JPS6254590B2 - - Google Patents

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JPS6254590B2
JPS6254590B2 JP17138083A JP17138083A JPS6254590B2 JP S6254590 B2 JPS6254590 B2 JP S6254590B2 JP 17138083 A JP17138083 A JP 17138083A JP 17138083 A JP17138083 A JP 17138083A JP S6254590 B2 JPS6254590 B2 JP S6254590B2
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JP
Japan
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welding
axis
torch
sensor
control
Prior art date
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Expired
Application number
JP17138083A
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English (en)
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JPS5973185A (ja
Inventor
Hiroichi Nomura
Juji Sugitani
Nobuyoshi Tasaka
Taketoshi Yoshida
Masakuni Inoko
Arata Sakui
Hiroshi Minato
Hironobu Nagano
Kenji Horiguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nippon Kokan Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kokan Ltd filed Critical Nippon Kokan Ltd
Priority to JP17138083A priority Critical patent/JPS5973185A/ja
Publication of JPS5973185A publication Critical patent/JPS5973185A/ja
Publication of JPS6254590B2 publication Critical patent/JPS6254590B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K37/00Auxiliary devices or processes, not specially adapted to a procedure covered by only one of the preceding main groups
    • B23K37/02Carriages for supporting the welding or cutting element

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は汎用型溶接ロボツトによる溶接方法の
創案に係り、特に造船用大型部材の溶接におい
て、部材の多様性に対処し得る自動溶接により、
その多用化、高速化と共に信頼性の向上を図つた
ものである。 造船工事において、溶接作業の占めるウエイト
の高いことはよく知られる。このために多数の熟
練溶接工による手動もしくは手自動溶接を改善
し、省力化、自動化及び高速化によつて生産性の
向上とコストの低減を図らんとする要求が高い。
これに対し、従来から各種の自動溶接機構が提案
されたが、これを大別するならば、油圧系と電気
系に区分することができよう。これらの中油圧系
を代表するものとしては、センサーによつて、そ
のトーチの対象物に対する正確な位置決めを図つ
たものがある。これによるメリツトとしては、そ
れまでの例えば座標、姿勢、条件などをあらかじ
めロボツトに詳細に記憶させる。いわゆるテーチ
ングの簡略化を図つたことにある。それにしても
造船用部材の形状寸法の多様化に対処し得るには
なお多くの難点のあることは不可避と言うことが
できる。電気系を代表するものとしては、同じく
センサーを付設した造船用箱型部材に対する水平
隅肉用ロボツトの提案が知られる。これは不幸に
して、水平用であり、立向き溶接ができないこと
に最大の難点がある。直角に近い箱型部材専用に
とどまることは言うまでもなく、加うるにその据
付及び移動には別個の装置が必要とされて、上記
した如き部材の形状寸法の多様化に対処し得て、
多用化に向く汎用性を備えたロボツトとは言い得
ず、依然として専用機の域を出ないものと言うべ
きであろう。 このような例も含めて、従来知られている各種
ロボツトに共通する難点として次の点をあげるこ
とができる。即ち、 ○イ 上述した如く、1部機種にその簡略化が図ら
れたとしても、依然としてテーチングに難点の
あることである。このようなテーチングは、そ
の対象が複雑多岐な形状や大型部材にあつては
テーチング作業に多くの時間を必要とし、かつ
造船用部材の如く多種小量でかつ必要とされる
精度確保の点から不可能に近い。 ○ロ 従来から提案され、かつ実用にも供されてい
るロボツトは半固定タイプが多く、その動作範
囲もせいぜい1.5m程度であつて、複雑な造船
用の大型部材に対しては適格性に欠くものと言
うべきである。 ○ハ 造船用部材として、その組立精度、加工精度
及び搬入位置決め精度などに信頼性が薄い。 ○ニ アーク溶接用としては、技術的にまだ完成さ
れたロボツトの提案がない。 ○ホ 高価な割りに適応能力に乏しい。 などの諸点をあげることができる。これを端的に
言うならば、スカロツプやスニツプの形状、これ
にスチフナーが付設され、かつこれらが互いに交
差して溶接線の障害ともなることが常態とされて
いる造船用部材の組立溶接を自動的にこなし得る
溶接ロボツトの提案がまだないということに外な
らない。これが現状であつて、そのために有効適
切なメカニズム及びこの溶接制御プロセスの樹立
