JPS6255373B2 - - Google Patents

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JPS6255373B2
JPS6255373B2 JP55121367A JP12136780A JPS6255373B2 JP S6255373 B2 JPS6255373 B2 JP S6255373B2 JP 55121367 A JP55121367 A JP 55121367A JP 12136780 A JP12136780 A JP 12136780A JP S6255373 B2 JPS6255373 B2 JP S6255373B2
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sensitivity
output
terminal
circuit
carrier
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JP55121367A
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JPS5746620A (en
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Kunio Matsuzawa
Fumio Ando
Michiharu Abe
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Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Inc
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Tokyo Electric Power Co Inc filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPS5746620A publication Critical patent/JPS5746620A/ja
Publication of JPS6255373B2 publication Critical patent/JPS6255373B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は電力系統を保護する保護継電装置に係
わり、特に高抵抗接地系で常時零相電流が環流し
ている系統での地絡事故に対する保護を行なう地
絡保護継電装置に関する。 第1図は高抵抗接地系と直接接地系の併架系統
の一般的な構成を、第2図は地絡方向リレーを設
置した高抵抗接地系平衡2回線の系統構成を、第
3図は第2図における従来の地絡方向リレーの位
相特性を夫々示すものである。上記各図におい
て、ACは電源、Tr1,Tr2は変圧器、Rは高抵
抗、BUSABは各端子A,Bの母線、1L,2
Lは1号、2号回線、CTABは変流器、
DG(A),DG(B)は地絡方向リレーで、夫々図示の
ように構成されている。 かかる構成において、第1図に示すように高抵
抗接地系154KVと、直接接地系275KV系が併架さ
れている場合(第1図の“A”区間)上位系の回
線が例えば1回線停止しているケースでは、上位
系と下位系との相互コンダクタンスのアンバラン
スが大となり、下位系である154KV系に第2図に
示すように横循環電流の零相電流IOCが環流す
る。そして、この場合における零相電流IOCは次
式にて与えられる。 IOC=回線間零相循環電流発生率(KV/KV)×上位回線潮流(KA)×併架率(PU) ……(1) ところで、いまこのような系統における2号回線
2LのB端子至近端に“F”の如き地絡事故が発
生すると、この場合における上記零相電流IOC
抵抗接地電流IOR(1L)(1号回線1Lより流れ込
む抵抗器電流)と関係が|IOC|>|IOR(1L)
となり、B端子に設置された地絡方向リレー
DG(B)は外部事故であるにもかかわらず、内部事
故であると誤判定して系統がミストリツプされて
しまうことになる。つまり、第3図に示す如く2
号回線2Lの“F”点事故時において、零相電圧
