JPS6255095B2 - - Google Patents

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JPS6255095B2
JPS6255095B2 JP15578278A JP15578278A JPS6255095B2 JP S6255095 B2 JPS6255095 B2 JP S6255095B2 JP 15578278 A JP15578278 A JP 15578278A JP 15578278 A JP15578278 A JP 15578278A JP S6255095 B2 JPS6255095 B2 JP S6255095B2
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JP
Japan
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replica
cathode
specimen
sample
vacuum chamber
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JP15578278A
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Akira Tanaka
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TOKYOTO RINSHO IGAKU SOGO KENKYUSHO
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TOKYOTO RINSHO IGAKU SOGO KENKYUSHO
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Publication of JPS6255095B2 publication Critical patent/JPS6255095B2/ja
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/2806Means for preparing replicas of specimens, e.g. for microscopal analysis

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電子顕微鏡の検体用試料のレプリカ
薄膜を作製するための装置に関するものである。
電子顕微鏡の検体用新規レプリカ薄膜の作製法に
ついては本件と同日提出の別の特許出願(特願昭
53−155781号)を参照するが、本発明は、該作製
法を有利に実施するための装置である。詳細には
前記作製法、即ち電子顕微鏡の検体用新規レプリ
カ薄膜の作製法における「陰、陽の電極板が上下
に一定の間隔で平行に対向して設置され、高真空
に保持し得る系内において、検体試料を陰極板上
におき、系内の不要気体を真空ポンプで十分排除
して系内の雰囲気を10-5Torr程度の高真空にし
た後、有機単量体蒸気またはガスを単独、あるい
は微量の不活性または活性ガスを混合して系内に
導入し、約0.1Torrのガス圧にして、前記2つの
電極板には0.5〜3KVの直流放電電圧を印加して
グロー放電を行わしめ、その間グロー放電電流密
度を0.1〜1mA/cm2に保つよう有機単量体蒸気の
流量と系内の真空排気量を調節して1〜15分間続
させるとプラズマ分子の拡散効果によつて均一な
厚みの高分子重合膜層が検体試料表面に形成す
る」ところの一連の過程を有利に実施するための
装置に関する。
従来の真空蒸着による金属レプリカ法とは第1
図−Aに示すように真空蒸着装置を用い槽内を約
10-6Torr程度にして検体試料面1'に対し斜め方
向から重金属3'を蒸発させて1'の表面凹凸に対
し選択的に蒸着陰影法を行つた後、炭素2′を蒸
発させて1′の全面に補助被膜を追加蒸着する。
次に第2図−Aの検体試料1を溶解し蒸着した二