が久しく渇望されていたものである。 本発明は、このような現状を打開するために開
発されたものであつて、その特徴は、計算機によ
り溶接ロボツトの各制御軸を自動制御して行う自
動溶接法において、溶接ロボツトの前後(X軸)
及び左右(Y軸)の自在な移動を可能とし、これ
に配設したセンサー及びトーチ保持用主軸に、自
在な上下動(Z軸)及びその回転運動(Ψ軸)を
与えると共に上記トーチの進退(R軸)及びトー
チ自体の傾角回動(軸)を可能ならしめ、上記
X,Y,Z及びΨ各軸によつて粗制御を行い、同
時に上記R軸及び軸によつて精密制御すること
を基本とし、まず、被溶接部材の組合せ形状をパ
ターン化し、計算機にこのパターン化された各部
材組み合わせ形状に対する溶接手順を予め記憶さ
せておき、溶接に当たり溶接開始点の位置と、対
象とする被溶接部材の部材組み合わせ形状パター
ンとを教示し、計算機により当該部材組み合わせ
形状パターンに対応するシーケンスを選択して溶
接を開始し、溶接中、センサーによる溶接トーチ
の倣い制御を行なうとともに、少なくとも2個の
倣い用センサーによつて被溶接部材の部材形状を
検知し、該センサー情報に基づき上記シーケンス
を実行して各制御軸を作動させ、被溶接部材を自
動的に溶接するようにしたものである。これによ
つて、多様化された造船用部材の組み立てに対
し、自動的にかつ安定した精度をもつ溶接が可能
となる。 本発明に供される溶接ロボツトの基本的メカニ
ズムは、特開昭53−46453号及び特開昭53−46454
号として提案されたが、その構成の1例は、第1
図及び第2図で示す通りである。即ち基床1に配
設した定盤11及び溶接ロボツト用支台16a及
び16b、ついでこの支台上に敷設されたレール
17a及び17bが本発明による溶接ロボツトの
支持機構であつて、上記定盤上に被溶接材12,
13,14及び15が組み立てられる。上記溶接
ロボツトの基本形態は、まずガーダー2a及び2
bとそのガーダー脚21aと21d及び21bと
21cが、メーンフレーム22a及び22bにそ
れぞれ固定され、上記21a−21b間及び21
c−21d間に前記被溶接材を配置し得る如く、
門型機構とされる。メーンフレームはその下部に
レール走行用車輪29a,29b,29c,29
d及びレール側面に接し得る如く、ガイドローラ
ー23a−23bと23c−23dが配設され
る。更に前記ガーダー上には、それぞれ案内条2
4a及び24bが敷設されるものである。このよ
うな門型機構の移動は、前記ガーダー脚の下部に
配設されたモーター25a及び25b、ピニオン
26a及び26b、及び前記レールに沿つて固設
されたラツク27a及び27bからなる駆動装置
によつてなされる。これに図示した如く、上記門
型機構の位置検出装置28a及び28bを付設す
るならば、車輪29a,29b,29c,29d
を介して門型機構の走行一停止(図示ではX軸)
の位置コントロールは極めて容易である。 次に溶接ロボツトのY軸方向の移動機構は次の
通りである。まず移動台車3は前記案内条24a
−24bに載荷され、この横行(Y軸)は、モー
ター31、ピニオン32−ラツク33及び車輪3
4a−34a、34b−34b、34c−34
c、34d−34d及び35a−35d、35b
−35c(いずれも前記案内条の上下及び側面に
接して設けられる)からなる駆動装置によつてな
される。これに図示の如く検出器36を配設し
て、車輪35a及び35bを介し、移動台車の移
動−停止(Y軸)をコントロールするものであ
る。 更に溶接ロボツトの上下動(Z軸)は主軸4に
よる。この主軸は上記上下動と共にそれ自身旋回
可能(Ψ軸)に保持される。その基本的なメカニ
ズムは次の通りである。即ちまず前記移動台車の
中央部に主軸保持筒41が配設され、これに図示
しない軸受を介して軸筒42が縦挿され、この軸
筒に上記主軸が貫装されるものである。ついでこ
の軸筒の上下部にはこれと同心の角筒状上下動用
ガイド43a及び43bが連結され、同時に上記
軸筒の中間部にはギヤー44が固設される。更に
前記主軸の片側は上下動用ラツク45、他側には
上記上下動用ガイドに設けられたガイドローラー
(図示しない)に挟持された案内条46a及び4
6bが固設される。このような機構において主軸
の上下動(Z軸)の駆動装置は、モーター47及
びギヤーボツクス48からなり、このギヤーボツ
クスには図示しないウオーム機構とこれに付設さ
れたピニオンが内蔵される。主軸の上下動は前記
上下動用ラツクとこのピニオンによつてなされ、
同時に付設された検出機構49によつて、その上
下動−停止(Z軸)がコントロールされるもので
ある。一方主軸の旋回(Ψ軸)装置はモーター5
0とその中にギヤー機構51−52を設けたギヤ
ーボツクス53からなり、具体的な旋回はこのギ
ヤー52と前記駆動用ギヤー44によつてなされ
るが、付設した検出機構54によつてその旋回−
停止(Ψ軸)がコントロールされる。 本発明に供される汎用溶接ロボツトは前述した
如きX,Y,Z及びΨ各軸に対する制御系によつ
て、溶接線に対する正確なトーチの位置制御が可
能である。然しならが、溶接用部材の形状寸法に
よつては、更にその位置が微調整さるべき必要の
あることは言うまでもない。このような微調整
は、以下に述べる機構によつてなされる。この場
合添付図面では2トーチシステムが示されている
ので、これに基づいて詳述する。 さてトーチ6a及び6bは、それぞれトーチ保
持軸61a及び61bを介し、ブラケツト62に
よつて前記主軸4に取り付けられるが、この保持
軸は、上記ブラケツトに取付手段63で固定され
た軸受筒(図示しない)内で回転自在に保持され
る。保持軸の回転(θ軸)はモーター64a及び
64b及び保持軸と係合するギヤー機構(図示し
ない)を内蔵したギヤーボツクス65a及び65
bによつてなされる。この場合、回転検出機構6
6a及び66bを付設し、これによつて保持軸の
回転−停止(θ軸)によるトーチの溶接線に対す
る正確な指向制御は容易にコントロールすること
ができる。 上述した如く、Ψ軸とθ軸によつてトーチが正
しく溶接線に向き得たならば、次はトーチの先端
と溶接線の距離が必要なレベルに達していなけれ
ばならないことは言うまでもない。そこで本発明
では、上記トーチの進退をコントロールする機構
を設けることとした。即ち上記保持軸61a及び
61bとトーチ6a及び6bとの連結機構が重要
