JPS6249034B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高圧ガスを利用するタバコ膨化方法お
よびそのために装置に関するものであり、なお詳
細に述べれば高圧ガスがＵ―字形膨化管に流入す
る前にベンチユリ管型通路を通過することによ
り、該ベンチユリ管型通路に形成される吸引力で
切刻されたタバコを騒音を伴うことなく簡便に移
送しうるようにしたことを特徴とするタバコ膨化
方法および装置に関するものである。

タバコの中骨や葉を切刻したもの（刻草）を高
温高圧の水蒸気を利用して膨化管内に注入して膨
化する方法は韓国特許公告第81―1620号公報によ
り公知である。

この方法は膨化管の入口側面部に開放したホツ
パーを付設し、ホツパー内に刻草を入れた後膨化
管入口に設けた水蒸気噴射装置から水蒸気を噴射
し、その水蒸気噴射力によりホツパー内の刻草が
膨化管内に注入されつつ膨化されうるようにした
ものであり、膨化管内に注入された刻草の膨化は
一応円滑に行いうるものであるが刻膨化管内に刻
草を注入する操作において問題があつた。

すなわち、前述した方法では刻草をホツパーに
装入しなければならないが、そのためには切刻機
で切刻された刻草をホツパーまで移送するために
コンベヤ式移送装置またはスクリユー式移送装置
あるいは振動式移動装置等の動力設備を併設する
必要があり、その結果設備が複雑となり、かつ場
所どり、施設費も嵩むなど経済的な不利を免れえ
なかつた。しかもさらになお一層重視されるべき
欠点は、ホツパー内の刻草が水蒸気噴射力によつ
て膨化管内に注入される時著しく大きな騒音を発
生し適当な消音設備を付設せずには作業しえない
ほどの状態となるのでその対策にも苦慮せざるを
得ないというが問題あつた。

さらになお欠点を述べれば、このＵ―字形膨化
管を利用する膨化方法では高温高圧水蒸気を使用
することによつて膨化管が高温に維持されるの
で、膨化管とこれに接続するサイクロンの内壁に
泥粉が付着し、それを除去するために、たびたび
作業を中断する必要のあることも指摘しなければ
ならない。

本発明の目的はしたがつて極めて簡単な構成に
基き、コンベヤその他の動力施設を必要とするこ
となく、刻草を膨化管まで円滑に移送すると同時
に騒音を伴なうことなく膨化管内に刻草を注入し
膨化させることができ、しかも膨化管に全くタバ
コの泥粉が付着することのないタバコ膨化方法お
よびそのための装置を提供することにある。

本発明の上記の目的を達成するために本発明に
おいては膨化管の一方の端部にベンチユリ管型通
路を形成し、膨化管内に送入される高圧ガスを該
ベンチユリ管型通路を通じて膨化管内に注入せし
める。この際、高圧ガスの噴射によつて発生する
騒音を防止するため膨化管と刻草供給移送管を連
結させ、しかもこの２つの管の連結は外部に対し
て密閉状態になければならない。

本発明によれば高圧ガス供給管より噴射される
高圧ガス、特に高圧空気あるいは水蒸気がベンチ
ユリ管型通路を通過するとき、加速しながら通過
するので通路外側のガス供給管ノズル周囲に低圧
現象が表われ、この低圧現象によつて刻草供給源
の刻草が移送管内に吸引されつつ膨化管内に注入
される。この際発生する高圧ガスの分散による騒
音は移送管内に伝達されるが移送管内に移送され
た刻草に吸収されるので事実上外部に出る騒音は
著しく減殺される。

以下添付図面第１図および第２図について本発
明をなお詳細に説明すると次のようである。

一端が水蒸気分離用サイクロン２に連結された
Ｕ―字形膨化管１の他端部にベンチユリ管型通路
Ａが形成された連結管３を付設する。

連結管３は金属で製造することもできるが、消
音効果を有しかつ強度の大きい材質で製造するこ
とが好ましい。

連結管３は膨化管１と同じ口経で連接され、該
連接部に近くベンチユリ管型通路Ａを形成するよ
うに突出部４をその内側に設け、該突出部を越え
た他端へ向う部分は拡大部５を形成し、その終端
部か閉鎖板６で密閉される。

閉鎖板６の一側には弯曲した刻草移送管７の上
端が密閉状態で管接し、その下端はタバコ切刻機
８の刻草送出装置８′に構成された刻草供給源に
連結する。一方、膨化管１と同軸上に位置する閉
鎖板６の部位には高圧ガス供給管９を膨化管１と
同軸になるように付設し、該供給管９の噴射ノズ
ル９′がベンチユリ管型通路Ａ上にくるようにそ
の端部を連結管３内に突出せしめる。

本発明による移送管７は騒音伝達が少ない金
属、合成樹脂または織布で製造することが好まし
い。

ベンチユリ管型通路Ａは高圧ガス噴射ノズル
９′による高圧ガス噴射時吸引力を発揮して刻草
を膨化管１内に移送する役割をするものであるか
ら、連結管３内にベンチユリ管型通路Ａを設ける
代りに膨化管１内の端部に設けることもできる。
たヾしこの場合には高圧ガス供給管９のノズル
９′とベンチユリ管型通路Ａ間の距離を調節しな
ければならない。

