JPS6253576B2 - - Google Patents

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JPS6253576B2
JPS6253576B2 JP3139684A JP3139684A JPS6253576B2 JP S6253576 B2 JPS6253576 B2 JP S6253576B2 JP 3139684 A JP3139684 A JP 3139684A JP 3139684 A JP3139684 A JP 3139684A JP S6253576 B2 JPS6253576 B2 JP S6253576B2
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JP
Japan
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annealing
cold rolling
temperature
high temperature
final cold
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JP3139684A
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JPS60177131A (ja
Inventor
Shozaburo Nakajima
Tosha Wada
Takashi Nagano
Katsuro Kuroki
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPS60177131A publication Critical patent/JPS60177131A/ja
Publication of JPS6253576B2 publication Critical patent/JPS6253576B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/12Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は磁気特性の優れた高磁束密度一方向性
電磁鋼板の製造方法に関するものである。 一方向性電磁鋼板は軟磁性材料として主にトラ
ンスその他の電気機器の鉄心材料として使用され
るもので磁気特性として励磁特性と鉄損特性が良
好でなくてはならない。良好な磁気特性を得るた
めには磁化容易軸である<001>軸を圧延方向に
高度に揃える事が重要である。又板厚、結晶粒
度、固有抵抗、表面被膜等も磁気特性に大きな影
響を及ぼす。 方向性については、AlN,MnSをインヒビター
として利用した強圧下最終冷延を特徴とする方法
により大巾に向上し、現在では磁束密度が理論値
の96%程度のもの迄製造される様になつて来た。
これに伴つて鉄損は大巾に向上して来た。 一方近年エネルギー価格の高騰を反映しトラン
スメーカーは省エネルギー型トランス用材料とし
て低鉄損素材への指向を一段と強めている。低鉄
損素材としてアモルフアスや6.5%Si鋼等の開発
も進められているがトランス用の商用材料として
使用される迄にはなお解決すべき問題が多く残つ
ている。 (従来技術) 本発明者らは低鉄損素材に対する時代の要請に
応えるべく一方向性電磁鋼板の低鉄損化につき種
種研究を重ねてきた。しかして本発明者らはこれ
らの研究成果にもとずき製品の低鉄損化の方策と
してさきに特開昭57−198214号公報において最終
冷延前の焼鈍の焼鈍サイクルの改善を、特開昭58
−23414号公報においてSnとCuの複合合金添加法
を、特開昭58−217630号公報において薄手高磁束
密度一方向性電磁鋼板の製造法を、特願昭57−
182444号において脱炭前予備焼鈍法を、特願昭57
−166039号において、焼鈍分離剤への硫酸アンチ
モン添加法を、提案してきた。これらの方法によ
り従来よりかなり鉄損の低い製品を製造すること
