JPS6254365B2 - - Google Patents
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- JPS6254365B2 JPS6254365B2 JP57110349A JP11034982A JPS6254365B2 JP S6254365 B2 JPS6254365 B2 JP S6254365B2 JP 57110349 A JP57110349 A JP 57110349A JP 11034982 A JP11034982 A JP 11034982A JP S6254365 B2 JPS6254365 B2 JP S6254365B2
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- heating
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- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 9
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D9/00—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
- C21D9/52—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for wires; for strips ; for rods of unlimited length
- C21D9/54—Furnaces for treating strips or wire
- C21D9/56—Continuous furnaces for strip or wire
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Control Of Heat Treatment Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、連続焼鈍炉等の連続炉へ板材を連続
送給して焼鈍等の熱処理を行うに際し、特に目標
板温を変更する場合又は処理板材の厚さを変更す
る場合等の非定常時において、追従性がよい板温
制御を行う方法を提供するものである。
送給して焼鈍等の熱処理を行うに際し、特に目標
板温を変更する場合又は処理板材の厚さを変更す
る場合等の非定常時において、追従性がよい板温
制御を行う方法を提供するものである。
冷間圧延鋼板を製造する場合、ストリツプを適
当な圧延率にて冷間圧延するが、この圧延された
ストリツプは加工硬化し、加工性が極めて悪化す
る。従つてこれを後工程の成形工程に供するため
には、再結晶後、結晶粒を適度の大きさに成長さ
せるが、この目的のために行われるのが軟質化焼
鈍である。この軟質化焼鈍はバツチ方式にても処
理されるが、その高能率化を図る場合には、連続
焼鈍炉にて連続的に処理されている。
当な圧延率にて冷間圧延するが、この圧延された
ストリツプは加工硬化し、加工性が極めて悪化す
る。従つてこれを後工程の成形工程に供するため
には、再結晶後、結晶粒を適度の大きさに成長さ
せるが、この目的のために行われるのが軟質化焼
鈍である。この軟質化焼鈍はバツチ方式にても処
理されるが、その高能率化を図る場合には、連続
焼鈍炉にて連続的に処理されている。
この連続焼鈍炉における板温制御法として種々
の方法が提案されているが、これは、連続焼鈍炉
における加熱が還元雰囲気加熱を必要とするため
に加熱装置としてラジアントチユーブによる間接
加熱炉が採用されており、斯かる間接加熱炉は炉
の熱応答速度が遅いので、目標板温を変更する場
合又は処理板材の厚さを変更する場合等の非定常
時における最適の板温制御方法が未だ確立されて
いないことに起因している。
の方法が提案されているが、これは、連続焼鈍炉
における加熱が還元雰囲気加熱を必要とするため
に加熱装置としてラジアントチユーブによる間接
加熱炉が採用されており、斯かる間接加熱炉は炉
の熱応答速度が遅いので、目標板温を変更する場
合又は処理板材の厚さを変更する場合等の非定常
時における最適の板温制御方法が未だ確立されて
いないことに起因している。
このような熱応答速度が遅い炉においては、板
温変更時又は板厚変更時等の非定常時に、その変
更点前後にて加熱温度はずれが生じて板材の品質