であつて、この基本的構成は次の通りである。ま
ずトーチ保持軸61a及び61bの下端に横筒7
a及び7bが固設される。この内部にはトーチ駆
動軸71a,71b及びこれと螺合せしめたトー
チ進退軸72a,72bが図示しないギヤー機構
を内蔵したギヤーボツクス75a,75bが配設
されるものである。更にこのギヤー機構に連結す
るモーター73a,73b及び検出機構74a,
74bが付設される。このような機構において、
検出機構の作動により、トーチ進退軸を介したト
ーチの進退−停止(R軸)の制御は容易である。 ついでトーチの姿勢、即ち角度調整機構は次の
通りである。即ち上記トーチ進退軸にはトーチホ
ルダー76a及び76bが固設され、この中にト
ーチ回動軸77a及び77b、この回動用ギヤー
機構(図示しない)及び上記回動軸と連動するト
ーチ角度検出機構(例えばシンクロ制御発振器な
ど)78a及び78bが配設される。更に、上記
回動軸にはトーチ軸79a及び79bを介してト
ーチ6a及び6bが固設されるものである。前記
トーチホルダーにはモーター80a及び80bが
取り付けられて、上記回動軸に連結される。この
ような機構において、トーチ角度検出機構の作動
により、トーチの回動−停止(軸)の制御がな
される。 上述したきたX,Y,Z,Ψ,θ,R及び各
制御軸によつて、溶接線の変化に対応したトーチ
の位置及び姿勢の正確な制御が可能となつて溶接
ロボツトの汎用化は容易である。第3図のもの
は、第1及び2図から上記各制御軸を抜き取つて
示したものである。 本発明ではこのような基本的なメカニズムに加
え、倣い用センサーが付設される。倣い制御用の
センサーの基本構成の一例をあげれば第4図ない
し第6図の通りである。即ちセンサー100,a
−b−c−dはその支持軸101a及び101b
を介して前記横筒7a及び7bの一端に取付けら
れ、それぞれ前記トーチ6a及び6b同一平面上
にある如く構成される。この場合、上記センサー
支持軸とセンサーとの連結機構はシリンダー10
2a,102b及びピストンロツド103a,1
03bによる。このようなセンサーは、そのホル
ダー104a及び104bによつて上記ピストン
ロツドに連結され、更にホルダー内部には第6図
に示された如く、先に述べたX,Y及びZ各軸の
感応面105,106及び107に対応せしめた
センサー本体108,109及び110と111
が組み込まれる。このセンサー本体としては、必
ずしも特定のものの必要はなく、従来から知られ
ている差動トランスなどの接触型のもの、あるい
は渦流センサーや光電管のような非接触型のもの
いずれでもその使用は可能である。このようなセ
ンサーは前記シリンダーの作動によつて、その形
式及び性能に応じた位置にコントロールされる。 本発明では、このようなセンサー機構のうち少
なくとも2個のセンサーを用い部材形状の検知が
行われるが、通常これらの検知において基本とな
るのがセンサー100c及び100dであり、必
要に応じてセンサー100a及び100bが使用
される。 以上が本発明に供される溶接ロボツトのメカニ
ズムであり、本発明では、このような溶接ロボツ
トの各軸を制御して自動制御を行う。 まず本発明では、被溶接部材の組み合せ形状を
パターン化し、このパターン化された部材組み合
せ形状に対する溶接手順を予め計算機に記憶させ
ておくことを基本とする。 造船用大型部材の組み立てにあつては、先にも
述べた通り、その形状及び寸法が多種多様であつ
て、一定の部材パターンとはなり得ず、各様の溶
接線を示すことはよく知られる。 このような部材の形状及び寸法について述べる
ならば、まず第1に基板としての鋼板に平板と曲
板のあることが知られる。次に具体的な組み立て
部材としての上記鋼板の形状にいわゆるスカロツ
プ、スニツプがあり、これにスチフナーなどが加
わつて溶接線に対する障害物となるなどであり、
更に厚さ違いもあつて、実に多様な形状の組み合
わせが示されることである。一隻の船舶の建造に
おいて、その船舶の種類及び用途などによつて、
更に異なる部材組み合わせのあることは言うまで
もなかろう。然しながら仔細に検討して見るに、
必要とされる組み合わせにおいて、これらをパタ
ーンとして分類把握し得ることが分つた。第17
図のものはこの1例であつて、部材の組み合わせ
として6タイプ28種類にパターン化・類型化した
ものである。勿論このような部材の組み合わせパ
ターンがいくたの変型のあるべきことは言うまで
もない。本発明はこのように第17図で1例とし
て示した如き部材組み合せ形状をパターン化し、
これらに対する溶接手順を予め計算機に記憶させ
ておくものである。 そして、溶接に当つては、計算機に溶接開始点
の位置と、対象とする被溶接材の部材組み合せ形
状パターンを教示し、計算機はその部材組み合わ
せ形状パターンに対応するシーケンスを選択し、
溶接が開始される。 溶接中、センサーによる溶接トーチの倣い制御
が行われるとともに、少なくとも2個の倣い用セ
ンサーによつて被溶接部材の部材形状が検知さ
れ、該センサー情報に基づき上記シーケンスが実
行され、各制御軸の作動が制御される。 上記シーケンスは、各部材組み合わせ形状パタ
ーンに対する溶接開始から終了までの基本的な溶
接手順、すなわちトーチ等の動作手順を規定して
おり、計算機は倣い用センサーによる部材形状に
関する情報に基づき、上記シーケンスを実行す
る。 ここでまず、溶接トーチの上記センサー倣い制
御の内容を各制御軸との関係で詳述する。まず
X,Y及びΨ(及び/又はθ)の各制御軸に関し
ては、 センサー先行方式 センサー後行方式 の各方式を採ることができる。 まず第1にセンサー先行方式である。一般にセ
ンサー先行方式はよく知られているが、その実体
を検討して見るに、単なるオンオフ制御系であつ
て、タイムラグなどによる位置ずれが起り、精度
において劣る。本発明は、かかる難点を改良した
ものであつて、繁雑さを避けるために、1トーチ
式の機能を述べてその代表とする。この1トーチ
式の場合、現に壁面を倣つているセンサーの制御
系に参加する制御軸は、X,Y及びΨ軸である。
さて上記センサーによる倣い制御機構をブロツク
として示したのが第12図であつて、これは後述
する第7図、8図及び9図から抽出して整理した
ものである。ここで重要なことはまず先行するセ
ンサーとトーチとの間隔が常に一定とされる。そ
の第2はセンサー及びトーチの現在値(位置)の