が可能になつた。しかし、トランスメーカーの素
材の低鉄損化に対する要求はとどまるところを知
らず、本発明者らはこれらの要求に応えるべく、
より鉄損の低い製品を、より安定して製造する方
法につき引続き研究を進めてきた。 AlNを主たるインヒビターとする高磁束密度一
方向性電磁鋼板の製造において、酸可溶Al(以
下solAlと記す)及びNは最重要成分であり、こ
れらの含有量は二次再結晶及び製品の磁気特性に
影響を及ぼす。工業生産におけるsolAl,Nの成
分適中技術は近年かなり向上してきたとはいえ、
現行溶製技術ではある程度の実績のばらつきを覚
悟しなければならない。solAl,N含有量の異な
る複数の熱延板を素材とし、通常の工程処理によ
り製品とした場合、二次再結晶が発現していて
も、例えば熱延板単位に磁気特性のレベルが異な
ることがある。又、ある場合には熱延板単位に二
次再結晶不良が発生することがある。しかも二次
再結晶不良材は磁気特性が著しく劣り、従つて屑
化されることになる。 (発明の目的) 本発明は、solAl,N含有量の異なる一方向性
電磁鋼板素材について、何れからも二次再結晶が
完全に発現し、且つ磁気特性の優れた製品を安定
して製造する方法を提供するものである。 (発明の構成・作用) 以下に本発明を詳細に説明する。 先ず実験データに基いて述べる。 C0.077%、Si3.30%、Mn0.075%、S0.025%、
solAl0.0232〜0.0328%、N0.0064〜0.0105%、
Sn0.13%、Cu0.09%を含み、残部が鉄および不
可避的不純物からなる12本の珪素鋼スラブを1350
℃に加熱し、熱間圧延し2.0mm厚の熱延板とし
た。熱延板を均熱温度1140℃で均熱時間を3水準
変えて焼鈍した。焼鈍後900℃迄炉中及び空気中
で冷却し、900℃から100℃迄を3水準の温度の温
水で冷却した。その後0.225mm迄3水準のパス間
エイジング処理を行いつつ冷延した。 次に脱炭焼鈍の昇温速度を3水準変えて昇温
し、脱炭を兼ねる一次再結晶焼鈍の最高板温を3
水準変えて焼鈍した。その後、焼鈍分離剤を塗布
し、高温仕上焼鈍を行つた。 高温仕上焼鈍では、昇温過程において600〜
1200℃の範囲を昇温率を3水準、雰囲気中のH2
%を3水準変えて処理し、引続き1200℃で20時間
純化焼鈍を行つた。 焼鈍後焼鈍分離剤を除去し、表面グラス質被膜
を観察した。表面グラフ質被膜は何れも良好であ
つた。次いで磁気特性を測定し、表面グラス質被
膜を除去し、製品のマクロ組織を観察した。材料
のsolAl,Nの含有量、各試験条件、製品の鉄損
値W17/50及び二次再結晶状況を第1表に示す。
【表】 第1表において、材料No.1〜12はsolAl,Nの
含有量の異なる12種の材料を示す。各試料につき
全項目共基準条件で処理した結果(試験符号S)
と、当該項目のみ試験条件で処理し、その他の項
目はすべて基準条件で処理した結果(試験符号
T1〜7)を示す。例えば、試験符号T1において
は、熱延板焼鈍の均熱時間の基準条件を60secと
し、基準条件より短かい30secと、基準条件より
長い120secの3水準を設定して試験した。試験符
号T2〜7についても同様な考え方で試験した。
なお試験符号T3における冷延パス間エイジング
は、冷延途中の複数のパス後、板温を200℃で5
分間保持することによつて付与した。冷延パス間
エイジングの強弱は上記エイジング付与回数によ
り区別した。試験符号T5における一次再結晶焼
鈍は通常脱炭焼鈍と兼ねて行われるが脱炭後追加
焼鈍してもよい。表中の数字は鉄損値W〓〓
(K/Kg)の値であり×印は細粒が発生し、二次
再結晶が不良であつたことを示す。 第1表に示す試験データの解析結果を第1図〜
第7図に示す。第1図は試験符号T1に、第2図
は試験符号T2に、第3図は試験符号T3に、第4
図は試験符号T4に、第5図は試験符号T5に、第
6図は試験符号T6に、第7図は試験符号T7に対
応する。 第1図においてAの軸横はsolAl含有量であ