低下という問題を招来し、また極端な場合に不良
品が発生して歩留り低下という問題をも招来しや
すい。
温変更時又は板厚変更時等の非定常時に、その変
更点前後にて加熱温度はずれが生じて板材の品質
低下という問題を招来し、また極端な場合に不良
品が発生して歩留り低下という問題をも招来しや
すい。
また通常のラジアントチユーブによる加熱で
は、850〜900℃までの加熱しか行うことができ
ず、それ以上の温度に加熱することを可能とする
間接加熱炉は、設備費の点かな現実性がない。従
つて熱処理仕様の上から900〜950℃程度の加熱を
必要とする場合には、特殊なバツチ炉による処理
が、一般に行われているが、そのための焼鈍費用
は極めて高価につくという問題がある。
は、850〜900℃までの加熱しか行うことができ
ず、それ以上の温度に加熱することを可能とする
間接加熱炉は、設備費の点かな現実性がない。従
つて熱処理仕様の上から900〜950℃程度の加熱を
必要とする場合には、特殊なバツチ炉による処理
が、一般に行われているが、そのための焼鈍費用
は極めて高価につくという問題がある。
本発明は上述したような問題を解決するために
なされたものであり、連続炉にて板材を連続的に
熱処理する方法において、第一炉の出側に熱応答
速度が速い第二炉を配した連続炉を用いることに
より、板温変更時又は板厚変更時等の非定常時に
も追従性がよい板温制御を可能とすると共に900
〜950℃程度の加熱も可能とする方法を提供する
ことを目的とする。
なされたものであり、連続炉にて板材を連続的に
熱処理する方法において、第一炉の出側に熱応答
速度が速い第二炉を配した連続炉を用いることに
より、板温変更時又は板厚変更時等の非定常時に
も追従性がよい板温制御を可能とすると共に900
〜950℃程度の加熱も可能とする方法を提供する
ことを目的とする。
本発明に係る板温制御方法は、連続炉へ板材を
連続送給して加熱する方法において、前記連続炉
として、熱応答速度が遅い第一炉、速い第二炉か
らなる炉を用い、定常時には第二炉による加熱が
その最大加熱容量以下で行われるように第一炉及
び第二炉の出口板温制御を行い、非定常時には所
要の加熱量変更を第二炉にて実施した後、第二炉
による加熱が定常時の態様に戻るように第一炉及
び第二炉の出口板温制御を行うことを特徴とす
る。
連続送給して加熱する方法において、前記連続炉
として、熱応答速度が遅い第一炉、速い第二炉か
らなる炉を用い、定常時には第二炉による加熱が
その最大加熱容量以下で行われるように第一炉及
び第二炉の出口板温制御を行い、非定常時には所
要の加熱量変更を第二炉にて実施した後、第二炉
による加熱が定常時の態様に戻るように第一炉及
び第二炉の出口板温制御を行うことを特徴とす
る。
以下本発明を図面に基づいて詳述する。第1図
は本発明方法の実施状態を示す模式的側面図であ
り、1はラジアントチユーブを内蔵する第一炉で
あり、2は赤外線ヒータ又は誘導加熱装置を内蔵
する第二炉である。第一炉1は、前工程(図示せ
ず)から炉内へ送給されてきたストリツプSを、
炉内の適宜位置に配されている複数のハースロー
ル3により迂回させつつ案内し、ラジアントチユ
ーブによる間接加熱により850〜900℃程度までの
温度に還元雰囲気加熱する。第二炉2は、前記第
一炉1の加熱温度の最大値以上の温度までストリ
ツプSを加熱することができる炉であり、第一炉
1の後段に連設されて、その第一炉1と共に連続
焼鈍炉を構成している。
は本発明方法の実施状態を示す模式的側面図であ
り、1はラジアントチユーブを内蔵する第一炉で
あり、2は赤外線ヒータ又は誘導加熱装置を内蔵
する第二炉である。第一炉1は、前工程(図示せ
ず)から炉内へ送給されてきたストリツプSを、
炉内の適宜位置に配されている複数のハースロー
ル3により迂回させつつ案内し、ラジアントチユ
ーブによる間接加熱により850〜900℃程度までの
温度に還元雰囲気加熱する。第二炉2は、前記第
一炉1の加熱温度の最大値以上の温度までストリ
ツプSを加熱することができる炉であり、第一炉
1の後段に連設されて、その第一炉1と共に連続
焼鈍炉を構成している。
第一炉1の出側、即ち第二炉2の入側の適宜位
置には、ストリツプSの表面温度を計測する温度
計41が、また第二炉2の出側の適宜位置には、
同様の温度計42が夫々取り付けられており、こ
れらにより得られるストリツプSの表面温度に関
するデータは、板温制御装置5へ入力される。
置には、ストリツプSの表面温度を計測する温度
計41が、また第二炉2の出側の適宜位置には、
