JPS624805Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は食品材料の加熱調理を行なう電気調理
器に関する。

一般に、第１図に示すような電気調理器たとえ
ばオーブントースタが使用されている。図中１は
オーブントースタのケースであつて、ケース１の
前面に開閉扉２、タイマ部３、ヒータ切換部４、
直火・遠火切換レバー５等が設けられている。そ
して、このケース１内には培焼室が形成され、こ
の培焼室内に食品材料を収容してヒータにより加
熱調理するように構成されている。そして第２図
はオーブントースタを正面から見た縦断面図であ
つて、図中６は培焼室である。この培焼室６は筐
体７，７および上部反射板８、下部反射板９でケ
ース１内の空間を区画して形成されている。そし
て、培焼室６には上部ヒータ１０，１０および下
部ヒータ１１，１１が設けられており、上部ヒー
タ１０，１０は上記上部反射板８に取付けられて
おり下部ヒータ１１，１１は上記筐体７下部に取
付けられている。また、この培焼室６には焼アミ
１２が設けられており、この焼アミ上に調理皿１
３を載置するように構成されている。

そして、上記上部反射板８はアーム機構１４に
より上下に移動自在に設けられている。このアー
ム機構１４はケース１前面の直火・遠火切換レバ
ー５に接続されており、この直火・遠火切換レバ
ー５を上下に動かすことにより上記上部反射板８
を上下方向に移動するように構成されている。こ
のため、上部ヒータ１０と調理皿１３との距離は
適宜調整可能であり、調理皿１３上の食品材料の
コゲ具合を調整できるものである。

ところで、この上部ヒータ１０，１０の端子部
は第３図に示すように、筐体７外に突出してお
り、この端子間には導電板１５が架設されてい
る。このため、筐体７には開口１６，１６が設け
られており、この開口１６，１６は上記上部反射
板８の側縁部８ａで遮蔽され上記培焼室６内の熱
の放散を防止するように構成されている。そし
て、この端子には導電線１７が接続されており、
この導電線１７で上記上部ヒータ１０，１０に通
電するように構成されている。

ところが、上記従来のオーブントースタでは上
部ヒータ１０，１０の端子に通電する導電線１７
が端子に接続されており、この導電線１７は上記
上部反射板８の上下移動にしたがつてひん繁に屈
曲される。このため、導電線１７が高温の筐体７
に接触し、導電線１７が焼損するおそれがあつ
た。

本考案は以上のような事情を考慮してなされた
ものであり、その目的とするところは、電気発熱
体の端子に接続された導電線が断線したり、焼損
するおそれのない電気調理器を提供することにあ
る。

すなわち、本考案は、被培焼物を収納する筐体
と、一方の面を熱反射面としてその熱反射面を被
培焼物収容部に向けて前記筐体内に上下動自在に
配設され、前記筐体と共に培焼室を構成するとと
もに、その上下動により前記培焼室の容積を変化
させる反射板と、接続端子が外面に突出する碍子
を両端に有し、この碍子を前記反射板の両端部に
固定するとともに前記接続端子を前記反射板の外
面側に導出させて前記反射面側に装着された電気
発熱体と、前記筐体の側壁外面側に設けられた反
射板作動機構と、前記筐体の側壁に設けられた開
口と、この開口を前記培焼室の外側から塞ぐよう
にして挿通し前記反射板作動機構と反射板とを連
結するとともに、相対向する外向きフランジを有
してチヤンネル状をなす連結部材と、この連結部
材の外向きフランジに内面を接するようにして連
結部材を横断して設けられるとともにこの連結部
材と前記電気発熱体の接続端子を覆うカバー部材
と、一端を前記電気発熱体の接続端子に接続し前
記連結部材とカバー部材とで区画される中空状部
内を通して前記筐体外に導出された導電線とを具
備してなる電気調理器を要旨とする。

