JPS625365A - ハイパ−サ−ミア用加温装置 - Google Patents

ハイパ−サ−ミア用加温装置

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JPS625365A
JPS625365A JP14272185A JP14272185A JPS625365A JP S625365 A JPS625365 A JP S625365A JP 14272185 A JP14272185 A JP 14272185A JP 14272185 A JP14272185 A JP 14272185A JP S625365 A JPS625365 A JP S625365A
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眞 菊地
二川 佳央
森 真作
隆成 寺川
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Tokyo Keiki Inc
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Tokyo Keiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ハイパーサーミア用加温装置に係り、特に電
磁波を利用して生体内の癌組織を局所加温し、これによ
って当該癌組織の再生機能を停止せしめ致死に至らしめ
るためのハイパーサーミア用加温装置に関する。
〔従来の技術〕
近年、加温療法〔「ハイパーサーミア」ともいう〕を用
いた治療法が脚光を浴びており、特に悪性腫瘍を例えば
43℃付近で1時間ないし2時間の間連続加温するとと
もに、一定周期でこれを操り返すことにより癌細胞の再
生機能を阻害せしめ、同時にその多くを致死せしめるこ
とができるという研究報告が相次いでなされている(計
測と制御Vo1.22、患10)。この種の加温療法と
しては、全体加温法と局所加温法とがある。この内、癌
組織およびその周辺だけを選択的に温める局所加温法と
しては、電磁波による方法、電磁誘導による方法、超音
波による方法等が提案されている。
一方、癌組織への加温は、当業研究者間においては既に
知られているように43℃付近が加温効果のある温度と
されており、これより低いと効果が薄れ、逆にこれより
高いと正常組織に対し害を与え好ましくない。即ちハイ
パーサーミアでは、癌組織に致死障害を与え、正常組織
にはあまり害を与えないような狭い範囲に生体を保たね
ばならない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、生体内の深部加温については、生体機能
の特殊性1例えば血流による冷却作用等により、当該目
的の部位を43℃前後の一定範囲の温度に1時間ないし
2時間の間保持することは容易ではない。特に電磁波に
よる加温療法は、生体表面の電磁波吸収率が著しく大き
いことから、生体表面に熱傷を起こし易く、従って、従
来技術では深部加温に適さないとされ、長い間装置され
ていた。
かかる不都合を改善するため、発明者らは、先に生体内
の所定の患部を電磁波を用いて予め定めた所定の温度に
継続して一定時間高精度に加温することのできる制御機
能を備えたハイパーサーミア用加温装置を提案している
(特願昭59−40793号)。
しかしながら、患部の加温治療は43℃前後という高温
度であることから患部周囲の正常組織への悪影響もあり
、その防止策については、依然として完全なものは存在
しないのが現状である。
〔発明の目的〕
本発明は、かかる従来技術およびその後の動向を勘案し
、生体内患部の加温治療に際し、とくに患部以外の正常
組織に対する異常加温を有効に防止することのできるハ
イパーサーミア用加温装置を提供することを、その目的
とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明では、電磁波を出力する電磁波発生手段
と、この電磁波発生手段から出力される電磁波を生体側
へ照射するアプリケータと、このアプリケータの電磁波
照射開口部に装備される生体表面冷却用の冷却機構とを
備えたハイパーサーミア用加温装置において、前記電磁
波発生手段の出力に対応して生体内の加温治療部の温度
測定を行う第1の温度計測手段と、前記加温治療部の生