り、Bの横軸はN含有量である。縦軸は何れも鉄
損値W〓〓である。第1図Cも含めて図中の符号
は熱延板焼鈍の均熱時間条件と二次再結晶状況で
下記の如く種分けしている。
【表】 A,Bより明らかなごとく、solAlが高目又は
低目では二次再結晶が完全な場合、鉄損が良くな
る傾向が認められるが、一方で細粒発生による二
次再結晶不良が増大する場合が認められる。又、
熱延板の均熱時間が長目では、二次再結晶が完全
な場合、鉄損が良くなる傾向が認められるが、一
方で細粒発生による二次再結晶不良が増大する場
合が認められる。このような磁気特性の変動が認
められるので、本発明者達はsolAlとNが有機的
に磁気特性に作用し合つていると考えて、solAl
含有量とN含有量をまとめた指標(solAl
(PPM)−27/14N(PPM))を導入し、熱延板焼鈍
の 均熱時間と製品の鉄損値、二次再結晶状況の関係
の解析を試みた。解析の結果をCに示した。Cか
ら明らかな如く、solAl含有量とN含有量をまと
めた指標AlRとして、(solAl(PPM)−27/14N (PPM))を用いた場合、最終冷延前の焼鈍に相
当する熱延板焼鈍の均熱時間と製品の鉄損値、二
次再結晶状況の関係が著しく良く整理出来ること
が判明した。今、 AlR(PPM) =(solAl(PPM)−27/14N(PPM)) とすると、CよりAlR50〜89PPM,90〜
119PPM,120〜147PPMの範囲をそれぞれ均熱時
間120sec,60sec,30secで熱延板焼鈍すれば図中
点線で結ぶごとくAlR50〜147PPMの範囲に亘つ
て二次再結晶が完全で且つ鉄損の極めて低い製品
が安定して得られることがわかる。 即ちAlR値が多くになるに対応して最終冷延前
の焼鈍における均熱時間を短かくすると磁気特性
のすぐれた製品が安定して得られる。 第2図にAlR値と熱延板焼鈍の冷却水温と、製
品の鉄損、二次再結晶状況の関係の解析結果を示
す。第1図Cの場合と同様に、AlR値の導入によ
り相互の関係がよく整理でき、AlR50〜79PPM,
80〜119PPM,120〜159PPMの範囲をそれぞれ水
温40℃,70℃,100℃で冷却すれば、AlR50〜
159PPMの範囲に亘つて二次再結晶が完全で且つ
鉄損の極めて低い製品が安定して得られることが
わかる。 即ち、AlR値が多くなるに対応し、最終冷延前
の焼鈍後における冷却水の温度を高くして磁気特
性の向上と安定化が図れる。 なお、第2図中の符号は冷却水温と二次再結晶
状況で下記の如く種分けしている。
【表】 第3図にAlR値と冷延パス間エイジングと、製
品の鉄損、二次再結晶状況の関係の解析結果を示
す。第1図Cの場合と同様に、AlR値の導入によ
り相互の関係がよく整理でき、AlR50〜79PPM,
80〜119PPM,120〜159PPMの範囲をそれぞれパ
ス間エイジング回数7回、5回、3回とすれば
AlR50〜159PPMの範囲に亘つて二次再結晶が完
全で且つ鉄損の極めて低い製品が安定して得られ
ることがわかる。即ちAlR値が多くなるに対応し
て冷間圧延におけるパス間エイジングを強くする
ことにより、磁気特性の向上と安定化が図れる。 なお、第3図中の符号はエイジング回数と二次
再結晶状況で下記の如く種分けしている。
【表】 第4図にAlR値と、脱炭焼鈍の昇温速度と、製
品の鉄損、二次再結晶状況の関係の解析結果を示
す。第1図Cの場合と同様に、AlR値の導入によ
り相互の関係がよく整理でき、AlR50〜79PPM,
80〜119PPM,120〜159PPMの範囲をそれぞれ、
40℃/sec,20℃/sec,7℃/secで昇温すれ
ば、AlR50〜159PPMの範囲に亘つて、二次再結
晶が完全で且つ鉄損の極めて低い製品が安定して
得られることがわかる。即ちAlR値が多くなるに
対応して、脱炭焼鈍の昇温速度を高くすることに
より、磁気特性の向上と安定化が図れる。 なお、第4図中の符号は脱炭焼鈍における昇温
速度と二次再結晶状況で下記の如く種分けしてい
る。