検出が一定のインタバル(例えば先に述べた如き
0.5mm50msecがその1例である)においてなされ
ることである。このような現在値、即ち上記第1
2図において見るならば、壁面150に対するセ
ンサーによる検出アナログ量151及び同じくト
ーチによる検出デイジタル量152(X′,Y′及
びΨ′)は、上記一定のインタバル毎に計算機1
20に入り、ここで予め決められた手順に従つて
演算、比較され、新たな指令値、ΔX,ΔY及び
Ψ153として制御機構126に入り、ここで具
体的なアナログ量としてそれぞれへ制御軸をコン
トロールするものである。これによつて、トーチ
は溶接線に対しその溶接速度を減ずることなく、
正確な位置づけができる。今、仮にセンサーとト
ーチの距離を5cmに固定し、上記検出インタバル
を1cm、1secとし、かつ分り易くするために、X
軸のみの1軸系倣いを例にとるならばセンサーと
トーチの倣いシステムとして第13図のブロツク
が得られよう。従つて倣いの初期状態では同図5
cmの点にセンサーが位置することになる。ここか
らほぼ1.2秒後には6cmの地点を通過する。この
ときセンサーの現在値(第12図の151)を読
み込んで計算機に、一方トーチの現在値(同じく
152)も同時に計算機に入り、ここで演算さ
れ、指令値(同じく153)として出される。こ
の指令値153によつて制御軸130がコントロ
ールされてトーチの位置付けが決まる。このよう
に一定のインタバルでデータを読み取りながら指
令値を出し、それにより溶接が進行するものであ
る。このような第13図の倣いシステムを1つの
アルゴリズムにまとめるならば、第14図のフロ
ーチヤートを得ることができる。これは上記第1
3図のものと同様に、第14図で示されたループ
の1回りを1秒と仮定してのものである。この値
は必要とされる溶接速度その他から、計算機12
0におけるハードウエアの1つとして適宜設定し
ておけばよい。さて同図155はトーチ及びセン
サーの現在値取り込みであつて、この出力が第1
2図における151及び152となつて計算機に
入る。156は指令値としての計算機出力で第1
2図の153がこれである。157はここで実際
の進行距離の下記Dに計算を表わし、この進行距
離が1cmを超えたかどうかの判断が158であ
り、1cm未満の場合は新しくサンプリング点の計
算をすることはない。1cmを超えた場合は新しい
次のサンプル点が計算されて、計算機に格納され
る。これが159として示したステツプである。
このようなループを具体的に更に説明するなら
ば、初め1秒でトーチ及びセンサーは8cm程度進
むことになる。サンプル点は1秒周期であるか
ら、ここでは新しく計算して格納することはな
い。これが2秒後では、初期状態から1.8cm程度
進行している。ここで1cmの地点における壁面の
座標と1.8cmにおける座標値との補間によつて計
算し、格納するものである。これは6秒後に指令
値として使われる。3秒後には2.8cm進行してい
るから同様に2cmの地点における座標を求めてお
くものである。この場合、上記の補間とは、例え
ば2秒後に第13図におけるサンプル点を考え
て見るに、まずとしての座標は既に知られてお
り、この関係は、 となる。2秒後には、上記の点より1.8mm程度
進行しているからのサンプル点SX,SYは、 SX=SX′+XS−SX′/D SY=SY′+YS−SY′/D ここで、 D=√(−′)2+(−′)2 で計算される。一方センサーによる壁面の座標
(XS,YS)は第15図で示したように、センサ
ーの基準座標を(P.Q)とし、同センサーの微少
変位をとすれば、 XS=P−asinΨ YS=Q+acosΨ で容易に計算することができる。このように、溶
接の終了まで計算機によつて、それぞれの座標
が、一定の周期をもつて逐次検出、演算され、正
確なトーチの位置決めによつて容易に自動溶接を
行うことができる。 次はセンサー後行方式である。ここでは上記先
行方式とは逆に、トーチより一定の距離をもつて
その後方にセンサーが固設される。第16図はこ
のようなトーチ−センサーシステムによる倣いプ
ロセスを示す。同図において、模式的に示した各
点をつないだトーチ−センサーの動きに関するア
ルゴリズムは次の通りである。 まず、図中 の点:ここにおける初期状態でトーチの位置が
基準よりだけずれていると仮定したもので
ある。 の点:サンプリング即ち検出周期が先に述べ
た通り決められているので、上記とより
を求め、Ψをこの分だけ修正して進行す
る。 の点:上記ステツプによるだけ進んだら、再
び上記偏差を計算して進む。 の点:これは壁面が曲つている場合の例を示し
たもので、まず、この地点において仮想壁面
W′からの変位′を確認する。 の点:同時に、次の前記分進んだ時点で上記
仮想壁面W′と交差するように(α+β)分
だけΨを修正する。 の点:ここで再び上記と同様の動作を繰り返
す。 このようなアルゴリズムによれば、センサー後
行方式をとつても支障なく、トーチの正確な位置
決めが可能であつて、正確に溶接できるものであ
る。この場合、後行方式の制御ブロツクとして
は、前述した第12図のものと同様であつて、そ
の演算は次のようになされる。即ち上記第16図
において、 α=tan-1(l−l′/L) があるが、ここで、 L:単位時間における進行距離 l′:lより1周期前の値 ここl,l′が第12図のセンサーによる計算機入
力151である。この場合上記Lは次の式によつ
て計算される。即ち、 L=√(−′)2+(−′)2 ここでX′及びY′は第12図に関して述べたトー
チ現在値、即ち計算機入力152のデータ上記各
入力によつて計算される指令出力153は次の通
りである。即ち、 ΔX=LcosΨ ΔY=LsinΨ Ψ=Ψ′−α(Ψ′は上記入力152のデータ) である。このような指令値によつて、トーチは正
確かつ容易に制御される。 上記センサーによつてX,Y及びΨ及び/又は
θの各制御軸が適確にコントロールされて、トー
チの位置決めが容易に可能となるものである。通
常の部材組み立て溶接にあたつては、これで十分
ということができよう。然しながら、造船用大型
部材の組み立てにあつては、先にも述べた通り、
その形状及び寸法が多種多様であつて、一定の部
材パターンとはなり得ず、多様の溶接線を示すこ
とはよく知られる。そこで本発明ではこれら部材
パターンに対してもこれに対応し得る微調整と十