重膜2と3をレプリカ膜として透過電顕で検鏡す
ると重金属の蒸着量の差によつて第2図―A−c
のように電子密度分布の差ができ透過電子線の密
度の相異によつて第2部―A−dのような立体像
が観察できる。これが金属レプリカ法の基本であ
る。また試料が溶解しないが、溶解したくない場
合の試料表面レプリカ法は第3図−Aに示す二段
レプリカ法を行う。溶解可能な適当な硬化材料で
試料表面を形取つた2を試料1から剥離した面に
第3図−A−cの3,4の金属蒸着膜をつくる。
cの2を溶解してdの二重金属レプリカ膜を検鏡
すると電子密度分布はeのようになつてfの立体
透過電顕像が得られる。これが金属レプリカ法の
一段、二段法である。この金属レプリカ膜の炭素
被膜は電顕的に非結晶無構造に近いが、電子密度
が極めて低いため厚く蒸着した膜でも電子線は殆
んど透過して立体像が得られないことを第5図−
Aの写真で示す。従つて電子密度の高い重金属で
蒸着陰影法を行い凹凸のコントラストを強調する
ことによつて第7図−Aのような立体像が得られ
る。しかし重金属の蒸着膜はどのような方法を用
いても蒸着試料面で粒状化し、その粒子の直径は
約30Å以上となり、粒子間隔は最小50Å以上にな
ることはさけられない、従つてこれを膜層にする
ためには蒸着量を増して堆積させ凹凸に対し選択
的に蒸着した量の差が透過電子線の密度分布差と
なつて立体像が観察される。従つて金属レプリカ
膜の解像力は前記理由によつておのづから限界が
生じる。また重金属の蒸着陰影法は影の部分(図
7−A矢印)のように微細構造が欠損する場合が
しばしばある。
この真空蒸着法による金属レプリカ膜作製法は
30数年前に開発され、改善されながらも基本的に
は同じ方法が現在も用いられている。
本発明者は、前記の金属レプリカ法の限界を越
えるべく、全く新しい方法として、グロー放電法
により有機単量体蒸気をイオン化したいわゆるプ
ラズマ分子の高エネルギーによつて直接検体試料
表面にラヂカル結合した高分子重合被膜を付着さ
せることを試みた結果、グロー放電のある条件下
で得た重合被膜はプラズマ分子の拡散硬化によつ
て試料面の形状を忠実に形取つた均一な薄膜層を
呈し、非結晶無構造の一層被膜であるにもかかわ
らず透過電顕像では超微構造立体像が観察できる
ことを発見し、これが本発明を完成するに至つた
ものである。
本発明によるグロー放電法レプリカ膜作製法を
図で説明すると、第1図−Bに示す真空槽を用い
槽内には2つの放電電極2″を設置し、下側を常
に陰電極板とし、この中央に検体試料1′をお
き、高真空に排気して不要ガスを除去した後、約
0.1Torrになるまで有機単量体蒸気を3″から注入
する。電極2″には0.5〜3KVの直流放電電圧を印
加してグロー放電をさせると試料表面は負グロー
層から陰極グロー層に位置する状態で放電電流密
度を0.1〜1mA/cm2として1〜15分間接続する
と、プラズマ重合被膜が第2図−B−a−2で示
すようになり検体試料1を溶解すると第2図−B
−bとなり、第2図−B−cの如く透過した電子
線の電子密度分布となつて第2図B−dの立体
像が得られ実際には第5図−B、第7図−Bのよ
うな透過電顕での立体像が得られる。これがグロ
ー放電法によるプラズマ重合膜による一段レプリ
カ法である。第3図−Bには二段レプリカ法を示
す。溶解可能な硬化材料2で検体試料表面1の形
を取つた後剥離して、これを第2図−Bと同じ手
順でレプリカ膜を作製すると第3図−B−a〜f
の順になる。
次に冷却した一般試料および生物試料表面、あ
るいは凍結した組織片の破断面レプリカに対しグ
ロー放電レプリカ法を適応させる目的で研究をし
たが、常温試料と同じ放電条件では必ずしも強靱
なレプリカ薄膜は得られないことは言うまでもな
い。−50℃以下の低温になると有機単量体蒸気の
重合熱を多く吸収するためこれを補うだけの放電
条件を高い値にする必要があつた。とくにグロー
放電をはじめる最初の十数秒間が重要なポイント
となり、この間に試料表面に強靱な超薄膜が生成