同様の温度計42が夫々取り付けられており、こ
れらにより得られるストリツプSの表面温度に関
するデータは、板温制御装置5へ入力される。
更に第二炉2の出側には、前記連続焼鈍炉内を
走行するストリツプSの走行速度を計測すべく、
速度計6が取り付けられており、該速度計6によ
り得られるデータも前記板温制御装置5へ入力さ
れる。
走行するストリツプSの走行速度を計測すべく、
速度計6が取り付けられており、該速度計6によ
り得られるデータも前記板温制御装置5へ入力さ
れる。
その板温制御装置5へは、上述したデータ以外
にも炉内のストリツプSをトラツキングするプロ
セス制御コンピユータ7からもデータが入力され
る。その具体的なデータとしては、炉内各位置に
おけるストリツプSの幅、厚さ、材質等の材料仕
様及びそのストリツプSに対して与えられている
送給速度、加熱温度等の加熱仕様があげられる。
なおこれらのデータは、定常時において一定であ
るが、板温変更時又は板厚変更時等の非定常時に
おいて変化するのはいうまでもない。
にも炉内のストリツプSをトラツキングするプロ
セス制御コンピユータ7からもデータが入力され
る。その具体的なデータとしては、炉内各位置に
おけるストリツプSの幅、厚さ、材質等の材料仕
様及びそのストリツプSに対して与えられている
送給速度、加熱温度等の加熱仕様があげられる。
なおこれらのデータは、定常時において一定であ
るが、板温変更時又は板厚変更時等の非定常時に
おいて変化するのはいうまでもない。
斯くして諸データが入力された板温制御装置5
は、その諸データに基づいて第一炉1及び第二炉
2の各出側ストリツプ温度設定値を決定し、第一
炉1の炉温制御装置8及び第二炉2の炉温制御装
置9に対して前記設定値を夫々出力する。そして
炉温制御装置8は与えられた設定値を維持すべく
第一炉1の燃焼制御を行い、また炉温制御装置9
は与えられた設定値を維持すべく第二炉2の投入
熱量制御を行う。
は、その諸データに基づいて第一炉1及び第二炉
2の各出側ストリツプ温度設定値を決定し、第一
炉1の炉温制御装置8及び第二炉2の炉温制御装
置9に対して前記設定値を夫々出力する。そして
炉温制御装置8は与えられた設定値を維持すべく
第一炉1の燃焼制御を行い、また炉温制御装置9
は与えられた設定値を維持すべく第二炉2の投入
熱量制御を行う。
上述した板温制御装置5に基づく制御動作につ
いて更に詳しく説明する。先ず、定常時における
制御動作について述べる。この場合、第二炉2の
出側の目標加熱温度をTaとすると、板温制御装
置5において、第一炉1の出側の目標加熱温度
Ta′を下記(1)式のように決定する。
いて更に詳しく説明する。先ず、定常時における
制御動作について述べる。この場合、第二炉2の
出側の目標加熱温度をTaとすると、板温制御装
置5において、第一炉1の出側の目標加熱温度
Ta′を下記(1)式のように決定する。
Ta′=Ta−1/2f(tp、h) ……(1)
但し、tp:ストリツプ加熱量(トン/時)
h:ストリツプ厚さ(mm)
f(tp、h):第二炉2における最大昇温量
(℃) そして炉温制御装置8は、温度計41にて計測す
る第一炉1の出側の板温実測値が(1)式にて決定す
るTa′と一致するように第一炉1の炉温を制御す
る。この制御は周知のP.I.D.制御を用いたフイー
ドバツク制御によればよい。また炉温制御装置9
は、温度計42にて計測する第二炉2の出側の板
温実測値が前記目標加熱温度Taに一致するよう
に第二炉2への入熱量を制御する。この制御も周
知のP.I.D.制御を用いたフイードバツク制御によ
ればよい。なおこの制御に替えて、温度計41に
て計測する第一炉1の出側の板温実測値に基づく
フイードフオワード制御を行つてもよいが、第二
炉2内におけるストリツプ長は約5m(在炉時間
は1〜4秒)程度であるので、例えば第二炉2に
用いる赤外線ヒータによる昇温量とストリツプ加
熱量との関係を示す第2図によつても明らかな如
く、第二炉2の熱応答速度が速いことを考慮すれ
ば、フイードフオワード制御を行う必要は必ずし
もないことが分かる。
(℃) そして炉温制御装置8は、温度計41にて計測す
る第一炉1の出側の板温実測値が(1)式にて決定す
るTa′と一致するように第一炉1の炉温を制御す
る。この制御は周知のP.I.D.制御を用いたフイー
ドバツク制御によればよい。また炉温制御装置9
は、温度計42にて計測する第二炉2の出側の板
温実測値が前記目標加熱温度Taに一致するよう