分な適応性を発揮せしめるために、更にR軸及び
軸に対するセンサー倣いシステムをとり入れた
ものである。 即ち、本発明は上述したように部材の組合せ形
状をパターン化するものであるが、このような部
材の組み合わせパターンがいくたの変型のあるべ
きことは言うまでもなく、これらをセンサー倣い
機構のもとで自動的に溶接する場合、上記してき
たX,Y,Z及びΨ(2トーチシステムの場合は
更にθ)各制御軸によるシステムだけでは対処し
きれない恐れが強い。これは大型部材の組み立て
用溶接ロボツトの上記各軸が必然的に大型化して
重量もかさむことから、その時定数も大きく、か
つ本発明において採用されている各軸現在値把握
用サーボ機構は、本来必ずしもそのレスポンスが
早くないからである。本発明において、このよう
な形状に対処せしめるためにこまかな調整用とし
て上記Ψ(又はθ)軸へ更にR及び制御軸を配
設した理由がここにある。 本発明は、このような基本的なセンサー倣い制
御に加え、上述したように部材組み合わせ形状の
パターン化を利用した制御が行われる。上述した
ように計算機には各部材組み合わせ形状パターン
に対する溶接手順が予め記憶させてあり、溶接に
当つては、溶接開始点の位置(座標)及び溶接の
対象とする部材組み合わせ形状パターンが計算機
に教示される。また、これと同時に脚長(これに
より溶接電流、電圧、速度等の溶接条件が決ま
る)、繰り返し数等も教示されることは言うまで
もない。 計算機では、上記教示されたパターンに対応す
るシーケンスが展開され、溶接が開始される。上
記シーケンスでは、例えば、溶接開始→直進溶接
→障害物検知後センサー退避→センサーとトーチ
間の溶接のためのトーチ動作→溶接終了、という
ような基本的な溶接手順が規定されている。 溶接中は、少なくとも2個の倣い用センサーに
より、被溶接部材の部材形状が検知され、このセ
ンサー情報に基づき上記シーケンスが実行され、
各制御軸、さらにはセンサーの動作が制御され
る。例えば、上述したシーケンスを例にとると、
溶接進行中センサーが障害物を検知すると、この
センサー情報に基づき計算機がセンサーの進退指
令とトーチを旋回させる指令を出し、これによ
り、センサーを支持しているシリンダ装置(第4
図ないし第6図参照)がセンサーを進退させると
ともに、所定の制御軸が作動してトーチを回しな
がら障害物との間の溶接を行う。 このように本発明では、各部材パターンに対
し、センサーの動作を含めた基本的な溶接手順が
予め規定され、この内容が上記センサーによる部
材形状の結果に基づき実行される。 このような制御により、従来その自動化が困難
もしくは不可能とされてきた溶接上の諸問題で容
易に実現可能となつたものとして次の如きものを
あげることができよう。即ち、 コーナー処理(第19図−a) ウイーピング処理(同−b) まわし処理(同−c) 溶接線のずれ処理(同−d) 始終端の処理(同−e) 多層盛処理(同−f) ギヤツプの変動処理 板厚違いの処理 などがそれである。 第18図a及びbで示したものは、上記したよ
うな部材の端部及びその形状(即ち第17図で示
した如きもの)の検知のために特に好適なセンサ
ーとトーチとの配置関係を示した1例である。こ
こで例示したものは、先に詳記した第4〜6図及
びこれと関連した記載のものとその基本的な構成
と同様であるが、第18図のものは、軸を含む
R軸による倣い制御を達成せしめるために特に好
適な機構配置としたものである。即ち図中Aは差
動トランス型センサー、Bは渦流型又はLC型の
磁気センサーを示す。これが基本構成であつて、
これらの他必要に応じ、更に同じく差動トランス
型であるC及びDセンサーが付設される。今これ
らセンサーの果すべき役割りを見るに、まず磁気
センサーBは第17図の部材パターンで示した如
き部材端部の変化態様を面としての検知し得るこ
と及びこれによつて狭い部分で極めて有利なこと
からである。Aセンサーを差動トランス型とした
のは、これによつて上記R軸のNC的微調整を可
能ならしめることによる。このようなA及びBそ
れぞれのセンサーの構成と配置においてもつとも
重要なことは、そのトーチとの関連において常に
一定の間隔と高さを保持せしめることである。こ
の関係において両センサーを同時に移動せしめる
ならば、先に述べた第17図の如き部材端部及び
形状の変化の検知及びこれに基づくR軸を主体と
したNC的微調整ができる。この場合、上記両セ
ンサーの機能として特別なものの必要はない。た
だ進行方向における形状変化の始点及びその終点
を知るだけのON−OFF機能だけで十分である。
差動トランスとしてのA及び磁気センサーとして
のB両センサーそれぞれのON−OFFの変化と組
み合わせによつて、上記第17図による変化パタ
ーンの凡てをカバーし得ることが確認された。換
言するならば、トーチとの関連において常に一定
の間隔と高さに保持せしめられたA,B両センサ
ーそれぞれのON−OFF変化と組み合わせによつ
てあらゆる部材形状の変化パターンを知ることで
ある。先に、第17図の基本的変化パターンをあ
らかじめ計算機に教示しておくべきものと述べた
のは、このようなON−OFFの変化と組み合わせ
としてこれを教示しておくことに外ならない。こ
れによつて計算機は、直ちにR軸を主体とした各
制御軸に必要な指令を発し、部材形状の変化に即
応した自動溶接が容易となるものである。これが
R軸による基本的な倣い制御である。 具体的な部材の組み立て溶接に当つては、第1
7図でも示した如く、その溶接進行方向におい
て、多くの障害物(例えばスチフナーなど)のあ
ることは常態とされる。このような場合、上記A
及びB両センサーのみで対処せしめることは困難
となろう。このためのセンサーが上記第18図で
Cとして示したものがそれである。これもA,B
両センサーと同様に単なるON−OFF機能のみで
よいが、要するに上記A,B及びCの3センサー
のON−OFFの変化とその組み合わせによつて障
害物を含む部材形状のあらゆる変化に対応せしめ
たものである。更に第18図で示したDセンサー
を付設して、高さを一定レベルに保持せしめるな
らば尚万全の態勢と言うことができよう。以上第
18図で示したものは、その基本的構成の1例で
あつて、必要によつては更に他のセンサーの配設
さるべきは言うまでもない。重要なことは部材の
組み立て形状の変化をパターン化して、これに対