【表】 第5図にAlR値と、一次再結晶焼鈍での最高板
温と、製品の鉄損、二次再結晶状況の関係の解析
結果を示す。第1図Cの場合と同様に、AlR値の
導入により相互の関係がよく整理でき、AlR50〜
99PPM,100〜119PPM,120〜149PPMの範囲を
それぞれ最高板温880℃,840℃,820℃とすれば
AlR50〜149PPMの範囲に亘つて、二次再結晶が
完全で、且つ鉄損の極めて低い製品が安定して得
られることがわかる。即ち、AlR値が多くなるに
対応して、一次再結晶焼鈍における最高板温を低
めることにより磁気特性の向上と安定化を図る。 なお、第5図中の符号は一次再結晶焼鈍での最
高板温と二次再結晶状況で下記の如く種分けして
いる。
【表】 第6図にAlR値と、最高仕上焼鈍での昇温速度
と、製品の鉄損、二次再結晶状況の関係の解析結
果を示す。第1図Cの場合と同様に、AlR値の導
入により相互の関係がよく整理できAlR50〜
79PPM,80〜119PPM,120〜159PPMの範囲をそ
れぞれ7℃/hr,15℃/hr,30℃/hrで昇温すれ
ば、AlR50〜159PPMの範囲に亘つて、二次再結
晶が完全で且つ鉄損の極めて低い製品が安定して
得られることがわかる。即ち、AlR値が多くなる
に対応して、高温仕上焼鈍における昇温速度を速
めることにより、磁気特性の向上と安定化を図れ
る。 なお、第6図中の符号は高温仕上焼鈍での昇温
速度と二次再結晶状況で下記の如く種分けしてい
る。
【表】 第7図にAlR値と、高温仕上焼鈍での昇温中雰
囲気のH2%と製品の鉄損、二次再結晶状況の関
係の解析結果を示す。第1図Cの場合と同様に、
AlR値の導入により相互の関係がよく整理でき
AlR50〜79PPM,80〜119PPM,120〜159PPMの
範囲をそれぞれH295%,75%,55%で焼鈍すれ
ば、AlR50〜159PPMの範囲に亘つて、二次再結
晶が完全で且つ鉄損の極めて低い製品が安定して
得られることがわかる。即ち、AlR値が多くなる
に対応して、高温仕上焼鈍の昇温時における雰囲
気ガス中のH2%を低めにすることにより、磁気
特性の向上と安定化を図れる。 なお、第7図中の符号は高温仕上焼鈍での昇温
中雰囲気のH2%と二次再結晶状況で下記の如く
種分けしている。
【表】 前述の実験データでは製造条件の中の1つの工
程での条件(試験条件)を変えた場合を説明した
が、前記条件の2つ以上をAlR値によつて変えて
も同様な作用効果がある。 上記の様にAlNを主たるインヒビターとして活
用する本発明にかかわる高磁束密度一方向性電磁
鋼板の製造において、solAl,N含有量の異なる
材料につきsolAl含有量とN含有量に関し指標AlR
値が多くなるに対応して、最終冷延前の焼鈍に
おける均熱時間を短かく、最終冷延前の焼鈍後
における冷却水温を高く、冷間圧延におけるパ
ス間エイジングを強く、脱炭焼鈍における昇温
速度を速く、一次再結晶焼鈍における最高板温
を低く、高温仕上焼鈍における昇温速度を速
く、高温仕上焼鈍における昇温時における雰囲
気ガス中のH2%を低める、ことの少なくとも1
項を行うことにより、solAl,N含有量がある程
度ばらついても、二次再結晶が完全で、且つ鉄損
の極めて低い製品が安定して得られる。 AlR値によつて製品の二次再結晶状況及び鉄損
値がよくなる理由については、十分解明されてい
ないが、AlR値がsolAl含有量の全量からNが100
%AlNとなつたと仮定した場合のAlNとしての
solAl量を差引いた残留solAl値に相当することか
ら、主インヒビターとしてのAlNの挙動に何らか
の影響を与えるためと考えられる。 Al,N含有量によつて処理条件を変更する技
術に関しては特開昭57−120618号公報記載のもの
がある。これは全量Al含有量と、N含有量とに
よつて特定される熱延板焼鈍の均熱温度と水冷開
始温度を規定したものであり、本発明はsolAlと
Nの含有量により前述の如く新たに定めたAlR
により、最終冷延前の焼鈍における均熱時間、