Oの抵抗接地電流(事故電流)IOR(1L)、零相
電流IOCの関係が|IOR(1L)|<|*OC|(*
OCは零相電圧VOと同相方向の有効分にて表わ
す)である場合には、1号回線1Lに設置された
B端子の地絡方向リレーDG(B)は、〓VO∧(〓IOC
+〓IOR(1L))が0゜方向にあり内部事故であると
誤判定することになる。そのため、このような不
具合を防止するためには、従来方式の地絡方向リ
レー(零相電圧VOと零相電流IOとの位相関係の
みの判定原理で動作するリレー)においては、第
3図に示す最小動作値(電流)IOPをIOCよりも
大きくするようにすればよい。しかしながら、こ
のような対策を講じた場合には、最小動作値IOP
を大きくするために、事故判定の検出感度が著し
く低化してしまうことになる。例えば、最大零相
電流IOC(nax)=100(A)、抵抗接地電流IOR=500
(A)の系統においては、第3図に示す最小動作値I
OPを零相電流IOCで誤動作しないようにする為
に、ICO×1.5倍(1.5はマージン)とすると、以
下の(2)式及び(3)式からも分かるように1/3地絡事
故の検出が不可能となつてしまう。すなわち、1/
3地絡事故時における1号回線1L当たりの事故
電流IOR(1L)は(2)式にて与えられる。 IOR(1L)=500(A)×1/3×1/2≒80(A) ……(2) 故に、 IOP(IOC×1.5=150(A))>IOR(1L)……(3) ここで、1/2:1号回線1L当たりの電流 1/3:1/3地絡事故 を夫々意味するものである。 本発明は上記のような欠点を解決するために成
されたもので、その目的は常時零相循環電流が存
在するような高抵抗接地系統においても、その事
故を高感度に検出して系統を確実に保護すること
ができる地絡保護継電装置を提供することにあ
る。 まず、本発明の考え方の基本となる感度可逆走
査方式の基本原理について、図面を参照して述べ
る。感度可逆走査方式とは、自端の地絡方向リレ
ー(以下、67GIと称する)の動作条件(“動
作”かもしくは“不動作”)と相手端からのキヤ
リヤ受信条件とにより、67GIの感度を67GI
が動作している側の端子は“不動作側”に、また
不動作である側の端子は“動作側”に夫々走査さ
せ、全端子の67GIによるキヤリヤ発信が停止
した場合にトリツプ条件が成立するような方式で
ある。ここで、感度走査される相手端からのキヤ
リヤ受信条件とは、3端子以上の場合ではその1
端子を選定する事になるが、この点については後
述する。また、上述した点をまとめると以下に述
べる如くとなる。 (イ) トリツプ条件…全端子のキヤリヤが“0”
(67GI動作)になつた時点で、全端子が同時
トリツプとなる。
【表】 〓 なるまでの間
なお、ここで流入端、流出端とは以下のよう
に定義されるものである。 流入端…零相電圧VOと零相電流IOの位相差が
±90゜未満である端子。 流出端…零相電圧VOと零相電流IOの位相差が
±90゜以上の端子。 (ハ) 感度走査条件 第4図は感度走査制御される場合の、67
GIの位相特性を示すものであり、正方向およ
び負方向の感度走査条件は、夫々次のように与
えられるものである。 〔A〕 正方向感度走査 第4図に示す位相特性で、正方向に感度走
査(0点よりの方向に動作域が動く)され
る条件は、以下で与えられる。つまり、正方
向感度走査は自端のキヤリヤ発信なしで(自
端67GI動作)、かつ対向する端子よりのキ
ヤリヤ受信(“1”)条件が成立したときに行
なわれるものである。換言すれば、自端が流
入端子(VO∧IOが同位相方向)で、対向端
子が流出(VO∧IOが180゜方向)している
ときである。 〔B〕 負方向感度走査 第4図に示す位相特性で、負方向に感度走
査(0点よりの方向に動作域が動く)され
る条件は、以下で与えられる。つまり、負方
向感度走査は自端のキヤリヤ発信あり
(“1”)で(自端の67GI不動作)、かつ対
向端子よりのキヤリヤ受信条件が零(“0”)
のときに行なわれるものである。換言すれ
ば、自端が流出端子(VO∧IOが180゜方
向)で、対向端子が流入(VO∧IOが同位相
方向)しているときである。 本発明は上述したようなキヤリヤ受信及び発信
