JPS6250597B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6250597B2
JPS6250597B2 JP22422882A JP22422882A JPS6250597B2 JP S6250597 B2 JPS6250597 B2 JP S6250597B2 JP 22422882 A JP22422882 A JP 22422882A JP 22422882 A JP22422882 A JP 22422882A JP S6250597 B2 JPS6250597 B2 JP S6250597B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
groups
surface treatment
woven fabrics
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP22422882A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59116474A (ja
Inventor
Kenichiro Suetsugu
Junji Ikeda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP22422882A priority Critical patent/JPS59116474A/ja
Publication of JPS59116474A publication Critical patent/JPS59116474A/ja
Publication of JPS6250597B2 publication Critical patent/JPS6250597B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、宇宙航空機、電気、自動車などの産
業用複合樹脂材料で用いられる充填剤用の繊維ま
たは織布の表面処理方法に関するものである。 従来例の構成とその問題点 従来、産業用の複合樹脂材料は、充填剤として
の繊維またはその織布を樹脂材料とそのまま混合
して用いるが、または複合材料の引張り強度、曲
げ強度、曲げ弾性率などの各物性を向上させるた
めに、充填剤を表面処理し、樹脂と充填剤との親
和性を良くして用いられていた。このように、複
合材料の物性値を向上させるためには、樹脂と充
填剤との親和性が良くなければならず各種表面処
理剤をかえたり、各種グラフト剤を投入したりし
て、その親和性の向上を検討せねばならなかつ
た。この際、充填剤や表面処理剤にもさまざまな
種類があり、その最適な組み合せについては、一
部は知られておりながらも系統づけられておら
ず、実際に成形してみるより他に方法がなかつ
た。そのため、これらの組み合せを自分なりに系
統づけて考え、さらにその組み合せにしたがい、
1つ1つ混合し、成形し、各物性値を調べる必要
があり、多くの時間と労力を要した。また従来の
表面処理方法は、一般に、充填剤をそのまま液状
の表面処理剤に浸漬した後、それを乾燥しただけ
で用いられ、表面処理剤と充填剤との化学反応が
完全に行なわれておらず表面処理剤充填剤と樹脂
との結合が明らかに不完全であつた。 一方、これに対して、特公昭51−10265には、
充填剤であるガラス繊維と樹脂であるポリプロピ
レンにおいて無水マレイン酸を投入する事によ
り、充填剤と樹脂との親和性が向上する製造方法
が提案されている。 この方法は、シラン処理されたガラス繊維に対
し、投入された無水マレイン酸がグラフト化する
事により、ポリプロピレンとの親和性を向上させ
ているものの、他の樹脂の場合では無水マレイン
酸によるグラフト化では親和性を向上できない。
このように親和性向上の表面処理技術の汎用性が
乏しいという問題があり、満足すべきものではな
かつた。 発明の目的 本発明の目的は、上記問題点を解決し、複合樹
脂材料の諸特性向上のために充填剤として用いる
繊維または織布を樹脂との親和性を向上させるの
に有効で汎用的な表面処理方法を提供するもので
ある。 発明の構成 本発明者らは前記、従来の問題点に鑑み、鋭意
研究を重ねた結果、本発明に至つたものである。
本発明は、繊維またはその織布を、フツ素化、塩
素化などのハロゲン化する工程と、グリニヤール
試薬を用いたグリニヤール反応を実施させる工程
と、二酸化炭素や塩酸を用いて繊維または織布に
カルボキシル基を生じさせる工程又は酸化した後
加水分解して水酸基を生じさせた後カツプリング
剤を用いて各種官能基を生じさせる工程とで構成
されている。 また、この表面処理方法は、充填物の表面に特
にカルボキシル基、水酸基、ビニル基、アミノ
基、エポキシ基などの官能基を生じさせる事が容
易であり、かつ大量に効率よく形成する事が可能