体表面側の温度測定を行う第2の温度計測手段と、前記
第1の温度計測手段と第2の温度計測手段のほぼ中間点
にあたる生体内中間部の温度測定を行う第3の温度計測
手段とを設け、前記第1及び第2の温度計測手段からの
温度情報Gこ基づいて電磁波発生手段の出力を増減制御
し、加温治療部の温度を適度の治療温度に設定する主制
御部を装備し、さらに前記第3の温度計測手段が予め設
定した温度以上の生体温度を検知した場合、当該生体温
度が所定温度に下るまで前記電磁波発生手段の出力を一
時的に中断せしめる出力中断制御手段を前記主制御部内
に具備せしめるという構成を採り、これによって前記目
的を達成しようとするものである。   〜 〔作  用〕 アプリケータを加温治療部の表面側に当接したのち電磁
波発生手段より電磁波を出力すると、当接面における生
体表面、その直下の生体内中間部および加温治療部であ
る生体内患部の温度が上昇する。この場合、前記生体表
面、その直下の生体内中間部および生体内患部の温度が
各部に設けた温度計測手段により所定時間ごとに常時計
測されているので、例えば生体表面は温度が必要以上に
過熱された場合は電磁波発生手段の出力が降下制御され
る。一方、生体内中間部の温度が必要以上に上昇した場
合には、直ちに電磁波発生手段の出力が中断制御され、
これによって、少なくともこの部分の正常組織の熱破壊
が防止され保護される。
なお、生体表面に対しては、同時に冷却機構の働きもあ
るため熱傷の発生が有効に防止される。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の第1実施例を第1図ないし第8図に基づ
いて説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示す全体的系統図である
。この第1図において、ハイパサーミア用加温装置は、
電磁波発生部としてのマイクロ波発注部2と、第1ない
し第5の制御手段を含む制御部4と、マイクロ波を生体
側へ照射出力するアプリケータ20と表面冷却部6とを
その要部として構成されている。
前記マイクロ波発生部2は、電磁波発生手段としてのマ
グネトロン8と、このマグネトロン8の出力側に装備さ
れた方向性結合器1oと、この方向性結合器10を介し
て前記マグネトロン8の出力レベルを検知するセンサと
してのダイオード12と、前記マグネトロン8の出力を
調整するパワーコントロールユニット14とから成る。
この内、パワーコントロールユニット14は、サイリス
クによる制御で前記マグネロン8のアノード電圧を変化
させて当該マグネトロン8の出力を調整する制御回路で
ある。また、前記方向性結合器10は、入射波と反射波
を別々に分離して取り出す装置であり、ここで取り出さ
れた電磁波はダイオード12で検波され、電圧変換され
た後アナログ−デジタル変換器(以下、単にrA/D変
換器」という)16を介して前記制御部4における主制
御部1Bへ送出されるようになっている。
この主制御部18は、取り出された入射波のパワーレベ
ル値と反射波のパワーレベル値との差をとり、後述する
アプリケータ20に有効に供給されるマイクロ波のパワ
ーを算出して、この結果から前記マグネロン8の出力を
調整する機能を備えている。30は、加温治療部の温度
を検出する第1の計測手段としての温度センサを示す。
一方、前記表面冷却部6は、前記アプリケータ20の開
口部側に位置する生体表面を冷却するための冷却機構3
4と、この冷却機構34に流通する冷却液の液温を調整
する冷却装置21と、この冷却装置21と冷却機構34
との間に冷却液を循環せしめるポンプ22とにより構成
されている。
そして、これにより冷却される生体表面の温度を検出す
る第2の温度計測手段としての温度センサ28が、前記
冷却機構34の冷却液排出側に装備され、この液温測定
により生体表面温度を特定する構成となっている。
これを更に詳述すると、まず前記アプリケータ20は、
第2図に示すように生体32に当接して該生体32内に
電磁波を照射し、目的の癌組織を加温するためのアンテ
ナである。このため、このアプリケータ20には、皮膚
部分での誘電損失による過熱によって皮膚に熱傷が起き
ないようにする必要性から、前述した冷却機構34が設
けられている。この冷却機構34叫は、本実施例で冷却
液として使用している水を通すためのパイプ36が装備