条件信号に基づく、感度可逆走査方式によつて系
統の地絡事故の保護を行なおうとするものであ
る。 以下、上記のような考え方に基づいた本発明の
一実施例について、示す図面を参照して説明す
る。第5図a及びbは、本発明による地絡保護継
電装置の構成をブロツク的に示したものである。
第5図aにおいて、1は図示しない電力系統の零
相電流IOと、後述する可逆積分要素2の出力電
気量∫DCとを入力としこれらを加算してIO′なる
出力電気量を得る加算回路、3はこの加算回路1
の出力IO′と上記電力系統の零相電圧VOとを導
入して、方向判定を行なうその詳細を後述する方
向判定要素である。また、INH1は自端キヤリヤ
信号S1、対向端からのキヤリヤ信号S2を夫々その
インヒビツト端子、ゲート端子入力とするインヒ
ビツト回路、INH2は対向端からのキヤリヤ信号
S2、自端キヤリヤ信号S1を夫々そのインヒビツト
端子、ゲート端子入力とするインヒビツト回路
で、この各インヒビツト回路INH1,INH2の出
力を、夫々上記可逆積分要素2へ正方向、負方向
の感度走査信号SP,SNとして送出するものであ
る。更に、4は上記自端キヤリヤ信号S1、対向端
からのキヤリヤ信号S2及び上記可逆積分要素2の
出力∫DCとを導入するその詳細を後述するリセツ
ト回路で、上記可逆積分要素2の出力∫DCを基に
全端子の自端キヤリヤ信号S1,S2が、共に“1”
となつたことを検出して可逆積分要素2の出力∫
DCを零にリセツトする如きリセツト信号Rを送出
するものである。一方、第5図bにおいてトリツ
プ回路としてのNORは、自端キヤリヤ信号S1
相手(n−1)端からの全キヤリヤ信号S2′を
夫々入力とするノア回路で、そのノア出力をトリ
ツプ出力TPとして送出するものである。つま
り、自端のキヤリヤ信号S1と相手側全端子(n−
1)からのキヤリヤ信号S2′が、共に“0”の時
その出力を“1”なるトリツプ出力TPとして送
出するものである。なお、前述において加算回路
1及び方向判定要素3より、67GIを構成して
いるものであり、また67GIの出力が“1”な
る時には自端のキヤリヤ信号S1は“0”、反対に
67GIの出力が“0”の時には自端キヤリヤ信
号S1は“1”となるようにしている。 第6図は上記方向判定要素3の詳細な構成をブ
ロツク的に示したものである。図において、31
は前記加算回路1の出力IO′を“1”、“0”の方
形波信号に変換する方形波変換回路である。ま
た、32は前記系統の零相電圧VOをシフトして
90゜(電気角)遅れの電気量VOε-j90゜を得る
位相シフト回路、33は位相シフト回路32の出
力VOε-j90゜を導入し、この電気量VOε-j90
が負より正に変化する零点において、1(ms)
程度のサンプリングパルスPSを発生するサンプ
リングパルス発生回路である。一方、34は上記
方形波変換回路31及びサンプリングパルス発生
回路33の各出力を導入するアンド回路で、その
出力を連続信号に変換するオフデイレイタイマ3
5(限時時間tDは(1サイクル)+(マージン)
で例えば25ms程度)を介し、方向判定要素3の
出力として送出するように構成する。ここで、上
述した方向判定要素3の動作タイムチヤートを示
すと、第7図a及びb、また位相特性を示すと第
8図の如くなる。なお、第7図a,bにおいてV
O,IO′,VOε-j90゜は上記各電気量、S31
S33,S35は夫々方形波変換回路31、サンプリン
グパルス発生回路33、オフデイレイタイマ35
の各出力を表わすものである。また、第5図及び
第6図の構成より得られる動作域は、第8図の位
相特性に示す如く、相位電圧VOに対し±90゜に
て与えられることになる。但し、この場合第8図
に示す位相特性は、第5図における可逆積分要素
2の出力∫DCが零の時の特性を示すものである。 第9図a及びbは、前記リセツト回路4及び可
逆積分要素2の詳細な構成を示すものである。ま
ず、第9図aのリセツト回路4において、41は
前記全端子のキヤリヤ信号S1,S2を入力とするア
ンド回路、42はアンド回路41の出力にて付勢
され、その限時時間te(例えば10ms)経過後
に動作するオンデイレイタイマである。また、4
3は前記可逆積分要素2の出力∫DCが“正”方向