である。このように、本発明者らは、充填物と樹
脂との親和性が飛躍的に向上するという、従来の
製造方法にはみられない、全く新規な優れた製造
方法であることを発見した。 たとえば、繊維または織布上にカルボキシル基
を生じさせるために、望ましくは繊維またはその
織布をフツ素化、塩素化したのち、グリニヤール
反応を実施し、二酸化炭素と塩酸を作用させれば
よい。また、繊維または織布上に水酸基を生じさ
せるためにはフツ素化、塩素化工程と、グリニヤ
ール試薬でのグリニヤール反応工程を経た後、酸
化処理し、加水分解すればよい。さらに繊維また
は織布上にビニル基、アミノ基、エポキシ基など
を生じさせるためには、望ましくは前記の方法で
水酸基を生じさせた後、ビニルシラン、アミノシ
ラン、エポキシシランなど、それぞれのシランカ
ツプリング剤を作用させるとよい。 このように本発明は、実施例として模式的に第
1図に示すごとく、ハロゲン化工程と、グリニヤ
ール反応工程と、カルボキシル基導入工程、水酸
基導入工程、さらにシランカツプリング処理工程
を経た後、ビニル基導入工程、アミノ基導入工
程、エポキシ基導入工程から成つている。故に、
繊維または織布の表面処理方法として極めて広範
囲な応用展開が可能である。 実施例の説明 以下本発明の詳細を実施例において示す。 実施例1、アラミド繊維を600(〓)の反応容
器内でN2ガスで置換を施した後F2ガスを2時間
流入して繊維をフツ素化する。この織布と2−ブ
ロムプロパンに、金属マグネシウムを作用させて
生じるグリニヤール化合物に浸漬し、30℃で約5
分間加熱する。この繊維を純水で洗浄した後、さ
らにこれを水中に浸漬し二酸化炭素を常温で10分
間吹き込む。これを、0.5規定HCl中に浸漬した
後、減圧乾燥した。この繊維表面にカルボキシル
基が生じたかどうかを確認するために試料の1部
を水中に浸漬した後、チオニルクロリドを2滴加
えて蒸発乾固し、塩酸ヒドロキシルアミン飽和溶
液2滴およびアルコール性水酸化ナトリウム数滴
を加え、反応物をアルカリ性にした後、再び加熱
し、最後に0.5N塩酸数滴を加えて酸性とし、1
%塩化第2鉄を加えた。その結果、ヒドロキサム
酸鉄錯塩を形成して、ほとんど紫色または赤色を
呈色し、確かにアラミド繊維表面にカルボキシル
基が形成されている事が確認された。 この処理された繊維と未処理の繊維とをそれぞ
れ30体積%となるようにエポキシ樹脂(アラルダ
ルトGY260;100g、ジエフアーミンD−230;25
g、ジエフアーミンAC−398;10g)とを混合し
てホツトプレスでプレートを成形した。 さらに、このプレートからASTM規格に準じ
た所定の試験片を切り出し、インストロン試験機
で曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。それを処理
した繊維を充填した発明品と未処理の繊維を充填
した従来品とを比較して第1表に示している。発
明品No.1〜5は従来品No.6〜10に比べ、曲げ強度
で平均34.2%、曲げ弾性率で平均21.2%の物性値
の向上がみられた。 さらにこのプレートの一部を切り出し、その破
断面を走査型電子顕微鏡で観察すると、処理した
方が未処理の繊維に比べ、樹脂と良く相溶してい
る事が確認された。
【表】 実施例 2 実施例1と同様にして、アラミド繊維をフツ素
化した後、グリニヤール反応を実施し、充分に洗
浄して、この繊維を水中に浸漬し、酸素を常温で
10分間吹き込んだ後、減圧乾燥した。この繊維表
面に水酸基が生じたかどうか確認するために、試
料の一部を水1mlに浸漬し、硝酸セリウムアンモ
ニウム(NH42Ce(NO36試薬を2滴加えると、
配位化合物〔Ce(NO35(OR)〕2-をつくり、赤
色を呈し、確かにアラミド繊維上に水酸基が形成
されている事が確認された。 次に実施例1と同様な方法で所定の試験片を作
成し、これをASTM規格に準じて、曲げ強度と
曲げ弾性率を測定した。その試験片20本の平均値
の結果を発明品と従来品とを比較して第2表に示
している。発明品は、従来品に比べて曲げ強度で
42.9%、曲げ弾性率で25.2%の物性値の向上がみ
られた。 また、実施例1と同様にして、エポキシ樹脂と
の相溶性を走査型顕微鏡で観察すると、処理した
方がしない方よりも、よく相溶している事が確認
された。
【表】 実施例 3 実施例2と同様な方法で、炭素繊維表面上に水
酸基を形成する。この繊維100gを、水100mlに塩
酸1滴と、ビニルシランカツプリング剤ビニルト
リエトキシシラン(日本ユニカー、NUCシラン
カツプリング剤、A−151)1gWを添加した混
合液の中に、常温で5分間浸漬し、これを減圧乾
燥する。 この繊維の表面上に不飽和のエチレン性二重結
合が生じたのかどうかを確認するために、試料の
1部を水中に浸漬し、2規定Na2CO31滴と、0.5
%KMoO41滴を加えると、ただちに紫色が消失し