すれば後は重合膜の堆積を続けることによつて所
要の厚みを得ることになる。この実験は第4図の
レプリカ作製装置の略図で示すように陰極ブロツ
クに工夫がなされており実際には第8図−Aが−
100℃に冷却した岩塩表面のレプリカ像であり、
第8図−Bは−190℃に凍結して−100℃で割断し
た腎組織片の凍結破断面レプリカ像を示し、フリ
ーズエツチング法の可能であることを実証してい
る。
グロー放電条件は複雑な相互関係からなり検体
試料によつて多少変える必要のあることは前記の
説明でも述べているが、有機単量体の種類によつ
ても規定したグロー放電でレプリカ薄膜の最適条
件が得られない場合もある。前記有機単量体はス
チレンモノマー(C6H5CH:CH2=104.5)、クロ
ロベンゼンモノマー(C6H5Cl=112.56)、1,
2,4−トリクロロベンゼン(C6H3Cl3
181.45)、フエロセン〔(C6H5)2Fe=186.04〕、エ
チルベンゼン(CH3CH2C6H5=106.7)、エタン
(C2H6)ガス塩化エチレン(CH2ClCH2Cl=
98.96)、アクリル系およびエポキシ系モノマーな
どの中からとくにスチレンモノマーを多く用いた
実験結果より規定した放電条件を示したものであ
る。
本発明によるレプリカ法で試料表面の凹凸に添
つて均一で薄い強靱な重合薄膜が得られる理由と
しては、有機単量体のガス分子がグロー放電によ
つてプラズマ化した平均エネルギーが約5〜
10eVと計算されており、真空蒸着時の金属分子
の熱エネルギーが約0.1eVであるのに対し2桁以
上の高エネルギーをもつて直接試料表面に重合付
着するために強靱で特殊なラジカル結合をした高
分子重合被膜が得られるものと考える。前記グロ
ー放電条件で行えば試料の形状や温度や電導性に
は殆んど関係なくあらゆる試料にも重合膜が付着
する。またプラズマ分子のもつ特有の拡散、回り
込み効果により表面の凹凸に沿つて極めて微小な
部分にも回り込んで均一な厚みの重合被膜が確実
に付着堆積する。そしてこの非結晶無構造薄膜の
強度や厚みはすべて放電条件に密接な関係のある
ことがわかる。本発明によるレプリカ薄膜は非結
晶無構造であり、金属レプリカ膜のように粒状化
していないため電顕的に観察した膜地は1〜3Å
程度の点ぽち状に見られるだけであり第6図−B
の高倍率写真でそれを示している。金属レプリカ
膜の膜地は第6図−Aで示すように蒸着粒子の大
きさが約50Åであるのと比較して1桁高い解像力
を得ることの可能性を証明している。これは電顕
の分解能が1Åであるのに対し充分な解像力を発
揮できる高分解能レプリカ薄膜であることを期待
させるものである。また、レプリカ膜を透過する
電子線は吸収、回折、散乱などを経て最終的に通
過してきた電子線の密度分布によつてコントラス
トが得られ立体像となるが、金属レプリカの場
合、炭素被膜だけでレプリカ像をつくろうとして
も電子密度が低いため立体像の得られないことは
前に説明した通りである。これに対し本発明装置
によつて作製されたプラズマ重合レプリカ膜は、
はるかに薄い膜であつても材質の電子密度が高い
ことと、材質による電子線の散乱効果が極めて大
であるため平行電子線が薄膜を透過するとき凹凸
による膜の傾きで通過する電子線の距離の微妙な
差に伴つて起る散乱効果率によつてコントラスト
が強調されて立体像を得ることになる。即ち均一
な一層の薄い重合被膜は適度な電子密度をもつう
えに凹凸に相当した平坦部分、傾斜部分、垂直部
分を電子線が通過するときの距離の差がそれぞれ
異ることによつてその微小な差で電子線の散乱効
果も違つてきてコントラストを強調し透過電子線
の密度分布をつくる効果となつて立体像が観察で
きるのが理由である。従つて金属レプリカのよう
に蒸着陰影法によつて微細構造の欠損することの
ないのは大きな特徴であり、また検鏡中レプリカ
膜を任意の角度に傾斜することによつて、試料側
面の微細構造も観察できるという大きなメリツト
がある。次に本重合レプリカ膜は溶剤に溶け難い
ため殆んどの検体試料は一段レプリカ法が可能で
あることも特徴の一つである。勿論二段レプリカ