最終冷延前の焼鈍における冷却水温、冷間圧
延におけるパス間エイジング強度、脱炭焼鈍に
おける昇温速度、一次再結晶焼鈍における最高
板温、高温仕上焼鈍における昇温速度、高温
仕上焼鈍における昇温中雰囲気の中のH2%の各
項目中少くとも1項を制御することを特徴とする
方法とは異なる技術である。 本発明において成分、その他の条件を定めた理
由を以下に述べる。 Cは0.02%未満の場合、二次再結晶が不良とな
り、0.12%を超えると脱炭性、磁気特性の点から
好ましくない。Siは2.7%未満では本発明の狙い
である低鉄損が得られず、4%を超えると冷延性
が著しく劣化する。Mn及びSはMnSを形成させ
るために必要な元素である。適切なインヒビター
効果を得るためのMnの適量は0.03〜0.20%であ
り、好ましくは0.05〜0.15%である。Sは0.01%
未満では十分なインヒビター効果が得られず、
0.05%を超えると純化が行われにくくなり好まし
くない。 solAl及びNは主インヒビターとしてのAlNを
形成させるために重要な元素であり、適切なイン
ヒビジヨン効果により十分に二次再結晶を発現さ
せ、優れた磁気特性を得るためには各々適正範囲
に制御する必要がある。solAlは0.01%未満の場
合、製品の方向性が劣り、0.05%を超えると二次
再結晶が不安定となり0.020〜0.040%が特に好ま
しい範囲である。Nは0.004%未満では二次再結
晶が不安定となり、0.012%を超えるとプリスタ
ーが発生し、0.005〜0.009%が特に好ましい範囲
である。 また、さらに必要に応じてCu,Snを磁気特性
の向上を図るために含有してもよい。 上記成分を含み、残部が鉄および不可避的不純
物からなる珪素鋼スラブを熱延し、最終冷延を行
う前に焼鈍と急冷によるいわゆるAlNの析出処理
が行われる。焼鈍温度は1050〜1200℃が望まし
く、特に好ましくは1070〜1160℃である。この焼
鈍として本発明者らが先に出願した特開昭57−
198214号公報に示されるように二段階の温度域に
加熱する方法も適用される。この場合、本発明の
「最終冷延前の焼鈍における“切熱時間”」とは
高温側焼鈍温度域の切熱時間を意味し、「最終
冷延前の焼鈍における“冷却速度”」とは低温側
焼鈍温度域後の冷却速度を意味する。 AlNの析出焼鈍の材料は必要に応じてパス間エ
イジング処理を行いながら最終冷延され0.10〜
0.35mmの板厚とされる。最終冷延の好ましい圧下
率は80%以上である。引続き、脱炭焼鈍を行い、
必要に応じて、脱炭後に一次再結晶焼鈍を付加す
る。その後焼鈍分離剤を塗布し、H2を含む雰囲
気で昇温し、高温仕上焼鈍を行う。 上記のごとき処理過程においてsolAl,N含有
量で特定されるAlR値に応じて特許請求の範囲に
記載の〜項の少なくとも1項を制御するもの
であるが、各々の制御範囲の数値については限定
しない。この理由はトランプエレメントを含む各
成分含有量、スラブ加熱条件、熱間圧延条件、当
該項目以外の工程処理条件により当該項目の要制
御範囲が異るからである。 又本発明の前記実験データはSn,Cuを複合添
加した珪素鋼スラブを素材とした最終板厚0.225
mmについてであつたが、Sn,Cuを含まない場合
又は最終板厚が0.225mm以外のものについても、
AlR値導入による同様の効果が認められた。 (実施例) 次に実施例について述べる。 実施例 1 C0.078%,Si3.35%、Mn0.074%、S0.024%、
Sn0.12%、Cu0.09%を含み第2表に示すごとく
solAlとN含有量でAlR値の異なり、残部が鉄およ
び不可避的不純物からなる3種類(試料符号A,
B,C)の珪素鋼スラブを1350℃の高温スラブ加
熱し、熱間圧延し、板厚2.0mmの熱延板を得た。
熱延板を均熱温度1130℃で、均熱時間を3水準変
えて焼鈍した。焼鈍後880℃迄炉中及び空気中で
冷却し、880℃から100℃迄を3水準の温度の温水
で冷却した。その後0.225mm迄3水準のパス間エ
イジング処理を行いつつ冷延した。パス間エイジ