応して検知し得るセンサーを必要数配置すればよ
い。この場合各センサー特にA,B両センサーの
配列順も具体的な部材形状パターンに応じて適宜
決定することができる。 なお、以上の制御用各軸に対する制御系の構成
例を第7図ないし第9図に示す。この中第7図の
ものは、概念的ブロツク、第8図のものは前記各
制御軸に対する基本的ブロツク及び第9図のもの
は、特に上記各図におけるインターフエイスを中
心としたブロツクである。図中120は電子計算
機、121はその入出力装置、122はインター
フエイス、123は演算制御回路、124はデイ
ジタル−アナログ(D/A)変換器、125はシ
ンクロ−デイジタル(S/D)又はコード変換器
及びこの増巾器、126は制御軸用モーター制御
装置、127はタコジエネレーター、128は制
御用モーター、129はパルス発生器又はシンク
ロ発振器、130は各制御軸、122wは溶接機
用インターフエイス、140は溶接機用電源、1
41は溶接機制御装置、142は溶接機用ワイヤ
ー供給装置、記号TGはタコジエネレーター、PG
はパルス発生器、DHは絶対値型パルタ発生器、
CXはシンクロ発振器、SDはシンクロ−デイジタ
ル変換器、及びRは右側、Lは左側のものを示
す。他の番号は前記各図におけるものと同様であ
る。 上記制御系による溶接ロボツトの制御において
もつとも重要なことは、トーチを正確に溶接線へ
位置決めすることである。このためには必要な溶
接速度において、前記各軸の位置決めと速度制御
のなさるべきことが必要となる。このため上記第
7及び8図で示した各軸制御用モーター機構はす
べてNC−サーボ制御方式によつている。ただ上
記制御系を具体的な溶接ロボツトへ適用するに当
つては、なお細い配慮をすることが好ましい。そ
れは各制御軸の作動時定数がかなり異なるからで
ある。本発明による溶接の主たる対象が造船用と
しての大型部材に対する自動溶接にあるからに外
ならない。このような観点において、上記第7及
び8図で示した制御系において、122として示
したインターフエイス回路の1例が第9図であ
る。 まず第9図−aのものは、先に述べてきた各制
御軸の中、R軸及び軸に対するインターフエイ
スを中心とした制御系を示す。これらR軸及び
軸は溶接ロボツトの各制御軸の中でもつとも小型
であつて、その作動距離−回転数も極めて小さい
ので、その制御系は通常のアブソリユート方式が
採用されている。本制御系は先に述べた如く、溶
接線に対するトーチ位置−姿勢の精密なコントロ
ールにあることからモーターの回転によるシンク
ロ発振器129aがその特徴である。この出力は
125aとして示したS/D変換器によつてデイ
ジタル数に変換されて、コンピユーターからの指
令値カウンター135の出力と前記演算制御器1
23において計算され、この出力が124のD/
A変換器でアナログ量となり、前記モーター制御
装置に導入されて、それぞれの制御軸をコントロ
ールするものである。 次に上記b図は、前記Ψ軸及びθ軸に対する制
御系を示す。このΨ軸及びθ軸は、上記R軸及び
軸の基盤となることは、先に述べた通りである
が、いずれも回転軸のため、上記同様にアブソリ
ユート方式で十分なことが確認されている。この
場合、上記R軸、軸に対する制御系と異なると
ころは、上記シンクロ発振器をアブソリユートパ
ルス発生器129bに置き換え、従つてS/D変
換器が通常のコード変換器125bとなることだ
けである。これによる制御機能は、上記R軸及び
軸に対するものと基本的に差はない。 更にX,Y及びZ各軸については他の軸とは異
なる配慮をすることが好ましい。これは先に述べ
た各軸の制御系とは異なり、X,Y及びZ各軸
共、その移動距離が大きく、これを上記の如く、
絶対値方式(アブソリユート方式)とした場合、
そのプログラミングが極めて複雑となり、これに
伴う制御装置の構成も容易でないからである。そ
こで本構成例ではインクリメンタル、即ち増分方
式を基盤に、直接の制御には上記絶対値方式によ
る方式を採用している。このように増分−絶対値
のコンバイン方式としたのは、増分方式のみによ
つた場合、例えば制御装置にミスカウントなどの
誤動作があつたとき、これが累積されて大きく狂
うからである。上記コンバイン方式によるなら
ば、増分方式におけるプログラミング及び制御装
置の簡素化という利点と共に絶対値方式における
プログラムの変換や運転の1時中止−再開などが
容易であるという利点を伴せ発揮せしめることが
できる。このような増分−絶対値結合方式とした
1例が第9図−cとして示した制御系である。同
図において、先に述べた以外のブロツク名を述べ
るならば、131はパルス発生器129cによる
現在値の絶対値回路、132は現在値に対する残
値カウンター、133は加算器、134は現在値
の増分カウンターを示す。 一般に、サーボ機構においては、目標値と実際
値とが必ずしも一致しないのが常態とされる。こ
れを1つの模式的パターンとして示したのが第1
0図である。同図で示した如きずれが生じた場
合、必要な速度において、自動溶接することは困
難となろう。このようなずれが何等の手段で補償
さるべきは言うまでもない。これが本構成例の
X,Y及びZ軸に対する制御系において、増分−
絶対値の結合方式を採用したもう1つの理由であ
る。 溶接ロボツトにおいて、溶接線に対するトーチ
の位置決め及び各制御軸の位置決めと速度制御
が、その自動溶接を左右するものであつて、その
ために、上記各軸に対し、NCサーボ機構を採用
が好ましいことは先に述べた。このようなサーボ
機構による位置決めとしては、例えば具体的には
一軸の場合、0.5mmごとの位置指令を50msecごと
に出す位置制御系となる。この時の溶接速度は
600mm/minとなろう。従つて、上記50msecを変
えることによつて、溶接速度がコントロールされ
るものである。このような条件において、二軸の
場合、X方向には(0.5cosθ)mm、Y方向には
(0.5sinθ)mmの位置指令が出されることにな
る。これが上記増分方式であつて、その基本形が
第11図である。即ちそれぞれの位置P1,P2……
は(ΔX1−ΔY1)で示される。本発明ではこのよ
うな増分方式による現在値が前記第9図−cにお
ける134として示されたカウンターで計算さ
れ、貯えられるものである。同時に上記PG12
9cの出力は残値カウンター132において現在
値と目標値との差が計算され、この値がその時点