て、かつ色を呈し、ビニル基を生じている事が確
認できた。第3表に示す、ビニルシランカツプリ
ング剤についても同様に、不飽和のビニル基を、
繊維表面上に形成できた。 次に実施例1と同様な方法で所定の試験片を作
成し、これをASTM規格に準じて、曲げ強度と
曲げ弾性率を測定した。その試験片20本の平均値
の結果を発明品と従来品とを比較して第4表に示
している。発明品は、従来品に比べて曲げ強度
で、47.2%、曲げ弾性率で28.7%の物性値の向上
がみられた。また実施例1と同様にして、エポキ
シ樹脂との相溶性を走査型顕微鏡で観察すると、
処理した方が未処理の方より、よく相溶している
事が確認された。
【表】
【表】
【表】 実施例 4 実施例2と同様な方法で炭素繊維表面上に水酸
基を形成する。これら100gを水100mlに塩酸1滴
とアミノシランカツプリング剤γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン(信越化学KBE903)1g
を混入したものの中に、常温で5分間浸漬し、こ
れを減圧乾燥する。 この繊維上にアミノ基が生じたのかどうか確認
するために、試料の1部を水中に浸漬し、これに
5%1・2−ナフトキノン−4−スルホン酸カリ
ウム溶液2滴、2Nカセイソーダ1滴を加えると
溶液は赤橙色を呈し、確かにアミノ基が形成でき
た事を確認できた。第5表に示す、アミノシラン
カツプリング剤についても同様に、アミノ基を繊
維上に形成できた。 次に実施例1と同様な方法で所定の試験片を作
成し、これをASTM規格に準じて、曲げ強度と
曲げ弾性率を測定した。その試験片20本の平均値
の結果を、従来品と発明品と比較して第6表に示
している。発明品は従来品に比べて曲げ強度で
35.0%、曲げ弾性率で37.4%の物性値の向上がみ
られた。また実施例1と同様にして、エポキシ樹
脂との相溶性を走査型電子顕微鏡で観察すると、
処理した方が未処理の方より、よく相溶している
事が確認された。
【表】
【表】 実施例 5 実施例2と同様な方法でアラミド繊維上に水酸
基を形成する。この繊維の100gを、水100mlに塩
酸1滴と、エポキシシランカツプリング剤γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化
学KBM403)1gを混合したものの中に、常温で
5分間浸漬し、これを減圧乾燥する。この繊維の
表面にエポキシ基が生じたのかどうかを確認する
ために、試料の1部を水中に浸漬し、これにメチ
ルアミン500mgを添加し、30℃10分間加熱する。
放冷したのち、硝酸セリウムアンモニウム試薬を
2滴加えると、赤色を呈したので確認できた。第
7表に示すエポキシシランカツプリング剤につい
ても、同様に、繊維の表面にエポキシ基が形成で
きた。 次に実施例1と同様な方法で所定の試験片を作
成し、これをASTM規格に準じて、曲げ強度と
曲げ弾性率を測定した。その試験片20本の平均値
の結果を、従来品と発明品とを比較して第8表に
示している。発明品は従来品に比べて、曲げ強度
で24.4%、曲げ弾性率で51.5%の物性値の向上が
みられた。また実施例1と同様にして、エポキシ
樹脂との相溶性を走査型電子顕微鏡で観察する
と、処理した方が未処理よりも、よく相溶してい
る事が確認された。
【表】
【表】 発明の効果 本発明は、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊
維またはその織布の種類にかかわらず、ハロゲン
化処理工程とグリニヤール反応工程を経て、多量
にしかも効率よく繊維の表面にカルボキシル基、
水酸基、エポキシ基、アミノ基、ビニル基などの
各種官能基を任意に生じさせることができる。こ
れは従来のように繊維の種類に応じて個々の表面
処理剤、表面処理技術が固定化ものにくらべ、極
めて効率よく、短い工程で繊維に表面処理を施す
ことが可能である。また、複合樹脂材料のベース
ポリマーとの親和性が向上し、ひいては複合樹脂
材料の寸法安定性、機械的強度の改良、向上を生
じさせる要因となる。特に、曲げ強度、曲げ弾性
率特性において、本処理繊維を用いた複合樹脂材
料よりも25〜50%性能向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の一実施例を示す模式図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ハロゲン化工程と、グリニヤール反応工程を
    経ることによつて表面に各種官能基を形成する、
    繊維または織布の表面処理方法。 2 繊維、または織布を構成する繊維は、炭素繊
    維、アラミド繊維、ガラス繊維である特許請求の
    範囲第1項記載の繊維または織布の表面処理方
    法。 3 各種官能基は、カルボキシル基、水酸基、ビ
