点を除去することを目的
とする。本発明者らは種々研究の結果、次のよう
な全く新しい事実を見出すことにより本発明を完
成した。すなわち、粒径の極めて小さい無機顔料
は極く少量の添加でもアークの光エネルギーをし
や蔽する効果があり樹脂絶縁物の内部耐アーク性
を著しく向上させるという事実である。このた
め、前記従来品のように、無機充填材を多量に添
加することがないので、誘電率を低く抑えること
ができ、高圧電気装置例えばしや断電圧の高いし
や断器などへの適用が可能となる。 本発明の弗素ガス絶縁電気装置は、アークに曝
される雰囲気中に存在する弗素ガス絶縁物および
樹脂絶縁物を含む弗素ガス絶縁電気装置において
前記樹脂絶縁物の少なくとも表層部を１μｍ以下
の平均粒径を有する無機顔料0.2〜５重量％を含
むポリオレフインで構成してなることを特徴とす
る。 弗素樹脂例えば四弗化エチレン樹脂成形品の素
材粉末の粒子径は約10〜100μｍである。これに
３〜20μｍの無機充填材を混入し、シンタリング
した場合、大きい粒子が樹脂内部に完全に包み込
まれず、樹脂と粒子間に一部空気が介在するとと
もに、素材粉末間に微視的な亀裂を生じ易くして
いる。この結果、従来においては、無機充填材が
アークのエネルギー線を吸収して高温となり、近
傍の空気を膨張せしめ、この空気が前記の亀裂同
志を相互につながらせながらノズルの表面から放
出され結果的にノズルには多数の穴があき、絶縁
特性の低下をひきおこしていた。 これに対し、本発明では素材樹脂としてポリエ
チレン、ポリプロピレなどのポリオレフインを用
い、これに極めて細かい無機顔料を少量添加し、
これによりアークのエネルギー線をしや蔽し良好
な内部耐アーク性を付与するのである。ポリオレ
フインは弗素樹脂に比べて融点が低く、かつ溶融
粘度が低いので、無機顔料を間に空気を介在する
ことなく包み込むことができる。また無機顔料は
エネルギー線の吸収性能が極めてよく、かつ微粉
末であるから少量で著しい隠ぺい力を発揮する。
そのために誘電率を低くおさえることができ、し
や断電圧の高いしや断器などへの適用が可能とな
る。 本発明において、ポリオレフインに混入せしめ
る無機顔料は１μｍ以下の平均粒子径を有するも
のであればよく、細かいもの程効果的である。例
えばカーボン粉末などは0.02μｍ程度のものは工
業的に容易に製造することができる。また、他の
無機顔料としては例えば酸化第２鉄（Fe2O3）、
酸化チタン（TiO2）、群青、カドミウムエロー、
カドミウムレツド、カドミウムオレンジ、酸化鉄
エローなどがある。Fe2O3あるいはTiO2などはこ
れを主成分とする天然に産するものを粉砕したも
のも有効である。また、これらの平均粒子径とし
ては0.3〜0.8μｍが一般的である。これらの無機
顔料は少なくとも１種が用いられる。このうち、
電気的特性、耐熱性および弗素ガスのアークによ
る分解生成物に対する化学的安定性の点からする
と、カーボン、酸化第２鉄および群青が最も有用
である。 本発明においては、必ずしも樹脂絶縁物全体を
無機顔料入りポリオレフインで構成する必要はな
く、アークおよび弗素ガス絶縁物に曝される部
分、すなわち、表層部のみ、望ましくは少なくと
も２mm程度を該ポリオレフインで構成してもよ
い。 本発明において、無機顔料の使用量の下限を
0.2重量％と限定したが、これは均一に分散でき
好ましいしや光性を期待しうる実用的範囲という
ことで規定したものである。実際には、無機顔料
の種類によつて最適値は若干異なる。一方、上限
５重量％という値は、これを超えると、電気的性
質特に絶縁特性の著しい低下が起るという観点か
ら定められたものである。したがつて使用する無
機顔料の種類に応じ、また、電気装置の定格に応
じて0.2〜５重量％の範囲から適宜選択するのが
望ましい。とりわけ、Fe2O3の場合は２〜３重量
％、カーボンの場合は0.5〜２重量％、群青の場
合は２〜３重量％の範囲が最も効果的である。５
重量％を超えると、電気的性質の低下のみなら
ず、成形性も悪くなり、ボイドが発生する。 本発明の電気装置の一つの例としては図に示す
ようなしや断器がある。図において、１はSF6な
どの弗素ガス絶縁物、２は弗素ガス絶縁物１をア
ークに導くための消弧ノズルで、通常、弗素樹脂
で作られている。３は固定接触子、４は可動接触
子、５は弗素ガス１をアークに吹付けるためのガ
ス圧縮装置である。 上記しや断器において、消弧ノズルとして、下
表に示す無機顔料を混入したポリオレフイン製ノ
ズルを用い、しや断試験を実施した。その結果を
同表に示す。
に関する。 しや断器などにあつてはしや断時に発生するア
ークをSF6などの弗素ガスを用いて消弧している
が、この場合、樹脂絶縁物で作られている消弧ノ
ズルはアークのエネルギー線を受けて熱分解を起