であるか“負”方向であるかを極性判別回路で、
出力∫DCの極性が“正”方向の時には“1”を逆
に“負”方向の時には“0”をその出力として送
出するものである。44は上記オンデイレイタイ
マ42及び極性判別回路43の各出力を入力とす
るアンド回路、45は上記極性判別回路43、ア
ンド回路41の出力を、夫々インヒビツト端子入
力、ゲート端子入力とするインヒビツト回路であ
る。更に、46はアンド回路44及びインヒビツ
ト回路45の各出力を入力とするオア回路、47
は上記オア回路46の出力が“1”である時に駆
動されるリレードライバ回路で、その出力により
補助リレーXを付勢するように構成する。 第9図bは、前記可逆積分要素2の一構成例を
示すものであり、抵抗R、コンデンサC、演算増
幅器IC、定電圧ダイオードZD1,ZD2及び上述し
た補助リレーXの常用接点Xaにより、図示の如
く構成する。また、かかる構成の可逆積分要素2
の出力S22(∫DC)は、第10図a,bにて示す
ように入力S21に対して、コンデンサCと抵抗器
Rの積分時定数にて定まる信号となり、その飽和
値(+)∫LIまたは(−)∫LIは定電圧ダイオー
ドZD1またはZD2の順方向電圧VF1またはVF2
て定まるものである。 次に、夫々の方向への感度走査時の応動につい
て説明する。 〔A〕 正方向感度走査時 前述した様に、正方向感度走査条件より対向
様子からのキヤリヤ受信S2=“1”、VO∧IO
=0゜とすると、第5図および第6図において
零相電圧VOより位相シフト回路32にて導出
される電気量VOε-j90゜によつて、サンプリ
ングパルス発生回路33で生ずるサンプリング
パルスPSが“1”であるときは、零相電流IO
と可逆積分要素2の出力(+)∫DCとの加算回
路1で得られる加算電気量IO′が正となる為、
方形波変換回路31の出力は“1”である。 これにより、アンド回路34の出力は“1”
となつてオフデイレイタイマ35の限時時間t
Dだけ引延ばされ、67GIの出力は連続的な
“1”信号が得られる。一方、可逆積分要素2
はキヤリヤ受信信号S2が“1”でかつ自端のキ
ヤリヤ信号S1(第5図では67GIの出力が
“1”のときは前述したように自端のキヤリヤ
信号は“0”となり、反対に67GIの出力が
“0”のときは自端のキヤリヤ信号S1は“1”
となる)が“0”であり、インヒビツト回路
INH1の出力は“1”となる。そして、この可
逆積分要素2の入力信号としてのインヒビツト
回路INH1の出力信号が“1”であるケースで
は、第9図bにおいてその入力信号S21が正方
向(+)信号となり、第10図aに示す如くそ
の出力信号S22は負方向にコンデンサC、抵抗
Rで定まる時定数にて出力として電圧信号
(+)∫DCが出力されるものである。また、こ
の出力信号(+)∫DCは前記した様に第5図に
おける加算回路1にて零相電流IOと加算さ
れ、第7図aに示す如くサンプリングパルス発
生回路33の出力S33が“1”であるときにIO
+(+)∫DCが“1”であれば67GIの出力は
“1”であるが、IO+(+)∫DCが“0”また
は負になると67GIの出力は“0”となる。
以上の様に、第4図に示す位相特性で正方向に
感度走査される限界値はIOと(+)∫DCが等
しくなつた箇所で定まり、流入端67GIの動
作継続時間tAは第7図aのタイムチヤートに
示す如くとなる。一方、第4図に示す位相特性
は可逆積分要素2の出力∫DCが零である時点で
説明すると、零相電圧VOに対して零相電流IO
が±90゜の領域で出力PSと出力IO′の出力が
“1”である時間が成立する事により、第4図
に示す如く特性で与えられる。 〔B〕 負方向感度走査時 ここでは、上述した正方向感度走査時の応動
と異なる点についてのみ述べる。前記した様
に、負方向感度走査条件より対向端子からのキ
ヤリヤ受信S2=“0”、VO∧IO=180゜とする
と、第5図および第6図においてサンプリング
パルス発生回路33の出力PSが“1”である
ときは、加算回路1にて得られる加算電気量I
O′は負となる為、方形波変換回路31の出力は
“0”である。これにより、アンド回路34の
出力および67GIの出力も“0”である。一
方、可逆積分要素2はキヤリヤ信号S2が“0”