に第二炉2への入熱量を制御する。この制御も周
知のP.I.D.制御を用いたフイードバツク制御によ
ればよい。なおこの制御に替えて、温度計41に
て計測する第一炉1の出側の板温実測値に基づく
フイードフオワード制御を行つてもよいが、第二
炉2内におけるストリツプ長は約5m(在炉時間
は1〜4秒)程度であるので、例えば第二炉2に
用いる赤外線ヒータによる昇温量とストリツプ加
熱量との関係を示す第2図によつても明らかな如
く、第二炉2の熱応答速度が速いことを考慮すれ
ば、フイードフオワード制御を行う必要は必ずし
もないことが分かる。
上述した如き制御を行う場合は、前記(1)式右辺
の第2項の係数を1/2としていることから、定常
時における第二炉2による加熱はその最大加熱容
量以下で、具体的には最大加熱容量の50%で行わ
れるようになる。従つて板温変更時又は板厚変更
時等の非定常時においても、第二炉2の加熱能力
に余裕があるために追従性がよい板温制御が可能
となる。なお定常時における第二炉炉2による加
熱量をその最大加熱容量の50%としたのは、次に
送給される板材の熱処理のために加熱量を増加さ
せる必要がある場合においても、またそれを減少
させる必要がある場合においても同等に対応でき
るような状態を保つておくために選定したもので
ある。
の第2項の係数を1/2としていることから、定常
時における第二炉2による加熱はその最大加熱容
量以下で、具体的には最大加熱容量の50%で行わ
れるようになる。従つて板温変更時又は板厚変更
時等の非定常時においても、第二炉2の加熱能力
に余裕があるために追従性がよい板温制御が可能
となる。なお定常時における第二炉炉2による加
熱量をその最大加熱容量の50%としたのは、次に
送給される板材の熱処理のために加熱量を増加さ
せる必要がある場合においても、またそれを減少
させる必要がある場合においても同等に対応でき
るような状態を保つておくために選定したもので
ある。
次に非定常時における制御動作について述べ
る。板温制御装置5において、一定時間△t毎に
プロセス制御コンピユータ7より炉内ストリツプ
情報を得、その情報の中の第一炉1と第二炉2と
の接続部におけるストリツプ仕様を基にし、前記
(1)式を用いて第一炉1の出側の目標加熱温度
Ta′を決定する。そして炉温制御装置8は、上述
のようにして決定されるTa′用いて定常時と同
様、第一炉1の炉温のフイードバツク制御を行
う。また板温制御装置5において、第一炉1の出
側の板温目標値Ta′、第一炉1の出側の板温実測
値Ts′、第二炉2の出側の板温目標値Ta及び第二
炉2の出側の板温実測値Tsを用いて第二炉2へ
の投入熱量Q(Kcal/時)を下記(2)式のように
決定する。
る。板温制御装置5において、一定時間△t毎に
プロセス制御コンピユータ7より炉内ストリツプ
情報を得、その情報の中の第一炉1と第二炉2と
の接続部におけるストリツプ仕様を基にし、前記
(1)式を用いて第一炉1の出側の目標加熱温度
Ta′を決定する。そして炉温制御装置8は、上述
のようにして決定されるTa′用いて定常時と同
様、第一炉1の炉温のフイードバツク制御を行
う。また板温制御装置5において、第一炉1の出
側の板温目標値Ta′、第一炉1の出側の板温実測
値Ts′、第二炉2の出側の板温目標値Ta及び第二
炉2の出側の板温実測値Tsを用いて第二炉2へ
の投入熱量Q(Kcal/時)を下記(2)式のように
決定する。
Q=g(Ta′−Ts′、Ta、tp、h)+ε(Ta−Ts、tp、h) ……(2)
但し、g:第二炉2へフイードフオワードすべき
必要投入熱量(Kcal/時) ε:第二炉2へフイードバツクすべき補正熱量
(Kcal/時) そして炉温制御装置9は、上述のように決定され
る投入熱量Qを用いて第二炉2の加熱制御を行
う。
必要投入熱量(Kcal/時) ε:第二炉2へフイードバツクすべき補正熱量
(Kcal/時) そして炉温制御装置9は、上述のように決定され
る投入熱量Qを用いて第二炉2の加熱制御を行
う。
斯くして非定常時、例えば第二炉2の出側の板
温目標値Taを段階状に変更させる場合には、第
一炉1の出側の板温目標値Ta′も(1)式に従つて変
更されることとなるが、前述したように第一炉1
の熱応答速度が遅いために、第一炉1の出側の板
温実測値Ts′がその目標値Ta′に一致するまでに
は長時間を要する。そこで(2)式右辺第1項に示す
ようにTs′とTa′との偏差に応じてフイードフオ
ワード的に第二炉2の加熱量を制御してやること