し、結果的にしや断性能や耐圧特性が低下すると
いう欠点があつた。この欠点をなくすために、無
機充填材例えばブロンズなどの金属、酸化ケイ
素、酸化チタン、酸化アルミの如き金属酸化物な
どの粒径が３〜20μｍの粉末を10〜80容量％と多
量に混入してなる弗素樹脂絶縁物を用いたしや断
器が提供された。上記しや断器に用いられている
樹脂絶縁物は多量の無機充填材を混入することに
よりアークエネルギー線がしや蔽され、良好な内
部耐アーク性を有するものである。しかしなが
ら、無機充填材を多量に混入しているため、誘電
率が著しく大きく、しや断性能、とりわけ数十
kV以上のしや断性能が悪いという欠点を有して
いる。 本発明はこのような欠点を除去することを目的
とする。本発明者らは種々研究の結果、次のよう
な全く新しい事実を見出すことにより本発明を完
成した。すなわち、粒径の極めて小さい無機顔料
は極く少量の添加でもアークの光エネルギーをし
や蔽する効果があり樹脂絶縁物の内部耐アーク性
を著しく向上させるという事実である。このた
め、前記従来品のように、無機充填材を多量に添
加することがないので、誘電率を低く抑えること
ができ、高圧電気装置例えばしや断電圧の高いし
や断器などへの適用が可能となる。 本発明の弗素ガス絶縁電気装置は、アークに曝
される雰囲気中に存在する弗素ガス絶縁物および
樹脂絶縁物を含む弗素ガス絶縁電気装置において
前記樹脂絶縁物の少なくとも表層部を１μｍ以下
の平均粒径を有する無機顔料0.2〜５重量％を含
むポリオレフインで構成してなることを特徴とす
る。 弗素樹脂例えば四弗化エチレン樹脂成形品の素
材粉末の粒子径は約10〜100μｍである。これに
３〜20μｍの無機充填材を混入し、シンタリング
した場合、大きい粒子が樹脂内部に完全に包み込
まれず、樹脂と粒子間に一部空気が介在するとと
もに、素材粉末間に微視的な亀裂を生じ易くして
いる。この結果、従来においては、無機充填材が
アークのエネルギー線を吸収して高温となり、近
傍の空気を膨張せしめ、この空気が前記の亀裂同
志を相互につながらせながらノズルの表面から放
出され結果的にノズルには多数の穴があき、絶縁
特性の低下をひきおこしていた。 これに対し、本発明では素材樹脂としてポリエ
チレン、ポリプロピレなどのポリオレフインを用
い、これに極めて細かい無機顔料を少量添加し、
これによりアークのエネルギー線をしや蔽し良好
な内部耐アーク性を付与するのである。ポリオレ
フインは弗素樹脂に比べて融点が低く、かつ溶融
粘度が低いので、無機顔料を間に空気を介在する
ことなく包み込むことができる。また無機顔料は
エネルギー線の吸収性能が極めてよく、かつ微粉
末であるから少量で著しい隠ぺい力を発揮する。
そのために誘電率を低くおさえることができ、し
や断電圧の高いしや断器などへの適用が可能とな
る。 本発明において、ポリオレフインに混入せしめ
る無機顔料は１μｍ以下の平均粒子径を有するも
のであればよく、細かいもの程効果的である。例
えばカーボン粉末などは0.02μｍ程度のものは工
業的に容易に製造することができる。また、他の
無機顔料としては例えば酸化第２鉄（Fe2O3）、
酸化チタン（TiO2）、群青、カドミウムエロー、
カドミウムレツド、カドミウムオレンジ、酸化鉄
エローなどがある。Fe2O3あるいはTiO2などはこ
れを主成分とする天然に産するものを粉砕したも
のも有効である。また、これらの平均粒子径とし
ては0.3〜0.8μｍが一般的である。これらの無機
顔料は少なくとも１種が用いられる。このうち、
電気的特性、耐熱性および弗素ガスのアークによ
る分解生成物に対する化学的安定性の点からする
と、カーボン、酸化第２鉄および群青が最も有用
である。 本発明においては、必ずしも樹脂絶縁物全体を
無機顔料入りポリオレフインで構成する必要はな
く、アークおよび弗素ガス絶縁物に曝される部
分、すなわち、表層部のみ、望ましくは少なくと
も２mm程度を該ポリオレフインで構成してもよ
い。 本発明において、無機顔料の使用量の下限を
0.2重量％と限定したが、これは均一に分散でき
好ましいしや光性を期待しうる実用的範囲という
ことで規定したものである。実際には、無機顔料
の種類によつて最適値は若干異なる。一方、上限
５重量％という値は、これを超えると、電気的性
質特に絶縁特性の著しい低下が起るという観点か
ら定められたものである。したがつて使用する無
機顔料の種類に応じ、また、電気装置の定格に応
じて0.2〜５重量％の範囲から適宜選択するのが
望ましい。とりわけ、Fe2O3の場合は２〜３重量
％、カーボンの場合は0.5〜２重量％、群青の場
合は２〜３重量％の範囲が最も効果的である。５
重量％を超えると、電気的性質の低下のみなら
ず、成形性も悪くなり、ボイドが発生する。 本発明の電気装置の一つの例としては図に示す