されており、前記冷却装置21で冷却された水を前記ポ
ンプ22で強制的に循環させ、当該冷却機構34内を通
過させることで、アプリケータ20の開口面側に位置す
る生体の表面を冷却している。また、この冷却機構34
の水温を検出するための温度センサ28が前述した如く
当該冷却機構34の水の排出側に設けられており、ここ
で検出される温度情報を基にしてアプリケータ20と接
触している生体32の表面温度を求める構成となってい
る。
前記温度センサ30は癌組織の温度を検出するためのセ
ンサであり、また前記温度センサ31は加温箇所の生体
内癌組織と生体表面のほぼ中間点にあたる生体内の温度
を検出するためのセンサであり、ここで得られる情報を
基にして前記マグネトロン8の出力調整が主制御部18
で行われるようになついる。
前記主制御部18は、本実施例では前記マグネトロン8
の出力を降下制御する第1の制御手段と、同じくマグネ
トロン8の出力を中断制御する第2の制御手段と、同じ
くマグネトロン8の出力を上昇制御する第3の制御手段
と、同じくマグネトロン8の出力の最大値を設定し且つ
この設定さた出力以下にこのマグネトロン8を駆動制御
する最大レベル制御手段としての第4の制御手段と、前
記冷却液の温度を制御する冷却液制御手段としての第5
の制御手段とを備え、これらの各制御手段が後述するよ
うに入力信号に応じて速応的に作動するようになってい
る。すなわち、前記主制御部18内では、上記各センサ
12,28,30゜31で得られた情報をA/D変換器
16,40゜42.43を介して入力し、この情報に基
づいて癌組織の温度と生体32の表面の温度とが所望の
値に保たれるように、まず第1ないし第3の制御手段に
よりマグネトロン8の出力が制御され、同時に加温状態
をオペレータに知らせるべく上述した各情報を入出力部
44に送出するようになっている。
次に、第3図に基づいて上記装置の全体的な動作につい
て説明する。ここでアプリケータ20と当接する生体表
面温度を20℃、癌組織に対しての加温を43.5℃、
生体内中間部に対する設定温度を40℃とする。
まず冷却装置21を稼動させ(第3図50)、十分に水
が冷却された後、主制御部18の第5の制御手段によっ
て、ポンプ22の回転数の制御が行われる(同図51.
52)。そして、その後、オペレータが癌組織の深部に
合わせて予めマイクロ波の最大出力レベルをマグネトロ
ン8に設定する(同図53)。
ここで、マグネトロン8の最大出力を癌組織の深部に合
わせて設定するのは、マイクロ波の出力が大であると加
温時の温度ピークが表面近くになるのに対し、出力が小
であると温度ピークが深部へ移行するからである。第4
図にその実験結果を示す。この第4図は、一般的に加温
療法で用いられる周波数として最も高く、従って加温範
囲は比較的表層となる2450 (MHz)の所定レベ
ルのマイクロ波を、生体に近似したファントムモデルに
対して照射した場合の温度分布を示す。この内、Aは所
定の基準値に基づく照射によって得られる温度分布を示
し、Bは前記基準量に対し3(dB)出力を減じた場合
を示す。3 (dB)出力を減じた温度分布(B)の方
が約0. 25 (cm)奥で温度ピークに達している
ことがわかる。但し、出力を減じると癌組織を目的の温
度にするのにより多くの時間を要する。第5図は一定時
間ごとの温度分布上昇を示しており、時間の経過ととも
に、上昇率が下降している。これは生体表面が冷却され
ていることから内部の温度が上がるにつれて外部へ熱が
奪われてしまうこと、生体の血流による冷却作用に影響
されるからである。
上述したマグネトロン8の最大出力の設定は、前記方向
性結合器IOからの情報に基づいて主制御18で行われ
る。即ち、該方向性結合器10で検出される入射波と反
射波のパワー値の差から、アプリケータ20に有効に供
給されるマイクロ波の出力を求め、この出力を入出力部
44でオペレータによって設定された値に合わせること
でマグネトロン8の最大出力の設定を行う。なお、この
場合、予めファントムモデルを使って最大出力の設定を
゛行っておいてもよい。マグネトロン8の最大出力の設
定が行われた後、一定時間マイクロ波の照射を行い(第
3図54)、この後マグネトロン8の出力を「オフ」シ
(同図55)、!いて生体各部の温度計測にはいる(同
図56)。
この温度計測は生体表面、その直下の生体内中間部、生