ングは1回当り250℃で5分間行つた。次に脱炭
焼鈍に際し、昇温速度を3水準変更した。脱炭焼
鈍を兼ねる一次再結晶焼鈍の最高板温を3水準と
つた、その後焼鈍分離剤を塗布し、高温仕上焼鈍
を行つた。高温仕上焼鈍の昇温過程で600〜1200
℃の範囲を昇温速度を3水準、雰囲気のH2%を
3水準変えて処理し、引続き1200℃で20hr純化焼
鈍を行つた。各工程の処理条件と製品の鉄損値W
〓〓及び二次再結晶状況を第3表に示す。 AlRにより工程条件を変更する本発明法による
ものが何れも二次再結晶が完全で極めて低い鉄損
値を示した。
【表】
【表】 実施例 2 C0.070%、Si3.15%、Mn0.070%、S0.023%、
を含み第4表のごとくsolAl,N含有量でAlR値が
異なり、残部が鉄および不可避的不純物からなる
3種類(試料符号E,F,G)の珪素鋼スラブを
1350℃の高温スラブ加熱し熱間圧延し、板厚2.3
mmの熱延板を得た。工程処理方法については、最
終冷延厚みを0.260mmとする以外は実施例1に準
じた方法で処理した。各工程の処理条件と製品の
鉄損W〓〓及び二次再結晶状況を第5表に示す。
AlR値により工程条件を変更する本発明法による
ものが何れも二次再結晶が完全で極めて低い鉄損
値を示した。
【表】
【表】
【表】 本発明によると、以上のように、AlNを主たる
インヒビターとする高磁束密度一方向性電磁鋼板
の製造において、solAl,N含有量が異なる一方
向性電磁鋼素材であつても、何れからも二次再結
晶が完全に発現し、磁気特性のすぐれた製品が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱延板焼鈍(最終冷延前の焼鈍)の均
熱時間に対するAlRの検討結果を示す図、第2図
は熱延板焼鈍(最終冷延前の焼鈍)の冷却水温度
に対するAlRの検討結果を示す図、第3図は冷延
パス間エイジングの強度に対するAlRの検討結果
を示す図、第4図は脱炭焼鈍の昇温速度に対する
AlRの検討結果を示す図、第5図は一次再結晶焼
鈍の最高板温に対するAlRの検討結果を示す図、
第6図は高温仕上焼鈍の昇温速度に対するAlR
検討結果を示す図、第7図は高温仕上焼鈍の昇温
中雰囲気H2%に対するAlRの検討結果を示す図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C0.02〜0.12%,Si2.7〜4.0%、Mn0.03〜0.20
    %、S0.01〜0.05%、酸可溶Al0.01〜0.05%、
    N0.004〜0.012%を含み、残部が鉄および不可避
    的不純物からなる珪素鋼スラブを熱延し、最終冷
    延を行う前に焼鈍と急冷処理を行い、続いて最終
    冷延を行い、脱炭焼鈍を行い、焼鈍分離剤を塗布
    し、高温仕上焼鈍を行う高磁束密度一方向性電磁
    鋼板の製造方法において、酸可溶Al含有量とN
    含有量とによつて特定される次式で表わされる指
    標AlR値が多くなるに対応して最終冷延前の焼
    鈍における均熱時間を短かく、最終冷延前の焼
    鈍後における冷却水温を高く、冷間圧延におけ
    るパス間エイジングを強く、脱炭焼鈍における
    昇温速度を速く、一次再結晶焼鈍における最高
    板温を低く、高温仕上焼鈍における昇温速度を
    速く、高温仕上焼鈍における昇温中雰囲気の中
    のH2%を低く、することの少なくとも1項を行
    うことを特徴とする磁気特性の優れた高磁束密度
    一方向性電磁鋼板の製造方法。 AlR(PPM)=酸可溶Al含有量(PPM) −27/14×N含有量(PPM)
JP3139684A 1984-02-23 1984-02-23 磁気特性の優れた高磁束密度一方向性電磁鋼板の製造方法 Granted JPS60177131A (ja)

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