ようなしや断器がある。図において、１はSF6な
どの弗素ガス絶縁物、２は弗素ガス絶縁物１をア
ークに導くための消弧ノズルで、通常、弗素樹脂
で作られている。３は固定接触子、４は可動接触
子、５は弗素ガス１をアークに吹付けるためのガ
ス圧縮装置である。 上記しや断器において、消弧ノズルとして、下
表に示す無機顔料を混入したポリオレフイン製ノ
ズルを用い、しや断試験を実施した。その結果を
同表に示す。
【表】
【表】
本発明の電気装置をしや断器に適用した場合、
しや断電圧が高いしや断器程効果的である。特に
150kV以上のものについて極めて有効である。ま
た、他の適用例としては弗素ガス絶縁の変圧器や
管路気中送電線のスペーサなどが挙げられる。
しや断電圧が高いしや断器程効果的である。特に
150kV以上のものについて極めて有効である。ま
た、他の適用例としては弗素ガス絶縁の変圧器や
管路気中送電線のスペーサなどが挙げられる。
図は本発明の一実施例になるしや断器の断面図
である。 １……弗素ガス、２……消弧ノズル、３……固
定コンタクト、４……可動コンタクト、５……ガ
ス圧縮装置。
である。 １……弗素ガス、２……消弧ノズル、３……固
定コンタクト、４……可動コンタクト、５……ガ
ス圧縮装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ アークに曝される雰囲気中に共存する弗素ガ
ス絶縁物および樹脂絶縁物を有する弗素ガス絶縁
電気装置において、前記樹脂絶縁物の少なくとも
表層部を１μｍ以下の平均粒径を有する無機顔料
0.2〜５重量％を含むポリオレフインで構成して
なることを特徴とする弗素ガス絶縁電気装置。 ２ 無機顔料が酸化第２鉄、カーボンおよび群青
の少なくとも１種を含むものであることを特徴と
する特許請求の範囲第１項記載の弗素ガス絶縁電
気装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13435480A JPS5760627A (en) | 1980-09-29 | 1980-09-29 | Fluorine gas insulating electric device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13435480A JPS5760627A (en) | 1980-09-29 | 1980-09-29 | Fluorine gas insulating electric device |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5760627A JPS5760627A (en) | 1982-04-12 |
| JPS6257049B2 true JPS6257049B2 (ja) | 1987-11-28 |
Family
ID=15126400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13435480A Granted JPS5760627A (en) | 1980-09-29 | 1980-09-29 | Fluorine gas insulating electric device |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5760627A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH056098B2 (ja) * | 1988-11-16 | 1993-01-25 | Noritsu Kk |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0495322A (ja) * | 1990-08-03 | 1992-03-27 | Hitachi Ltd | ガス遮断器 |
| JP4632858B2 (ja) * | 2005-05-18 | 2011-02-16 | 三菱電機株式会社 | 電気機器 |
-
1980
- 1980-09-29 JP JP13435480A patent/JPS5760627A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH056098B2 (ja) * | 1988-11-16 | 1993-01-25 | Noritsu Kk |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5760627A (en) | 1982-04-12 |
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