体32内患部の温度を、温度センサ28゜30.31に
より計測する。この温度計測時にマイクロ波の照射を行
わないのは、マイクロ波の影響を受けて生体32内に挿
入された前記温度センサ30,31に生じる僅かな誤差
を排除するためである。このため、後述するようにマイ
クロ波の影響を受けない温度センサを使用する場合には
、かかる出力中断なる操作は不要となる。
次に、温度計測がなされた後は、まず生体32内中間部
の温度がオペレータによって予め入力された設定値(4
0℃)より高いか否かが判断される(同図57)。そし
て、生体内中間部温度が設定値より高い場合、当該生体
内中間部温度が予め設定された低レベル設定値に低下す
るまで中間部温度計測ループを繰返す(同図80.81
)。これによって中間部温度が安全温度まで低下したな
らば、主制御部18内の第1の制御手段は、前記パワー
コントロールユニット14に指示を与えることによって
マグネトロン8の出力設定値を1ステンプダウン(同図
82)させた後、再び一定時間マイクロ波照射(同図5
4)に戻り、癌組織への加温をやり直す。
ここで、生体32内中間部温度が設定値より高い場合に
、優先的にこの生体32内中間部温度が低レベル設定温
度に下がるまでマイクロ波照射を行なわないのは、第1
0図に示すように生体32内患部の温度がその時点で設
定値以下であったとしても、再びマイクロ波の照射を受
けると、容易に生体32内中間部の温度が設定値を越え
正常組織に悪影響を及ぼす45°C以上になることが実
験的に明白な為(同図A’ B’参照)、生体32内正
常組織に対する悪影響を考慮したからである。
一方、中間部温度が設定値以下の場合には、生体32の
表面温度がオペレータによって予め入力された表面温度
の設定値(20℃)より高い°か否かが判断される(同
図58)。表面温度が設定値より高い場合、主制御部1
8内の第1の制御手段は、前記パワーコントロールユニ
ット14に指示を与えることによってマグネトロン8の
出力設定値を1ステップ下げ(同図70)、同図ステッ
プ56に戻り、表面温度が設定値より低くなるまでこの
処理ループを繰返す。これによって表面温度が設定値よ
り下がった後、生体32内深部の温度調整にはいる(同
図59)。
ここで生体内の患部温度がオペレータによって入力され
た患部温度設定値(43,5℃)よりも低いとき、主制
御部18内の第3の制御手段は、前記パワーコントロー
ルユニット14に指示を与えることによってマグネトロ
ン8の出力設定値を上げる。但しこの場合、最初に設定
した最大入力パワーを越えることはない(同図60)。
そして次のマイクロ波照射時には、この設定値に基づい
てマイクロ波の照射がなされるようになっている。
即ち、癌組織が設定値よりも高くなるまでマイクロ波の
照射と計測が繰り返され、この計測時を利用してマグネ
トロン8の出力設定値を1ステップ毎高くし、次の照射
時には、計測時において設定された出力によって、マイ
クロ波の照射がなされる。
この結果、癌組織の温度が初めて患部設定温度より高く
なった場合(同図70)は主制御部18により加温時間
の測定が開始され(同図71)、図中72に進む。即ち
、癌組織の温度が設定温度より高くなった場合には主制
御部18内の第2の制御手段が作動して癌組織の温度が
設定値より下がるまでマイクロ波の照射を行わずに、温
度計測ループを繰り返す。かかる制御は、総て前記主制
御部18でなされる。一方、この間を利用してマグネト
ロン8の出力設定値を1ステップ毎下げ(同図72)、
次のマイクロ波照射時のための出力設定を行う。
ところで、加温時間と癌組織を致死に至らしめるための
相関関係は癌組織が43℃付近の温度になってからの時
間によって左右される。したがって、本実施例では、癌
組織が設定値を越えた時点から加温時間を計測しく同図
70)、予めオペレータによって入力された加温時間が
到来したときに加温を終了する(同図62)。
第6図は、各マイクロ波照射時と、計測時の癌組織の温
度状態と、マグネトロン8の出力状態とをしめしている
この第6図において、温度分布が上昇している間隔がマ
イクロ波照射時であり、温度分布が下降している間隔が
温度計測時である。温度計測時には、マグネトロン8の
出力は零となっている。図中、B点は、マグネトロン8
の最大出力によるマイクロ波の照射の結果、患部温度が
初めて設定値を越え、計測が始まった時点を示しており