法よりも解像力の優れていることは言うまでもな
い。以上のように従来の真空蒸着法による金属レ
プリカでは得られなかつた多くの特徴をもつグロ
ー放電法によるプラズマ重合レプリカ薄膜の作製
法を提供するものである。
本発明の装置の実施例を添加した図面に従つて
その構成と使用法につき詳細説明する。真空槽は
ガラス鐘1と金属製円筒アダプター31、および
基盤16からなり、それぞれの密接部分には真空
用Oリング32によつて高真空を保持するように
セツトされている。常温の検体試料をレプリカす
る場合、冷却装置は不要であるため、液体窒素注
入口30と共に円筒アダプター31は除去して、
直接基盤16にガラス鐘1をセツトすることがで
きる。真空槽内は排気口15より油拡散ポンプ2
2と油回転ポンプ21を直結して10-6Torrの高
真空度が得られるようにし、また予備排気として
油回転ポンプを単独使用に切替えることができ
る。真空槽の容積は2〜6lを用いるが本装置は
約5lであり凍結破断レプリカ装置などを追加設
置するには充分である。真空槽内の基盤上には耐
熱耐電気絶縁材質を用いた絶縁台14の上に陰極
ブロツク4,5,10,11がセツトされる。試
料台4は電極板5に差し込んでその底面は、サー
モカツプル11、加熱コイル10を装填して金属
円柱の上面に接触し、試料台の温度測定と温度調
節ができるようにした。サーモカツプル11と加
熱コイル10は電気的に陰極板とは絶縁されてい
ることは言うまでもなく、この双方は電気コネク
ター33を介して試料温度測定制御盤24に接続
されている。陰極板から出た陰極高圧線17は高
圧電源制御盤23に接続されている。陰極ブロツ
クを囲む陰極漏洩微小放電防止筒7は基盤16に
接地されている。この防止筒の内径は陰極板5の
直径より約6〜10mm大きい。陰極板5、陽極板3
はステンレス、アルミニウム、ヂュラルミンある
いは表面を白金薄膜まどを用いた電極板を用いる
が本装置はステンレススチールを用いている。電
極板の直径は30〜100mmとし、本装置の電極板は
50mmを用いた場合を示した。双電極板の厚みも1
〜30mmの範囲で熱容量を大きくし、試料ダメーヂ
などを考慮すると陽極板は厚く大きく陰極板は小
さい方が好ましいがあまり関係しない。陽、陰電
極性は対向して平行に間隔を20〜100mmの範囲を
可変できるように設計されている。陽極板3は陽
極漏洩微小放電防止筒6に囲まれて陽極支柱1
2,13に支持されている。また陰極ブロツクを
取はずす場合には陽極板が邪魔になるため、支柱
を軸にして水平移動できるようにしている。陽極
板3に接続された陽極高圧線2は支柱を通して高
圧電源制御盤23に接続されている。高圧電源2
3は0〜3KV.D.C.が印加でき極性が変えられ
る。また0〜3KV.A.C.の印加も可能で、電流容
量は最大100mAとなつている。グロー放電電圧
はこの範囲で任意に決めることができ、放電持続
時間はタイムスイツチ(図示せず)でセツトでき
る。有機単量体蒸気の注入口8は両電極の中間に
尖端を向けてセツトされ、基盤16を貫通して有
機単量体蒸気発生装置またはガスボンベ25に連
がる。有機単量体ガスは常温または電熱器で加温
して蒸気圧を高め、活性あるいは不活性ガスを混
合するが本装置では窒素あるいはアルゴンボンベ
26と接続されており必要に応じて微量の窒素あ
るいはアルゴンガスを混合することができる。混
合ガスはノツズル9を用いて流量を調節しながら
真空槽に注入口8から導入されるようにする。ガ
ス圧の調節はガス流量と微量排気を調整すれば一
定の放電電流を維持することができる。放電電
流、電圧は高圧電源制御盤23で測定できる。
次に本願の特許請求の範囲第2番目の発明であ
る冷却試験表面レプリカを行う場合は、真空槽に
金属製円筒アダプター31を取り付けて、陰極ブ
ロツクに冷却用液体窒素注入口30をセツトして
陰極ブロツク4,5,10,11を冷却して試料
を試料台4に置く。温度調節は制御盤24で行
う。
また凍結組織破断面レプリカを行う場合は、前
記に凍結試料破断装置27、切断レバー29を追