により第二炉2の出側の板温をその目標値Taに
一致させるのである。そして第二炉2へフイード
フオワードすべき必要投入熱量gの誤差は、(2)式
右辺第2項に示すように第二炉2の出側の板温目
標値Taと実測値Tsとの偏差となつてあらわれる
ので、補正熱量を用いてフイードバツク的に修正
している。そしてその後の制御は、第二炉2によ
る加熱が定常時の態様、即ちその最大加熱容量以
下の状態(例えば最大加熱容量の50%の状態)に
戻るように行われる。
温目標値Taを段階状に変更させる場合には、第
一炉1の出側の板温目標値Ta′も(1)式に従つて変
更されることとなるが、前述したように第一炉1
の熱応答速度が遅いために、第一炉1の出側の板
温実測値Ts′がその目標値Ta′に一致するまでに
は長時間を要する。そこで(2)式右辺第1項に示す
ようにTs′とTa′との偏差に応じてフイードフオ
ワード的に第二炉2の加熱量を制御してやること
により第二炉2の出側の板温をその目標値Taに
一致させるのである。そして第二炉2へフイード
フオワードすべき必要投入熱量gの誤差は、(2)式
右辺第2項に示すように第二炉2の出側の板温目
標値Taと実測値Tsとの偏差となつてあらわれる
ので、補正熱量を用いてフイードバツク的に修正
している。そしてその後の制御は、第二炉2によ
る加熱が定常時の態様、即ちその最大加熱容量以
下の状態(例えば最大加熱容量の50%の状態)に
戻るように行われる。
斯かる制御は具体的には例えば次のように行わ
れる。即ち、ストリツプSの板厚変更点が第一炉
1を出たタイミングで前記(2)式による制御を開始
する。そして例えば後続のストリツプSの板厚が
厚く、また第二炉2の出側の板温目標値Taの変
更を要しない場合は、Ta′とTs′との差が大とな
つていき、これを第二炉2にて補正すべくg
(Ta′−Ts′、Ta、tp、h)によるフイードフオ
ワード制御にて第二炉2の投入熱量の増加が行わ
れ、また第二炉2の応答遅れ分はε(Ta−Ts、
tp、h)によるフイードバツク制御にて補完さ
れることになる。
れる。即ち、ストリツプSの板厚変更点が第一炉
1を出たタイミングで前記(2)式による制御を開始
する。そして例えば後続のストリツプSの板厚が
厚く、また第二炉2の出側の板温目標値Taの変
更を要しない場合は、Ta′とTs′との差が大とな
つていき、これを第二炉2にて補正すべくg
(Ta′−Ts′、Ta、tp、h)によるフイードフオ
ワード制御にて第二炉2の投入熱量の増加が行わ
れ、また第二炉2の応答遅れ分はε(Ta−Ts、
tp、h)によるフイードバツク制御にて補完さ
れることになる。
一方、第一炉1においてはtp変更に伴つて
Ta′が変更され、当初はTs′はこれに追随し得な
いが、やがてTs′はTa′になり、この状態になる
と第二炉2の投入熱量はその最大加熱容量の50%
となる。なお先行するストリツプSの尾端と後行
するストリツプSの先端の一部が仕様はずれにな
ることがあるが、その長さは10m以下であり、従
前のものが60〜70mにも及ぶのに比して十分短か
い。
Ta′が変更され、当初はTs′はこれに追随し得な
いが、やがてTs′はTa′になり、この状態になる
と第二炉2の投入熱量はその最大加熱容量の50%
となる。なお先行するストリツプSの尾端と後行
するストリツプSの先端の一部が仕様はずれにな
ることがあるが、その長さは10m以下であり、従
前のものが60〜70mにも及ぶのに比して十分短か
い。
なお、定常時の態様に戻す制御の目標は上述の
説明では最大加熱容量の50%としたが、次に送給
されるストリツプSの仕様に応じて設定すればよ
い。例えば次に送給されるストリツプSの厚さが
それまでのストリツプSの厚さより厚い場合に
は、そのストリツプSの板厚の変更点が第一炉1
の出側を通過すると第一炉1の出側の板温実測値
Ts′が低下する傾向となるので、これをその目標
温度Ta′に一致させるには、第二炉2による加熱
量を急増させる必要がある。従つて第二炉2によ
る定常時における加熱を、例えば予めその最大加
熱容量の40%の状態としておく場合は、第二炉2
についてみると投入熱量増加分の余裕が、最大加
熱容量の50%にしておいた場合に比して大きく、
オーバーシユート気味の制御を行うことができて
第二炉2の追従性をより高め得る。
説明では最大加熱容量の50%としたが、次に送給
されるストリツプSの仕様に応じて設定すればよ
い。例えば次に送給されるストリツプSの厚さが
それまでのストリツプSの厚さより厚い場合に
