JPS6251453B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カメラ用エレクトロニツクフラツシ
ユの配光角可変装置に関する。

従来、ストロボ撮影でレンズの画角とストロボ
の配光角が異なつている場合、応角レンズ画面周
辺での光量不足や、望遠レンズでの不必要な広範
囲への配光によつて総光量を有効に使うことは困
難であつた。特に最近では一眼レフのレンズ交換
やズーミングが頻繁に使われるようになり、また
フラツシユの小型化により光量が限定され総光量
をレンズの画角に合わせて有効に使う必要が生じ
た。この一つの解決方法として、ストロボの前面
にアダプターをつける事により光を拡散したり、
集光したりする方法がとられている。第１図及び
第２図はその一例として望遠レンズ用のアダプタ
ーの原理の説明するものである。第１図におい
て、符号１は、上下面対称の放物形状の反射鏡で
あつて、この後方にストロボの放電管２が設置さ
れている。そして、この放電管２の閃光のうち反
射鏡１の後方域３で反射された光６は、光軸４と
小さい角度で、また、反射鏡の前方域５で反射さ
れた光７は、光軸４と大きい角度で光軸４と逆像
眼に向つて反射される。また光束８は直接放射さ
れる。このタイプの反射鏡は開口部が小さくとれ
るため小型化が可能になるのと、無駄に放射する
光が少なくてすむ利点ある。そして、このストロ
ボを望遠レンズの画角に合わせて配光角をかえる
ためには、第２図のような反射鏡の前方に前方に
凸フレネルレンズ９（図は凸レンズで表現）を置
く方法が多くとられている。この場合には該凸フ
レネルレンズを前記光束６，７，８の乱れを充分
無視できる程度前方に置くことによつて全部の光
束を集光方向に向かわせることができる。広角レ
ンズ用には凹レンズをつけるか、拡散板を設けれ
ばよい。しかし、アダプターを用いてストロボ光
を集散光にした場合には、アダプターを取り付け
る機構が必要となりコストアツプになると共に外
観が好ましくなくなる。また、アダプターとして
のレンズを前方に出した場合にはストロボが大き
くなり操作性や携帯性に問題が残ると共にアダプ
ターを紛失する恐れがある。さらには、光束の乱
により光の損失を生じる等の欠点がある。

本発明の目的は、簡単な操作でレンズの画角に
合せて配光角を変えることのできるカメラ用エレ
クトロニツクフラツシユの配光角可変装置を提供
することにある。

以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳
述する。

次に、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。第３図において反射鏡は、前部反射鏡３１と
後部反射鏡３２とにわかれて設けられている。前
部反射鏡３１は、第１図中の周辺に向う光束７を
反射し、一方後部反射鏡３２は中心に向う光束６
を反射する。そそして、前部反射鏡３１は、図示
しない固定部材で固定され、一方後部反射鏡３２
は、光軸４に沿つて進退可能に前部反射鏡３１に
嵌挿されている。後部反射鏡３２にはストツパ４
１が設けられ、前部反射鏡３１の後端に当接し、
これに対して一定量以上光軸方向に前進しないよ
うになつている。また、後部反射鏡３２には後方
に延出する一対の側壁４２が設けられており、こ
の側壁４２にはピン４３，４４が突設されてお
り、このピン４３，４４は直線型の放電管２をゴ
ムブツシユ１４を介して保持している一対のホル
ダー１５の長穴４５，４６内を光軸方向に摺動可
能に嵌合されている。これら長穴４５，４６は、
ホルダー１５が後方へ移動された時に後部反射鏡
３２のピン４３，４４と、その端面が当接し、後
部反射鏡３２を後方へ、後述するバネ４８の付勢
力に抗して移動させる当接部を構成している。ま
た、側壁４２には、放電管２が摺動可能な長穴１
２が設けられている。そして、このホルダー１５
には固定ピン４７が設けられ、この固定ピン４７
と前記ピン４４との間に後部反射鏡３２を前方に
引張るように付勢されている弾性部材であるバネ
４８が配設されている。前記ピン４３，４４は、
後部反射鏡の摺動の際の案内も兼ねている。

このホルダー１５は、光軸方向に移動可能に設
定される設定部材を構成し、光軸方向に延出する
突出片１６を備え、この突出片１６には該軸方向
に２つの長穴１７が設けられ、この長穴１７内に
突設した固定案内棒１８によつてホルダー１５が
該方向に摺動移動できる。また、この突出片１６
にはそのほぼ中央部にピン１９が植立され、この
ピン１９に嵌合する穴２０を備えた操作レバー２
１がその一端の軸２２Ａを中心に左右に回動でき
るように設けられている。一方、この操作レバー
２１の他端にはストロボを外部から操作するつま
み２２が設けられている。そして操作つまみ２２
の上の指標に相対してレンズの焦点距離を示す数
字群２３が設けられている。この操作レバー２１
は、図示しない摩擦機構によつて適当なフリクシ
ヨンが与えられている。かくして、操作つまみ２
２を数字に合わせて左右に動かすと後部反射鏡３
２及び放電管２が光軸４に沿つて移動する。広角
用にバネ４８の力に抗して後部反射鏡３２及び放
電管２を前方に移動する時は、ストツパ４１が前
部反射鏡３１の後部に当るため、後部反射鏡３２
は停止し放電管２のみが前方に進むことになる。
一方、望遠用に後方にさがる時は、バネ４８の力
が解放されストツパ４１が後端から離れるので放
電管２と後部反射鏡３２は一緒に後退することに
なる。

以下、該実施例の動作を説明するが、第４図は
標準位置の場合で配光は第１図と同じであり、第
５図は、望遠位置の場合で集光しておりまた第６
図は広角位置の場合で配光分布は発散している。

以上のような本発明によればアダプター類を使
わないで広角レンズや望遠レンズの画角に合つた
配光が簡単な操作によつて得られると共に集光レ
ベルを段階的に変えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の反射鏡の光束を説明するため
の図、第２図は第１の反射鏡にアダプターを取付
けた時の光束を説明するための図、第３図は、本
発明に係る配光角可変装置の実施例を示す斜視
図、そして第４図ないし第６図は、同装置の動作
を説明するための図である。 ２……放電管、１５……ホルダー（設定部
材）、３１……前部反射鏡、３２……後部反射
鏡、４１……ストツパ、４５，４６……長穴（当
接部）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 直線型の放電管と；照射光光軸方向に２体に
   分割され、フラツシユ本体に固定される前部反射
   鏡と、この前部反射鏡に対し光軸方向に進退する
   後部反射鏡とよりなる反射鏡と；この後部反射鏡
   を光軸方向前方に付勢する弾性部材と；この後部
   反射鏡を所定量以上前方に移動しないよう規制す
   るストツパと；上記放電管を支持し、撮影レンズ
   の焦点距離に合わせて放電管の光軸方向位置を移
   動設定する設定部材と；この設定部材に設けら
   れ、後方への移動により上記後部反射鏡と当接
   し、後部反射鏡を上記弾性部材に抗し設定部材に
   連動して後方へ移動させる当接部と；を具備した
   ことを特徴とするカメラ用エレクトロニツクフラ
   ツシユの配光角可変装置。