加装着し、試料台4は組織片を差込む穴を設けた
専用の試料台と交換する。切断装置27はステン
レス材で作られ陰極微小放電防止筒7と同一直径
の円板であり、下側面には切断ナイフ28が取付
けている。陰極板5より数mm上の面を水平に支柱
12を軸として移動するようにセツトし、切断レ
バー29で真空槽外から矢印の方向に切断装置2
7を強く押し切ることができる。試料を切断した
後はその勢で両電極板上から完全にはずれてしま
い、グロー放電に支障はない。しかし試料面の切
削は繰返すことも可能である。試料を凍結するに
は、組織片を直径約2mm長さ8mm以上の円柱に細
切して試料台4の穴に差込んで3mm程突出するよ
うにセツトし、陰極ブロツクを取りはずして切断
装置と共に液体窒素などで凍結すると試料は短時
間で凍結され、陰極ブロツクは5〜10分で−190
℃に冷却される。切断装置と陰極ブロツクは速か
に真空槽に入れて排気し10-5Torrで不要なガスを
除去する。加熱コイル10を用いて最適な切断温
度に調節する。試料温度はサーモカツプル11で
常に凍結温度が読み取れるようになつている。切
断に適度な−100℃程度で切断装置27を用いて
切断レバー29で強く押し切ると試料破断面が現
れる数秒から数分の真空エツチングをした後あら
かじめ加温した有機モノマーガスを真空槽内に注
入して0.1Torr程度にする。1.5〜3KVD.C.で0.4
〜1mA/cm2程度の電流密度にしてグロー放電を
行う。常温の試料レプリカより放電条件は高い値
となり約5〜15分の放電で凍結組織破断面のレプ
リカができる。以上の様な操作によつて本レプリ
カ作製装置は効率よく一般試料の1段、二段レプ
リカ及び冷却試料、凍結試料破断面等のレプリカ
ができる機構をそなえていることを特徴とする電
子顕微鏡の検体用レプリカ薄膜の作製装置を提供
するものである。
しかして、本発明装置の最も特長とするところ
は、電極板には、グロー放電中に両電極板以外に
も漏洩放電があるため、漏洩微小放電防止筒を付
属させ、さらに陰極板は常温から凍結温度までの
広い範囲内で温度測定と温度調節ができるように
熱と電気絶縁をしたブロツク式の陰極漏洩微小放
電防止筒を設けたことであり、従つて真空槽の基
盤とは、完全に別個になるため電気的、温度的に
も精密な測定結果が得られるように設計されてい
る。この条件が欠落すると、ガス圧を0.1〜
0.2Torrでは、3KV.D.Cの高電圧をかけてグロー
放電を行うことは不可能であり、せいぜい500V
以下に止まる。電圧1.5KVで、イオン電流密度
0.1mA/cm2を流すことさえできない。従つて本装
置によつて均一な超薄膜を得ることができ、放電
電圧を1.5〜2KV.D.C電流密度を0.5〜0.7mA/cm2
で1〜5分間の放電時間により膜厚50〜200Åの
均一厚みの超薄被膜が得られるものであり、また
試料を陰極板上に置いて被覆面を負グロー相に入
れることも出来、従来の常識では考えられなかつ
たことである。
これは、指定のグロー放電条件を用いることに
よつて、プラズマ化したガス分子が陰極板を叩い
て、金属原子の放出するのを防いだ条件であり、
放出原子による試料ダメージがないことを意味し
ている。また負グロー相内で重合した薄膜は完全
な三次元重合であり、耐熱・耐薬品性で一段レプ
リカ膜の必須条件を満してくれるものである。
もしこれが陽極板上で重合した場合は、二次元
重合膜しか得られず酸、アルカリ溶液でさえ容易
に溶解してレプリカ膜としては使うことができな
いという結果になる。
以上詳述したとおり、本発明の装置は、本発明
者の開発した電子顕微鏡の検体用の新規なレプリ
カ薄膜の作成方(特願昭53−155781号)を実施す
るについて確実有効に作用する装置であつて、被
検体物が生物を含むあらゆる一般試料に対し規定
した条件に対応して簡単に、且つ確実に検体用試
料のレプリカ薄膜を得るのに効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図A…従来の蒸着金属膜レプリカ装置の略