は、そのストリツプSの板厚の変更点が第一炉1
の出側を通過すると第一炉1の出側の板温実測値
Ts′が低下する傾向となるので、これをその目標
温度Ta′に一致させるには、第二炉2による加熱
量を急増させる必要がある。従つて第二炉2によ
る定常時における加熱を、例えば予めその最大加
熱容量の40%の状態としておく場合は、第二炉2
についてみると投入熱量増加分の余裕が、最大加
熱容量の50%にしておいた場合に比して大きく、
オーバーシユート気味の制御を行うことができて
第二炉2の追従性をより高め得る。
なお上述の説明においては、板温制御装置5に
て第二炉2への投入熱量Q(kcal/時)を前記(2)
式に基づいて決定したが、下記(3)式に基づいて決
定してもよい。
て第二炉2への投入熱量Q(kcal/時)を前記(2)
式に基づいて決定したが、下記(3)式に基づいて決
定してもよい。
Q=g(Ta−Ts′、tp、h)+ε(Ta−Ts、tp、h) ……(3)
これはTaとTa′との関係が前記(1)式によつて規定
されるので、フイードフオワード分のTa′と
Ts′との差に係る部分をTaとTs′との差によつて
代替させても実質的には変わらないからである。
されるので、フイードフオワード分のTa′と
Ts′との差に係る部分をTaとTs′との差によつて
代替させても実質的には変わらないからである。
上述の如き板温制御を行いつつストリツプSを
加熱する場合には、処理すべきストリツプSの目
標加熱温度を急激に変更させる必要がある場合、
送給されるストリツプSの板厚が変更される場合
等の非定常時においても、極めて追従性がよい加
熱制御が可能となる。
加熱する場合には、処理すべきストリツプSの目
標加熱温度を急激に変更させる必要がある場合、
送給されるストリツプSの板厚が変更される場合
等の非定常時においても、極めて追従性がよい加
熱制御が可能となる。
なお、定常時における第二炉2の制御を前記(2)
式で示す結果を用いて行うこととしてもよく、ま
た非定常時における第二炉2の制御を単なるフイ
ードバツク制御にて行うことも可能である。
式で示す結果を用いて行うこととしてもよく、ま
た非定常時における第二炉2の制御を単なるフイ
ードバツク制御にて行うことも可能である。
次に本発明方法をその効果の一例を示す図面に
基づいて説明する。第3図においてAは従来法に
より板温制御を行つた場合(ラジアントチユーブ
による間接加熱炉を用いてフイードバツク型の制
御を行つた場合)を示し、またBは本発明方法に
より板温制御を行つた場合を示す。A,Bいずれ
も、横軸に時間をとり、縦軸に温度をとつて、第
二炉2の出側における板温目標値(実線)及び板
温実測値(破線)の経時的変化を示したものであ
る。図より、本発明方法による場合は、従来法に
よる場合に比して極めて追従性がよい加熱制御が
可能であることが分かり、本発明方法の優れた効
果を確認することができた。
基づいて説明する。第3図においてAは従来法に
より板温制御を行つた場合(ラジアントチユーブ
による間接加熱炉を用いてフイードバツク型の制
御を行つた場合)を示し、またBは本発明方法に
より板温制御を行つた場合を示す。A,Bいずれ
も、横軸に時間をとり、縦軸に温度をとつて、第
二炉2の出側における板温目標値(実線)及び板
温実測値(破線)の経時的変化を示したものであ
る。図より、本発明方法による場合は、従来法に
よる場合に比して極めて追従性がよい加熱制御が
可能であることが分かり、本発明方法の優れた効
果を確認することができた。
以上詳述した如く、本発明にあつては、連続炉
へ板材を連続送給して加熱する方法において、熱
応答速度が遅い第一炉の出側に熱応答速度が速い
第二炉を配した連続炉を用い、定常時には第一炉
の加熱がその最大加熱容量以下で行われるよう
に、また非定常時には所要の加熱量変更を第二炉
にて実施した後、第二炉による加熱が定常時の態
様に戻るように、第一炉及び第二炉の出口板温制
御を行うので、極めて追従性がよい板温加熱制御
が可能になる。また本発明によれば900℃以上に
加熱し得る連続炉も容易に実現可能であるので、
従来、バツチ炉による処理が行われている鋼板の
熱処理に対しても連続炉による処理が可能となる
等、本発明の便益性は極めて高い。
へ板材を連続送給して加熱する方法において、熱
応答速度が遅い第一炉の出側に熱応答速度が速い
第二炉を配した連続炉を用い、定常時には第一炉
の加熱がその最大加熱容量以下で行われるよう
に、また非定常時には所要の加熱量変更を第二炉
