JPS6250039A - 管端アプセツト加工用マンドレル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、管の端部をアプセット加工する際に使用する
管端アプセット加工用マンドレルに関する。

〔従来の技術〕

管の接続法としてねじによることが多いが、ねじ切りに
より管の有効肉厚が減少し接続部の強度が低下するので
、油井管等強度を重視する管においては、管の端部をア
プセット加工により肉厚を増加することが行なわれてい
る。

このアプセット加工は、ダイ、グリッピング・ジョー、
マンドレルの３点の工具によって行なわれる。

第２図は、このアプセット加工のうち、管の外径を拡大
して肉厚を増加するものの一例を示すものであり１図に
おいて、ダイ１は、軸線を含む平面を分割面とする半割
り型１，１′で構成され、その内面は、両端面１ａ、１
ｂから所定の軸方向長さの部分を、アプセット加工後の
被加工管の直径に対応して、アプセット加工前の被加工
管Ｔの外径りより大きい直径のＤｕとされている。ダイ
よは、通常本例のように軸方向に対称とされ、一方が使
用により損傷した場合、前後を反転して他方を再度使用
可能とすることが多い。それぞれの半割り型１．１′は
、加工機に取付けられたダイホルダー４．４′で保持さ
れ、その分割面を互いに密着、離反操作可能とされてい
る。

グリッピング・ジョーＩは、ダイ↓の直後力しこ設けら
れ、やはり半割りとされ、それぞれホルダーにより開閉
されることにより、被加工管Ｔをその外径で保持、解放
可能とされ、また内径には滑り止めのため、周方向に連
なる溝が多数刻設されている。

マンドレル３は、被加工管Ｔの内径、に対応した直径の
先端部３ａ及び該先端部の後方に直径拡大による肩面３
ｂを経て、前記ダイよの入口部直径Ｄｕに嵌入可能な直
径の部分３Ｃを有する。

アプセット加工は、ダイ↓、グリッピング・ジョースを
それぞれ分割面で解放して、先端部から所定長さくダイ
上の先端面１ａから中央小径部まで）の部分を加熱され
た被加工管Ｔが、先端面をダイ↓の先端面１ａにほぼ一
致して供給され、ダイ上及びグリッピング・ジョースを
閉じた後、マンドレル３を矢印５の方向に前進させるこ
とにより行なわれる。被加工管Ｔは、後方をグリッピン
グ・ジョー基で保持され、内径をマンドレル３の先端部
３ａで保持されつつ先端面をマンドレル３の肩面３ｂで
軸方向に圧縮されることにより、その外径をダイ１の大
径部Ｄｕで制限されつつ据込み加工、つまりアプセット
加工される。

アプセット加工完了後は、マンドレル３が後退した後、
ダイ上、グリッピング・ジョーＩが開放され、被加工管
が取出され、各工具の加工面は、潤滑剤を含有した水又
は油脂等のスプレーにより冷却及び潤滑剤の塗布が行な
われる。

従来、このアプセットに使用するマンドレル３は、ＪＩ
Ｓ　　５ＫＤ６１又はこの相当鋼を焼入れ、焼もどし、
熱処理した後、窒化処理を施したものが使用されていた
。しかし、このマンドレル３は１２００〜１３００℃の
高温に加熱された被加工管Ｔと高圧力で接触して高温に
急加熱される一方で、水スプレー等で急冷却されること
を繰返されるため、ヒートチェックが発生し、このヒー
トチェックで荒れた面は焼付きを発生し易く、比較的早
期に使用不能となり、また、焼付きを起点として極く初
期に折損する等の事故を発生し易かった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、作業面の特性を改善して優れた寿命のアプセ
ット加工用マンドレルを提供することを目的とする。

〔問題を解決するための手段〕

本発明は、被加工管と接する面に粉体肉盛り溶接により
、Ｃｏ基合金またはＣｏ基合金に硬質粒子を分散させた
層を肉盛り溶接したことを特徴とする管端アプセット加
工用マンドレルである。

〔作用〕

前記のように従来のマンドレルは、窒化処理を施したも
のであるが、本発明者らは、窒化処理が施された従来の
マンドレルについて種々調査した。

その結果、窒化処理は、このマンドレル等急加熱。

急冷却される用途に対しては、適当な処理ではないこと
を知見した。

すなわち、窒化層は母材に比し熱伝導率が低いため、前
記加工条件で広温度範囲かつ急速な温度変化を受けると
ともに、急峻な温度勾配、したがって、大きな熱応力を
生じ、その極めて脆い性質により、ヒートチェックを受
は易い。また、窒化層は０．１〜０．３ｍ程度と薄いも
のであるから、母材の昇温を防止し得す、母材は焼もど
し効果を受けて低硬度化し、脆い窒化層のバックアップ
作用を大幅に低下する。また窒化層は、高温硬さが比較
的低く、使用条件では耐摩耗性が低い。