図、B…本発明の高分子重合膜レプリカ装置の略
図、第2図A…従来の一段レプリカ法の手順、B
…本発明の一段レプリカ法の手順、第3図A…従
来の二段レプリカ法の手順、B…本発明の二段レ
プリカ法の手順、第4図…本発明の一段、二段、
冷却および凍結破断面レプリカ作製装置の略図、
第5図A…従来の炭素蒸着一段レプリカ膜による
岩塩結晶の透過電顕写真(×15000)、B…本発明
の一段レプリカ膜による岩塩結晶の透過電顕写真
(×15000)、第6図A…従来の金属レプリカ膜地
の透過電顕写真(×2000000)、B…本発明の高分
子重合レプリカ膜地の透過電顕写真(×
250000)、第7図A…従来の二段真空蒸着金属レ
プリカ膜によるマウス赤血球の透過電顕写真(矢
印:陰影部分の微細構造欠損を示す)(×
12000)、B…本発明の高分子重合レプリカ膜によ
るマウス赤血球の透過電顕写真(×12000)、第8
図A…本発明による冷却した岩塩結晶の一段レプ
リカ膜の透過電顕写真(×40000)、B…本発明に
よるラツト腎組織の凍結破断面の一段レプリカ膜
の透過電顕写真(×13000) 1…真空槽(ガラス鐘)、2…陽極高圧線、3
…陽極、4…試料台、5…陰極、6…陽極漏洩微
小放電防止筒、7…陰極漏洩微小放電防止筒、8
…有機単量体蒸気注入口、9…ノツヅル、10…
加熱コイル、11…サーモカツプル、12,13
…陽極支柱、14…高電圧及び熱絶縁台、15…
真空排気口、16…真空槽基盤、17…陰極高圧
線、18…陽極高圧線、19…サーモカツプルリ
ード線、20…加熱コイルリード線、21…真空
油回転ポンプ、22…油拡散ポンプ、23…高圧
発生電源と制御盤、24…試料温度測定・制御
盤、25…有機単量体蒸気発生装置、26…窒素
ガスボンベ、27…凍結試料破断装置、28…切
断ナイフ、29…操作レバー、30…液体窒素注
入口、31…真空槽(金属アダプター)、32…
真空用Oリング、33…サーモカツプルソケツ
ト。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基盤上の真空槽内において規定した2つの電
    極板が規定した間隔で上下に対向して平行に設置
    し、前記基盤および真空槽に対し電気的、熱的に
    も絶縁されていて、直流高電圧電源の陰極は、前
    記電極板の下方に、陽極は他方に接続されて規定
    の放電条件によるグロー放電を行わしめるように
    し、且つ、これら両電極に漏洩微小放電防止筒を
    設け、前記陰極板上に置かれた検体用試料表面に
    有機単量体重合被膜層を付着せしめる機構を有
    し、前記被膜層を電子顕微鏡の検体用レブリカ薄
    膜とする作製装置。 2 基盤上の真空槽内において規定した2つ電極
    板が規定した間隔で上下に対向して平行に設置
    し、前記基盤および真空槽に対し電気的、熱的に
    も絶縁されていて、直流高圧電源の陰極は、前記
    電極板の下方に、陽極は他方に接続されて規定の
    放電条件によるグロー放電を行わしめるように
    し、且つ、これら両電極に、漏洩微小放電防止筒
    を設け、前記陰極板上に置かれた検体試料表面に
    有機単量体重合被膜層を付着せしめる機構を有
    し、前記被膜層を電子顕微鏡の検体用レブリカ薄
    膜とする作製装置において、陰極側に陰極ブロツ
    クとして、冷却および凍結検体試料表面のレブリ
    カ作製機構および、凍結検体試料切断機構を適宜
    の手段によつて装着せしめていることを特徴とす
    る電子顕微鏡の検体用レブリカ薄膜の作製装置。
JP15578278A 1978-12-19 1978-12-19 Preparation of replica thin-film for specimen of electron microscope Granted JPS5582944A (en)

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