での絶対値カウンター131によるコンピユータ
ー120の指令出力と加算器133で加算され
る。この加算値が具体的な指令値として指令値カ
ウンター135で整えられ、減算器123で先に
計算された増分値が差引かれて、D/A変換器1
24においてアナログ量となる。これがモーター
128の制御量である。この場合、指令値カウン
ター135の出力は同時に残値カウンター132
に入り、検出現在値(129cのPG出力)と比
較の上、その差即ち残値の計算がなされる。この
ようにして先に述べた如く、一定のインターバル
毎に(指令+残値)の形で制御量が出され、X,
Y及びZの各制御軸が正確にコントロールされ
る。換言するならば、上述した如き増分及び絶対
値方式それぞれの欠点を抑え、その長所を有効に
生かした制御系にしたものである。このような制
御系の機能をノーマルな状態で模式的に示したの
が次の表である。ここではその距離軸及び時間軸
共先に1例として述べた値を採用した。
【表】 上記の如き機能が、その時間軸及び距離軸と
も、あらかじめ定められたインタバルで継続さ
れ、必要な溶接速度が容易に可能となる。 次に本発明の具体的な実施手順を説明する。 具体的な溶接において教示すべき情報として
は、次のようなものがある。即ち、 部材座標(溶接開始点) 部材パターン 脚長 繰返し数 がこれである。これらの情報は、例えばペンダン
ト上の各種スイツチでコードをセツトしてから電
子計算機に記憶される。これらの中まず部材座標
について述べるならば、溶接の開始点となる部材
座標の教示点は任意に選定することができる。然
しながら溶接ロボツトの効果的な操作とこれに伴
う溶接作業の効率化を図る観点から見て最適の部
材座標教示点が存在するものである。このような
X−Y−Z系座標教示点は、次に述べる部材パタ
ーンの具体的な構成によつて決定される。 部材パターンは、部材の置き方から始まる。こ
の置き方は、まず部材の長手方向をX軸方向に合
わせることが第1である。ついで溶接ロボツトの
移動がX−Y−Zそれぞれの方向において交差し
ないような、即ちいわゆる一筆描きと称せられる
如き一方向の移動を可能ならしめる配材を1ブロ
ツクとして構成するものである。かくするなら
ば、上記部材座標の教示点が、ブロツク単位1ケ
所でよいこととなつて、溶接ロボツトによる溶接
効率は飛躍的に増大することになろう。このよう
に部材パターンの選定とブロツクの構成如何が溶
接ロボツトの効率を左右する大きな要因である
が、先に第17図とこれに関連した記載における
如き部材形状のパターンもここで教示されて計算
機に記憶される。 さて上記した如きパターン化された部材構成ブ
ロツクに対しては、その溶接順序が設定される。
このシーケンスには、上記パターン化された部材
構成に対する既述形状検知システム及びこれに基
づく前記制御系における各種演算回路を伴うもの
であるが、基本的なシーケンスに従わない順序が
部材構成上必要な時、上記部材座標が改めて教示
されねばならない。いずれにしても、上記部材パ
ターンの構成と同様に、溶接ロボツトの移動がX
−Y−Z面で交差せず一方向となるよう配慮する
ことが肝要である。 上記部材パターン及びこれに対する溶接シーケ
ンスにおいて、同じパターン群の繰り返しが現わ
れる。このような場合全パターンを1個ずつ教示
する必要はない。基準パターンにこれの繰り返し
数を教示するだけで足りる。このような繰返しパ
ターンは任意に定めることができる。然しながら
溶接ロボツトの効率性を高めるために、例えば操
作意図の不統一を防ぎ、部材パターンの統一性を
確保するために予め定めておくことが好ましいで
あろう。 脚長は凡ての溶接ワークパターンに付随するも
のである。このような脚長は任意に選択すること
ができる。一般に上記教示手順の中で、脚長を更
新すれば、この脚長は次に新しい脚長に入るま
で、それ以降の全ワークパターンに対して使用さ
れるのが常態とされる。これは上記繰り返しパタ
ーンの中で脚長を更新した場合までも例外ではな
い。このように水平脚長及び垂直脚長とも一定と
なる如く、パターン化された部材ブロツクが構成
さるべきである。 以上詳述した教示の具体的な手順については、
これを省略するが、このようなテーチング即ち教
示の設定がなされるなら今まで述べてきた溶接ロ
ボツトのメカニズムが、同じく詳述してきた制御
系のもとで具体的に作動することができる。この
ような本発明による溶接ロボツトの全機能をその
始まりから終りまでまとめるならば、第20図の
ように表わされる。これを更に詳述するならば、
まず上記「始動」は溶接ロボツトによる溶接ワー
クを始めさせる機能である。これは用意されたシ
ステムプログラム及びモニタープログラムを計算
機に入れ、更に溶接作業のイニシヤルセツトを行
つて各電源のONをチエツクし、いわゆる待機状
態におくことである。次の「参照」とは現在登録
されている作業を照介し確認する機能である。同
時に1溶接作業内の作動シーケンス及びその状況
ワードも参照される。これはいずれも適当な表示
盤にデイスプレイされるデータから確認すること
ができる。「教示」機能とは、データのインプツ
トからその編集までの機能である。これは次のも
のからなる。即ちまずトーチアクチユエーターが
先に述べた部材座標点(溶接開始点の位置)まで
移動される。ついでセンサーによつて、上記溶接
作業位置を確認し、部材情報、溶接条件を計算機
に記憶させる。更にこのデータの繰り返し、これ
による溶接及び移動ができるよう編集され、必要
に応じてデータの削除、変更及び追加が行えるよ
う修正される。上記「教示」機能とは、このよう
な内容を綜合的に行うものである。 さて、次に上記教示内容に対しては、溶接を行
なわずに実行させ、教示通り溶接ロボツトが作動
するかどうかの確認がなされる。これが「試験」
機能であつて、これにはロボツトの水平移動、垂
直移動、コーナー移動及び必要に応じて追加され
る移動が先に述べたX,Y,Z,Ψ,θ,R,
の各制御軸についてなされる。これによつて溶接
ロボツトの準備態勢が凡て整つたことになる。つ
いで溶接ロボツトは、上記教示内容に従つて具体
的な溶接作業に入り、その時の溶接作業を含む全
制御体系は、前記第8図で示された通りである
が、溶接そのものは、水平溶接、垂直溶接、コー
ナー溶接及びその他先に述べた如き特殊溶接が既
に教示されたシーケンスに従つて順序よくなされ
る。このように所内ブロツクの溶接が終了したな