本発明は、上記知見から窒化に代る表面層を種々検討し
た結果、Ｃｏ基合金又はこれに硬質粒子を分散保持させ
た層を粉体肉盛り法で形成させることにより、高寿命の
マンドレルが得られる見通しが得られたことによるもの
である。

Ｃｏ基合金の肉盛り層は、高温強度、耐酸化性。

耐食耐摩耗性に優れており、もちろん窒化層に比し、大
幅に高い靭性及び熱伝導率を有するから。

急加熱、急冷却によく耐え、耐ヒートチェック性が大き
いことが判った。また、肉盛り層は窒化層に比し、大幅
に厚くすることができるから、母材を加熱から保護し、
焼もどし効果を受けることをを防止することができる。

Ｃｏ基の肉盛り用合金は、一般に被加工性が低く、特に
高炭素含有型のものは、伸線がほとんど困難であり、鋳
造等で製造された溶接棒は非常に高価であり、小径のも
のの入手はほぼ不可能である。

本発明は、このＣｏ基合金の肉盛りを、粉体肉盛り溶接
法で行うものである。この溶接法は、粉末を使用するも
のであるから、溶接棒の製造性には関係せず、また硬質
粒子を多量に保持含有した肉盛り層を得ることが可能で
ある。また、肉盛り層の厚みを広範囲に調整可能で、こ
の厚みを薄くした場合でも肉盛り層は母材で希釈される
ことが少なく、希釈による肉盛り層の特性低下が少ない
。

また、母材との境界部は各合金成分が漸進的に変化し、
特に熱応力の緩和に有効である。

なお、Ｇ　Ｏ，１−２，５ｗｔ％、Ｃｒ　１８−３２ｖ
ｔ％、Ｗ　３−２０ｔｉｔ％を含み、又は必要により１
５ｗｔ％以下のＮｉを含み、残部ＣＯからなるＣｏ基合
金は、通常ＣＯ基裏表面硬化肉盛合金と呼ばれるもので
ある。また粉体肉盛り溶接法は、複数種の粉末を混合し
つつ肉盛り溶接可能であり、本発明は、ｗｃ、ｖｃその
他の硬質粒子を混合使用することを含むものである。

〔実施例〕

第１表に化学成分を示すＡ及びＢの二種の素材を用い、
それぞれ３個及び２個のマンドレル母材を製作し、焼入
れ、焼もどし熱処理により硬さをＨＲＣ約４５と従来の
窒化層に比し、やや低目とし、従来発生していた段付部
等からの折損を防止した。

この母材に第２表に示す化学成分１〜４のＣｏ基合金粉
末及び硬質粉末ＷＣとＶＣを使用して、プラズマ粉体肉
盛り溶接を行った。第１図は、実施例のマンドレルの断
面図である。

第１表 （ｗｔ％） 第２表 肉盛り厚さは、それぞれ約２＋１１１１とし、この肉盛
り後、応力除去のため、母材それぞれの焼もどし温度よ
り２０℃低い温度で２時間加熱して徐冷し、仕上加工し
た。

肉盛り層の仕上代は、約０．５ｍである。適用母材は第
２表にＱ印で示した。

これらの各工程で作業はいずれも順調であり、また仕上
加工後行った染色浸透探傷試験で異常はみられなかった
。これらのマンドレルは、現在順調に稼働中であり、従
来の窒化処理品に比し、大幅な寿命延長が期待されてい
る。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明はマンドレルに対し、従来行
なわれていた窒化処理が、使用条件に対して適当な処理
ではないことを調査の結果知見し、これに代る処理法を
見い出したことによるものであり、その粉体肉盛り層が
窒化層に比し、高靭性である等により耐ヒートチェック
性が高いことから、大幅な寿命延長が期待できるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例のマンドレルの断面図、第２図
は管端アプセット装置及び作業の概要を説明する図であ
る。 上：ダイ、主ニゲリッピング・ジョー、３：マンドレル
、３ｄ：粉体肉盛り溶接層、Ｔ：被加工管代理人　弁理
士　高石橋馬　１．、、　、’Ｊ７：　、　、”　（ｆ
ｌ、−袋′ 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　管の加熱された端部を軸方向に圧縮してその肉厚を
   拡大する管端アプセット加工用マンドレルにおいて、前
   記被加工管と接する面に粉体肉盛り溶接により、Ｃｏ基
   合金またはＣｏ基合金に硬質粒子を分散保持させた層を
   肉盛り溶接したことを特徴とする管端アプセット加工用
   マンドレル。 ２　肉盛り層は、重量％で、 Ｃ０．１〜２．５％ Ｃｒ１８〜３２％及び Ｗ３〜２０％ を含み、もしくは必要によりさらに１５％以下のＮｉを
   含み、残部不可避不純物及びＣｏからなるＣｏ基合金、
   又はこれに硬質粒子を分散保持させたものである特許請
   求の範囲第１項記載の管端アプセット加工用マンドレル
   。