JPS6249089B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアツプフロータイプの過装置に関す
る。

アツプフロータイプの過装置は、上端開口の
過槽内に積層堆積された材の下方から未処理
原水を供給し過された処理水を上部から溢流取
出すようにした構成となつているが、材に目詰
りを生じて過能力が低下するため、定期的に
過稼動を停止して材を洗浄する必要がある。こ
の場合、材の目詰りが原水供給部分近傍だけで
あるにもかかわらず、槽内に積層堆積させた材
の全部を洗浄しなければならない。このため、
材洗浄に多量の水を使用しなければならないだけ
でなく、過稼動を長時間ストツプしなければな
らないため、全体としての過能率は著しく低
く、又洗浄水多量使用による不経済がある等の欠
点がある。

本発明は、アツプフロータイプの過装置にお
ける材の目詰りが、原水の供給される下方の
材近傍にあり、目詰り汚泥の重力が下方へ作用し
ている点に着眼して、これらの汚染材を、未処
理水の過に影響を与えることなく徐々に取り出
してこれを洗浄し過槽内へ戻すようにして、連
続過の達成と材洗浄に要する洗浄水量の削減
の達成を目的としている。

本発明の連続過装置は、上端開放となつた槽
本体１と分離槽２とから成り、槽本体１を底部に
材取出口３を備え、材積層空室４内に未処理
水供給管５が配管開口され且つ上部には溢流処理
水取出口６のある構成とし、分離槽２は漏斗型の
分離室本体７の内部中央に、排水通路８の一端が
分離室本体７底部の流入口９に対峙して開口し且
つ排水通路８の他端が分離室本体７から引き出さ
れた構成とし、この分離槽２が、排水通路８の他
端を槽本体１の処理水溢流レベルより下方で開口
させて槽本体１外へ排出するよう槽本体１の材
積層空室４上方に配設され、槽本体１底部の材
取出口３と分離槽２とが、分離槽２方向へ材を
流動させるための駆動源を具備した洗浄用通路１
０で配管連結されていることを特徴としており、
第１図に示した実施例においては、分離槽２の分
離室本体７下に斜面に分散孔１１を穿設した分散
傘１２を吊架させ、材を流動させるための駆動
源としてジエツトポンプ１３を用いたものを示し
ている。又分散傘１２の上方に開口する分離室本
体７の流入口９には、開閉バルブ１５が取付いて
おり、材取出口３にもストツプバルブ１６が取
付いている。更に洗浄用通路１０は、槽本体１の
外部を通つて分離槽２に至る構成としている。図
中１７は材である。

上記本発明装置において、未処理水供給管５か
ら材１７内へ供給された未処理水は、材１７
内を通つて上昇し、溢流処理水取出口６へ流出す
る点では従来のアツプフロータイプのものと同じ
である。しかし、槽本体１の底部のストツプバル
ブ１６を僅かに開いてジエツトポンプ１３から高
圧洗浄水を噴射すると、噴射口近傍に設けた空気
導入管１８から空気が導入され、高圧洗浄水と空
気とが洗浄用通路１０を上昇するようになる。こ
の時、材の自重と高圧水噴射による吸引との両
作用で洗浄用通路１０内へ入つた汚染材が、高
圧洗浄水と空気の混合体によつて洗浄用通路内へ
送り込まれ、ここで撹拌洗浄されながら分離槽へ
送り込まれる。洗浄された材は、その自重と遠
心分離作用等によつて沈降し、材から分離して
浮遊する汚れは処理水の溢流高さよりも低位置で
流出する排水通路構造によつて生ずる流れ或いは
遠心分離中心部に生ずる上昇流によつて、排水通
路から排出されるようになる。そして、分離槽か
ら落下した洗浄された材は、分散傘によつて槽
本体内の積層材上へ戻される。

以上のようにアツプフロータイプの過装置に
おいて、槽本体底部に材取出口を設け且つ槽本
体上部に分離槽を設けて両者を洗浄用通路で配管
する構成としたから、最も汚れ、目詰りのはげし
い部分の材を、槽本体底部から順次取出して、
過能力のある上層部の材部分を下降させ得る
ようになり、且つ洗浄した材を順次材層上へ
堆積するから、材を洗浄しながら、未処理水の
過と継続させることができる。又材を高圧水
と空気等でもつて、洗浄用通路内で撹拌洗浄する
こと及び材の一部を取出して順次洗浄すること
によつて、材に付着した汚れ等が確実に材か
ら分離するようになり洗浄効率が著しく向上す
る。従つて、極めて少ない洗浄用水でもつて材
洗浄が達成でき、その経済性は著しく良好とする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の実施例断面構成略図であ
る。 １……槽本体、２……分離槽、３……材取出
口、４……材積層空室、５……未処理水供給
管、６……溢流処理水取出口、８……排水通路、
１０……洗浄用通路、１７……材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上端開放となつた槽本体と分離槽とから成
   り、槽本体を、底部に材取出口を備え、材積
   層空室内に未処理水供給管が配管開口され且つ上
   部には溢流処理水取出口のある構成とし、分離槽
   は、漏斗型の分離室本体の内部中央に、排水通路
   の一端が分離室本体底部の流入口に対峙して開口
   し且つ排水通路の他端が分離室本体から引き出さ
   れた構成とし、この分離槽が、排水通路の他端を
   槽本体の処理水溢流レベルより下方で開口させて
   槽本体外へ排出するよう槽本体の材積層空室上
   方に配設され、槽本体底部の材取出口と分離槽
   とが、分離槽方向へ材を流動させるための駆動
   源を具備した洗浄用通路で配管連結されているこ
   とを特徴とする連続過装置。 ２ 駆動源が、高圧水を噴射するジエツトポンプ
   である特許請求の範囲第１項記載の連続過装
   置。 ３ ジエツトポンプが、噴射ノズルを囲繞する管
   壁から気体が供給される構成である特許請求の範
   囲第２項記載の連続過装置。 ４ 分離槽が、漏斗口下に分散傘が吊持された構
   成である特許請求の範囲第１項記載の連続過装
   置。 ５ 分離槽への洗浄用通路の接続が、遠心分離構
   造となつている特許請求の範囲第１項記載の連続
   過装置。