JPS624965Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は照明器具、特に天井面から垂下すす
るコード等の吊具の下端に吊り下げる円形ランプ
使用の照明器具に関するものである。

最近の照明器具は類以的なデザインが多く、従
つて業界としては販売価格競走のみの傾向があ
り、特に円形ランプ使用の吊下形照明器具におい
ては増々激しい状況にある。その為デザイン的に
同業他社製品と比べ特徴ずけるため、従来第１
図、第２図に示すような薄形化を図つた照明器具
の提案があつたが、色々な理由で製品化されてな
かつた。これらの理由となる一因を構成と共に述
べると次のようになる。

第１図の場合は安定器１を覆う筒形のケース２
があり、この安定器１は取付金具３で筒形ケース
２に固定している。

筒形ケース２の底部には底板４がありねじ５等
により筒形ケース２に固定している。この底板４
の下面にはスイツチ６豆球ソケツト７等の電装品
が固定してあり、外端縁部８にはセート９が係合
載置している。上記構造のものにおいては次のよ
うな欠点があつた。

(1) 個体として完成された安定器を筒形ケース内
に収納している為に、安定器から発生した熱が
筒形ケース内に篭り、さらにその熱が筒形ケー
スの外部から放熱される為、放熱効果は悪く、
従つて性能の良い（熱発生の少ない）安定器を
使用しなければならなかつたこと。

(2) 安定器を固定する為の取付金具を必要として
いたこと。

(3) 下面側から器具を見た場合スイツチ豆球ソケ
ツト等の電装品が直接見えてデザイン的に劣つ
ていたこと。

また第２図の場合は筒形ケース１ａこの内部に
安定器エレメント１ｂがある。下端に若干の空間
１ｄを残し上記筒形ケース１ａと安定器エレメン
ト１ｂとの間にコンパウンド１ｃを充填してあ
る。この下端空間１ｄにスイツチ６豆球ソケツト
７等の電装品を収納固定している。筒形ケースの
下端部１０にはセード９がねじ５等により固持し
ている。上記構造のものにおいては次のような欠
点があつた。

(1) 下部空間にランプからの熱が篭り安定器の温
度上昇に悪影響を与えること。

(2) 下面側から器具を見た場合スイツチ、豆球ソ
ケツト等の電装品が直接見えてデザイン的に劣
つていたこと。

(3) 比較的高温となる筒形ケースの外面にセード
が直接触れているためセード全体の材料を高温
に耐えるものを必要とし、この為原価性が悪く
なつたこと。

この考案は上記のような従来品の欠点を改良し
たものである。以下この考案の一実施例を第３
図、第４図を参照して説明する。すなわち、筒形
の安定器１は筒形のケース１ａの内部に安定器エ
レメント１ｂを収納しこの空間部にはコンパウン
ド１ｃが充填されている。筒形ケース１ａの下端
には電装品ケース取付部１１を有する底板４がね
じ５ａでその下端面を閉塞するように取り付けら
れている。電装品取付板１２にはスイツチ６、豆
球ソケツト７等の電装品が取り付けられてあり、
スイツチ６にはスイツチ引き紐６ａが付いてい
る。そしてこれらの電装品を覆うように樹脂製の
電装品ケース１３が上記筒形ケース１ａの底板４
に設けられた電装品ケース取付部１１に上記電装
品取付板１２とともに共締固定されている。電装
品ケース１３の下面中央にはスイツチ引き紐６ａ
が挿通する貫通孔１３ａが設けられている。また
側面にはランプソケツトリード線１４が挿通する
切欠き孔１３ｂと豆球１５の逃げ用貫通孔１３ｃ
が設けられ、さらに外周縁部にはセード９および
安定器底板４の位置決めとなる凸部８ａを突設す
るとともに、セード９を係合載置する外端縁部８
を、その凸部８ａより延設している。なお１６は
ランプ、１７はコード、１８はコード張力止めで
ある。次に組立て方を第４図を参照して述べる
と、 (1) 筒形安定器１から出た口出線１ｅと電装品取
付板１２に取り付けられた電装品とを電気的に
接続する。

(2) スイツチ引き紐６ａを電装品ケース１３の貫
通孔１３ａに通す。

(3) ランプソケツトリード線１４を切欠き孔１３
ｂに通す。

(4) 電装品ケース１３の中に電装品取付板１２を
入れ底板４とねじ５ｂにより共締固定する。

(5) セード９を外端縁部８に載置する。

これにより組立は完了する。以上の構成からな
るこの考案の照明器具は、従来例と比べ次のよう
な利点がある。

(1) 電装品ケースを設けることにより、電装品が
その電装品ケースに覆われるため下面側から器
具を見た場合デザイン的にスツキリしたものに
できる。

(2) 安定器エレメントで発生した熱はコンパウン
ドを通じ筒形ケースの外部に効率よく放熱す
る。

(3) 筒形安定器の底面を覆うように電装品ケース
がある為、ランプの熱が安定器に伝わることが
遮ぎられ、安定器温度上昇に与える影響が少な
い。

(4) セード係合部を電装品ケースの外端部に設け
ているので、セード係合部に係合されたセード
は安定器ケースより離隔した位置で装着される
ことになり、熱の影響が少なく、セードの材料
を一般の材料、例えばスチロール樹脂等の使用
ができ、原価を下げることが可能となる。

(5) 電装品ケースの中央にスイツチ引き紐を導出
したため、、デザイン的要求に対する対応力を
大きくすることができる。

尚この考案の応用例としては次のものが考えら
れる。

(1) 第５図の如く筒形安定器１は複数個の安定器
エレメント１ｂ，１ｂで構成すれば多灯用の照
明器具となる。

(2) 第６図の如くコードの代りにチエーン１７ａ
を用いるとチエーン吊り照明器具となる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来例を示す断面図、第３図
はこの考案の一実施例を示す断面図、第４図はそ
の一部断面とした分解斜視図、第５図はこの考案
の応用例を示す断面図、第６図はこの考案のさら
に異なる応用例を示す平面図である。 図中、１は安定器、１ａはケース、１ｂは安定
器エレメント、１ｃはコンパウンド、４は底板、
１３は電装品ケース、尚、各図中同一符号は同一
または相当部品を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に安定器エレメントを収納するとともにコ
   ンパウンドを充填した両端が開口の筒体と、この
   筒体の下端に取り付けられ端面を閉塞する底板よ
   りなる安定器、この安定器の底板の下方に取り付
   けられ、スイツチ、豆球ソケツト等の電装品を収
   納するとともに、外端縁にセード係合部を有し、
   かつ下面中央に上記スイツチのスイツチ引き紐を
   挿通させる貫通孔を有した電装品ケース、上記セ
   ード係合部に係合されるセードを備えたことを特
   徴とする照明器具。