、ここから上述した加温時間が開始される(第3図71
)。
そして、この後は患部温度が43.5°C以下になるま
で計測を続け(第8図中BC)、この間に、次に照射す
べきマイクロ波の設定が行われる。したがって、CD間
ではAB間に対して傾きが下がっている。また計測時に
おいてマグネトロン8の出力設定値を下げすぎてしまっ
たため、次の照射時で温度が43.5℃に達しなかった
場合(例えば図中EF)は、第3図のフローチャートの
ステップ60で示したように次の計測1■間(例えば図
中FG)で出力のアンプが図られることから、再び傾き
が上昇する(例えば図中GH)。このような制御の繰り
返しによって、はとんどリップルのない温度制御が得ら
れる。
なお、マイクロ波照射時間中、最初に43.5℃を越え
る時点で43.5℃を越えても、1.5℃以上上昇しな
いようにマグネトロン8の最大出力と照射時間を設定し
ておく必要がある。1.5℃以上上昇すると45℃を越
えることとなり、正常組織に悪影響を与えてしまうから
である。この設定値を定める方法として、例えばマイク
ロ波の照射の初期の段階(第6図中OP)の温度上昇を
3℃以下にするという設定方法が考えられる。これは、
第5図に示したように、各時間の温度上昇率が初期の段
階では上昇し易く、43.5℃付近では上昇率が1/2
程度になっていることが根拠となっている。
第7図は、第6図と比し、マグネトロン8の最大出力を
低く設定した場合の癌組織の温度状態を示しており、加
温開始時が第6図のときのものとくらべて遅れている。
また、第8図の場合、加温中に生体32内の中間部の温
度が設定値を越えるのは、何らかの原因によりハイパー
サーミア用加献装置に障害又は操作ミス若しくは生体の
異常が発生した場合と考えられるが、このような場合に
おいても、正常組織に悪影響を及ぼさないようにしてい
る。
次に、本発明における他の実施例を、第9図に基づいて
説明する。この実施例の全体的系統図は前記第3図に示
した実施例と同様であるが、加温部に対する加温プロセ
スが異なる(第9図点線内)。
すなわち前記第3図に示した実施例では、マグネトロン
の出力を必ず「オフ」 (第3図55)としてから生体
32各部の温度計測(同図56)を行っていたが、この
実施例では、第9図に示すように、生体32の各部の温
度計測時においてもマグネトロン8の出力を継続する。
すなわち、第9図においてマイクロ波照射開始(同図9
0)後、温度センサ2B、31.30により生体表面、
その直下の生体内中間部、生体内患部の温度計測を行な
う(同図91)。この間、マイクロ波は継続照射され、
各温度センサ28.31.30は常に生体各部の温度を
測定し、前記主制御部18に情報を送っている(但し、
この実施例では、マイクロ波出力最大で所定時間生体に
対して照射してから、生体各部の温度計測を行う)。
生体各部の温度計測がなされた後は、まず生体内中間部
の温度がオペレータによって予め入力された設定値(4
0℃)より高いか否かが判断される(同図57)。そし
て生体内中間部の温度が設定値より高い場合、直ちに主
制御部18内の第2の制御手段は、前記パワーコントロ
ーラユニット14に信号を入力し、マグネトロン8の出
力を中断する(同図92)。その後、生体内中間部温度
が予め設定された低レベル設定値に下るまで生体内中間
部の温度計測ループを繰返す(同図80゜81)。そし
て、生体内中間部温度が低レベル設定値まで下がったな
らば、主制御部18内の第1の制御手段は、パワーコン
トロールユニット14に信号を与え、マグネトロン8の
出力レベル設定値を1ステップ下げ(同図95)、次に
第2の制御手段は、パワーコントロールユニット14に
信号を与え、マグネトロン8の出力中断を解除(同図8
2)し、しかるのち再び同図91に戻り、生体32各部
の温度計測を行い、生体表面及び生体内患部の加温箇所
の温度調整を前述した第3図における実施例同様に加温
時間終了まで(第9図62)一連の処理を繰り返す。そ
の他の構成は前述した実施例と同様である。
第10図は、前記第9図の他の実施例における各マイク
ロ波照射時と計測時の癌組織の温度状態。
及びこれに関連するマグネトロン8の出力状態を示して
いる。この図かられかるように、前述した第3図の実施
例の場合(第6図)に比べ、加温曲線が全体的になめら
かになり、加温部を比較的早く設定値に近づけられ、し