でかつ自端のキヤリヤ信号S1は“1”(67GI
の出力が“0”である為)であり、インヒビツ
ト回路INH2の出力が“1”となる。そして、
この可逆積分要素2の入力信号としてのインヒ
ビツト回路INH2の出力信号が“1”であるケ
ースでは、第9図bにおいてその入力信号S21
が負方向(−)信号となり、第10図bに示す
如くその出力信号S22は正方向にコンデンサ
C、抵抗Rで定まる時定数にて出力として電圧
信号(−)∫DCが出力されるものである。ま
た、この出力信号(−)∫DCは第5図に示す加
算回路1で零相電流IOと加算され、第7図b
に示す如くサンプリングパルス発生回路33の
出力S33が“1”であるときに、IO+(−)∫D
が“1”になると67GIの出力は“0”より
“1”に変化する。以上の様に、第4図に示す
位相特性で負方向に感度走査される限界値は、
Oと(−)∫DCが等しくなつた箇所で定ま
り、流入端67GIの動作時間tBは第7図bの
タイムチヤートに示す如くとなる。 流入、流出電流の零相電流IOが等しい場合
は、各動作時間tA,tBは同一時間にて与えら
れる(厳密にはtD時間だけ差異が生ずるここ
では無視する)。 次に、かかる如く構成した地絡保護継電装置
を、系統に適用した場合の作用について図面を参
照して説明する。 (1) 2端子系における内、外部の各事故に対する
応動。 この場合の応動を第11図に示すような高抵
抗接地系平衡2回線系統を例として述べる。な
お、第11図においての構成は前記第1図と同
一であるので、同一符号を付してその説明を省
略する。 (イ) 外部事故のケース(第12図のタイムチヤ
ート参照)。 第11図に示すような“F2”点外部事故
時のAおよびB端の電流を夫々IO(A)および
O(B)とすると、その関係は次のようにな
る。 |IO(A)|=|IO(B)|、IO(A)∧IO(B)=180゜ 一方、A端側の67GI(A)はB端よりのキ
ヤリヤ受信あり(“1”)(67GI(B)が不動
作)で、かつ自端の67GI(A)が動作となる
ことにより、前述した如く正方向に感度走査
され、A端電流IO(A)に見合つた時間t1(A)
の間だけ67GI(A)は、その出力として
“1”を送出してキヤリヤの送出が“0”に
制御される。一方、B端側67GI(B)はA端
よりのキヤリヤ受信なし(“0”)(67
GI(A)が動作)かつ自端の67GI(B)が不動
作であることにより、前述した如く負方向に
感度走査され、B端電流IO(B)に見合つた時
間t1(B)の間だけ67GI(B)はその出力とし
て“0”を送出してキヤリヤの送出が“1”
に制御される。ここで、上述したように|I
O(A)|=|IO(B)|であるため、A端におい
てそのキヤリヤ発信が停止“0”である。時
間t1(A)と、B端においてそのキヤリヤ送出
が“1”である時間t1(B)とは等しく、よつ
て全端キヤリヤ発信停止の条件は成立せず、
不動作、つまりトリツプは行なわれない。ま
た、全端キヤリヤ発信の条件も成立しない
為、第9図aに示すリセツト回路4のアンド
回路ABの出力は“0”であり、よつて補助
リレーXは付勢されず可逆積分要素2の出力
DCもリセツトされない。 (ロ) 内部事故時流出のあるケース(第13図の
タイムチヤート参照)。 第11図に示すような“F1”点内部事故
時に、図示しない零相循環電流IOCによりB
端のIO(B)が流出するようなケースでは、第
13図に示す如く限時トリツプとなるが、A
端の電流IO(A)とB端の電流IO(B)に若干の
差があれば、前述した各時間はt2(A)>t2(
B)なる関係となり、確実に全端キヤリヤ停止
の条件が成立してトリツプが行なわれる。こ
のように、内部事故時には零相循環電流IOC
の影響を受けずに高感度にトリツプが行なわ
れる。 (2) 3端子系における多事故時のケースに対する
応動。 第14図に示すような高抵抗接地系3端子系
統で、C端背後に2φGと1φGの多重事故が
存在する場合で、2φG事故が先行しや断され
るケースを例として述べる。第14図に示すよ
うな多重事故“F”時に、1端流入(A端)、
2端流出(B、C端)となるようなケースで
も、67GIの感度走査飽和値を下記(4)式の如