にて実施した後、第二炉による加熱が定常時の態
様に戻るように、第一炉及び第二炉の出口板温制
御を行うので、極めて追従性がよい板温加熱制御
が可能になる。また本発明によれば900℃以上に
加熱し得る連続炉も容易に実現可能であるので、
従来、バツチ炉による処理が行われている鋼板の
熱処理に対しても連続炉による処理が可能となる
等、本発明の便益性は極めて高い。
第1図は本発明方法の実施状態を示す模式的側
面図、第2図は昇温量とストリツプ加熱量との関
係を示すグラフ、第3図A,Bは本発明方法の効
果を示すグラフである。 1……第一炉、2……第二炉、41,42……
温度計、5……板温制御装置、6……速度計、7
……プロセス制御コンピユータ、S……ストリツ
プ。
面図、第2図は昇温量とストリツプ加熱量との関
係を示すグラフ、第3図A,Bは本発明方法の効
果を示すグラフである。 1……第一炉、2……第二炉、41,42……
温度計、5……板温制御装置、6……速度計、7
……プロセス制御コンピユータ、S……ストリツ
プ。
Claims (1)
- 1 連続炉へ板材を連続送給して加熱する方法に
おいて、前記連続炉として、熱応答速度が遅い第
一炉と、該第一炉の出側に配された熱応答速度が
速い第二炉とからなる炉を用い、定常時には第二
炉による加熱がその最大加熱容量以下で行われる
ように第一炉及び第二炉の出口板温制御を行い、
非定常時には所要の加熱量変更を第二炉にて実施
した後、第二炉による加熱が定常時の態様に戻る
ように第一炉及び第二炉の出口板温制御を行うこ
とを特徴とする板温制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11034982A JPS591639A (ja) | 1982-06-25 | 1982-06-25 | 板温制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11034982A JPS591639A (ja) | 1982-06-25 | 1982-06-25 | 板温制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS591639A JPS591639A (ja) | 1984-01-07 |
JPS6254365B2 true JPS6254365B2 (ja) | 1987-11-14 |
Family
ID=14533503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11034982A Granted JPS591639A (ja) | 1982-06-25 | 1982-06-25 | 板温制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS591639A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61124527A (ja) * | 1984-11-20 | 1986-06-12 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 無方向性電磁鋼板の製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5458608A (en) * | 1977-10-20 | 1979-05-11 | Nippon Steel Corp | Controlling method for sheet temperature in continuous heating of strip |
-
1982
- 1982-06-25 JP JP11034982A patent/JPS591639A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5458608A (en) * | 1977-10-20 | 1979-05-11 | Nippon Steel Corp | Controlling method for sheet temperature in continuous heating of strip |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS591639A (ja) | 1984-01-07 |
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