    ニル基、アミノ基、エポキシ基である特許請求の
    範囲第1項記載の繊維または織布の表面処理方
    法。
JP22422882A 1982-12-20 1982-12-20 繊維または織布の表面処理方法 Granted JPS59116474A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22422882A JPS59116474A (ja) 1982-12-20 1982-12-20 繊維または織布の表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22422882A JPS59116474A (ja) 1982-12-20 1982-12-20 繊維または織布の表面処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59116474A JPS59116474A (ja) 1984-07-05
JPS6250597B2 true JPS6250597B2 (ja) 1987-10-26

Family

ID=16810506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22422882A Granted JPS59116474A (ja) 1982-12-20 1982-12-20 繊維または織布の表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59116474A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3820971A1 (de) * 1988-06-22 1989-12-28 Degussa Aramidfaser-verstaerkte epoxidharze
JPH0623804U (ja) * 1992-07-29 1994-03-29 小野谷機工株式会社 タイヤ着脱装置
JP6453098B2 (ja) * 2014-02-19 2019-01-16 大阪ガスケミカル株式会社 可溶化炭素材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59116474A (ja) 1984-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4425384A (en) Polymer-reinforcing compositions and their preparation
CA1077182A (en) Unsaturated epoxy compound-unsaturated silane-filler-polyamide composition and processes therefor
JPS6250597B2 (ja)
US4480005A (en) Thin layer thermoplastic polymer bonded covalently at its surface to a mineral component
CN109898328B (zh) 一种改性芳纶纤维及其加工工艺
JP2879804B2 (ja) ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法
CN111535020B (zh) 一种混凝土用高强高模pan纤维的改性方法
JP3243344B2 (ja) ゴム補強用芳香族ポリアミド繊維の表面処理方法
JPS5818937B2 (ja) 有機合成重合体のグラフトヒドロペルオキシド基を有する無機充填材の製法
JPS6226671B2 (ja)
JPS621626B2 (ja)
JPS5925823B2 (ja) ポリアミド組成物
JPH0684435B2 (ja) 粘土鉱物―ナイロン複合体の製造方法
KR940004869B1 (ko) 폴리아미드 수지 조성물
CN103897351B (zh) 一种碳纤维复合材料及其制备方法
KR900003109B1 (ko) 고강도 복합재료의 제조방법
JPH11181279A (ja) エンジン冷却水系部品用ポリアミド樹脂組成物及び成形体
CN114716801B (zh) 一种韧性强的聚酯材料及其制备方法
CN117866422A (zh) 耐磨尼龙材料及其制备方法
JPS62215635A (ja) 導電性樹脂成形物
JPS6086162A (ja) ポリアミド樹脂組成物
JPH06322024A (ja) ポリオレフィンのアミノ基変性方法
CN115160770A (zh) 一种阻燃尼龙材料及其制备方法
JPS6361424B2 (ja)
CN117229537A (zh) 一种高分子纤维增强制备高性能pc/abs合金材料的方法