以下、第４図ないし第７図を参照して本考案の
一実施例を説明する。第４図は電気調理器たとえ
ばオーブントースタの外観図である。図中１０１
はオーブントースタのケースであつて、ケース１
０１の前面に開閉扉１０２、タイマ部１０３、ヒ
ータ切換部１０４、直火・遠火切換レバー１０５
等が設けられている。そして、このケース１０１
内には培焼室が形成され、この培焼室内に食品材
料を収容してヒータにより加熱調理するように構
成されている。そして、第５図はオーブントース
タを正面から見た縦断面図、第６図は側面から見
た縦断面図であつて、図中１０６は培焼室であ
る。この培焼室１０６は、左右側壁１０７，１０
７と後壁１２２と底壁１２３とからなる筐体、お
よび反射板としての上部反射板１０８、下部反射
板１０９で、ケース１０１内の空間を区画して形
成されている。そして、培焼室１０６には電気発
熱体としての上部ヒータ１１０，１１０および下
部ヒータ１１１，１１１が設けられており、上部
ヒータ１１０，１１０は上記上部反射板１０８に
取付けられており下部ヒータ１１１，１１１は上
記筐体１０７下部に取付けられている。なお、第
５図および第６図中１１０ａは上部ヒータ１１０
の碍子、１１０ｂはヒータ１１０の接続端子であ
つて、碍子１１０ａの外面に突出されている。そ
して、碍子１１０ａを上部反射板１０８に固定す
ることにより、ヒータ１１０はその接続端子１１
０ｂを上部反射板１０８の外面に導出させて内
面、つまり反射面側に装着されている。また、こ
の培焼室１０６には焼アミ１１２が設けられてお
り、この焼アミ上に調理皿１１３を載置するよう
に構成されている。

そして、上記上部反射板１０８は反射板作動機
構としてのリンク機構１１４により上下に移動自
在に設けられている。上記リンク機構１１４は、
側壁１０７の外面に設けられているとともに、第
７図に示すように２本のアーム１１５，１１５と
スプリング１１５ａからなり上部反射板１０８を
水平に保持した状態で上下移動させるように構成
されている。そして、このリンク機構１１４はケ
ース１０１前面の直火・遠火切換レバー１０５に
接続されており、この直火・遠火切換レバー１０
５を上下に動かすことにより上記上部反射板１０
８を上下方向に移動するように構成されている。

そして、上記リンク機構１１４と上部反射板１
０８とは連結部材１１６，１１６で連結されてお
り、この連結部材１１６は上記筐体の側壁１０７
に設けられた開口１１７に挿通されている。そし
て、上記連結部材１１６は相対向する外向きフラ
ンジ１１６ａを有してチヤンネル状をなしている
とともに、その上記開口１１７に挿通された部分
は上部反射板１０８から離れるように折り曲げら
れており、連結部材１１６の下面と上記上部反射
板１０８の上面との間に間隙１１８を存してい
る。

そして、上記上部反射板１０８の上面に突出し
た上記上部ヒータ１１０，１１０の接続端子１１
０ｂ間は良導電性材料で形成された接続板１１９
で接続されている。この接続板１１９は上記間隙
１１８に挿通されて設けられている。そして、上
記接続端子１１０ｂには導電線１２０が接続され
ており、上記上部ヒータ１１０，１１０に通電す
るように構成されている。

そして、上記上部ヒータ１１０，１１０の接続
端子１１０ｂと連結部材１１６とを覆うカバー部
材１２１が設けられている。このカバー部材１２
１は連結部材１１６を横断し、かつその内面を上
記外向きフランジ１１６ａに当接して上記連結部
材１１６を覆つているとともに、この覆い部分に
はカバー部材１２１の一部を切り起こして形成さ
れた爪（図示せず）が設けられている。上記連結
部材１１６とカバー部材１２１とで区画される中
空状部１２４を通つて上記筐体の外部に導出され
る導電線１２０を上記爪で固定するように構成さ
れている。