かも第3図に示す実施例のようにマイクロ波照射を断続
しないので、マグネトロン8の断続動作に伴うエネルギ
ー損失が少ない利点がある。
また、この場合、マイクロ波照射中に生体内申間部の温
度が設定値より高くなった場合、マグネトロン8の照射
を中断(第9図92)するのは、前述した第ふ図に示す
実施例同様の理由からである。
一方、上述した各々の実施例の場合、生体内深部加温を
行うには比較的低い周波数を用いればよいことから、上
記各実施例で用いたマグネトロン8の代わりに低い周波
数のマイクロ波の発振を行うのに適した発振器およびソ
ニアアンプを用いてもよい。その場合パワー出力の可変
は、マグネトロン8を制御した場合と同様に、サイリス
クによる制御で発振器のパワー、又はソニアアンプのプ
レート電圧を変化させて行う。但し、この場合反射波に
よる影響をな(すためにアイソレータを用いる必要があ
る。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成され機能するので、これによ
ると、加温治療時における患部周囲の正常組織の内の少
なくとも電磁波照射側の正常組織については、その過熱
による熱破壊から有効に保護することができ、これを基
準として患部周囲の他の箇所の正常組織についても略同
様にして間接的に保護し得るという従来に全くない優れ
たハイパーサーミア用加温装置を提供することができる
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す全体的系統図、第2図
はアプリケータの使用状態を示す斜視図、第3図は第1
図の動作例を示すフローチャート、第4図はマグネトロ
ンの最大出力を変えた場合の生体内における温度ピーク
の変化を示す説明図、第5図は各加温時における生体内
の温度分布上昇を示す説明図、第6図ないし第7図は各
マイクロ波照射時と温度計測時の癌組織の温度状態とマ
グネトロンの出力状態とを示す説明図、第8図は生体内
中間部の異常加温状態を示す説明図、第9図はその他の
実施例を示すフローチャート、第10図は第9図の場合
の癌組織の温度状態とマグネトロンの出力状態とを示す
線図である。 8・・・・・・電磁波発生手段としてのマグネトロン、
18・・・・・・主制御部、20・・・・・・アプリケ
ータ、28・・・・・・第2の温度計測手段としての温
度センサ、30・・・・・・第1の温度計測手段として
の温度センサ、31・・・・・・第3の温度計測手段と
しての温度センサ32・・・・・・生体、34・・・・
・・冷却機構。 特許出願人  菊  地   眞(外3名)第2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、電磁波を出力する電磁波発生手段と、この電磁
    波発生手段から出力される電磁波を生体側へ照射するア
    プリケータと、このアプリケータの電磁波照射開口部に
    装備される生体表面冷却用の冷却機構とを備えたハイパ
    ーサーミア用加温装置において、 前記電磁波発生手段の出力に対応して生体内の加温治療
    部の温度測定を行う第1の温度計測手段と、前記加温治
    療部の生体表面側の温度測定を行う第2の温度計測手段
    と、前記第1の温度計測手段と第2の温度計測手段のほ
    ぼ中間点にあたる生体内中間部の温度測定を行う第3の
    温度計測手段とを設け、 前記第1及び第2の温度計測手段からの温度情報に基づ
    いて電磁波発生手段の出力を増減制御し、加温治療部の
    温度を適度の治療温度に設定する主制御部を装備し、 さらに前記第3の温度計測手段が予め設定した温度以上
    の生体温度を検知した場合、当該生体温度が所定温度に
    下るまで前記電磁波発生手段の出力を一時的に中断せし
    める出力中断制御手段を前記主制御部内に具備せしめた
    ことを特徴とするハイパーサーミア用加温装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60142717A (ja) * 1983-12-29 1985-07-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子式交流電圧可変装置

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