高圧ガス噴射管９のノズル９′から高圧ガス、
特に高圧空気または水蒸気を噴射すると、高圧ガ
スが前記ベンチユリ管型通路Ａを通過する時ガス
の流速が増大しその結果ノズル９′の側方に形成
された刻草注入路Ｂに低圧現象が生じ、刻草を移
送管７中に十分に吸引する程度の吸引力を発生す
るから、刻草は移送管７を通過して連結管３内に
吸入され、さらにこゝから高圧ガスに伴つて膨化
管１内に注入されることになる。

高圧ガス供給管９のノズル９′から噴射される
ガスは200〜500m／ｓの流速で噴射力は1.0〜1.5
Kg／cm²に維持することが好ましく、またその際移
送管７内の刻草吸引速度は20〜50m／ｓになるこ
とが好ましい。

膨化管１の周囲には冷水供給管１１、水蒸気供
給管１２および排水管１３を有する恒温水槽１０
により包囲し、さらに該膨化管１のサイクロン２
側への連結部、すなわち排出端部１′の周囲には
冷水供給管１５と排水管１６を有する冷水水槽１
４により包囲する。

これら恒温水槽１０と冷水水槽１４は刻草の膨
化時膨化管１内周辺に泥粉が付着するのを防止す
るためであり、恒温水槽１０は冷水供給管１１、
水蒸気供給管１２および排水管１３に付設された
バルブを作動して内部温度を88〜98℃に維持する
ことにより膨化管壁にタバコの泥粉が全く付着せ
ず膨化率を高める利点がある。また冷水水槽１４
は冷却水の供給を調節して40〜60℃に維持するこ
とが好ましい。

膨化管１の排出端部はサイクロン２に連結され
ており、サイクロン２の上端には排気ダクト１７
を設けて水蒸気を分離除去し、下端には膨化処理
された刻草排出装置１８を設けて、膨化した刻草
を乾燥装置培等次の段階の処理工程に移送しうる
ようにする。またサイクロン２の外周には外壁１
９に水蒸気供給管２０と排水水管２１を有する加
熱槽を形成して110℃以上の温度に維持し水蒸気
の凝縮を防止するようにする。

本発明によれば上記した如く高圧ガスがノズル
９′より噴射されベンチユリ管型通路Ａを通過す
るとき、発生する吸引力でタバコ供給源の刻草が
移送管７を通じて吸引され膨化管１内に入るこ
とゝなるから、従来法の如くタバコを膨化管１の
入口まで移送するために必要としたコンベヤ装置
等の動力設備が不要となり施設費が節約できるば
かりでなく、さらに刻草供給源から移送管、連結
管を経て膨化管に至るまですべて密閉状態で連接
されているので高圧ガスが噴射される時ならびに
高圧ガスにより刻草が膨化管内に注入される時に
本来発生する騒音が、移送管中を移送される刻草
に吸収されるようになり実際上膨化装置外部には
ほとんど騒音を伝えず作業上の支障を回避するこ
とができる。しかも本発明においては膨化管の周
囲に恒温水槽と冷水水槽とを設置し膨化管の温度
を一定に維持しうるようにしたので膨化管内に泥
粉の付着することを防止することができ、作業能
率の著しい向上が見られる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法を実施するための一つの
装置の側面概略図であり、第２図は第１図の要部
断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高圧ガスを切刻タバコと一緒にＵ―字形膨化
   管内に導入するタバコ膨化方法において、該Ｕ一
   字形膨化管の周囲を恒温水槽により包囲して該恒
   温水槽の温度に維持するとともに、該Ｕ―字形膨
   化管は連結管を介して切刻タバコ供給源からの移
   送管と連結され、外部に対して密閉された管状系
   を構成し、該管状系内連結管部に設けた高圧ガス
   の噴射ノズルから高圧ガスが噴射されるや、該高
   圧ガスが、その途中に設けられたベンチユリ管型
   通路を通過して該膨化管内に導入される如くし、
   その際発生する吸引力を利用して、切刻タバコが
   その供給源からこれに接続した移送管を経て吸引
   され、ついで高圧ガスに伴い膨化管内に注入的に
   供給され、該膨化管内において膨化されることを
   特徴とするタバコ膨化法。 ２ 高圧ガスが高圧空気または高圧水蒸気である
   特許請求の範囲第１項に記載のタバコ膨化法。 ３ 高圧ガスが200〜500m／ｓの噴射速度でベン
   チユリ管型通路内に噴射される特許請求の範囲第
   １項に記載のタバコ膨化法。 ４ Ｕ―字形膨化管の弯曲部は88〜98℃にまた膨
   化管の排出端部は40〜60℃に維持する特許請求の
   範囲第１項に記載のタバコ膨化法。 ５ 恒温水槽に包囲されたＵ―字形膨化管が連結
   管を介して切刻タバコ供給源からの移送管に連結
   され、外部に対して密閉された管状系を構成し、
   該管状系内連結管部に高圧ガス噴射ノズルを有す
   る高圧ガス噴射管お設けるとともに該噴射ノズル
   より膨化管入口端部に至るまでの途中にベンチユ
   リ管型通路を形成し、また該膨化管の排出端部に
   は水蒸気分離用サイクロンを連結したものよりな
   ることを特徴とするタバコ膨化装置。 ６ 該ベンチユリ管型通路を連結管内の膨化管側
   端部に形成した特許請求の範囲第５項に記載のタ
   バコ膨化装置。 ７ 該移送管が金属管あるいは合成樹脂または織
   布で構成されたものである特許請求の範囲第５項
   に記載のタバコ膨化装置。 ８ Ｕ―字形膨化管の周囲は恒温水槽により包囲
   されている特許請求の範囲第５項に記載のタバコ
   膨化装置。