JPS625242Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエアレスガンのニードル弁から外部へ
塗料が洩れるのを防止するニードル弁パツキンに
関するものである。

高い液圧で塗料をオリフイスに導びき噴霧化さ
せて塗装を行うエアレススプレーでは、高圧塗料
をスプレーガンに導入するため確実な塗料漏出防
止策が必要となる。この種のスプレーガンは、塗
料ノズル口の開閉を行うため外部へ延出したニー
ドル弁を用いており、そのためニードル弁パツキ
ンが用いられている。通常ニードル弁パツキンは
樹脂あるいは皮革の平形パツキンが殆どである
が、樹脂製は耐久性がなく、交換頻度が多いため
常にスペアを必要とし、また皮革製は耐久性が良
い反面、摺動抵抗が大きく更には増締等によるメ
ンテナンスの不利な面などがあり、いずれも不満
足なものであつた。本考案は以下の実施例に示す
ようにニードル弁パツキンに複数のＶ形パツキン
を用いて、これら従来の欠点を改善したものであ
る。

エアレスガン本体１の前端にはノズル基２がと
りつけられておりノズル基の先端中央部に塗料ノ
ズル口３が設けられている。ノズル基２内部には
ニードル弁４が進退自在に設けられ、その先端が
塗料ノズル口３に当接離開する。

またノズル基の外先端にはオリフイス５を有す
るノズルチツプ６が袋ナツト７にて着脱自在にと
りつけられる。ニードル弁４の後端は本体の外部
へ突き出され、作動用ピストンに固着されてい
る。皮革製のＶ形パツキン８はニードル弁４外径
部と本体１内部のパツキン挿入孔９内に複数枚、
通常４枚程度はめ込まれ、押し金１０サラバネ座
金１１を介し、パツキン押し１２によつてとりつ
けられている。サラバネ座金１１は、Ｖ形パツキ
ン８が長時間の使用によつて摩耗した場合その復
元力により押し金１０を押してＶ形パツキン８を
増締する作用を有している。

従来Ｖ形パツキンは比較的大径のものに使われ
内径３mm以下のものは製作上の困難性に比べ性能
的な効果が期持できなかつたため採用されていな
かつた。しかし、本考案者は2.5mmの内径のもの
を製作テストした結果従来平形が20Hの耐久テス
トで洩れを生じていたのに対し、本案は200Hで
も洩れを生じないで使用できる状態を維持した。
このため増締の手間が殆ど不要となり、しかもＶ
形パツキンの性質で内部に高圧がかかるとシール
効果が増すため、塗料洩れを確実に防止でき、し
かも従来多く用いられている平形パツキンに比べ
摺動抵抗が著しく減少できた。更に、ニードル弁
のパツキン摺動部分に硬質クロームメツキあるい
は別の硬度増加を目的とした表面処理を施すこと
によつて耐久性の向上と摺動抵抗の低下をなしう
ることもできる。

以上の如く、本考案はＶ形パツキンを使用可能
とし、エアレスガンのニードル弁パツキンとして
前述の問題点を改善したものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のパツキン装置を組み込んだエ
アレスガンの実施例を示す断面図、第２図はＶ形
パツキンの断面図。 ３……塗料ノズル口、４……ニードル弁、５…
…オリフイス、１０……押し金、１１……サラバ
ネ座金。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ オリフイスに導いた塗料を液圧で噴霧化し、
   塗装を行うエアレスガンに於て、オリフイスに
   連通する塗料ノズル口に当接して塗料の噴出を
   制御するニードル弁に嵌挿され塗料の漏出を防
   止するパツキンに、複数のＶ形パツキンを設
   け、該Ｖ形パツキンの押し金を弾圧する複数の
   サラバネ座金を設けてなるエアレスガンのニー
   ドル弁パツキン装置。 ２ Ｖ形パツキンの内径が３mm以下である実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のニードル弁パツ
   キン装置。 ３ ニードル弁に硬質クロームメツキ処理を施し
   た実用新案登録請求の範囲第１項記載のニード
   ル弁パツキン装置。