くにする事で確実に正不動作側になる。 (+)∫LI:(−)∫LI=(n−1):1
……(4) 但し、 (+)∫LI:正方向感度走査飽和値 (−)∫LI:負方向感度走査飽和値 ここで、感度走査飽和値(+)∫LI、(−)
LIは、第9図bにおける演算増幅器ICの定
電圧ダイオードZD1,ZD2の順方向電圧VF1
F2にて夫夫定まり、(−)∫LI(VF2で定ま
る)は内部1φG事故での最大流出電流にマー
ジンをもつた値で与えられる。すなわち、3端
子系統構成においてB端から流出する最大流出
電流は、第15図にて示す様に電流端であるA
端の一端が休止端となるケースで、非電源端で
あるC端至近端内部事故(“F”点)時で与え
られ、抵抗接地電流IOの1/2に零相循環電流I
OCを加算した値を考慮すれば良い。このよう
な、3端子系統構成のときの67GIの感度走
査キヤリヤ受信条件を下記の如くしたときのタ
イムチヤートを示すと、第16図に示すように
なる。 IA,IB,ICは2φG及び1φGの多重事
故のケースにおける各端電流、IA′,IB′,I
C′は1φGの事故のケースにおける各端電流
で、上記端子電流IA,IB,ICと感度走査飽
和値(+)∫LI、(−)∫LIとの関係は、第1
6図に示すタイムチヤートの如くとする。 A端の感度走査…C端からのキヤリヤ送出 B 〃 …A 〃 C 〃 …B 〃 以下に、第16図に示すタイムチヤートを参
照してこの時の応動を述べる。 …A端流入、67GI(A)が動作でキヤリヤ発
信停止、かつC端流出で67GI(C)が不動作
によりキヤリヤ発信(A端受信)となる為、
正方向に感度走査される。 …B端流出、67GI(B)が不動作でキヤリヤ
発信、かつA端の67GI(A)が動作によりキ
ヤリヤ発信停止(B端受信)となる為、負方
向に感度走査される。 点…B端は|IO|<|(−)∫LI|によ
り、67GI(B)が動作してキヤリヤ発信停
止となる。 …C端流出、67GI(C)が不動作でキヤリヤ
発信、かつB端の67GI(B)が動作によりキ
ヤリヤ発信停止(C端受信)となる為、負方
向に感度走査される。 点…C端の感度走査が(−)∫LIに達する
為、感度走査停止|(−)∫LI|<|IC
|となり、C端は連続してキヤリヤ発信と
なる。一方、A端の感度走査が(+)∫LI
に達する為、感度走査停止|(+)∫LI
<|IA|となり、A端は連続してキヤリ
ヤ発信停止となる。 点…2φG先行しや断、1φG継続事故で
あるこの時点での、各端のキヤリヤ送出状
態は下記の如くとなる。 A端…|(+)∫LI|>|IA′|により、
67GI(A)が不動作に変化しキヤリヤ発
信。 B端…|(−)∫LI|>|IB′|により、
67GI(B)が動作で継続してキヤリヤ発
信停止。 C端…|(−)∫LI|>|IC′|により、
67GI(C)が動作に変化しキヤリヤ発信
停止。 …A端がキヤリヤ発信、かつC端がキヤリヤ
発信停止により負方向に感度走査される。 …B端がキヤリヤ発信停止、かつA端がキヤ
リヤ発信により正方向に感度走査される。 点…B端の感度走査値がIB′と等しくなつ
た時点で、感度走査を停止の上67GI(B)
が不動作によりキヤリヤ発信停止となる。 …C端がキヤリヤ発信停止、かつB端がキヤ
リヤ発信により正方向に感度走査される。 点…A端の感度走査値がIA′と等しくなつ
た時点で、感度走査を停止の上67GI(A)
が動作によりキヤリヤ発信停止される。ま
た、C端の感度走査値がI(C)′と等しくな
つた時点で、感度走査を停止の上67
GI(C)が不動作によりキヤリヤ発信され
る。以上のように、全端がキヤリヤ発信停
止となることがない為、第5図bのトリツ
プ回路は動作せず、トリツプは行なわれな
い。 (3) 2端子系における内、外部に渡る多重事故時
のケースに対する応動。 第17図に示すような高抵抗接地系2端子系
統で、B端背後に2φGと内部A端至近端2φ
Gの多重事故が存在するケースで、外部2φG
事故が先行しや断(第17図には図示しない短
絡保護Ryによるトリツプ)されるケースで
の、内部1φG事故のトリツプモードについて
述べる。なお、外部2φG事故が残つていると
きの各端電流IA,IBと、クリヤされた後の電
流IA′,IB′は以下の如く与えられるものとす