上記本考案の一実施例では次のような利点を有
する。

まず、側壁１０７の開口１１７を通つて上記筐
体の内外にわたつて設けられた上記導電線１２０
は、側壁１０７の開口１１７を通つた連結部材１
１６とこれを覆つたカバー部材１２１とで形成さ
れた中空状部１２４に挿通されているから、連結
部材１１６およびカバー部材１２１で保護されて
いるので高温の側壁１０７および開口１１７の縁
等に接触して導電線１２０が焼損したり断線した
りするおそれはない。

また、本実施例では、導電線１２０はカバー部
材１２１の爪で固定したので、上記上部反射板１
０８が上下移動して導電線１２０が屈曲されても
導電線１２０の接続端部が断線するおそれはな
い。

なお、本考案による電気調理器は上記一実施例
に限定されるものではない。たとえば導電線１２
０はカバー部材１２１の爪で固定されるものに限
らず、上記連結部材１１６とカバー部材１２１と
の間の中空部１２４により保護されるように構成
されていればよいものである。

以上説明した本考案は上記実用新案登録請求の
範囲の記載の構成を要旨とする。したがつて、ヒ
ータの接続端子が培焼室側に配置されていること
により、これに接続された導電線が筐体内から外
に導出されるにも拘らず、相対向する外向きフラ
ンジを有してチヤンネル状をなす連結部材とこれ
を覆つたカバー部材とで区画された中空状部に上
記導電線を通して筐体の側壁に設けた開口より導
出させたから、反射板の上下動に伴つて導電線が
高温の筐体側壁および開口の縁に接触することを
防止できるものであり、それにより導電線の焼損
および断線のおそれをなくすことができ、また連
結部材は筐体側壁の開口を塞ぐようになつている
から、反射材を反射板作動機構に連結する連結部
材の上下動を許容するために側壁に不可欠な開口
からの熱の逃げを抑制することができる等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のオーブントースタの外観斜視
図、第２図は同正面から見た縦断面図、第３図は
同筐体の斜視図、第４図は本考案の一実施例の外
観斜視図、第５図は同正面から見た縦断面図、第
６図は同側面から見た縦断面図、第７図は同筐体
の斜視図である。 １０６……培焼室、１０７……筐体の側壁、１
０８……上部反射板（反射板）、１１０……上部
ヒータ（電気発熱体）、１１０ａ……碍子、１１
０ｂ……接続端子、１１４……リンク機構（反射
板作動機構）、１１６……連結部材、１１６ａ…
…外向きフランジ、１１７……開口、１１９……
接続板、１２０……導電線、１２１……カバー部
材、１２４……中空状部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 被培焼物を収納する筐体と、 一方の面を熱反射面としてその熱反射面を被培
   焼物収容部に向けて前記筐体内に上下動自在に配
   設され、前記筐体と共に培焼室を構成するととも
   に、その上下により前記培焼室の容積を変化させ
   る反射板と、 接続端子が外面に突出する碍子を両端に有し、
   この碍子を前記反射板の両端部に固定するととも
   に前記接続端子を前記反射板の外面側に導出させ
   て前記反射面側に装着された電気発熱体と、 前記筐体の側壁外面側に設けられた反射板作動
   機構と、 前記筐体の側壁に設けられた開口と、 この開口を前記培焼室の外側から塞ぐようにし
   て挿通し前記反射板作動機構と反射板とを連結す
   るとともに、相対向する外向きフランジを有して
   チヤンネル状をなす連結部材と、 この連結部材の外向きフランジに内面を接する
   ようにして連結部材を横断して設けられるととも
   にこの連結部材と前記電気発熱体の接続端子を覆
   うカバー部材と、 一端を前記電気発熱体の接続端子に接続し前記
   連結部材とカバー部材とで区画される中空状部内
   を通して前記筐体外に導出された導電線と を具備してなる電気調理器。