らば、溶接ロボツトはその原位置に復帰する。 以上詳記したように、本発明によるならば、文
字通り汎用型の溶接ロボツトによる溶接が始めて
可能となつたものであつて、造船用の如き大型
で、しかもその部材形状が多様化された部材構成
に対しても、有効に対処し得るものである。これ
による実利益は誠に大きく、上記溶接作業の効率
化及び省力化は測り知ることができないものと言
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に供される溶接用ロボツトの1
実施例として示す2トーチ方式の正面図、第2図
は同じくその側面図、第3図は第1図における制
御系の説明図、第4図は第1図におけるセンサ
ー、トーチ及びトーチ進退軸の配置を示す正面
図、第5図は同じくその側面図、第6図は第4図
によるセンサー配置の1例を示す側面、平面及び
背面図、第7図は本発明による制御系のアウトラ
インを示すブロツク図、第8図はその詳細ブロツ
ク図、第9図−aは第3図におけるR及び軸絶
対値方式による制御ブロツク図、同じしbはΨ及
びθ軸用絶対値方式による制御ブロツク図、同じ
くcはX,Y及びZ軸用増分値−絶対値方式のコ
ンビネーシヨンによる制御ブロツク図、第10図
及び第11図は第9図−cによる増分値方式の説
明図、第12図はセンサー先行方式による制御系
の1例を示すブロツク図、第13図は第12図の
センサーによる先倣い説明図、第14図はこれに
よるフローチヤート、第15図は同じくセンサー
による壁面座標を求める1例を示す説明図、第1
6図はセンサー後行方式の説明図、第17図は溶
接部材組み立て形状をパターン化した例を示す説
明図、第18図−aは第17図における形状を検
知するためのセンサー配置の縦断正面図、同じく
bはその側面図、第19図は第3図におけるR及
び軸によつて特殊溶接の1例を示す説明図、第
20図は本発明による溶接ロボツトを果す全機能
のブロツク図である。 図中、1は基床、11は定盤、12,13,1
4及び15は溶接部材、16a及び16bは溶接
ロボツト用支台、17a及び17bはレール。2
a及び2bはガーター、21a,21b,21c
及び21dはガーダー支持脚、22a及び22b
はメーンフレーム、23a,23b,23c及び
23dはガイドローラ、24a及び24bは案内
条、25a及び25bはモーター、26a及び2
6bはピニオン、27a及び27bはラツク、2
8a及び28bは位置検出装置、29a,29
b,29c及び29dは車輪。3は移動台車、3
1はモーター、32はピニオン、33はラツク、
34a−34a,34b−34b,34c−34
c及び34d−34dは駆動装置、35a及び3
5bは車輪、36は検出器。4は主軸、41はそ
の保持筒、42は軸筒、43a及び43bは上下
動ガイド、44はギヤー、45は上下動ラツク、
46a及び46bは案内条、47はモーター、4
8はギヤーボツクス、49は検出機構、50は主
軸旋回用モーター、51,52はギヤー機構、5
3はギヤーボツクス、54a,54bは検出機
構。6,6a及び6bはトーチ、61a及び61
bはトーチ保持軸、62はブラケツト、63は取
付手段、64a及び64bはモーター、65a及
び65bはギヤーボツクス、66a及び66bは
回転検出機構。7a及び7bは横筒、71a及び
71bはトーチ駆動軸、72a及び72bはトー
チ進退軸、73a及び73bはモーター、74a
及び74bは検出機構、75a及び75bはギヤ
ーボツクス、76a及び76bはトーチホルダ
ー、77a及び77bはトーチ回転軸、78a及
び78bはトーチ角度検出機構、79a及び79
bはトーチ軸、80a及び80bはモーター。1
00,a−b−c−dはセンサー、101a及び
101bはその支持軸、102a及び102bは
シリンダー、103a及び103bはピストンロ
ツド、104a及び104bはセンサーホルダ
ー、105,106及び107はX,Y,Z各軸
のそれぞれ感応面、108,109,110,1
11はそれぞれのセンサー本体。120は電子計
算機、121は入出力装置、122はインターフ
エイス、123は演算制御回路、124はD/A
変換器、125はS/D又はコード変換器、12
6は制御軸用モータ制御装置、127はタコジエ
ネレーター、128はモーター、129はパルス
又はシンクロ発振器、130は各制御軸、131
は現在値の絶対値回路、132は現在値に対する
残値カウンター、133は加算器、134は増分
カウンター、135は指令値カウンター、136
は各制御軸ギヤー機構。140は溶接機用電源、
141は溶接機制御装置、142は溶接機用ワイ
ヤー供給装置。150は壁面、151は検出アナ
ログ量、152は検出デジタル量、153は指令
値、155は現在値の取り込み、156は指令値
としての出力、157は進行距離計算、158は
距離の判断、159は計算器入力である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 計算機により溶接ロボツトの各制御軸を自動
    制御して行う自動溶接法において、溶接ロボツト
    の前後(X軸)及び左右(Y軸)の自在な移動を
    可能とし、これに配設したセンサー及びトーチ保
    持用主軸に自在な上下動(Z軸)及び回転運動
    (Ψ軸)を与え、かつ上記トーチの進退(R軸)
    及びトーチ自体の傾斜回動(軸)を可能ならし
    めた機構を用い、被溶接部材の組合せ形状をパタ
    ーン化し、計算機にこのパターン化された各部材
    組み合わせ形状に対する溶接手順を予め記憶させ
    ておき、溶接に当たり溶接開始点の位置と、対象
    とする被溶接部材の部材組み合わせ形状パターン
    とを教示し、計算機により当該部材組み合わせ形
    状パターンに対応するシーケンスを選択して溶接
    を開始し、溶接中、センサーによる溶接トーチの
    倣い制御を行なうとともに、少なくとも2個の倣
    い用センサーによつて被溶接部材の部材形状を検
    出し、該センサー情報に基づき上記シーケンスを
    実行して各制御軸を作動させ、被溶接部材を自動
    的に溶接することを特徴とする汎用型溶接ロボツ
    トによる自動溶接方法。
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