る。 IA…流入(VO∧IA=0゜、 |IA|<|(+)∫LI|) IB…流出(VO∧IB=180゜、 |IB|>|(−)∫LI|) IA′…流入(VO∧IA′=0゜、 |IA′|>|IA|) IB′…流出(VO∧IB′ =VO∧IOC、|IB′|<|IB|) 以下に、第18図に示すタイムチヤートを参
照してこの時の応動を述べる。 …A端流入、67GI(A)が動作でキヤリヤ発
信停止と、かつB端流出で67GI(B)が不動
作によりキヤリヤ発信(A端受信)となる
為、正方向に感度走査される。 …B端流出、67GI(B)が不動作でキヤリヤ
発信、かつA端流入67GI(A)が動作により
キヤリヤ発信停止となる為、負方向に感度走
査される。 点…B端の感度走査が(−)∫LI|に達す
る為、感度走査停止となる。 点…A端の感度走査がIAに達する為、感
度走査を停止の上キヤリヤ発信となり、全
端キヤリヤ発信となる為、第9図aに示す
アンド回路41の出力がA端およびB端共
“1”となる。また、この場合A端側の可
逆積分要素2の出力は、(+)∫DCなる正
方向の出力である為に、極性判別回路43
の出力は“1”、一方、B端側の可逆積分
要素2の出力は、(−)∫DCなる負方向の
出力である為に同じくその出力は“0”と
なる。したがつて、第9図aにおけるアン
ド回路44とインヒビツト回路45の出力
は、流入端であるA端ではアンド回路44
の出力が、一方流出端であるB端ではイン
ヒビツト回路45の出力が夫々“1”とな
る。 …流出端子であるB端では、全端キヤリヤが
“1”となつた時点で可逆積分要素2の出力
DCがリセツトされて零点に戻る。 …一方、流入端であるA端では、全端キヤリ
ヤが“1”となつた時点より第9図aにおけ
るオンデイレイタイマ42の限時時間te
過後にアンド回路44の出力が“1”とな
り、これに基づく補助リレーXの動作により
可逆積分要素2の出力∫DCがリセツトされて
零点に戻り、この時点でキヤリヤ発信が停止
される。 …上記と同様の条件により、正方向に感度
走査される。 …上記と同様の条件により、負方向に感度
走査される。 点…外部2φG事故がクリヤされて、内部
1φG事故のみが残る。 点…流出端であるB端がIB′まで感度走査
される為、感度走査を停止の上キヤリヤ発
信停止となる。この時点で、流入端である
A端の感度走査がIA′まで達していないた
め、キヤリヤ発信は停止しており、全端キ
ヤリヤ発信停止の条件成立により、第5図
bのトリツプ回路が動作しトリツプ出力を
送出して保護動作が行なわれる。 このように、複数の端子から成り常時零相循環
電流が存在する高抵抗接地系統の夫々の端子に6
7GIを設置して系統保護を行なうにあたり、6
7GIの不動作にそのキヤリヤ信号Sを“1”と
して送出、つまりキヤリヤ発信するように構成
し、自端子のキヤリヤ発信信号と対向する端子か
らのキヤリヤ受信信号とに不一致があることを条
件に、動作している端子の67GIを不動作側
(正方向)にまた不動作である端子の67GIを動
作側(負方向)に、可逆積分要素2の出力にて感
度走査して系統保護を行なうようにした地絡保護
継電装置において、リセツト回路4を設けて上記
系統における全端子のキヤリヤ発信条件の成立に
より、上記67GIを動作側、不動作側に感度走
査する電気量つまり可逆積分要素2の出力∫DC
リセツトするようにし、且つそのリセツトは動作
側へのリセツトよりも不動作側へのリセツトを一
定時間teだけ遅らせて行なうようにしたもので
ある。 従つて、上述したように全端のキヤリヤ発信条
件にて67GIの感度走査が中止されるので、再
び可逆積分要素2の積分されるタイミングが同時
にとられると共に、外部事故での可逆積分要素2
の出力∫DCが一度リセツトされる事で、継続して
発生する本来の内部事故に対しても高感度でトリ
ツプすることが可能となり、常時零相循環電流が
存在するような高抵抗接地系統についても、確実
にその地絡事故に対する保護を行なうことができ
その信頼性を大いに向上させることができる。す
なわち、上記において可逆積分要素2の出力∫DC
を一度リセツトするのは、その1つの出力である
正方向の積分量(+)∫DCは前述したように不動
作側に作用する値であり、第18図に示すような
ケースでそれをリセツトしないでそのままの状態
にしておくと、第19図のタイムチヤートに示す
様に誤不動作となつてしまう事も考えられるから
である。 尚、本発明は上記実施例に限られるものではな
く、次のようにしても同様に実施可能なものであ
る。 (1) 上記実施例における可逆積分要素のリセツト
方式については2端子にて述べたものである
が、3端子以上の複数端子についても第9図a
におけるキヤリヤ受信回路としてのアンド回路
41の入力信号を、複数にするのみで同様に実
施し得ることは言うまでもない。 (2) 上記実施例においては可逆積分要素の出力の
リセツトを、正方向へのリセツトを負方向への
リセツトよりも一定時間だけ遅らせて行なうよ
うにしたものであるが、これを各方向について
夫々同時に行なうようにしてもよいものであ
る。 (3) 上記実施例においては、可逆積分要素の出力
をリセツトするために補助リレーXを用いるよ
うにしたものであるが、これに限らず例えば
FET等の電子スイツチを用いてもよいことは
明らかである。 その他、本発明はその要旨を変更しない範囲
で、種々に変形して実施することができるもので
ある。 以上説明したように本発明によれば、複数の端
子から成る電力系統を、自端子と対向する端子と
のキヤリヤ信号条件により上記各端子の地絡方向
継電器を動作側、不動作側に感度走査して保護す
るようにした地絡保護継電装置において、上記全
端子キヤリヤ発信の条件により上記感度走査する
電気量をリセツトするようにしたので、常時零相
循環電流が存在するような高抵抗接地系統に対し
ても、その事故を高感度に検出して系統を確実に
保護することができる信頼性の高い地絡保護継電
装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は高抵抗接地系と直接接地系の併架系統
の構成を示す図、第2図は高抵抗接地系半衡2回
線系統の概要構成を示す図、第3図は従来の地絡
方向継電器の位相特性を示す図、第4図及び第8
図は本発明の考え方を示す位相特性図、第5図a
及びbは本発明の一実施例を示す構成ブロツク
図、第6図は方向判定要素の一構成例を示す図、
第7図a及びbは第6図における応動を示すタイ
ムチヤート、第9図a及びbは零リセツト回路お
よび可逆積分要素の構成例を示す図、第10図a
及びbは可逆積分要素の出力特性を示す図、第1
1図は高抵抗接地系半衡2回線を示す系統構成
図、第12図及び第13図、第16図、第18図
及び第19図は本発明の作用を示すタイムチヤー
ト図、第14図及び第15図は高抵抗接地系3端
子系統を示す構成図、第17図は高抵抗接地系2
端子系統を示す構成図である。 DG(A)(B),67GI(A)(B)(C)……地絡
方向リレー、1……加算回路、2……可逆積分要
素、3……方向判定要素、4……リセツト回路、
31……方形波変換回路、32……位相シフト回
路、33……サンプリングパルス発生回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の端子から成る電力系統で、対向する前
    記端子からのキヤリヤ受信信号と自端子のキヤリ
    ヤ発信信号とが一致していないことを条件に動作
    している前記端子側の地絡方向継電器を不動作側
    (正方向)にまた不動作である前記端子側の地絡
    方向継電器を動作側(負方向)に感度走査するよ
    うにした地絡保護継電装置において、前記全端子
    キヤリヤ発信の条件により前記動作側、不動作側
    に夫々感度走査する電気量をリセツトするように
    して電力系統を保護することを特徴とする地絡保
    護継電装置。 2 不動作側に感度走査する電気量を動作側に感
    度走査する電気量よりも一定時間後にリセツトす
    るようにしたものである特許請求の範囲第1項記
    載の地絡保護継電装置。
JP55121367A 1980-09-02 1980-09-02 Ground-fault protecting relay unit Granted JPS5746620A (en)

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